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葬儀

2024.04.30

不祝儀袋の種類や販売場所、選び方!表書き・裏面・中袋の書き方も

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不祝儀袋は、弔事で使用するものです。
弔事の中でも、葬儀の知らせはいつ来るか分かりませんよね。

そのため、普段から不祝儀袋の基本的な使用法は、ある程度は覚えておく必要があります。
いざと言う時に慌てたり、迷ったりしないように、不祝儀袋の選び方から使用方法まで、詳しく見ていきましょう。

不祝儀袋とは
葬式などでお金を入れる袋のことを、正式には 不祝儀袋(ぶしゅうぎぶくろ) といいます。
よく香典袋と呼ばれていますが、香典袋は仏教でのみ使用する言葉です。

不祝儀とは何か
祝儀袋との違い
この2つの内容と併せて、不祝儀袋について考えていきましょう。

不祝儀とは何か
字が表す通り、 祝い事ではない儀式が、不祝儀 です。
例えば、葬式は不祝儀の代表とも言える儀式です。

他にも、法事の多くは不祝儀にあたります。

ただし注意したいのは、 宗教に関わる儀式の全てが不祝儀ではない 、という点です。
仏教の法要にはめでたい際に行うものもありますし、神道、キリスト教でも、めでたい席というのはいくらでもあります。

祝儀袋との違い
違い
祝儀袋(しゅうぎぶくろ)は、祝い事の際に使用するもの です。
不祝儀袋との一番の差は、 水引(みずひき)の色の違い にあります。

祝儀袋は、一般的に

赤白
金白
金銀
金赤
の水引を利用します。

対して 不祝儀袋では、

黒白
黒銀
灰色
銀色、
黄白(一部地域)
を利用 します。

よく、祝い事では紅白の水引を使う、と言いますが、現在では紅白の水引はほとんどありません。
多くの人が紅白と勘違いしているのは、赤白の水引です。

本来の紅白の水引は、赤色ではなく、紅(べに)で染色されたもののことを言います。
実は、この紅染めの水引は、一見すると黒色にも見えるのをご存知でしょうか?

現在でも、 紅白水引は皇室での祝い事の際に使用されています。
そのため、 関西の一部地域では不祝儀に紅白の色と似た黒白の水引を使用せず、黄白の水引を使用する のです。

不祝儀袋の種類
数珠と不祝儀
一言に不祝儀袋と言っても、 宗教によってその形式が異なります。
水引の色や形だけでなく、表書き、封筒に印刷されている花の種類まで、細部にわたり異なりますので、使用の際には注意が必要です。

ここでは、 仏式・神式・キリスト教式 で使用する場合に分けて違いを見ていきます。

仏式
香典袋 仏教 表書きなし
私たちが 普段最も多く目にする不祝儀袋は、仏式のもの です。
その為仏式の不祝儀袋には、様々な種類の水引と表書きがあります。

仏式での封筒の種類
仏式の不祝儀袋は、 基本的には白無地のものを使用します。

中には、 ハスの花 が印刷されていたり、型押しされた袋もあります。
ハスは仏教では大切な花ですので、不祝儀袋に印刷されていても問題はありません。

仏式で使用する水引
不祝儀は、繰り返してはいけない出来事ですので、 水引は解けない「結び切り」という形で結びます。

通常不祝儀袋を購入した際には既に水引が結ばれている、もしくは印刷されているため、購入の際に特に気にする必要はありません。

水引の色に関しては、先ほど説明した通り、地域によって異なりますので、お住まいの地域の風習に従い色を選びます。

仏式で使用する表書き
表書きは、どういった意図で使用する不祝儀袋かによって変わります。
例えば、葬儀や法要に参列する場合は以下のような表書きがあります。

名称    読み方    使用方法など
御香典・御香料    ごこうでん・ごこうりょう    香は線香を指す。主に葬儀の際に使用する。
御霊前    ごれいぜん    浄土真宗以外の葬儀で用いる。四十九日以降は使用しない。
御仏前    ごぶつぜん    四十九日以降、または浄土真宗の仏壇に供える際に使用する。
一見似ている表書きも、厳密にはその意味合いが違う場合があります。
表書きを選ぶ際は、参列する宗派や法要の種類にも気をつけて選びましょう。

