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葬儀

2024.12.25

【葬儀の喪主】基本マナーから決め方・役割までわかりやすく解説

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この記事では、 喪主の決め方や役割、基本マナーを解説します。加えて、喪主挨拶の具体例など、葬儀の喪主が務まるのか不安を感じている方にも役立つ情報をご紹介します。

葬儀を執り行ううえで、喪主は重要な役割を果たします。ただ、喪主を誰にすればいいのか、自分がなった場合、きちんと喪主が務まるのか不安になる方も少なくないと思います。

そこで、この記事では、喪主の基本的な役割、マナー、決め方を解説します。
葬儀の流れや喪主挨拶の具体例などもご紹介しますので、喪主を務めることに不安を感じている方はぜひ参考にしてください。

喪主とは

喪主とは、葬儀において故人と遺族を代表し、葬儀の進行を取りしきる人物を指します。
一般的には、故人に最も近い親族がこの役割を担いますが、故人の希望や家族の状況によってそれ以外の方が喪主となる場合もあります。

家族葬にも喪主は必要

「家族葬で少人数の葬儀の場合も喪主は必要?」と疑問に思っている方もいるかもしれません。
家族葬はその名の通り、親しい家族や友人だけで行う小規模な葬儀です。
しかし、その場合でも喪主がすべきことは多くあるため、やはり喪主が必要となります。

葬儀での喪主の決め方

喪主を決める際は、故人の最も親しい親族が選ばれることが多いです。
事前に故人と話し合い、喪主の希望を聞いている場合は、故人の決めた方が喪主につくこともあります。
<親等による喪主の優先順位>
①配偶者
②1親等(子、父母)
③2親等(兄弟姉妹、祖父母、孫)
④3親等(おじ・おば、姪・姪、曾祖父母、ひ孫)
⑤4親等(いとこ、高祖父母、玄孫)
下記に一般的な関係性別の喪主になる人の例をご紹介しますので、参考にしてみてください。

故人の立場ごとの喪主の例

①故人が夫の場合
喪主:妻
最も近しい遺族として、夫婦間では妻が喪主を務めることが一般的です。
②故人が妻の場合
喪主:夫
夫が喪主を務めることが一般的ですが、状況により子どもが喪主となる場合もあります。
③故人が父親の場合
喪主: 長男/長女、または配偶者(母親)
亡くなった年齢が高齢の場合、長男(あるいは長女)が喪主を務めることが多いですが、子どもが未成年の場合や若い場合には、配偶者である妻が喪主となります。
④故人が母親の場合
喪主: 父親(夫)または長男
父親(夫)が存命の場合、父親が喪主を務めることが多いですが、父親が高齢や病気等の理由で喪主を務めることが難しい場合には、長男や他の子どもが喪主となるケースもあります。
また、そうした人がいない場合は母親の兄弟姉妹など近しい親族が喪主を務めることもあります。
⑤故人が子どもの場合
喪主:父親または母親
親が喪主を務めるのが一般的ですが、親が高齢であるなど喪主を務めることが難しい場合、故人の兄弟姉妹や他の近しい親族が喪主となる場合もあります。
⑥故人が兄弟姉妹の場合
喪主:兄弟姉妹
両親が不在の場合は兄弟姉妹のうち年齢の高いものが喪主を務めるケースが多いです。
⑦故人が祖父母の場合
喪主:子ども(故人に配偶者がいない場合)
故人の子どもが喪主となることが一般的です。年齢や状況によっては孫や故人の兄弟姉妹など他の親族が務める場合もあります。
⑧故人が未婚で近親者が少ない場合
喪主:親族の中で最も近い立場の人
家族や子どもがいない親族の葬儀では、いとこや甥・姪など、最も近しい立場の親族が喪主を努めます。
⑨故人の遺志がある場合
遺言や生前の希望で喪主が指定されている場合、その人物が務めます。
⑩喪主に適した人物がいない場合
喪主に適した人物がいない場合や、喪主が決められない場合には、葬儀社に相談してみましょう。

葬儀の流れと喪主の仕事・役割

喪主の主な仕事は、葬儀の計画と実行、僧侶や親族、参列者との窓口対応、通夜・葬儀・法要の際の挨拶などです。
喪主の主な役割は次のとおりです。
<喪主の主な仕事・役割>
・ 葬儀社・参列者・親族とのやりとり
・ 参列者への葬儀の案内
・ 安置場所の決定
・ 葬儀の内容の決定・打ち合わせ対応
・ 通夜・葬儀の対応全般
・ 僧侶や参列者への挨拶・もてなし
・ 式中での挨拶
・ 埋葬先の決定
・ 各種手続き
以下の表は、一般的な葬儀の流れと、そのなかでの喪主の仕事・役割を示したものです。
葬儀の流れとあわせて、喪主がどんな役割を果たせばいいのかを参考にしてみてください。
葬儀の流れ 喪主の役割
1日目逝去日 1. 逝去後の対応 ※喪主に限らず家族で対応・葬儀社への連絡を担当・ご遺体の安置場所の決定・親族や近い関係者への訃報連絡・故人の遺志を確認
2.葬儀社との打ち合わせ ■日程や葬式形式決定。喪主の決定。・葬儀社と相談して葬儀内容を決定・参列者数を想定し、会場規模を決定・宗教や祭壇内容の指示
2日目通夜 3. 通夜 ■故人を悼む儀式。僧侶による読経や焼香。・参列者への挨拶・通夜の準備や進行を確認
3日目葬式 4. 葬儀・告別式 ■故人を弔う正式な儀式。焼香や献花を行う。・葬儀時の挨拶・参列者対応・弔辞者や参列者に感謝の意を表す
5. 火葬 ■火葬場に移動しご遺体を火葬・火葬場での案内役・親族と共に故人を見送る・喪主として焼香や祈りを行う
6. 初七日法要※1 ■火葬後の法要(食事会)・法要の挨拶・僧侶や司祭へのお礼・参列者への感謝を表す
故人が亡くなった49日目※2 7. 忌明け(四十九日法要) ■四十九日の法要と納骨・法要の挨拶・僧侶や司祭へのお礼・遺骨や位牌を墓地に安置する手配をする
※1 初七日法要は故人が亡くなった日から数えて7日目に行うのが一般的でしたが、近年では葬儀や告別式の当日に行う「繰り上げ初七日法要」や「繰り込み初七日法要」が一般的になっています。
※2 忌明け(四十九日法要)は、故人が亡くなった日から数えて49日目に行われるのが基本ですが、四十九日が平日など都合の悪い場合は、それよりも前の土日などにずらして行うのが一般的です。

