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終活

2024.12.23

遺品と形見の違いとは?形見分け・遺品整理のタイミングとマナーを徹底解説

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大切な人を亡くした後、遺品や形見に向き合う際、違いや整理方法に悩む方も多いでしょう。この記事では、遺品と形見の違い、形見分けのタイミングや方法を解説し、故人を偲びながら心の負担を軽減する整理の手助けをします。

大切な人を亡くした後、遺品や形見と向き合う時間は、悲しみと共に大きな悩みを抱えることも少なくありません。

しかし、そもそも「遺品」と「形見」の違いがわからず、整理や分け方に戸惑う方も多いのではないでしょうか。これら2つの違いを理解することで、遺族間でのトラブルのない形見分けや、心の負担を軽減することができます。

そこでこの記事では、遺品と形見の違いをはじめ、形見分けのタイミングや適切な方法について詳しく解説します。故人を偲びながら、後悔のない整理を進めるための参考になれば幸いです。

遺品と形見には違いを知ることが形見分け・遺品整理の鍵

故人が残したものに対しては、「形見」と「遺品」の2つの呼び方があります。

その形見と遺品のの違いを理解することは、形見分けや遺品整理を進めるうえで欠かせません。
この違いによって扱い方が大きく異なるため、まずは遺品と形見の違いについて確認していきましょう。

遺品とは、故人が生前に使用していた全ての品物を指します。
一方、形見とは、その中でも特に故人との思い出が深いものや特別な意味を持つ品物です。

この違いを正しく認識することで、遺品整理の際にどの品を残すか、どの品を形見として分けるかを判断しやすくなります。遺品整理では、遺族が協力しながら形見分けを行うことで、故人を偲ぶ時間を共有しつつ、大切な思い出を後世に伝えられます。

遺品か形見かによって扱い方が大きく異なるため、迷った際には家族内でじっくり検討しましょう。
これにより、遺族間のトラブルを避けるとともに、故人との絆を尊重する遺品整理・形見分けをすることができます。

宗派によって異なる、形見分けの適切な時期とは?

形見分けを行うタイミングは宗派や地域の風習によって異なり、その背景を理解することが重要です。

たとえば、仏教の多くの宗派では、「四十九法要を終えた後」に形見分けをすることが一般的です。これらの時期は、故人の魂が安らぎ、新しい世界へ旅立つ節目とされており、遺品を分ける行為が故人への敬意や供養の一環とみなされます。

神道では、仏教の忌明けにあたる「三十日祭もしくは五十日祭」と呼ばれる霊祭に行うことが多いとされています。

一方で、キリスト教では形見分けの習慣がないため、明確な決まりは定められていません。
ただし形見分けを行う場合には、追悼ミサの場が選ばれることが多いようです。

形見分けを進める際には、宗教儀式や風習を尊重することが、故人への思いやりを示す大切な姿勢となります。
ただ、いずれの宗派においても、形見分けの時期が厳格に決まっているわけではありませんので、遺族の心の整理が落ち着いた頃に、「遺品整理」について考え始めるのが良いでしょう。

遺品整理をスムーズ進めるための具体的な流れ

遺品整理には、自分で行う方法と業者に依頼する方法の2種類あります。
以下に具体的な5つのステップを紹介します。

日程の決定

まず、遺品整理を行う日程を家族で話し合い、具体的な日付を調整しましょう。
全員が集まれる日時を決めることで、効率的に作業が進められます。

また、早すぎる時期に行うと心の整理がついていないこともあるため、適切なタイミングを選ぶことが重要です。

遺品の分類

次に、遺品を「残すもの」「形見分けするもの」「処分するもの」に分けます。
分類する際には、以下のものを誤って捨てることのないよう注意してください。
・ 契約書や権利書などの重要書類
・ 身分証明証
・ 通帳類
・ 印鑑
・ 保険証券や株券
・ 光熱費の支払い書
・ 年金や社会保険などの納付書
・ 健康保険証や年金手帳
・ 現金
この時、写真や手紙など思い出が詰まったものは慎重に扱いましょう。
迷った場合は、一旦保留にする選択も有効です。

不用品を仕分ける

不用品はすべてまとめて捨てることはできず、仕分ける必要があります。
可燃ごみや不燃ごみ、カン・ビン、ペットボトル、粗大ごみなど、地方自治体の規則に従って分けましょう。

もし、不用品の中にまだ利用できるものがあれば、リサイクルショップに持ち込んだり、フリマアプリを活用しても良いでしょう。

不用品を破棄する

不用品の分別ができたら破棄します。
一般ごみであったとしても、量が多くなってしまった場合には、ゴミ捨て場に捨てるのは避けましょう。

依頼すれば回収してくれる自治体もありますし、自分でゴミ収集場に持ち込むことも可能です。
家具や家電といった大きなものが多く、自信で運ぶのが難しいときは、ゴミ回収業者に依頼することをおすすめします。