仏式の不祝儀袋に関しては、こちらも参考にしてください。
御霊前とは?御仏前と宗教宗派の違いや相場と書き方や渡し方も解説

神式
神式 香典
神式での不祝儀袋も、仏式同様に、封筒や水引、表書きによって種類が分かれます。

神式での封筒の種類
神式の封筒は 白無地 です。
花等の印刷、型押しはありません。

神式で使用する水引
水引 の風習は、宗教によるものではなく日本の風習ですので、 仏式や神式での違いは殆どありません。
不祝儀袋の場合は、神式の水引も 結び切り を使用します。

色は、双銀か黒白 を選びます。
ただし、仏式同様に、関西では黒白ではなく、黄白の水引を使用する場合があります。

神式で使用する表書き
表書きは、宗教によって異なります。
神式の場合は、不祝儀袋には以下のような表書きを使用します。

名称    読み方    使用方法など
御玉串料    おんたまぐしりょう    葬儀の際に使用。玉串とは榊のこと。
御榊料    おさかきりょう    葬儀の際に使用。
御神饌料    ごしんせんりょう    葬儀の際に使用。神饌は、神様に供える供物のこと。
御霊前    みたまえ    葬儀の際に使用。御霊前(ごれいぜん)とは読み方が異なることに注意。
神式での表書きには、仏式と同じ「御霊前」を使用できます。
ただし、 封筒にハスの花が印刷されている場合は、仏式専用 ですので神式では使用できません。

神式の不祝儀袋に関しては、こちらも参考にしてください。
玉串料まとめ!金額相場やのし袋の書き方、水引とマナーも解説!

キリスト教式
香典 表書きなし キリスト 花 十字架
キリスト教は、 カトリックとプロテスタント に分かれます。
不祝儀袋も、両者で異なる点がありますので、きちんと区別が必要です。

キリスト教式での封筒の種類
封筒は、 基本的には白無地を使用します。
また、キリスト教専用の不祝儀袋として、 百合の花や十字架が印刷された封筒もあります。

キリスト教式で使用する水引
キリスト教では、水引は使用しません 。
通常、百合や十字架が印刷されたキリスト教用の不祝儀袋には、水引はありませんので、そのまま使用します。

万が一、キリスト教専用の不祝儀袋が手に入らなかった場合は、水引のある不祝儀袋を使用しても構いません。
その場合、水引は仏式や神式と同様の結び方・色のものを選びます。

キリスト教式で使用する表書き
表書きは、カトリックとプロテスタントで使用する言葉が異なります。

まずはカトリックの場合を見てみましょう。

名称    読み方    使用方法など
御花料    おはなりょう    葬儀の際に使用。
御ミサ料    おみさりょう    葬儀の際に使用。カトリックのみ使用可能。
御霊前    ごれいぜん    葬儀の際に使用。
プロテスタントの場合、以下の表書きが一般的です。

名称    読み方    使用方法など
御花料    おはなりょう    葬儀の際に使用。
忌慰料    きいりょう    葬儀の際に使用。遺族を慰めるという意味。
カトリックでは忌慰料は使用せず、プロテスタントでは御ミサ料、御霊前を使用しません。
その為、キリスト教式の宗派がわからない場合、表書きは 御花料 とすることが望ましいです。

キリスト教の不祝儀袋に関しては、こちらも参考にしてください。
キリスト教の香典を解説!御花料との違いや、香典袋の書き方も

不祝儀袋の販売場所
購入
不祝儀袋は、基本的に 文房具を扱っている店舗で購入が可能 です。
また、ネット通販はキリスト教式専用のもの等、店舗在庫が少ない不祝儀袋を購入するのに便利です。

購入場所は、主に以下の二つに大別されます。

店頭
インターネット通販サイト

店頭
店頭で購入する場合は、以下のような店舗で購入できます。

文房具店
書店
ホームセンター
スーパーマーケット
100均
コンビニエンスストア
不祝儀袋は、身近な店舗でも取り扱っています。
ただし、 キリスト教式のもの等の不祝儀袋は、取り扱っていない店舗も少なくありません。

今すぐに必要な場合を除き、不祝儀袋を購入する際は、 少しでも大きな店舗で探すことが望ましい です。

インターネット通販サイト
時間に余裕がある場合は、インターネットでの購入が便利です。
インターネットの良い点は、 様々な不祝儀袋を購入できる点 です。

ただしインターネットでの購入は、 選んだ不祝儀袋が地域に則した形かどうか、自分で判断しないといけません。
あなたがお住まいの地域特有の風習がないか、先に調べてから購入しましょう。

