熟年離婚とは
高齢者
熟年離婚とは、 長年共に連れ添った夫婦が、子供の独立や夫の定年を機に離婚をすること です。
ところが、「 何歳だから熟年離婚 」という具体的な年齢の定義はありません。
では、何を以て熟年離婚とするのか、次の2つの点から考えてみましょう。
50代以上で離婚
長年連れ添って離婚
50代以上で離婚
熟年離婚とは、 大体50代より上の年齢での離婚 が該当します。
当然ながら、若い間の離婚は熟年離婚とは言えません。
勿論、人によって「若い」や「熟年」の定義も異なります。
その為、 年齢よりも、共に過ごした長さの方が重要 になるのです。
長年連れ添って離婚
熟年離婚と呼ぶためには、結婚したその後、共に生活した時間の長さ、つまり 夫婦でいた年数 が重要です。
例えば、20歳で結婚した夫婦が、その後50歳で離婚した場合は、熟年離婚であると言えるでしょう。
ですが、49歳で結婚した夫婦が50歳で離婚したなら、熟年離婚と言うには違和感が残ります。
このように、 熟年離婚とは、離婚した年齢に加えて、長年連れ添ったかどうかも重要 になるのです。
熟年結婚が増加中?熟年結婚のメリットや注意すべきポイントを解説!
第三人生編集部
熟年離婚のその後に感じるメリット
メリット
熟年離婚をしたその後には、どんな メリット があるでしょうか。
これは、 人 によっても異なりますし、 離婚理由 によっても異なります。
ですが、離婚のその後に待つ 最大のメリットと言えば、自由 です。
自由な時間が増える
孤独は工夫次第
精神的・肉体的な苦痛から開放
自由な時間が増える
夫の為に家事をする、妻の為に仕事をする。
このように、結婚期間中は互いに自分の自由な時間を削って来ましたよね。
家族やパートナーがいなければ、 あなたの時間は全てあなたの為に使用して良い のです。
24時間、あなたの思うままに過ごせます。
孤独は工夫次第
自由は、同時に孤独を生むことがあります。
ですが、その心配も無用です。
自由な時間を利用して、あなたは新しい何かを始めることが出来ます。
時間がない頃には出来なかった趣味、もしくは仕事を始める人もいます。
離婚したその後何をするのも、あなたの工夫次第なのです。
精神的・肉体的な苦痛から開放
夫婦でいると、いつしか互いに 我慢 することが増えます。
それがやがて、 耐え難い精神的・肉体的な苦痛 となっていくのです。
熟年離婚したその後は、そういった苦痛からも 開放 され、のびのびと独り身を満喫することが出来ます。
熟年離婚のその後に感じるデメリット
デメリット
ここまでのメリットを見て、あなたの熟年離婚の決意はより固まりましたか?
ところが、やはり メリットがあれば、デメリットがある のも事実です。
熟年離婚のその後に待つデメリットは、あなたの人生を狂わせることがあります。
本当に離婚をする準備を始めるのであれば、その前に最低限以下のようなデメリットがあることを知っておきましょう。
孤独
子供への迷惑
交友関係を維持できなくなった
仕事面
金銭面
生活面
健康面
孤独
長年誰かと生活をしていた人が、突然一人暮らしになれば、 必ず孤独を味わいます。
今ここに誰かがいるという安心感は、一人暮らしでは絶対に得ることが出来ません。
これは、精神的な面だけではなく、 防犯の面でもデメリット と言えます。
何かがあっても、家の中にはあなた一人しか居ないのです。
子供への迷惑
両親の離婚のその後は、 子供に必ず影響 を与えます。
勿論、長年連れ添っていれば、子供も既に独立していることが多く、子供の同意を得られる場合もあります。
ですが、いざ離婚すると 金銭面で困窮し、子供に頼らざるを得なくなる 、というケースがあります。
また、主に男性の場合、 家事全般が全くできず、離婚したその後は子供に助けてもらうしかない 、ということにもなりかねません。
交友関係を維持できなくなった
長年連れ添っていると、あなたの 交友関係はパートナーを介した関係であることも多い です。
その為、今まで良くしてきた友人との関係も、 離婚したその後は疎遠になります 。
また、ご近所で親しい付き合いがあっても、離婚したその後、あなたが今の住まいを離れてしまえば、 関係を維持することは難しい のです。
仕事面
あなたが仕事に就いている場合、離婚をすれば、その事実を必ず 会社に報告する 必要があります。
それによって、あなたの職場での立場が変わることはないでしょう。
ですが、注意したいのは、離婚したその後のあなたは、 ライフワークが変わってしまう ということです。
洗濯、掃除、買い物、食事の用意、それら全てをあなた一人で行う必要があります。
今まで通り外での仕事をしていたなら、それに加えて家事までこなさなくてはならないのです。
金銭面
金銭面は、もっとも大きなデメリット です。
そして、この金銭面が、あなたの今後の人生を狂わせる原因ともなります。
熟年離婚をしたその後、貧困に陥る人は、あなたが考えているより多いです。
あなた自身がそうならない為にも、 金銭面については、離婚前にきちんと確認する必要があります。
生活面
離婚をすれば、あなたの 生活面の全てが一変 してしまいます。
これはメリットでもありますが、同時にデメリットでもあります。
家族、生活環境、何もかもが良くも悪くも変わるのだということを、よくよく覚えておいてください。
健康面
