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葬儀

2024.05.01

日本で土葬はできるの?歴史や霊園の紹介・その他必要なことも!

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日本で故人の供養を行う場合は、火葬してご遺骨を埋葬するのが一般的な方法として知られています。
しかし、なかには土葬で故人を葬りたいという方も少なからずいます。

そこでこの記事では、日本で土葬を行うことは可能なのか、またその場合どういった決まりや注意点があるのかを解説します。

日本における土葬の歴史
墓誌
日本で死者を供養する方法として火葬が使われたのは、記録によると古墳時代~飛鳥時代までさかのぼります。
それまでは、死者の供養は土葬で対応していたとされています。

火葬による供養の仕方は身分の高い人々から広まり、江戸時代頃には庶民にまで普及したようです。
しかし江戸時代で、儒教の思想が広く浸透したことが影響し、土葬を行う人々も多くいました。

儒教の教えで遺体を焼くことは、破壊することだと考えられ、地域によっては、主に土葬で行われていました。
そのため江戸時代頃の日本では、土葬と火葬どちらも供養の方法として普及していました。

しかし明治時代以降、遺体を埋める土地の減少や衛生面の観点から、徐々に火葬がメインになっていきました。
そしてその流れは続き、今日の供養の手段は、土葬に代わり火葬がほぼ100%を占めています。

日本では土葬が可能
お墓
歴史を辿ると、日本でも供養の主な手段として土葬を行っていたことが分かりました。
現在の日本でも法的には、土葬を行うのは可能です。

ただ、墓地や霊園であればどこも土葬を扱っている訳ではなく、規定や具体的な地域を紹介します。

法律での規定
地域の決まりによる
土葬からの改葬はできる
法律での規定
通称「墓地埋葬法」と呼ばれる法律に、お墓にまつわる決まり事が記されています。
この法律の最初の方に、ここでいう埋葬の定義について以下のように記載があります。

この法律で「埋葬」とは死体を土中に葬ることをいう。
※一部省略あり。
つまり「埋葬」の言葉自体に、土葬の意味が含まれています。
そのため法的には埋葬方法に区別はなく、ただ普及しているかどうかの違いのみです。

地域の決まりによる
大前提に、埋葬は許可された場所でしか許されておらず、その際には自治体の許可が必要です。
加えて、墓地や霊園管理者の許可も要ります。

法的には認められている土葬ですが、日本で実際に土葬が可能な地域はごく一部に限られます。
例えば以下の地域や霊園では、土葬の受け入れ実例があります。

千葉県千葉市 妙興寺
山梨県北杜市 風の丘霊園
北海道余市郡 よいち霊園(余市霊園)
注意点は、上記の霊園はいずれも基本的にはお墓へ納骨するのが主な供養です。
以上の施設で供養を望む際は、必ずそれぞれの施設に問い合わせて下さい。

土葬からの改葬はできる
ご遺体を掘り起こし、改めて供養することも、法的に許可されています。
なお改葬を望む際も、改葬許可証などを提出したうえで、市町村長の許可が必要です。

ただし改葬は、ご遺骨を掘り起こすのですから、正しい手順で行わなければなりません。
続いて土葬を改葬する場合の流れと手順について紹介します。

日本でも土葬から改葬することは可能
お墓
基本的には墓じまいを行う流れと同じで、お坊さんや墓石業者の協力が必要です。

流れ
改葬の大まかな一連の流れは以下の通りです。

役所へ申請を行い改葬許可証を受け取る
墓石業者(石材店)へ連絡し、改装したい旨を伝える
墓石業者(石材店)と墓地の管理元へ相談し、作業の日程を決める
作業日にお坊さん立会いのもと、ご遺骨を移動させ新しい埋葬先へ移す
前提としてご遺体を移動するには、改葬許可証が必要なので最初に用意しておきましょう。
ご遺骨を掘り起こす前に、魂抜き(閉眼供養)という供養を行わなければなりません。

土の中で眠っておられるご先祖様を突然掘り起こすことは、礼儀に欠けます。
そのため、あらかじめ宿っている魂を抜く供養が必要なのです。

またご遺骨を掘り起こすなどの作業は、専門家でなければできないため、墓石業者などに委託します。

洗骨の必要性
土葬されていたご遺骨は長い間地中に眠っていたため、一体ごとに状態が異なります。
ご遺骨が残っていた際は、別の場所へ埋葬する前に衛生面を考えて必ず洗骨して下さい。

洗骨は個人で行ってもよいとされていますが、大切なご遺骨のため、専門家にお任せして下さい。

日本における土葬で守られているルール
マナー
各自治体の条例や墓地・霊園の方針などにより、日本で土葬は難しいのが現状です。
特に特別区などに指定されている都市は、大抵が土葬は難しいでしょう。

人口密集地でない、公共施設などが近くにないなどの一部の地域では、条件付きで認められる場合もあります。
ただし、それもごく一部の地域でそもそも条例に土葬についての記載がない自治体もあるため注意が必要です。

土葬が認めている自治体が定めているルールは、以下のようなものが多いです。

公衆衛生や公共の福祉の観点から、支障がないと考えられる場所
飲料水を汚染する恐れがない場所
地下2m以上の深さに葬る
などがあり、これは自治体によって様々ですので必ず各都道府県のルールを確認して下さい。

日本で土葬する場合に必要な行動・書類
書類
日本で個人を土葬して供養したい時は、具体的にどのような手続きが必要か解説します。

土葬を扱う地域を探す
土葬できる墓地・霊園を探す
自治体からの許可と書類
土葬を扱う地域を探す
これまで記述してきた通り、日本で土葬が認められるのは、ごく限られた地域です。
そのため、必ずしも故人や家族が望む地域へ埋葬できるとは限らないと考えておいた方が良いです。