不祝儀袋の選び方
選択
不祝儀袋を買いに行くと、様々なデザインがあってどれを選べばよいか分からない、ということがあります。
基本的には、 宗教による違いを除けば、あなたの好きなデザインを選んで構いません。

ただし、不祝儀袋自体の金額と、実際に包むお金の金額には、関係があります。

金額に相応しいデザインを選ぶ
不祝儀袋を選ぶ際は、中に入れる金額に見合ったものを選ぶ必要があります。
近親者でかなりの金額を包む場合と、会社関係の参列で大きな金額を包まない場合では、当然不祝儀袋も変わってきます。

一般的には、 不祝儀袋自体の金額が低い程、中に包む金額も低くなります。
外と中が不釣り合いにならないよう、気を付けましょう。

包む金額    不祝儀袋のデザイン
3000円程度    水引も含めてすべて印刷で白無地。印刷多当と呼ぶ。
3000~5000円    水引は印刷されているが、封筒に装飾等の加工がされている。
1~3万円    白無地。7~10本束の水引を引いている
3~5万円    上記の不祝儀袋より一回り大きく、水引の本数が10本以上ある。
10万円以上    より高級感のある装飾が施された封筒。水引の結び方も複雑になる。
不祝儀袋の表書きの書き方
文字を書く
不祝儀袋の表書きの種類は、先ほどの説明の通りです。
では、具体的に どのように書けば良いか 、見ていきましょう。

表書きの書き方
表書きを書く筆記用具
薄墨を使用するのは葬儀だけ
表書きの書き方
表書きは元から封筒に印字されていたり、表書きが印字された短冊が付随しているものもあります。
その為、多くの場合は水引より下の、 氏名のみを書き入れる ことになります。

氏名は、 中央 に書きます。
連名の場合も、 中心線が中央に来るよう 、左右のバランスを考えて書き入れましょう。

複数名での連名の場合は、 4名程度までであれば表に書いて構いません。

それ以上の人数となる場合、 表書きには代表者もしくは団体名を書き入れます。
連名となった人の氏名と住所は別紙にまとめて書き、お金と共に不祝儀袋に同封します。

表書きを書く筆記用具
表書きを書く筆記用具は、 墨と筆が正式なマナー です。
ですが、墨も筆も持っていない、または普段それらを使わない場合は、 筆ペンまたは黒ペン でも問題ありません。

ただし、ペンを使う際は細いボールペンではなく、サインペン程度の太さがある筆記具を用意します。

薄墨を使用するのは葬儀だけ
薄墨で表書きを書くのは、葬儀や告別式だけ です。

本来、薄墨には、「急な知らせで墨を磨る時間がなかった」「涙で墨が薄まった」という意味があります。
これは宗教関係なく用いられるマナーですので、葬儀・告別式の際は薄墨で表書きを書きましょう。

ですが、 葬儀・告別式以外の場では、薄墨を使用する必要はありません。
通常の濃さの墨、または黒インクのペンを使用します。

不祝儀袋の裏面の書き方
書く
通常、不祝儀袋には中袋があり、中に入れている金額やあなたの住所は中袋に記載するのが一般的です。
ですが、 中袋のない不祝儀袋 もあります。

そのような不祝儀袋の場合、本来中袋に記載する内容は、不祝儀袋の裏面に記載することになります。
忘れずに記載しましょう。

裏面の書き方
裏面を書く筆記用具
裏面の書き方
裏面左下に、あなたの住所と包んだ金額を記載します。
記入欄が印刷されている場合は、その部分に書き入れましょう。

裏面を書く筆記用具
こちらも、 正式には墨と筆を使用するのがマナー です。
葬儀・告別式の場合は、裏面も 薄墨 を使用します。

ですが、裏面に記載する内容は、相手にはっきりと伝えるべき内容ですので、濃い墨や黒ペンを使用しても良いです。

不祝儀袋の中袋の書き方
香典 中袋 表書き 裏表
中袋のある不祝儀袋は、 中袋に住所と金額を記載します。
通常は無地の封筒が入っていますが、中には記入する場所があらかじめ決められているものもあります。

中袋の書き方
中袋を書く筆記用具
字は漢字・大字で書く
中袋の書き方
中袋は、 表に金額 を記入し、 裏に住所 を記入します。
住所記入欄が印刷されていない場合は、左下に記入しましょう。