一人暮らしであれば、 ある日突然自宅で倒れてしまっても、あなたの危機に気付く人もいません。
また、特に男性の場合は 普段の食事が疎かになり、健康を損なう ことがあります。
このように、 熟年離婚では、健康面でのデメリットも大きな問題の一つです。
熟年離婚のその後に後悔しないために
高齢者 夫婦
熟年離婚には、メリットもあるでしょうが、様々なデメリットもあります。
離婚したその後で 後悔しない為 にも、 離婚は慎重に考えなくてはいけません。
パートナーに離婚について話し合う前に、次のようなことも、事前に準備しておきましょう。
離婚後の生活を綿密に考える
離婚時にもらえるお金を確認する
弁護士に依頼
離婚前から仕事に就く
やりがいや目標を見つける
老後のことを考えてる
離婚以外の選択肢も考える
離婚後の生活を綿密に考える
まず、離婚の為の行動をとる前に、 その後の生活について、綿密に考えておきましょう。
離婚が成立した後、めでたしめでたしであなたの人生が終了するわけではありません。
実際にはそこからが本番です。
離婚はあなたの生活を、一変させます。
金銭面について、これからの日常生活について、 考えうる全てのことについて、熟考が必要 なのです。
離婚時にもらえるお金を確認する
離婚したその後、最も大きなデメリットと成り得るお金については、 隅から隅まで調べ尽くしてください。
多くの人は、離婚すればお金を貰えるだろう、夫婦なのだから資産は折半だろう、と考えがちですよね。
ところが、 お金や資産の分割はそれ程単純な話ではありません。
パートナーの財産はどれくらいあるのか、離婚するならどれくらいもらえるのか、年金はどうなるのか。
あなたがこれから生活するのに足りるお金が手に入るかどうかは、 必ず確認が必要 です。
弁護士に依頼
熟年離婚であろうと、 夫婦が離婚するにはきちんとした手続きが必要 です。
これらはとても複雑で、理解するのも一筋縄ではいきません。
そんな場合は、 離婚を専門に扱う弁護士に依頼 しましょう。
離婚の為の手続きの方法から、その後裁判になった時の対応まで、専門家に依頼すれば心強いです。
離婚前から仕事に就く
特に女性の場合、 熟年離婚したその後、金銭面で困窮することが多い です。
パート程度の収入では生活は成り立たず、かといって年齢的にも再就職は難しいですよね。
離婚したその後で職が見つかることは、ほとんどありません。
熟年離婚を考えている場合は、出来るだけ早いうちに就職することを考えましょう。
やりがいや目標を見つける
熟年離婚をしたその後、何も目標がなくなりぼんやり過ごすことが増えた。
これでは、何のために離婚をしたのかわかりません。
熟年離婚は、終わりではなく始まり です。
その後の人生何をするのか 、についてもきちんと考えてください。
老後のことを考えてる
熟年離婚ということは、 あなたの老後はもうすぐそこに 迫っています。
年齢を経る程に出来ないことが増え、 人手を頼らざるを得なくなる こともあります。
老後は、長く生きれば必ずやってきます。
熟年離婚したその後を一人で過ごす方法も、 離婚を切り出す前に 考えておきましょう。
離婚以外の選択肢も考える
離婚には、必ずリスクが伴います。
つまり、あなたの今後の人生を、ガラリと変えてしまうのです。
あなたの離婚の理由は何でしょうか。
絶対に離婚するしかない場合もありますが、あなたの離婚理由はそれに当てはまるでしょうか。
離婚以外にも、別居等の方法はあります。
離婚以外の選択肢についても、一度考えてみましょう。
熟年離婚のその後の良いエピソード
高齢者
熟年離婚のその後、 良かった と思える人に共通するのは、以下の二つの点です。
お金に困っていない
人生を楽しむための目標を持っている
ある女性は、男性側から熟年離婚を切り出されました。
男性にある程度の資産があり、また女性も貯蓄があったため、離婚したその後も 金銭的には不自由ありません でした。
専業主婦として毎日家事に追われていた彼女は、離婚したその後、 自分の時間を自分の為に使いました。
そこで女性は好きだった料理をより深く学び、今では 料理教室を開く に至ったのです。
熟年離婚のその後の悪いエピソード
高齢者
熟年離婚して良かったと思う人がいる反面、離婚したその後、 後悔をする人 も勿論存在します。
特に深刻になるのが、 金銭面での後悔 です。
女性で専業主婦の場合、離婚したその後お金を稼ぐ手段がない人が殆どです。
ある女性は、資産の分割で数百万円を男性から受け取りました。
ところが、数百万円程度では、 あっという間に生活費に消えてしまった のです。
60歳を過ぎての離婚であった為、就職先も見つからず、 生活保護 を受ける以外に道がなくなりました。
年齢的にも、生活保護から抜け出せることはもうない だろう、と彼女は後悔したのです。
熟年離婚はその後の生活が最も重要
離婚には、 メリットの何倍ものデメリット があります。
離婚が成立しても、あなたのその後の人生は終わりではなく始まりです。
あなたの熟年離婚のその後の生活は、本当に大丈夫でしょうか。
勿論、長年連れ添った夫婦が離婚をする理由は様々です。
中には、耐え切れない暴力など、あなたの命に関わるような理由の場合もありえます。
ですが、熟年離婚の場合、 時に曖昧な理由だけで離婚する 夫婦もいます。
そんな時は、 もう一度立ち止まって良く考えて ください。