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葬儀

2025.01.27

お墓選びは、一生に一度あるかないかのことです。
家族の希望や費用、管理の手間など、考えるべきことが多く「何から始めればよいのか」と不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、失敗しないお墓の選び方を7つのポイントにまとめ、お墓購入までの具体的な流れを紹介します。長く安心して管理できる理想のお墓を見つけるために、ぜひ最後までご覧ください。

お墓選びで最初に考えるべきこと

「お墓選びは何から始めればいいんだろう?」という方も多いでしょう。
お墓を選ぶ際に最初に考えるべきことは、家族の意見を共有することと、費用の確認です。

家族にとっての「最善のお墓」を話し合う

お墓選びは、家族や親族間でイメージを共有することから始めます。
最近では、家族構成の変化や価値観の多様化に伴い、お墓の種類が増えています。家族にとって最善のお墓を見つけるには、自分たちにあった“お墓のかたち”を知ることが第一歩なのです。

お墓の種類や費用、管理方法などを理解し、家族全員で話し合う時間を設けましょう。
相談を重ねることで、お墓選びに対する不安も少しずつ解消されるでしょう。

お墓にかかる費用を確認する

お墓を建てる際には、建設費用のほか、その後の維持や管理にかかる費用も考慮する必要があります。
お墓にかかる費用は、永代使用料・管理費・墓石代の3つがあります。
永代使用料:
お墓を建てるということは、墓地の「使用権」を購入することです。永代使用料は、霊園や寺院に支払う費用で、永代にわたって使用する権利を得る代わりに支払う費用です。
費用は地域や霊園の規模によって異なりますが、一般的に30万円〜100万円程度が相場となります。
管理費:
管理費はお墓の維持・管理にかかる費用で、管理棟の整備や墓地内の清掃、植栽の手入れ、水道代などに充てられます。
この費用は年額制、または2〜3年分をまとめて支払います。霊園や寺院によって金額は異なりますが、年間5,000円〜2万円程度が目安です。
墓石代:
墓石代は、お墓の本体を構成する墓石や工事費です。
デザインや石材の種類、工事内容によって費用は変わりますが、一般的には100万円〜300万円程度と言われています。
墓石代は、お墓の場所や形態によっても大きく変動します。事前に見積もりを取り、予算を立てたうえで家族と相談しましょう。

お墓を建てる場所ごとのメリットデメリット

お墓を立てる場所は、寺院墓地・公営霊園・民営霊園の3つの中から選ぶことになります。
それぞれに特徴やメリット・デメリットがあるため、家族の状況や希望に応じて選びましょう。

寺院墓地

寺院墓地は、寺院が運営・管理を行う墓地のことです。
長い歴史や地域とのつながりが深い寺院も多く、手厚い供養を受けられる点が魅力です。伝統を重視する方におすすめです。
メリット ・寺院が管理しているため、安心感がある
・歴史ある雰囲気の中で供養できる
・法要や供養をスムーズにお願いできる
デメリット ・区画が狭く設備が古い場合がある
・宗派が限られることもある
・「デザイン墓石」を建てたい場合には、対応が難しいケースも
・檀家(だんか)として登録し、寄付や行事参加を求められる場合もある

公営霊園

公営霊園は、自治体が運営・管理している墓地です。
管理体制がしっかりしており、長期的な安定性が魅力の一つです。費用を抑えつつ、管理体制の整ったお墓を探している方にぴったりです。
メリット ・倒産のリスクが低く、安心して利用できる
・お墓のデザインや形式についての規制が少ない
・自分で信頼できる石材店を選べる
・㎡あたりの価格が比較的低く設定されていることが多い
デメリット ・人気のある公営霊園では応募が殺到し、抽選となるケースも多い
・居住地や利用資格に関する制限があることが一般的
・立地が郊外になりやすい

民営霊園

民営霊園は、公益法人や宗教法人、または企業が運営する墓地です。
公営霊園や寺院墓地に比べて、デザイン性やサービスの幅広さが特徴といえます。利便性や、自分にあった霊園を探したい方にとって魅力的な選択肢です。
メリット ・デザイン墓石のような個性的なお墓を建てることができる
・管理体制が充実している
・駐車場や休憩所といった付帯設備が整っているところが多い
・宗教や宗派に関係なく利用できる霊園も多い
・駅から近くアクセス良好な霊園もある
デメリット ・費用が高額になる傾向がある
・将来的な経営リスクがある可能性も

お墓の選び方で失敗しない7つのポイント

お墓選びは一生に一度のことだからこそ、後悔のないお墓を選びたいものです。
ここでは、失敗しないお墓の選び方を7つのポイントに分けて紹介します。

ポイント①アクセスの良さ

お墓を選ぶ際に最も重視したいのが、アクセスの良さです。お彼岸やお盆にお参りすること、年齢を重ねても無理なく通えることを考えると、自宅から1時間以内で行ける場所を選ぶことをおすすめします。

駅から徒歩圏内にある霊園なら、車がない方でも安心してお参りできます。マイカーで通う場合は、自宅から霊園までの所要時間や、駐車場の有無をチェックしておきましょう。
公共交通機関を利用する場合は、最寄りの駅やバス停が近くにあるかを確認してください。送迎バスを運行している霊園もあります。

ポイント②費用の全体像

お墓選びには、費用の全体像を把握することが大切です。

お墓にかかる費用は、場所や形式によって大きく異なります。一般的な価格の目安として、永代使用料が30万円〜100万円、墓石一式が100万円〜300万円ほどかかります。これに加えて、年間の管理費として5,000円〜2万円が必要です。
費用の全体像を把握し、予算オーバーで慌てないように準備をしましょう。

