icon-sns-youtube icon-sns-facebook icon-sns-twitter icon-sns-instagram icon-sns-line icon-sns-tiktok icon-sns-etc
SEARCH

葬儀

2024.04.30

【例文紹介】忌明けの挨拶状の書き方は?出すタイミングや送り方も解説

  • facebook
  • twitter
  • LINE

忌明けを迎えた際には、お世話になった人たちに忌明けの挨拶状を送ります。
せっかく送るのであれば、マナーをおさえておきたいですよね。

また、宗教によって用語が違うこともあるため、そちらもよく確認したいところです。
今回は忌明けの挨拶状の書き方、送付するタイミング、宗教別の挨拶状の例文をご紹介します。

忌明けとは
葬儀
忌明けとは、忌が明けるタイミングのことです。
以前は、死は穢れであり、一定の期間他人との接触を断ち、故人の死を悼む期間だと考えられていました。

一定の期間は、「忌」と「喪」に分けられます。
その中でも 「忌」とは、穢れが特に強い期間のこと です。

昔は忌の期間である忌中には外出を控えるなどをして、他人との接触を断ち故人の死を悼んでいました。
また、忌と喪の期間には常に喪服を着用していました。

現代では、 身内が亡くなると官公庁や民間の会社が服務規程で定める忌引き休暇 が取得できます。
その期間が経過したら、ほぼ通常の生活に戻るのが一般的で、昔のように喪服を着用するということはありません。

忌明けと喪明けの違い
違い
故人の死を悼む期間には、忌と喪があると冒頭で述べました。
喪の期間は、忌に比べると死の穢れは薄くなっていますが、通常とは違う過ごし方をするべきだと考えられてきました。

現代では死を穢れと考えることはありませんが、喪が明けるまでの過ごし方は残っています。
具体的に喪明けとはいつなのか、また喪中の過ごし方について一緒に見ていきましょう。

喪明けとは
喪明けとは、故人の死から一年後のことです。
喪が明けるまでの間を喪中といいますが、その期間は

慶事を行わない
正月を行わない
ことが一般的です。

慶事とは結婚式やお祝い事です。
喪明けまで、これらの行事の開催は延期 するのが望ましいとされています。

しかし、近年では忌明け後なら 招待されている結婚式などに出席するのは問題ない とする風潮です。
また、お正月をしないというのは 年始の挨拶やお正月飾り全般を控えること です。

お世話になっている人には、年賀状を出さずに年賀欠礼状を送りましょう。

忌明けとの違い
忌明けと喪明けの違いですが、忌明けは宗教により日数が異なります。
仏式では四十九日、神式では五十日が目安です。

しかし、 喪明けは宗教にかかわらず一年で迎えます。  

忌明け挨拶状の出すタイミング
時間
忌明けの挨拶状を出すタイミングは、 忌明けの時期 です。
忌明けの時期は、 宗教により異なりますので、具体的に見ていきましょう。

また、このタイミングで香典返しも渡しますので、忌明けの挨拶状は香典返しに添えることがほとんどです。
何らかの理由で、香典返しをしないのなら挨拶状だけはきちんと送るようにしましょう。

忌明けの時期
忌明けの時期は宗教により異なります。
こちらで

仏式
神式
キリスト教式
について解説します。

仏式
仏式の忌明けは四十九日です。
四十九日を過ぎると故人は極楽浄土へ旅立つと考えられています。

このタイミングで四十九日法要を行うことが多く、 法要に参列する人には香典返しと挨拶状を手渡し ます。
参列しない人には、香典返しをするなら返礼品と一緒に忌明けの挨拶状をセットにして送ります。

香典返し不要と相手に言われている場合や、香典辞退をして香典返しをしない場合は、 忌明けの挨拶状のみを送ります。

神式
神式の忌明けの時期は五十日です。
この時期に、五十日祭という盛大な儀式が行われます。

渡し方は、五十日祭に参列する人には手渡し、参列しないは人には郵送です。

キリスト教式
キリスト教式の忌明けは三十日または一ヶ月後が一般的です。
本来のキリスト教では、忌明けの挨拶や香典返しの概念はありません。

ですが、 国内のキリスト教式では、故人の死から三十日後の追悼ミサや、一ヶ月後の昇天記念日を目安としてお返しや挨拶状を送付 します。
ちなみに、追悼ミサはカトリック、昇天記念日はプロテスタントの考え方です。

忌明け挨拶状の書き方
忌明けの挨拶状には、必ず書くべきことがあります。
それは、

故人の名前
お礼の言葉
差出人
です。
それぞれについて詳しく見ていきましょう。

故人の名前
挨拶状には、故人の俗名と差出人からみた続柄 を入れます。
例えば「母○○」「夫○○」などです。
戒名や霊号などは入れても入れなくても構いません。

お礼の言葉
会葬やお香典、お供えなどのお礼を 相手に合わせて手紙で述べます。
会葬せずにお供えのみを配送した人に対して、会葬のお礼を伝えると失礼なため、業者任せでも自作でも間違えないように注意しましょう。

