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終活

2024.04.30

超高齢者とは?超高齢社会との違いや実状に関しても解説!

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超高齢者という単語はニュース等でよく耳にするものの、あまり聞きなれない単語の一つです。
定義上は90才以上の方の事を示しますが、似た言葉に超高齢社会等があり、違いを説明するのは難しいという方も多いと思います。

この記事では超高齢者に関して、実状に関して関して軽く説明を行った上で医療制度等に関しても説明を行ってきます。

超高齢者とは
現在、高齢者と一口にいっても様々な区分がある事をご存知でしょうか。

定義を行った機関により異なりますが、現代少子高齢社会が進む中、シニア世代の方がより社会の活動の即戦力を担う事を重視し、様々な区分を提示する傾向にあるのが現状です。

超高齢者に関しては日本老年学会と日本老年医学会が2017年度に65才以上の人々を年齢ごとに以下の通りに区分して誕生しました。

年齢    区分
65才~74才    准高齢者
75才~89才    高齢者
90才~    超高齢者
上の表の通り、 超高齢者は90才以上の方を指します。

超高齢者と超高齢社会
超高齢者と類似した言葉に超高齢社会が挙げられます。
が、 前者が「90才以上の人」という年齢を元にした人の区分であるのに対し、後者は高齢化率という「総人口における65才以上の人々の割合」を元にした区分 です。

高齢化率の数値の増減で以下の表のように社会の名称は変化します。

高齢化率    名称
7%以上14%未満    高齢化社会
14%以上21%未満    高齢社会
21%以上    超高齢社会
高齢化率が21%以上の社会、つまり、 65才以上の人口が総人口と比べて21%を超過する社会が超高齢社会なのです。

超高齢社会の推移
少子高齢化 社会問題
参考:高齢社会白書
現在、高齢化率は加速的に上昇していますが、その傾向も今後は続くとみなされています。
上のグラフにもあるように、加速的に高齢者の割合は増加していき、 2060年には10人の内4人が高齢者であると言えます。

超高齢者も無論65才以上の人口に含まれる以上、両者を無縁であると言い切れません。
事実、超高齢者の人口増加が現代の高齢社会が加速化する影響を与えていると言えます。

超高齢者の人口割合
高齢化が進行していると言われる日本社会ですが、超高齢者人口という観点に関して解説を行ってきます。

90才以上の人口はここ20年で5倍と増加傾向にあります。
2017年時点での現在の80才以上90才未満の人口に関しても850万人と莫大な数です。

死亡者数を鑑みたとしても、 現在まで続いている超高齢者の数の増加傾向は今後も続いていく と考えられます。

超高齢者の実状
ルーペ 高齢者
人生100年時代と言われている通り、医療の発達や食生活の向上により、90才以上の人々の数は各段に増えました。
身の回りに90才を越える方がいるという方も多いでしょう。

しかし、私たちが90才を越えた際の生活環境について実際の想像できる方は少ないと思います。
以降では現在の超高齢者の実状に関して、以下の三つに大まかに区分をして解説を行ってきます。

金銭面
肉体面
心理面
超高齢者の実状【金銭面】
定年も既に過ぎ、身体的衰えも鑑みると、特に90才以上の方が働きだすというのは難しいのが現代社会の現状です。
実際、2016年度に行った総務省統計局の調査によれば 75才以上で職業についてない方は全体の八割以上を占めます。

年金を収入の主とする生活の中、医療費などの事項を鑑みると金銭的に厳しい状況である可能性が高く、実際に先に述べた同調査では 高齢者のうち全体の約3割が生活状況が苦しい と答えてます。

生活弱者に陥りやすい
生活弱者とは主に肉体的な衰えのために、日々の買い物や炊事、通院の際の交通機関の利用等、生活機能が低下した人々の事を指します。

超高齢者は身体能力が低下している事からも生活弱者に陥りやすいと言われます。

超高齢者の実状【肉体面】
身体能力、特に筋力は年齢と共に衰えがちだと考えられます。
特に90才以上である超高齢者は車椅子や寝たきりの生活も多いのも事実と言えます。

実際、高齢者関係の研究で指摘されるように 年齢が増すと共に生活機能を司る筋力面での低下は否めません。

しかしながら、この身体能力低下の傾向は長く続かない可能性もあります。
スポーツ庁の新体力テストに関する調査によれば、 65才~79才以上の身体能力が増加傾向にあるとされます。

