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葬儀

2025.03.31

大切な人を亡くしたとき、深い悲しみの中でさまざまな決断をしなければなりません。
特に「喪主を誰がつとめるべきか」という問題は、多くの遺族が直面する悩みの1つです。

一般的に、喪主は故人の配偶者や長男が務めることが多いですが、家族構成やそのときの状況によって異なる場合もあります。

この記事では、喪主は誰がやるべきか、3つのケースを例に挙げながら決め方や役割などを解説します。

喪主とは?喪主と施主の違い

喪主とは、葬儀において遺族を代表する中心的な立場の人です。
葬儀全般を取り仕切り、滞りなく故人を見送るための大事な役割を担います。

「施主」は主に費用負担を行い、契約書などでは代表者として記載されることも多い立場です。

しかし、喪主が施主を兼ねる場合も多く、明確な区別がないこともあります。

喪主は誰がやるべき?3つのケース別の決め方

喪主を誰がやるべきかは、故人との関係性や家族構成によって異なります。
一般的に、喪主は故人に最も近い立場の方が務めることが多いですが、明確なルールはありません。

ここでは、3つのケースを例に挙げて喪主の決め方を解説します。

ケース1.故人に配偶者や子どもがいる場合

故人に配偶者や子どもがいる場合、喪主は以下の優先順位によって決まることが多いです。
喪主の優先順位

1.配偶者(主に夫が亡くなった場合は妻)
2.長男(または長女)
3.次男・次女などの子ども
4.故人の親
5.故人の兄弟姉妹
6.それ以外の親族(甥・姪など)
※一般的な例であり、家庭の事情や地域の風習によって変わることがあります。
現代では、家族の状況や故人の意思を尊重して決めることも増えています。
例えば、長男が遠方に住んでいる場合は、近くに住む次男や娘が喪主を務める場合もあります。

家族内で話し合い、無理のない形で決めましょう。

ケース2.故人に配偶者や子どもがいない場合

故人に配偶者や子どもがいない場合、故人の親や兄弟姉妹が喪主を務めることが一般的です。
親が健在であれば、親が務めるケースが多いですが、高齢で負担が大きい場合は兄弟姉妹が代わることもあります。

兄弟姉妹の年長者が務めなければならないというルールはなく、故人と親しかった方や同居していた方が優先されることもあります。

ケース3.故人に家族や親族がいない場合

故人に家族や親族がいない場合は、親しい友人や職場の同僚、施設の関係者などが喪主を務めることがあります。
一人暮らしの高齢者が増加している現代では、このようなケースも珍しくありません。

喪主の負担を減らす方法

葬儀の中心的な役割を担う喪主は、精神的・肉体的に大きな負担がかかります。
しかし、家族や葬儀社の協力があれば、負担を軽減することも可能です。

ここでは、喪主の負担を減らす方法を紹介します。

家族や親族と役割を分担する

喪主の負担を減らすには、家族や親族で役割を分担することが大切です。
例えば、訃報の連絡を家族や兄弟で手分けしたり、香典受付や会計処理は親族に任せたりすることで、喪主は葬儀の進行に集中できます。

また、家族や親族ができない部分は葬儀社にサポートを依頼するなどして、役割を分担していきましょう。

喪主の負担を軽減できる葬儀プランを活用する

・家族葬:親しい人だけで行う小規模な葬儀
・一日葬:通夜を省略するため葬儀が一日で終わる
・直葬:通夜や告別式を行わず、火葬のみを行う
これらは、一般葬と比べて喪主の負担を軽減できると近年人気の葬儀プランです。
それぞれのメリットデメリットを把握して、自分に合ったプランを選びましょう。

