喪中とは、親族が亡くなってから一定期間、慶事を控える習慣です。
一般的に、直系親族の場合は13ヶ月、傍系親族の場合は3ヶ月とされており、この期間中は、年賀状の欠礼や結婚式のお祝い事など、明るいイベントへの参加を控えることが一般的です。
喪中についての詳細や、喪中と忌中の違いについてなど詳しくはこちらの記事で解説しています。ぜひ参考にしてください。
七五三のお参りも慶事として扱うべきか、迷われる方も少なくないでしょう。
そもそも七五三は子どもの健やかな成長を祝う大切な通過儀礼として、古くから日本で継承されてきました。
3歳、5歳、7歳という人生の節目に、神様に感謝と祈りを捧げる伝統行事であり、子どもの成長に関する儀式は特別な意味を持つものとして考えられています。
そのため結論から申し上げますと、喪中であっても七五三のお祝いを行うことは可能です。
人生の節目となる行事は延期が難しく、子どもの心身の健全な発達を願う行事は例外として認められることが多いのです。
子どもの成長を喜び、生命の継承を祝福するという意味合いから、七五三のお参りは許容されると考えられていますが、実施にあたっては一定の配慮が必要です。
七五三の行事日程は家族で話し合う
お寺や神社への参拝は問題ないと考えられていますが、親族の中には喪中に七五三の行事を行うことに対して望ましくないと考える人もいるかもしれません。
しっかりと話し合い、皆が納得できるタイミングで七五三を迎えると良いでしょう。
七五三は一般的に11月15日を目途に行いますが、前後1~2か月ずらしたタイミング、あるいはそれ以外の時期に行っても問題ありません。
家族の気持ちが落ち着いたころに参拝しましょう。
神社やお寺に参拝して良いか確認する
忌中では神社への参拝を厳禁とされていますが、忌明けとされる喪中においては神社への参拝は可能です。心配な場合は、直接参拝予定の神社やお寺へ相談するとよいでしょう。
七五三の食事会は控えめに
七五三のお祝いとして食事会を開く場合は、なるべく派手な宴会にならないようにしましょう。
喪中ではパーティーの開催も控えるべきとされていますが、派手でなければ問題ないでしょう。
しかし喪中であることには変わりはないため、故人への哀悼の気持ちを忘れずに行いましょう。
喪中にしてはいけないことについて、こちらの記事で紹介していますのであわせてご覧ください。
七五三のお祝いは、お子様の成長を祝う大切なイベントです。しかし、不幸なことに、大切な方が亡くなられた場合、喪中や忌中の期間に重なってしまうこともあります。
この記事では、喪中に七五三のお参りをしても良いのか、について解説しました。
喪中における七五三のお祝いは、子どもの成長を祝う行事として実施可能です。
ただし、故人への配慮を忘れずに、控えめな形式を心がけることが大切です。親族との事前相談を十分に行い、華やかな演出は避けるよう注意しましょう。
このような丁寧な対応が、故人を偲びつつ子どもの成長を祝う、最も望ましい形なのではないでしょうか。