故人が生前から土葬を望んでいるならば、事前に調査しておくことをおすすめします。
場所によっては、あらかじめ一区画を確保可能な施設もあります。

土葬を扱う墓地・霊園を探す
地域と同様に、土葬ができる施設の数も一般墓と比べると限られます。
また希望するならば土葬も可能な墓地や霊園があっても、大々的に募集することはあまりありません。

ですのでもし希望の施設があるならば、一度問い合わせてみることをおすすめします。
どうしても見つからない時は、後述する土葬に特化した組織に相談するのも良いです。

この組織については後述します。

自治体からの許可と書類
日本で申請を行う際に、行政の手続きで必要な書類を紹介します。
基本的にどの自治体でも提出が求められる書類ですので、参考程度に覚えておくと良いです。

改葬許可証
埋葬許可証
受け入れ証明書
改葬許可証・埋葬許可証は、自治体の役所で申請を行い、許諾されると交付されます。
また、念のため改葬先の管理者に発行してもらう受け入れ証明書も用意しておくと良いです。

大抵の自治体は、以上の書類が許可を得るために必要となるケースが多数です。
ただし条例は自治体ごとで異なるため、ご自身が住んでいる自治体の条例に記載のある書類を用意しましょう。

日本には土葬の会がある
墓地
日本ではハードルの高い土葬ですが、それに関するサポートを行う「土葬の会」という組織が存在します。
土葬の会は土葬を扱う墓地と提携したり、埋葬に関わる業務を行っています。

土葬にまつわる作業を扱う希少な存在なので、困ったことやサポートが必要な時は問合せてみることをおすすめします。

土葬にかかる費用
土葬にかかる費用は、墓地や霊園によるところが大きいため幅が広く30万~500万円が相場です。

一区画に何人埋葬できる?
安置する場所を作るために重機で穴を掘ります。
基本的な穴の大きさは一区画が約23mとされており、12人ほどは1つの区画に収容可能です。

また家族で利用を考える場合は、人数に応じてあらかじめ穴の深さなどの調整が必要です。
ケースバイケースで区画の大きさを変更でき、融通が利きます。

日本での土葬の問題点
! 注意
日本で土葬を行うことはなぜ難しいのかについて、特にネックになっている点を挙げて解説します。

土地問題
まず物理的な観点から考えて、日本は土葬に充てられる土地が少ないです。
土葬は火葬して納骨するのと比べると、一体ごとに有する土地の広さが大きくなります。

アメリカや国土が広い国だと問題ないかもしれませんが、日本では土地不足に繋がってしまいます。
実際に、土葬が一般的なイギリスでは土地不足が影響し、火葬を行う割合が増えている事実があります。

また火葬だとご遺骨の供養の手段を樹木葬や散骨など、幅広い選択肢が選べて、一層土地不足の心配がありません。

衛生面
ご遺体を土に埋めるには、厳重に衛生管理を行わなければなりません。
土葬が普及する国では、感染症を防ぐためにエンバーミングという技術が用いられ、技術者が多くいます。

一方日本は、エンバーミングに関する法律はまだなく、技術者の数も多くありません。
技術者人数の不足や御術力のなさにより、日本で土葬を行うのは困難です。

日本の宗教別の土葬
お墓全体
日本は仏教徒の多い国ですが、中には別の宗教を信仰する方もいます。
信仰に従って土葬を望むならば、日本で対応している地域や墓地を探さなければなりません。

以下は、日本で宗教・宗派問わず土葬が可能な墓地・霊園です。

茨城県常総市 朱雀の郷
山梨県南アルプス市 サンスカーラ霊園
日本で土葬を受け入れている墓地や霊園は、ごくわずかです。
そのため、ここまでに紹介した山梨県・茨城県・北海道など土葬の実例がある地域をあたると良いです。

キリスト教
世界で最も信徒が多いのはキリスト教で、日本にも信仰する方は多くいます。
キリスト教の教えにある死生観により、故人は土葬で供養されるのが一般的です。

イスラム教
この宗教は世界で2番目に教徒の多い宗教で、いずれ信徒数はキリスト教を超えるのではないかと言われています。
日本在住の外国人のなかには、イスラム教を信仰するムスリムもいるでしょう。

ムスリムも土葬を供養の方法にしており、対応する施設を探すことが大切です。
日本には、「日本イスラーム文化センター」という施設があります。

サポートが必要な際には、問い合わせるのも良いかもしれません。

【コラム】日本の土葬の特例

日本で土葬はほとんど見ませんが、奈良の一部の地域では今も土葬が認められているようです。
古くからその地では、故人の供養は土葬という慣習があったようです。

奈良の山間部にあるため、自治体が定めた公共の福祉や公衆衛生の問題もクリアしているようです。
このように、現在の日本でも地域によっては土葬を行うケースがあります。

日本で土葬を考えるならリサーチは必須
この記事では日本で土葬を行う場合に法的な制限がないか、実際に可能かなどを紹介しました。
結論は、日本でも土葬は可能だけれども扱う地域や墓地はごく一部ということです。

そのため、もし身の回りの方やご家族が土葬を望んだ際は、土葬の実例がある地域や墓地に問い合わせてみて下さい。
信仰する教えによった弔いは、故人の供養でとても大切なことです。

故人の望むかたちで供養できるよう、必要な知識を得ておきましょう。

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