金額は、 「金○○円也」 とします。

中袋を書く筆記用具
中袋の筆記具に関しても、 墨と筆が正式なマナーですが、通常は黒ペンを使用することが多い です。

裏面の書き方同様に、相手にきちんと内容を伝える必要があります。
筆書きに慣れていないのであれば、黒ペンを使用しましょう。

数字は漢字・大字で書く
金額は、中袋の表に縦書きで記入します。
その際、金額に関する数字ですので、 通常の漢数字ではなく大字と呼ばれる特別な漢字を使用します。

不祝儀袋で使用する代表的な大字は、以下の通りです。

漢数字    大字
一    壱
二    弐
三    参
五    伍
六    陸
七    漆
八    捌
十    拾
百    佰
千    仟
万    萬
円    圓
通常、四と九は死や苦を連想するため、不祝儀袋に包む額としては相応しくありません。
そのため、四と九の大字は、基本的には使用しません。

上記の書き方を参考に、二万円を包む場合は「金弐萬圓也」と記入します。
また、中袋には金額以外にも住所を記入しますが、 住所に関しては通常の漢数字を使用します。

不祝儀袋へのお金の入れ方
不祝儀袋では、 お金を入れるとき にも注意をします。

お札の向き
新札は入れない
糊は使用しない
向き
香典 お札 入れ方 中袋 
中袋に入れる際の向きには、正式なルールはありませんが、相手に渡すお金ですので丁寧に扱います。

まず、お札が複数枚ある場合は、 必ず向きを揃えます。
不祝儀袋に入れる際は、お札の肖像画を下にし、裏向きで中袋に入れます。

肖像画が描かれている方がお札の表 ですので、中袋正面から見たとき に顔を伏せている状態 にします。

新札は入れない
不祝儀袋には、「あらかじめ用意していた」と思われる為、新札は使用しません。
ですが、 幾重にも折り目が付いたボロボロの古いお札を使用する、という意味ではありません。

先ほど述べた通り、相手に渡すお金です。
新札を用意し、軽く折り目を付けてから入れます。

糊は使用しない
中袋または水引が印刷されている封筒タイプの不祝儀袋は、封の閉じ方に迷いますよね。

中袋の場合は、外包みがありますので、基本的にはシールでの封をする必要はありません。
封筒タイプの場合は、緘(かん)や〆のシールが同封されていますので、シールを使い封をします。

不祝儀袋の渡し方
渡す
用意した不祝儀袋の渡し方にも、気を付けましょう。
持参する際には、袱紗に入れるのが基本です。

袱紗がある場合
袱紗がない場合
袱紗がある場合
袱紗
袱紗の形には、幾つかの種類があります。

名称    袱紗の形
金封袱紗    袋状になっているタイプ。
台付袱紗    不祝儀袋を置く場所を固定できるタイプ。
爪付袱紗    畳んだ際に端に留め具が付いているタイプ。
袱紗    風呂敷状のタイプ。
金封袱紗以外は、不祝儀袋を袱紗で包む必要があります。

対角を上下にして広げた袱紗の、中央より少し右側に不祝儀袋を置く。
右側、下側、上側、左側の順に折り、最後に余った部分を後ろへと折り返す。
袱紗 包み方 前半
袱紗 包み方 後半
相手に渡す際は、袱紗を盆代わりにし、不祝儀袋の正面を相手に向けて渡します。

袱紗がない場合
万が一、袱紗を持っていなかった場合は、他のもので代用することも可能です。
代用で使用できるのは、 ハンカチや小さい風呂敷 です。

どちらも、不祝儀袋を上記の方法で畳める程度のサイズがあれば良いでしょう。
ただし、代用で用意するときは、色と素材には注意が必要です。

色は、 紫、紺、グレーなどの地味な色 を選びます。
また、 柄ものも避け、無地のものを用意 してください。

素材は、 絹や縮緬 のものがあれば良いですが、ない場合は 綿のハンカチ でも構いません。
タオル地やガーゼ等は避けましょう。

どうしても用意できない、代用がない場合は、 直ぐに購入することを考えてください。
袱紗は、簡単なものであればコンビニや100均でも取り扱っています。

不祝儀袋はあらかじめ用意しておく
不祝儀袋は、弔事の際に使用するものです。
悲しみ事での行事ですので、相手に不快な思いをさせたり失礼がないように注意しましょう。

あなたが参列するのがどのような儀式であるのか、宗教は何かをよく考えて、 相応しい不祝儀袋を用意するようにしましょう。

弔事は、時に思わぬタイミングで知らせが飛び込んできます。
基本的な形の不祝儀袋、筆記具、袱紗程度は普段から用意しておけば、いざと言う時に慌てずに済みます。

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