またあわせて、 故人との生前のお付き合いのお礼も述べると、より丁寧な挨拶状になります。

差出人
差出人の名前を必ず挨拶状の文末にフルネームで持ってくるようにします。
あわせて「親族一同」などを入れたい場合は、差出人の名前の後に入れるようにしましょう。

その他
忌明けの挨拶は、本来ならば相手宅へ伺いするのが正式です。
しかし、現代では挨拶状の郵送で済ますことがほとんどです。

そのため、 手紙の末尾には略式で済ますお詫びを添えるようにしましょう。

忌明け挨拶状の書き方の注意点
注意
忌明けの挨拶状の書き方の注意点には

縦書き 
句読点は使わない
重ね言葉、忌み言葉NG
があります。
それぞれについて詳しくご説明します。

通常の手紙との違いを知り、マナーに即して挨拶状を作成しましょう。

縦書き
宗教に関係なく、忌明けの挨拶状は縦書きが基本です。
香典返しを扱う業者が準備する忌明けの挨拶状も、縦書きに統一されています。

手書きやパソコンで作成する場合は、間違えないように注意しましょう。

句読点は使わない
オーソドックスな忌明けの挨拶状では句読点を用いないことが一般的でした。
代わりに 空白を設けて、読みやすくします。

ですが、最近の業者が用意する印刷の挨拶状には、句読点を用いるものも増えてきています。
句読点については、以前ほど古典的な様式を重視していないようです。

しかし、 手書きの場合は、昔ながらの作法を尊重し句読点を用いない挨拶状を書く人が多いです。

重ね言葉、忌み言葉NG
「重ね重ね」や「ますます」など、 同じ言葉を繰り返す言葉を重ね言葉 といいます。
忌明けの挨拶状には、このような重ね言葉を使わないように注意しましょう。

不幸を繰り返すことを連想させるためです。 
同様の理由で、「再び」や「続けて」なども使ってはいけません。

忌み言葉とは、「死」や「苦しむ」「生きる」など、生死や故人の不幸を連想させる言葉 です。
これらも忌明けの挨拶状で使用するのはタブーです。

忌明け挨拶状の例文
文字を書く
忌明けの挨拶状の例文をご紹介します。
宗教により使う言葉が違うため、

仏式
神式
キリスト教式
無宗教
に分けてご紹介します。

仏式
仏式の法要は四十九日法要、七七日法要、忌明け法要などと記載します。
供養は仏教用語ですので、他の宗教では使わないようにしましょう。

戒名を入れる場合は、独立させて入れることが多いです。

謹啓   
先般 母○○ の永眠の際にはご弔問をいただき 加えてご芳志まで賜りまして誠にありがとうございました
故人に代わりまして厚く御礼申し上げます
本日

(戒名)
四十九日の法要を内々にて営みました

つきましては供養として 心ばかりの品をお届け申し上げました
何卒お納めくださいますよう お願い申し上げます

故人に成り代わりまして 生前(相手の名前)様に賜りました格別のご厚情に 深謝するとともに 今後とも変わらぬお付き合いをお願いいたします

まずは略儀ながら 書中をもちまして 謹んでご挨拶申し上げます

敬具
神式
神式では亡くなったことを、帰幽・永別・他界などと表します。
こちらでは、香典辞退などの理由で挨拶状のみの文例です。

神式で、お返しの品を表すなら、心ばかりの品、偲び草などとすると良いでしょう。

謹啓  
先般 夫○○の永別の際にはご丁重なご弔詞をいただき誠に有難く厚く御礼申し上げます
本日滞りなく五十日祭を相営みました
本来ならばお伺いしてお礼申し上げるところですが 略儀ながら本状にて謹んでご挨拶申し上げます

敬具
キリスト教
カトリックの場合の文例です。
プロテスタントでは、追悼ミサではなく「昇天記念日」となります。

謹啓  
この度 母○○の昇天に際しまして 心のこもったお祈りの言葉とご芳志を賜り 故人に代わりまして厚く御礼申し上げます

おかげさまで ここに三十日後の記念ミサ(プロテスタントなら昇天記念日)を無事に済ませることができました
つきましては  はなはだ勝手ながら故人の遺志により 皆様からのご厚志を福祉団体○○に寄付させていただきたく 本日手続きを済ませました何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます

本来ならばお目にかかりましてお礼申し上げるところですが まずは書中をもってご挨拶申し上げます
敬具
無宗教
無宗教では、法要名や供養などの宗教用語を使わずに対応します。
納骨していないなら、以下の文章の納骨のところを「万事滞りなく済ますことができました」などとすると良いでしょう。

