木魚とは
木魚
初めに木魚について
用途
木魚の構造
素材
楽器としての木魚
にわけて詳しく解説していきます。
用途
木魚は法要などで 僧侶が読経を行う際に用いられる もので、それを叩き音を出すことで、 リズムを取り、眠気を覚ます などの効果があります。
木魚を叩く際には専用の棒である「倍(ばい)というものを用いて叩きます。
倍の先端には革や毛糸、ゴム製のものなどが巻かれており、その部分を叩くことで、木魚特有の「ポクポク」というような、低くて奥行きのある音が響きます。
木魚の構造
木魚は基本的に一つの木から形を整えて作られます。
大きさは 小さなものでは5cm程度のもの から、 大きいものでは1m以上の大きさ のものまで存在します。
外見は鈴のような形をしており、中は空洞になっています。
厚みに関しては、木魚によって大きく異なりますが、2cmのほど薄い物などがあります。
素材
木魚に用いられる素材としては、主に、神社仏閣にも植えられている クスノキ が使われています。
クスノキが用いられる理由には
神木である
大木に育つ
木目が入り組んでいる
といったことが挙げられます。
木目が入り組んでいるという理由に関してですが、木目が入り組んでいると、叩いても木が 木目に沿って割れにくくなり、丈夫な木魚に仕上がるということが挙げられます。
木目がまっすぐなスギやヒノキの場合は、叩くと木目に沿って割れやすくなってしまうと言われています。
基本的に木が素材であるため、形や音が変化してしまわないように十分に乾燥をすることが必要になります。
そのため、乾燥の期間も含めて数年で完成しますが、場合によっては10年以上かけて制作する場合もあります。
楽器としての木魚
木魚は中国では清の時代では、打楽器として用いられていました。
日本では歌舞伎において、寺院の場面などでの、下座音楽として用いられることもあります。
また、西欧にも木魚は広がり、今日でも多く用いられるウッドブロックは、木魚からきているとも言われています。
その他の国でも民族楽器として取り入れられていたりと、様々な形で木魚は用いられています。
木魚の宗派ごとの違い
違い
読経の際、専用の棒を用いて叩く木魚ですが、宗派によって異なるものが用いられる場合があります。
そこで、木魚を含め、法要の際に音を出す道具である、
木魚
木柾
鉦吾
の3つを順に宗派についても交えながら解説していきます。
木魚
木魚が用いられる宗派には、
真言宗
浄土宗
禅宗
天台宗
の4つが挙げられます。
特に浄土宗では、読経を邪魔しないためにも、裏打ち(バックビート)で叩いて音を鳴らすのが習慣となっていることが多いようです。
また、木魚を用いる際には、一般的に木魚用のお布団を用意します。
木柾
木柾(もくしょう)とは、木魚と同じく木柾用の倍(バイ)を用いて叩き、 読経中に音を鳴らす道具です。
木柾が主に用いられる宗派は日蓮宗です が、木柾ができるまでは木魚が用いられていました。
素材には、ケヤキの木やサクラの木が用いられており、木魚のような「ポクポク」といった音ではなく、甲高い音で、「カンカン」という音がなります。
形は、円形のものが一般的です。
木魚と同じく、木柾を用いる際には専用のお布団を下に敷きます。
京仏壇はやし 仏具 木柾セット (木鉦セット) 欅 5寸 (日蓮宗 法華宗)
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9,570円
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鉦吾
鉦吾(しょうご)は、その他にも鉦鼓(しょうこ)叩鉦(たたきがね)などとも呼ばれている、 読経をしながら叩き、音を鳴らす道具です。
鉦吾が主に用いられる宗派には、
真言宗
浄土宗
天台宗
などが挙げられます。
鉦吾には、木魚などのようなお布団ではなく、六角畳台(タタミ)と呼ばれるものを敷き、支木(しもく)と呼ばれる小槌のような形のもので叩きます。
滝田商店ブランド 鉦吾(しょうご)セット 5寸 鉦吾最大直径15cm◆鉦鼓・鉦鈷・伏鉦・叩鉦・敲鉦・鉦・寺院仏具【滝田商店発行 証明書付】
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20,570円
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木魚の費用相場
費用
続いては木魚にかかる費用の相場について解説していきます。
木魚に用いられる大きささの単位には 「寸(すん)」または「尺(しゃく)」 というものが用いられており、費用は主に大きさによって変化していきます。
インターネットでも販売しているような、 3〜5寸程度(9〜15cm程度)のもの であれば、木魚用の布団や倍(ばい)もセットで 1万円程度から販売 しています。
1尺(約30cm)を超えるようなもの になると、木魚製造を専門としているブランドのものも多くなり、 数十万円のものから、高級品では100万円を超えるものも存在します。
また、倍も1尺以上のもの専用のものだと50万円ほどの金額のものもいくつか存在します。
自身の予算や希望などを考慮した上で最適なものを選びましょう。
滝田商店ブランド 木魚 白木製(一式) 5寸(横巾15cm)◆最も一般的な白木の木魚、ふとん・籐柄バイ付き、仏壇用の仏具【滝田商店発行 証明書付】
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18,810円
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木魚の由来
