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葬儀

2024.04.24

真言宗の初盆とは?流れや必要なもの、盆棚の飾り方を解説

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本記事では真言宗の初盆の当日の流れや、準備に必要なものなどの初盆の内容について紹介します。
また他の宗教との違いにも触れ、真言宗ならではの祭壇飾りの作法や、お布施の金額の相場やどのようなものを贈ればよいのか具体的な例もあわせて紹介します。

この記事で解決される疑問

真言宗の初盆で準備することは?

真言宗の初盆の飾り方は?

真言宗の初盆の香典の相場は?

初盆とは

初盆とは、新盆とも言いますが、 亡くなられた方の四十九日後、初めて迎えるお盆のこと をいいます。
この2つは言い方は違いますが、ほとんど同じ意味です。

ただ、初盆を西日本の地域の方が多く呼び、東日本の地域の方は新盆と多く呼ぶ傾向にあります。

初盆は四十九日後の初めてのお盆を指しますが、四十九日を経つ前にお盆の時期になるかもしれません。
その場合は、 四十九日が経った翌年のお盆 が初盆になるので覚えておきましょう。

そもそもお盆とは?
お盆について、「とりあえず、お盆シーズンだからお墓参りに行く」といった方もいるかもしれません。
そもそもお盆とは何のためにあるのか、軽くおさらいしたいと思います。

お盆では、昔から伝わる仏教の伝統行事で、 過去に亡くなられた方の魂を自宅にお迎えして供養する行事 を言います。

真言宗の初盆の時期

お盆には旧暦盆(7月13日~7月16日)と新暦盆(8月13日~8月16日)の2通りがあります。
このように、7月盆と8月盆の2種類がありますが、いつお盆を迎えるかは地域によって異なります。

真言宗などの宗教の影響よりも地域差の影響が大きいです。
真言宗の初盆も基本的に一般的なものと変わらず、四十九日後の初めてのお盆の時期に行われます。

主に7月盆がおこなわれるのは以下のような地域です。
  • 東京都
  • 神奈川県
  • 北海道の一部
  • 石川県金沢市
などの限られた地域です。
ほかの地域では、8月盆が主に行わています。

8月に初盆を迎える人が多いと思いますが、準備はなるべく早く執り行いましょう。

真言宗に限らず通常のお盆よりも、 初盆はやることも多く準備期間や、準備するものも注意が必要 です。
一か月前ほどには住職などに連絡を取るようにしましょう。

真言宗の初盆で行われること・流れ

実際に真言宗の初盆で行われることは、大きく分けて以下の4つのことが行われます。
  1. 迎え火
  2. 法要・お墓参り
  3. 身分証明書
  4. 会食
  5. 送り火
流れのひとつひとつを詳しくご紹介します。

①迎え火
ひとつ目の手順は 迎え火 です。

迎え火では、亡くなった方の魂を迎えるための目印として行います。
外で野火を焚いて迎え入れるのが一般的です。

行われる時期は、基本的に初盆の7月または8月の13日の夕刻 に行うのが通例です。

具体的に真言宗の迎え火に用意するものは、
  1. 焙烙(ほうろく)と呼ばれるお皿
  2. おがら(麻の芯の部分)
この2種類を用意します。
手順は 自宅の玄関で焙烙におがらをのせ、火をつけます。

それぞれの入手方法は、焙烙はお盆のシーズンに仏壇店で販売されています。
おがらは、お盆のシーズンのスーパーで販売されています。

もし、入手が難しい場合は、ネット通販でも入手が可能なので、そちらを利用してみましょう。

②法要・お墓参り
迎え火を終えたら、次は 法要・お墓参り を行います。
基本的に、自分たちだけではなくお坊さんに依頼することになるので事前に話を通しておく必要があります。

また、故人がお世話になっていた親戚、知人などを呼ぶ場合には、事前に案内をしておく必要があります。
自宅で行う場合やお寺で行う場合など ケースバイケース です。

案内を出すときにも場所は重要になってきますので、事前にお坊さんとしっかり打ち合わせをしましょう。
③会食
真言宗に限らず、 会食はあくまで任意 なので、親戚の方や知人の方の参加状況や日程次第で行うのか判断しましょう。