主な理由として挙げられるのが、 健康寿命への意識による運動習慣の増加です。

鍵は運動習慣
運動の習慣化の利点としては以下が挙げられ、老いの対処法として重要と言えます。

血圧の安定化
生活習慣病の予防
内臓脂肪の減少
動脈硬化のリスク減少
運動習慣を持たないと全身における筋肉量は毎年1%程減少するとされます。
しかし、運動を行えば筋力量の増加は可能であり、その点に関して年齢は関係ありません。

ジムの利用も手段の一つです。
ただし、実際にトレーニングを行う事に関しては必ずトレーナーの方の指示に従い、無理のない範囲で行うようにして下さい。

超高齢者の実状【心理面】
年齢と共に肉体面だけでなく感性の部分も鈍くなり、感情的にも乏しいと考えがちでしょう。
実際に、認知的機能面の低下による幸福感の低下を指摘する研究も存在します。

しかしながら、 「老い」を受け入れるという心情の変化により、幸福感を高めながら過ごしているのも一つの事実です。

老年的超越
スウェーデンの学者に提唱した、 高齢者の幸福感に繋がる価値観の変化を老年的超越 と言います。
日本での老年的超越の要素としては一部ですが以下の内容が挙げられます。

自然体で日々を過ごす
周囲への感謝の感情
自身の内面への意識
上に述べたように、人への感謝の思いや「無理をしない」という感情によって一人の生活に対する前向きさを感じる事こそが、老いを受け入れる事で精神的部分を豊かにし、幸福感を高める事に繋がります。

身体的機能が低下したから、幸せな生活を送れないと一口に言うのは間違い です。
特に90才以上となり、死を間近に感じながらも幸せな生活を送るには、 「老い」を受け入れる体勢も重要 だと言えます。

超高齢者と医療制度
病院
超高齢者向けの医療と題して、ここでは90才以上の方が利用できる医療制度に関して説明を行ってきます。
 
そもそも高齢者向けの医療制度は、年齢を基準として以下の二つに分けられます。

年齢    医療制度
65才以上74才未満    前期高齢者医療制度
75才以上    後期高齢者医療制度
ここでは後期高齢者医療制度の概要を軽く説明します。
高齢化が進む社会の中、社会全体で高齢者を支え、平等な負担を実現するために整備された国による制度です。

この医療制度は75才以上になるとほぼ自動的に加入されます。

後期高齢者医療制度
普段私たちが病院で診察を受けたり、処方箋を貰った後に薬局に言って薬を購入したりする際、サービスの対価として当然料金が発生します。
その際、公的医療保険から病院や薬局の方に支払われるのが医療給付費です。

後期高齢者医療制度に加入される方は、この医療給付費の一割を保険料として国の方に納める事になっています。

介護保険制度
超高齢者の医療制度としてもう一つ思い浮かぶのが介護保険制度です。

社会全体で介護が必要な方を支えるために作られた制度です。

負担に関しては、原則受けたサービスの一割となっています。
なお、年収が280万円以上となる際には負担が二割、三割となります。

65才以上の方は第一被保険者として扱われ、保険者証が送付されます。
利用可能な上限金額もあるため、利用の際には適宜確認をとってから行うようにして下さい。

超高齢者を支える社会に
この記事では超高齢者に関して説明を行ってきました。
概要としては以下の通りになります。

90才以上の方を超高齢者という
超高齢社会は65才以上の人口の割合が21%を超える社会
また、超高齢者を支える医療制度として後期高齢者医療制度と介護保険制度に関しても解説を行ってきました。

耳にする事は多い物の意味のあまり知らない単語の一つが超高齢者です。

もし、私たちが超高齢者にあたる90才以上になったと想像すると、寝たきりの生活やつきっきりで介護が必要となる生活が思い浮かびがちだと思います。

しかし、必ずしも老いと共に生活の質が貧しくなっていくと言う事はできません。

運動習慣等によって身体的な能力の衰えを防ぐ事も重要ですが、「老い」を受け入れる姿勢も一つ重要な要素として言えるでしょう。

超高齢者、聞きなれない単語の一つではありますが、知識の一つとして片隅入れて頂けたら幸いです。

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