母も皆様に見送られ 安らかに旅立つことができたと思います
お蔭さまで この度無事に納骨を終えることができました

つきましては 心ばかりの品をお送りいたしましたので ご受納くださいますようお願い申し上げます
生前賜りましたご厚情に故人に代わりまして深謝いたします

今後とも何卒よろしくお願い申し上げます
後日改めてご挨拶に伺いますが まずは書中にてご挨拶申し上げます

敬白
忌明け挨拶状のマナー
マナー
忌明けの挨拶状の最低限のマナーをおさえておきましょう。
こちらで

墨の色
奉書紙の折り方
挨拶状の入れ方
印刷でも可能か
について解説します。

墨の色
墨の色は、忌明けは濃い墨を使います。
薄墨を使うのは忌中の間だけですので、注意しましょう。

ただし、 地域によっては忌明け直後はまだ薄墨を使うところもありますので、よく確認しましょう。

奉書紙の折り方
忌明けの挨拶状は、ハガキや便箋でも作成しますが、 奉書紙や巻き紙と呼ばれる和紙を使うのが正式です。
こちらで奉書紙の折り方を解説します。

手紙の文末(紙の左端)から文頭(右端)にかけて、文面を内側にして巻いていく。  この際の幅が封筒に入る幅になるように調整
紙の右端と巻いた部分の左端がぴったりと合うようにする 3. 全体を潰し、軽く折り目をつける 
以上です。
地域によっては、六つ折や七つ折と決められているところもあるため、よく確認しましょう。

挨拶状はのし下に入れる
香典返しと挨拶状を一緒に送る場合は、 返礼品ののしの下に挨拶状を入れます。
郵送の場合は、のし紙が傷つかないように、その上から包装紙で包む内のしが好まれています。

直接手渡す場合は、包装紙の上からのしをかける外のしが人気です。

忌明け状は印刷でもいいのか
忌明けの挨拶状は、印刷でも大丈夫です。
香典返しを扱うギフトショップなどには、テンプレートがありその中から印刷の挨拶状が選べます。

また、自作の場合でも毛筆が苦手、枚数が多いため手書きでは間に合わないという人も多くいるでしょう。
このようなケースでは、原稿をパソコンで打ちそれをプリントアウトして挨拶状を作成することもできます。

忌明け挨拶状の送り方
ポスト
忌明けの挨拶状を送る場合の様式は、

ハガキ
封筒
に分かれます。
どのような時に、どちらを使えば良いのか詳しく見ていきましょう。

ハガキ
ハガキで忌明けの挨拶状を送るのは略式です。
このため、以前まではあまりハガキで挨拶状を送ることはありませんでした。

ですが、近年では家族葬や香典辞退のお葬式など小規模の葬儀が増加しています。
このような葬儀を行い、さらに香典を受け取っていない場合は 香典返しなしで挨拶状のみ送付します。   

こういったケースでは、近年、ハガキで忌明けの挨拶状を送る人が多いようです。
ハガキで送る場合は差出人氏名や住所は裏面に記載します。

ハガキサイズのカードタイプ
ハガキではありませんが、 ハガキサイズのカードタイプの挨拶状 があります。
これは文字を書く面が狭いため、 挨拶の文面が短くなる場合に適しています。

例えば、故人とのエピソードや相手への個別のメッセージを入れない場合、挨拶状の文面はあまり長くなりません。
最低限の内容だけ盛り込む場合は、よくカードタイプが選ばれています。

ただし、カードタイプはハガキと違い、封筒に入れて渡すのが一般的です。

封筒
忌明けの挨拶状は、奉書紙(巻き紙)と封筒で作成するのが正式です。
封筒は 白封筒で一重のもの を選びます。

封筒の表面には「ご挨拶」のみ、もしくは上半分に「ご挨拶」、下半分に「(故人の姓)家」とします。
裏面には、喪主の氏名と住所を記載します。

また、 奉書紙の場合、文面は一枚 になるように納めましょう。
二枚以上になると、不幸が連続することを連想させてしまいます。

忌明け挨拶状に返信は不要
×
忌明けの挨拶状を受け取った場合はどうすれば良いでしょうか?
基本的には、忌明けの挨拶状や香典返しなどの品物を受け取った際には返信は不要 です。

挨拶状や香典返しなどにお礼をすると、かえって失礼になるため、気を付けましょう。
もし、遺族の様子が気になるのであれば、 挨拶状を受け取った直後ではなく、時期を外して電話や手紙で近況を伺う方が無難です。

葬儀から三ヶ月後や半年後などに、気持ちを聞いたり励ましたりする手紙や電話をする方が、相手の迷惑にならないでしょう。

忌明けの挨拶状のルールをおさえよう
忌明けの挨拶状に何を書けば良いかやマナー、例文についてご紹介してきました。
挨拶状を業者へお願いする人もいれば、自作を考えている人もいるかと思います。

どちらでも、基本的なルールやマナーをおさえていれば大丈夫です。
自作の場合でもあまり迷う必要はないでしょう。

この記事が、円滑な忌明けの挨拶状の準備に役立てれば幸いです。

RELATED