会食を行う場合は自宅では出前をとり、お墓で法要を行った場合では、近くのお食事処などで行います。

予約をするのを忘れやすく、事前に人数も確認しなくてはならないので、最近では行わない家庭も増えています。

④送り火
真言宗の初盆の最後に行うのは送り火 です。
送り火とは迎え火の対になり、お盆の間を一緒に過ごしたご先祖差の魂を送り出すことをいいます。

基本的に7月または8月の16日の夕刻 に行います。
用意するものは迎え火で使用したものと同じものです。

真言宗の送り火の手順は、迎え火を行った自宅の玄関で行い野火を焚きます。

真言宗の初盆の準備

真言宗の初盆の流れでも説明したように、初盆を迎える前からの事前準備が重要になってくるので注意しましょう。
本記事では、4つのポイントをご紹介します。

日程調整

自分の地域、家の判断では7月盆なのか8月盆なのか確認しておきましょう。
この前提を確認しておかなければ初盆の日程の流れも決められません。

約1か月前から準備を始める のが安心できます。

お坊さんへの連絡

行う日程が決まったら、今度は初盆の際に依頼をするお坊さんに連絡をしましょう。

基本的に法要に関してはお坊さんにおまかせする形になります。
お盆シーズンはお坊さんも多忙になることが多い ので、早めの連絡が必要です。

もし依頼ができなかった場合は、真言宗など宗教別の初盆法要のお坊さんの手配もネットサービスで利用できるので利用することも手のひとつです。

参加者への連絡

お坊さんとの打ち合わせも終わり、当日の流れもある程度完成したら、参加者に案内を送りましょう。

友人や親せきの方も日程調整しやすいように なるべく早く案内を送る とよいでしょう。
また当日の人数把握や、もし会食を行う場合はお店の予約にも影響します。

事前に友人や親せきなど、案内を送ることを考えている方には、事前に案内を送る旨を伝えておいたほうが親切です。

会食の準備

初盆と会食を自宅で行う場合も外で会食を行う場合も人数把握は必要です。
会食を考えている場合、どの場所にも限らずに案内には参加の有無を連絡してほしい旨を伝えましょう。

初盆の準備に関しては、こちらも参考にしてください。

真言宗の初盆で必要なもの

迎え火や送り火でも必要なものを上げましたが、他にもたくさんあります。

真言宗の初盆で必要にるのは以下のようなものです。
  • お布施
  • お供え物
  • 精進馬
  • 盆提灯
  • 迎え団子
  • 祭壇飾り
ひとつずつ詳しくご紹介します。
お布施
マナーとして、初盆でお世話になったお坊さんには、真言宗に限らず言えますが、お布施を渡すことになっています。

一般的な真言宗の初盆のお布施の相場は、 3,4万円程度 です。
自宅で行う場合は真言宗に限らず、お坊さんに来ていただいているので、 プラス1万円ほどお車代として加えて お布施をお渡しします。

お盆のお布施に関しては、こちらの記事を参考にしてください。
お供え物
お供え物は、亡くなった方が好きだったお菓子や飲み物を用意しましょう。
それとは別に、「水の子」と「閼伽水(あかみず)」を用意しましょう。

水の子とは、きゅうりなどの野菜をさいの目に切り、洗ったお米を混ぜて、皿に引いたはすの葉に盛り付けたものです。

水の子には、亡くなられた方だけではなくその前の先祖様にも向けていきわたるようにという願いが込められています。

閼伽水(あかみず)とは、器または蓮の葉をおわん状にしたものにきれいな水を入れたものをいいます。
ミソハギの花を器の近くに添えるのを忘れないようにしましょう。

精進馬
よくナスやキュウリに割りばしが刺してあるのを目にしますよね。
それが 精進馬 です。

精進馬には亡くなった人を乗せるという重要な役割があります。
精霊馬に関しては、こちらも参考にしてください。
盆提灯
盆提灯も忘れずに用意しておきましょう。
盆提灯には、 ご先祖様などのために自宅までの道しるべ としての役割があります。

また自宅がアパートなどで、家の玄関などで野火をするのが不可能の場合もあります。
そのような時には盆提灯を飾ることで、 迎え火の役割 にもなります。

初盆の提灯に関しては、こちらも参考にしてください。
迎え団子
迎え団子 という、白団子も真言宗の初盆では用意する必要があります。
基本的にあんこなど味付けなどのない、シンプルなものを用意します。

祭壇飾り
祭壇の飾り付けの準備も怠ってはいけません。
祭壇には上記で説明したもののほかにもひつようになるものがあります。

上記のものも含めて、真言宗では祭壇飾りに必要なものは以下のものです。
  • 御本尊
  • 位牌
  • お線香
  • 香炉
  • 燭台
  • りん、りんぼう
  • ろうそく
  • お花
  • 精霊馬
  • ほおずき
  • 水の子・閼伽水
  • 精進料理(真言宗のみ)
  • 果物・野菜
  • 団子
飾り方の注意点などは次の項目で詳しく紹介しますので、そちらを参考にしてください。

真言宗の初盆での盆棚(精進棚)の飾り方

宗教により少しずつ飾り方には特徴があります。

真言宗では、仏壇の前に盆棚を用意して、ござを上からかぶせます。
その上に、一番奥には位牌を置き、そして精霊馬やお供え物、お花などを手前に置きます。

最も手前には、線香類・りん・りんぼうになるようにセッティングしてください。

真言宗の大きな特徴は、 お供え物に精進料理が含まれている ことです。
真言宗のみで他の宗教にはない独特の風習です。

また、果物や野菜は皮をむき一口サイズにカットもしましょう。
お箸は必ず仏壇に向けておいてください。

盆棚(精進棚)に関しては、こちらの記事を参考にしてください。

真言宗の初盆の服装

真言宗で初盆を迎える際の服装も最低限のルールはあります。
男性、女性、子供でそれぞれポイントがあるので注意しましょう。

男性
真言宗の場合、基本的には男性は喪服を着て法要に参加します。
冠婚葬祭にふさわしい服装を必ず用意しておきましょう。
女性
女性も基本的に喪服で参加します。
略式礼装でも構いません。