葬儀での喪主の心構え

喪主を務めるうえで大切なのは、冷静かつ丁寧に行動することです。また、すべての手続きや式の進行がスムーズに進むよう心掛けることも重要です。
なお、葬儀の際、喪主は主催者となるため、葬儀の実務は親族などにお願いし、できるだけ参列者の弔問を受けることに専念しましょう。

葬儀の喪主の基本マナー

葬儀で喪主を務める際には、基本的なマナーを抑えておくことも大切です。以下に、喪主の基本マナーをご紹介します。

挨拶のマナー

喪主は遺族の代表であり、故人の代理として挨拶を行います。そのため、弔問客や参列者への感謝を心から述べることも大切です。
・ 挨拶は1分程度で短くまとめる
・ 参列者への感謝を述べる
・ 残された家族を代表して今後の生活や決意について述べる
・ お辞儀は深くゆっくり行う

服装のマナー

喪主の服装は、正喪服、準喪服、略喪服の3種類に分けられます。主催者側である喪主は、参列者より格式高い服装をする慣習があるため、正喪服または準喪服を着るのがマナーです。
・ 喪服(正喪服または準喪服)を着用する
・ 男性はブラックスーツ、女性は黒のワンピースやアンサンブルが一般的
・ 清潔感を意識する
・ 華美な装飾や香水は避け、故人や場に配慮することを心がける

言葉遣いのマナー

葬儀では使ってはいけない言葉もあるので、注意しましょう。
・ 忌み言葉※や重ね言葉を避ける
・ 慎重で丁寧な表現を心がける
・ 亡くなった際の状況や具体的な死因の説明は避ける
※葬儀での忌み言葉
「死ぬ」「消える」などの死を連想させる言葉や、「重ねる」「続く」などの不幸が重なることを連想させる言葉は忌み言葉と呼ばれ、避けるのがマナーです。
「またまた」「次々」「返す返す」「重ね重ね」などの重ね言葉も、不幸が重なることを連想させるため、葬儀の場で使うのは避けるべきとされています。

喪主が務まるか不安な場合の対処法

喪主を務めることに不安を感じる方は少なくありません。このような場合、葬儀会社のスタッフに相談をし、サポートを求めることが重要です。葬儀経験のある親族・友人等に相談してみるのもいいでしょう。

葬儀はゆっくりと準備をする暇もなく、決めることがたくさんあり不安かもしれませんが、葬儀会社がサポートしてくれますので、不安になりすぎず冷静に進めていきましょう。

葬儀での喪主挨拶の例文

最後に、喪主としての挨拶例文と、お悔みの言葉への返答例文をご紹介します。
喪主挨拶では、故人への感謝や遺族への感謝を表現することが大切です。長く話す必要はありませんが、生前のエピソードなども伝えることで、参列者への感謝や家族の思いを伝えられるでしょう。
具体的な例文をご紹介しますので、参考にしてみてください。
<葬儀(告別式)での喪主挨拶の例文>
本日は、皆様ご多忙中にもかかわらず、〇〇(故人の名前)の葬儀にあたりまして多数の心からのご会葬をいただき、誠にありがとうございました。
(※生前のエピソード、印象に残った言葉などを伝えるのもいいでしょう)

生前いただいた、ひとかたならぬご厚誼につきましては、家族一同、〇〇(故人)に代わりまして厚くお礼を申し上げますとともに、今後とも変わらぬお付き合いのほどをお願い申し上げます。
本日はご友人の皆様、ご近所の皆様、お忙しい中ご会葬をいただきまして、誠にありがとうございました。

簡単ではございますが、これをもちましてお礼の挨拶にかえさせていただきます。
<お悔やみの言葉への返答例>
「痛み入ります※」
(※相手からの好意や厚意に対して、恐縮しながらも感謝の意を謙遜して示す表現)
「お心遣いありがとうございます」
「早速のお悔やみ、恐れ入ります」
「わざわざお越しいただき、故人もさぞ喜んでいることと思います」
「お忙しいところ、お越しいただきありがとうございます」
「お足元の悪い中、足を運んでいただきありがとうございます」
「生前は、〇〇(故人の名前)がとてもお世話になりました」
「おかげさまで、とても安らかな最期でございました」
「故人も喜んでいると思います」

まとめ

喪主は葬儀における中心的な役割を担います。ただ、多くの方が初めて喪主を任され、葬儀を進めることになるなか、ほとんどの葬儀が問題なく進行されています。
葬儀会社に相談しサポートを受けることで、やるべきこともはっきりし、不安も解消されていくはずです。
喪主として冷静に対応するためにも、不安になりすぎず周囲に相談のうえ葬儀を進めていくといいでしょう。
この記事が、不安解消の助けになれば幸いです。

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