仏具3
木魚は、その名前に「魚」という文字がありますが、その由来などはご存知でしょうか。
ここからは、名前の由来なども含めて、
木魚の名の由来
木魚の歴史
という順に解説していきます。
木魚の名の由来
昔の人は、眠っている間でも目を開けていることから、 眠らずに修行に励むということの象徴として魚を祀っていました。
そこで、修行中、読経中でも眠ることのないように、 音を出して眠気を冷ます という意味でも、木魚として用いられるようになりました。
木魚の歴史
木魚の全身の形として、「 魚板 」というものがあります。
これは、魚の形をした大きな木の板で、お寺などで吊るし、叩いて音を鳴らして時刻や集合の合図として用いられていました。
そこから、今日の木魚と同じ形へと変化していきますが、すぐに木魚が広く使われるわけではありませんでした。
室町時代には木魚の形は存在していましたが、広く用いられるようになったきっかけは、 中国から来日した隠元禅師によるものだと言われています。
隠元禅師は、いんげん豆を日本に持ち込んだ人としても知られている人物で、この方が本格的に木魚を叩くことを広め、それが今日で木魚の使われ方に繋がりました。
木魚の使い方
方法
木魚の使い方について解説していきます。
木魚を使う際には、 下に専用の布団を敷き、その上に木魚を置きます。
お布団をしく理由には、床が傷つかないようにするためという理由もありますが、叩いているうちに木魚が移動しないようにするという理由もあります。
また、木魚を置く際には、基本的に叩く方がいる向きとは反対方向に木魚の穴があるように置きます。
そして、木魚専用の棒である倍(ばい)を用いて叩き、音を鳴らします。
座布団に 置く位置や、叩く位置、強さ によって 音が変化 します。
おすすめの木魚
ここでは3店舗の商品をご紹介します。
京仏壇はやし
滝田商店
仏縁堂
京仏壇はやし
京仏壇はやし 仏具 木魚セット 【 本楠 並彫 】 4寸
京仏壇はやし 仏具 木魚セット 【 本楠 並彫 】 4寸
13,860円
www.amazon.co.jp
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こちらは、京都府に実店舗を構える、「京仏壇はやし」がインターネット販売に出している木魚です。
京仏壇林では、木魚だけではなく、そのほかにも位牌や数珠、さらにはしきみの葉やおりん用の棒の置き台など、細かな商品まで取り扱っています。
こちらの商品は、 木魚とその下に敷く布団、専用の倍のセット です。
サイズは 4寸で約12cmほどの大きさ になっています。
木魚の木の素材として重宝される「本楠」を用いたもので、素材の視点からして強度がしっかりしていると言えるでしょう。
また、大きさによって価格が変化するので、自身の希望する大きさや予算に合わせて最適なものを選ぶことができます。
滝田商店
滝田商店ブランド 木魚 白木製(一式) 6寸(横巾18cm)◆最も一般的な白木の木魚、ふとん・籐柄バイ付き、仏壇用の仏具【滝田商店発行 証明書付】
滝田商店ブランド 木魚 白木製(一式) 6寸(横巾18cm)◆最も一般的な白木の木魚、ふとん・籐柄バイ付き、仏壇用の仏具【滝田商店発行 証明書付】
24,970円
www.amazon.co.jp
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こちらは、東京都台東区に実店舗を構える「滝田商店」がインターネットで取り扱っている木魚です。
滝田商店では、ミニ仏壇、モダン仏壇と呼ばれているものや、神棚なども販売しており、一部の大きな商品は、その組み立てや設置などを行うサービスも行なっています。
商品には滝田商店発行の「証明書」をつけており、滝田商店はブランド品質の証として、品質の保証もしております。
上記の商品は、 木魚と専用の布団、専用の倍のセット です。
サイズは 6寸で約18cmの大きさ で、先に紹介したものよりも大きめのサイズになっています。
天然の木材を使っており、手彫りで仕上げているため、一つ一つ模様が異なっています。
仏縁堂
仏縁堂ブランド:木魚・龍彫・一尺
仏縁堂ブランド:木魚・龍彫・一尺
272,000円
www.amazon.co.jp
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こちらは、仏縁堂という、実店舗を埼玉県狭山市に構える仏壇・仏具・位牌の専門店です。
仏縁堂では、通常サイズのお仏壇も販売しており、設置のサービスや、そのほかにも、法要行事での引き出物や香典返しなどに用いることができる、カタログギフトの販売なども行なっています。
また、仏壇・位牌・ご本尊の処分のサービスも行なっており、それに加えて、魂抜きや閉眼供養などのサービスも行なっています。
上記の商品は、 木魚、専用の布団、倍のセット となっています。
龍彫という龍の形をかたどった彫り方をしています。
サイズは 1尺で30cmほどの大きさ で、これまで紹介した中ではもっとも大きな木魚となっています。
木魚について理解を深め法要に参列しましょう
これまで、仏壇に関して、
木魚とは
木魚の宗派ごとの違い
木魚の費用相場
木魚の由来
木魚の使い方
おすすめの木魚
の順に解説してきました。
解説していく中で、なぜ魚という文字が用いられるのかということや、宗派の違いによって木魚以外にも木柾や鉦吾が用いられること、今日では楽器などにも用いられていることなどがわかったかと思われます。
そういったことを理解し、宗教や宗派などの知識を深めていきましょう。