業者の活用

遺品の仕分けからさまざまな手続きに至るまで、専門業者に依頼する方法もあります。

故人が亡くなったことに対する気持ちの整理がつかない段階での遺品整理は、心に負荷がかかりますし、はじめての場合分からないことも多いでしょう。

そこで、資格を持つ経験豊富な専門業者に依頼すれば、安心感があります。
しかし、費用がかかってしまったり、第三者が介入することにより相続のトラブルが発生する可能性も否めません。

業者に依頼する・自分で行う、どちらの方法にしても遺族間でしっかりと話し合い、納得した形で進めることが重要です。

トラブルを避ける|遺品整理・形見分けにおけるマナー

遺品整理や形見分けを進める際には、トラブルを避けるためのマナーを守ることが重要です。
まず、「個人の大切にしていたものを語り継ぐ=形見分け」という考え方を頭に置き、故人や相手にとって大切な品を選ぶことが大切です。

「形見分け」は、愛用していたものをただ贈れば良いというわけではありません。
品物によってはマナー違反となってしまうので、注意してください。
・ 汚れをきれいにしておく
・ 家具や家電は動作に問題がないか確認する
・ アクセサリーや衣類は、サイズが合わない場合はリメイクしておく
・ 現金や金券、高価なものは、相続に関わるので譲らない
・ ラッピングするのはNG
遺族間で意見が分かれることも多いため、事前に話し合いの場を設け、全員が納得できる形で進めることが求められます。

形見分けは故人の思い出を共有し、感謝の気持ちを分かち合う機会です。
慎重に進めることで、遺族同士の絆を深める時間にもなります。
このような配慮を忘れず、穏やかな形で遺品整理や形見分けを進めることを心がけましょう。

遺品・形見分けに適した品物|心に残るものを残す方法

形見分けや遺品整理を進める際には、どの品を残し、どの品を譲るかに悩むことも少なくありません。

遺品とは、故人が生前に使用していたすべての品物を指します。
その中には、価値がそれほど高くないと見なされる家具や家電、靴やバッグなどの日用品が含まれる場合もあります。

これらの品物は遺品整理の過程で処分されることが多いですが、写真などは一見するとささやかなものでも、思い出が詰まっているため、慎重に扱うようにしましょう。
その遺品の中でも、特に思い入れの強いものが「形見」になります。
【形見分けに適した品物】
・ 時計
・ アクセサリー
・ 写真
・ 収集品
・ 衣服
・ 家具
・ 家電

【形見に適していない品物】
・ 利用不可なもの
・ 使い道が分からないもの
・ 生き物
・ 現金や金券
形見分けに適しているものには、故人とのつながりを感じられるアイテムという傾向が高いです。
こうした品物は、遺族にとっても心に残りやすく、後々まで大切にされます。

一方で、傷んでいたり壊れていたりして使うことのできない品物や、そもそも使い方が不明なものを形見にするのは避けましょう。

また、現金や金券は財産分与に該当し、生き物は受け取る人の許可が必要になるため、形見にするのは適していません。形見分けや遺品整理では、心に残るものを選びながら故人を偲び、思い出を共有するように行うと良いでしょう。

生前から形見分けについて考えて家族の負担を軽減しよう

親が亡くなった後の遺品整理や形見分けは、子どもにとって感情的な負担が大きいものです。
遺族間で意見が食い違ったり、どの品物を残すべきか迷ったりすることが多いため、事前に家族で話し合い、形見分けをどう進めるかを決めておくのも良いでしょう。

生前に親がどの品物を大切にしていたか、誰に譲りたいと考えているのかを知っておくことで、子どもの負担を大きく軽減できます。
子どもとしても、親の希望を事前に把握することで、遺品整理はスムーズに進み、トラブルや困難を混乱を避けることができます。

また、生きている間に愛用品を送る相手を自分で決めることができ、贈られる相手も比較的好みのものを選べるため、双方にとってメリットがある方法です。
遺族間での意見の食い違いを防ぎ、無理なく思い出を分け合うためにも、ぜひ今のうちに話し合い、形見分けについての方針を決めておきましょう。

遺品整理・形見分けについて正しく理解し、後悔のない選択をしましょう

遺品整理や形見分けは、故人を追悼する大切な作業ですが、遺品と形見の違いを正しく理解することが重要です。

遺品は故人が生前に使用していたすべての物を指し、形見はその中でも特に思い出が詰まった、特別な意味を持つ品物を指します。
この違いを認識し、適切に整理することで、遺族間でのトラブルを避け、後悔のない選択ができます。

また、事前に家族で形見分けについて話し合い、希望を確認しておくことは、遺族の負担を軽減するために非常に効果的です。心を込めて整理を進めましょう。

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