また、黒に統一して装飾品など身につけなければ、ワンピースなどの服装でも特に問題ありません。
しかし無難な服装は喪服といえるでしょう。
子供
子供は喪服にこだわる必要はありません。

男の子は生地が白く柄などがないシャツに黒いズボンであれば問題ありません。
女の子の場合は、白いシャツに黒いスカートか、黒いワンピースを選びましょう。

初盆の その場の雰囲気を壊すものでなければ、基本的に問題ありません。

真言宗の初盆の香典の金額相場

真言宗に限らず初盆の香典の金額は、故人との間柄を見て判断します。

真言宗の初盆の香典の相場は親戚などの場合、一人あたり 5千円から1万円程度 です。
友人や職場の人の場合は 5千円前後 であることが多いです。

夫婦で参加する場合は、単純に2倍の金額を香典に包みましょう。
もし、法要後に会食が行われて参加する場合は、 家族分の食事代も踏まえたうえで金額を決めましょう。

下記の年代別のおおよその金額相場表を作成してみたので、ぜひ参考にしてください。
親戚 友人 職場の人
20代 5千円 3千円 3千円
30代 5千円~7千円 3千円~5千円 3千円
40代 7千円~1万円 3千円~5千円 5千円
50代 1万円 5千円 5千円
この金額表では初盆の法要後の会食代は含んでいないので、参加する場合はこの金額に食事代も含める必要があります。

真言宗の初盆に返礼品

お香典や新盆見舞いをいただいた方には、それぞれ返礼品を贈るのを忘れないようにしましょう。

返礼品の品物

真言宗など宗教に限らず、返礼品には以下のようなものが人気があります。
  • そうめん
  • 洗剤セット
  • 果物ゼリー
  • 調味料セット
基本的に もらっても困らないもの が人気のようです。

初盆見舞いを頂いた方

いただいた見舞い品や香典の金額などから判断 して何を贈るか決めます。
基本的にいただいた香典の 半額程度 のものであれば、失礼には当たらないので覚えておきましょう。

仮に1万円程度であれば、4,5千円のものを選びましょう。

法要に参加された方

法要に参加されたにも来ていただいた感謝を伝えるために返礼品は送りましょう。

しかし、あまり高いものを選んでしまうと経済的に負担がかかるので、 千円から2千円程度のもの でも問題ありません。

具体的には菓子折りやそうめんなどが低コストで済むのでおすすめです。
返礼品に関しては、こちらも参考にしてください。

真言宗以外の初盆

基本的に時期や手順の違いは大きくずれなどはありません。
宗教よりも地域の差が影響が出ます。

しかし、宗教により初盆の飾りつけの作法が少し異なります。
真言宗では、精進料理がほかの宗教とは違い用意する必要がありましたが、ほかの宗教でもそれぞれ特徴があります。
浄土真宗
浄土真宗にはお盆などの風習がありません。
いつでもご先祖様はいらっしゃると考えられているので、お盆の期間だけ迎え入れるといった行事は存在しません。
日蓮宗
大きな特徴として青竹を仏壇の両脇に設置します。
また、仏壇の一番上には日蓮大聖人像を置き、その奥には曼荼羅と呼ばれる図像をかけます。

浄土宗
真言宗など他の宗教では、亡くなった方が好きだった食べ物や飲み物をお供え物として置いても良いのですが、浄土宗では許されていません。

事前準備を徹底して真言宗の初盆を迎えよう

この記事の結論は以下の通りです。
真言宗の初盆は法要の日時決め・お坊さんや参加者への連絡・会食準備をします。御布施・精霊馬・盆提灯・迎え団子・飾りを用意します。

真言宗の初盆では盆棚にござをかぶせ奥に位牌を置き、精霊馬・お供え・お花を手前に置きます。最も手前には線香・おりんを置きます。

香典の相場は3000円から1万円です。会食がある場合より多く包みます。
真言宗に限りませんが、初盆ではやることがたくさんあります。
自分たちの問題だけではなく、お坊さんなど他の人もかかわってきます。

周りに連絡することも大事ですが、焙烙やおがらなど、真言宗の初盆に準備する物も買い忘れの無いようにしましょう。

少しずつでもいいので、早めに行動して前日や当日に慌てないように早めの行動を心掛けましょう。
初盆に関しては、こちらも参考にしてください。
真言宗の初盆で必要なものは?
御布施・精進馬・盆提灯・迎え団子・祭壇飾りを用意します。お布施の相場は3万円から4万円です。詳しくはこちらをご覧ください。

真言宗の初盆に適した服装は?
男性は黒のスーツなどの喪服を、女性は黒・グレー・紺のワンピースなどを着用します。また、子どもは白シャツに黒のズボンか黒のワンピースを着用します。

真言宗の初盆に持参する香典の相場は?
相場は5000円から1万円です。故人との関係や自身の年齢によって変わります。

真言宗の初盆に必要な盆棚の相場は?
相場は3000円から1万円です。また、小さい低めの机で代用もできます。詳しくはこちらをご覧ください。

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