葬式の準備〜当日に喪主がやること

喪主には、葬儀の準備から当日までさまざまな役割があります。
ここでは、葬式の準備から当日までに喪主がやるべきことを順に紹介します。

ご遺体の安置先を決める

病院でのご臨終後、故人は霊安室に安置されますが、長時間の滞在はできません。

ご臨終後2〜3時間以内に葬儀社へ連絡し、ご遺体の安置先を決めて、搬送の手配をしましょう。
一般的に、安置先は自宅や葬儀場になることが多いです。

なお、病院を出る際に、担当医師から「死亡診断書」を受け取ります。

死亡届を提出する

死亡届は、「死亡の事実を知った日から7日以内」の提出が定められています。
提出先は、死亡地や本籍地、または届出人が住んでいる市区町村役場です。

死亡届を出さないと火葬の許可が得られないため、葬儀が行えません。
早めに提出しましょう。

葬儀社との打ち合わせ

具体的な葬儀スタイルを決めるために、葬儀社と打ち合わせを行います。

例えば、「参列者は家族や親戚だけに限定したい」「友人知人、会社関係者にも参列してほしい」など、故人や家族の希望を汲みながら葬儀スタイルを決めていきましょう。

葬儀社には、喪主が初めてでも安心できるサポート体制が整っています。
わからないことは遠慮せずに相談しましょう。

葬儀の日取りを決める

葬儀のスタイルが決まったら、具体的な日程を決めていきます。
僧侶のスケジュールや火葬場の空き状況を確認しながら、日程を調整しましょう。

戒名の希望があれば、このタイミングでお寺へ連絡して伝えておきます。

葬儀会場の確認

葬儀当日、喪主は通夜の1〜2時間前に会場へ到着し、会場の広さや設備を確認します。
スムーズに進行するためにも、供花(きょうか)の並び順や参列者の席順、弔電を読む順番などをチェックしておくとよいでしょう。

特に供花の配置は、故人と関係が深い方のものを前方に置くなどのルールがあるため、葬儀社と相談しながら調整していきます。

お通夜や告別式にて参列者への挨拶

お通夜や告別式での挨拶は、喪主の重要な役割です。

喪主が行う挨拶は主に2つ。
「参列者への個別の挨拶」と、「式中に行う遺族代表としての挨拶」です。
個別の挨拶では、弔問に訪れた一人ひとりに感謝の気持ちを伝えましょう。

一方、式中に行う挨拶では、参列への感謝と生前の故人への支援に対するお礼などを伝えます。
挨拶のときに緊張する方も多いので、メモを用意しておくと安心です。

香典返しの手配

香典返しとは、弔問者からいただいた香典(不祝儀)へのお礼として贈る品物のことです。
一般的に四十九日法要を過ぎてから贈るのがマナーとされており、「不幸を消し去る」とされる食品や洗剤などを贈ります。

ただし、宗教や地域の習慣によって、香典返しのタイミングや品物の選び方は異なります。

香典返しの手配は葬儀社や専門業者に依頼できるため、活用を検討してみてもよいでしょう。
近年では、葬儀当日に渡す「当日返し(即日返し)」も増えています。

よくある喪主に関するQ&A

喪主を務める際には、さまざまな疑問や不安が生まれます。
そこで、実際によくある質問をまとめました。

訃報はどのタイミングで誰に知らせればいい?

基本的に、親族・友人知人・職場関係者・所属していた団体のメンバーなどに連絡します。
親族や特に親しかった方への連絡を優先し、葬儀の日程が決まった段階で友人知人などに訃報を知らせましょう。

連絡方法は電話が基本ですが、最近ではメールやSNSのダイレクトメッセージを活用するケースも増えています。

SNSでの投稿は、親族への連絡が済んだ後に行うよう注意しましょう。
訃報の伝え方がわからない方は、「訃報のテンプレート」を活用することをおすすめします。

喪主は必ず長男がやるべき?

喪主は必ずしも長男が務める必要はありません。
家庭の事情に応じて、最も適任な人が務めるのが理想です。

家族で話し合い、全員が納得できる形で決めることをおすすめします。

喪主を辞退・交代することはできるのか?

健康上の理由や、遠方に住んでいるなどの理由で喪主を務めるのが難しい場合は、辞退または交代することができます。
その場合は、なるべく早い段階で伝えましょう。

喪主を辞退・交代する代わりにできる役割を提案することで、家族間の協力を得やすくなります。

まとめ

一般的に喪主は配偶者や長男が務めることが多いですが、家族構成や故人との関係性によって異なります。

大切なのは、故人を偲ぶ気持ちを大切にすることです。

家族や親族、葬儀社のサポートを受けることで、喪主の負担を減らすことができます。
周囲の協力を得ながら、心を込めて故人を送り出せるよう準備を進めましょう。

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