ポイント③しっかりした管理体制

お墓の管理体制が整っていると、安心してお墓を預けることができます。理想は管理事務所にスタッフが常駐し、日常的な管理が行き届いているところです。

見学の際に、どれくらいの頻度で清掃が行われているのか、植え込みや庭の手入れが行き届いているかを確認しましょう。
管理人が常駐していない場合や、備品が置かれていない霊園や墓地もあるため、注意が必要です。

ポイント④周辺環境と設備

理想的な墓地や霊園は、静かで落ち着いた雰囲気があり、いつも清潔に保たれている場所です。見学する際は、周辺の環境にも注目してみましょう。

特に気候条件による影響は重要です。夏の強い日差しや台風、冬の積雪など、お墓やその周辺がどのような影響を受けるのか確認します。海に近い霊園であれば、潮風による石材への影響も気になるポイントです。野鳥や小動物による被害が発生していないかどうかも、管理人さんに確認しておくとよいでしょう。

また、園内の設備も重要です。快適にお墓参りができるように、駐車場の広さは十分あるか、バリアフリー設備は整っているかをチェックします。お花や供物を買える売店が併設されていれば、より便利にお参りができます。

環境と設備の両面を確認することで、将来に渡って安心してお参りできる、理想的な場所を見つけることができるでしょう。

ポイント⑤区画の環境

お墓の区画選びも、大切なポイントです。
まずは、日当たりや風通しのよさ、水はけのよさを確認します。お墓を常に日陰になる場所や水はけが悪い場所に建ててしまうと、納骨室が湿気を帯び、カビが生える原因になることがあります。

区画に落葉樹があるかどうかもチェックしておくべきです。落葉樹が近くにあると、秋には大量の落ち葉が積もり、お墓の掃除が大変になります。毎年の掃除や手入れの手間を減らすためにも、落葉樹が多い場所は避けたほうが無難です。

また、通路に面した区画は出入りがしやすく、掃除もしやすいのですが、人通りが多いというデメリットもあります。隣接する区画との距離にも注目し、ゆとりを持って参拝できる環境かどうかも確認しましょう。

ポイント⑥宗教や宗派

お墓を選ぶ際、宗教や宗派の確認も非常に重要です。

宗教や宗派が何かを確認し、それにあった霊園や墓地を選びましょう。特定の宗派を持つ霊園では、その宗派の作法に従ってお墓を建てる必要があり、墓石のデザインや供養の方法も制限される場合があります。

一方で、宗教法人が運営する霊園でも、近年は「宗教自由」として、どの宗派の方でも受け入れているところが増えています。事前に霊園の方針を確認し、家族の宗教観や希望する供養のスタイルとあっているかどうかを確認しましょう。

ポイント⑦家族の意向

お墓選びは、家族の意向を無視しては進められません。
特に、将来の管理を担う可能性のある子どもたちの意見は、慎重に聞いておく必要があります。

また、継承者がいない場合に備えて、将来の改葬対応についても話し合っておくと安心です。
一度決めたお墓は、簡単に変更できません。家族でじっくりと話し合い、家族全員が納得のいく選択をすることが大切です。

お墓選び〜購入までの流れ

お墓を選び購入するまでは、
1. 墓地霊園のエリアを絞り込む
2. 優先すべき条件を書き出す
3. 情報収集と見学
4. お墓と墓石を購入する
という流れになります。より詳しいお墓選びの流れをみていきましょう。

墓地霊園のエリアを絞り込む

お墓選びの最初のステップは、候補となるエリアを決めることです。
現在の自宅からの距離、子どもの居住地からのアクセス、高齢になってからのお参りのことも考慮に入れて検討しましょう。

老後に移住を考えている方は、現在お住まいの地域と移住予定の地域、それぞれ2〜3箇所の霊園を候補として検討することをおすすめします。

優先すべき条件を書き出す

次に、自分たちにとって譲れない条件を明確にします。
例えば、アクセスの良さ・予算・管理体制・周辺環境など、どの要素が自分たちにとって最も重要かを考えましょう。

譲れない条件をしっかりと書き出しておくことで、選択肢が多くても迷うことなく、後から後悔しない決断ができるようになります。

情報収集と見学

お墓選びを進めるためには、情報収集と見学が欠かせません。
候補としてあげた墓地霊園の情報を、インターネットやパンフレットで集めます。そして、価格や区画の広さ、アクセス方法、設備などの情報を改めて整理していきましょう。

現地での見学では、立地や周囲の環境をしっかりと確認し、実際にその場所がどのような雰囲気かを感じてください。管理事務所の方とゆっくり話をするなら平日に、実際の混雑状況を確認するなら休日の見学がおすすめです。

お墓と墓石を購入する

理想となる墓地霊園が決まったら、空き状況を確認します。希望する場所に空きがあれば、墓地使用契約の申し込みを行いましょう。

この契約は正式な手続きとなりますので、契約前に規約や条件をしっかりと確認し、自分たちが納得したうえで契約を進めてください。

お墓の区画が決まったら、次は墓石です。墓石は、石材店から直接購入、霊園が指定する石材店から購入、インターネットを通じて購入する3つの方法があります。

各方法にはそれぞれのメリットとデメリットがありますので、予算や希望するデザインに合わせて慎重に選びましょう。

購入の際には、墓石のデザインや材質だけでなく、施工にかかる費用や完成後のメンテナンスについても考慮してください。

ライフスタイルに合わせたお墓選びを

近年、核家族化が進み働き方も多様化する中で、従来の形にとらわれない新しい供養のかたちが注目を集めています。

墓地用地が限られている都市部に住む方には、納骨堂や合祀墓が便利で実用的な選択肢となっています。また、子どもたちへの負担を考える方には、永代供養墓や樹木葬といった、継承者がいなくても安心なスタイルがあります。

一方で、先祖代々のお墓を大切に受け継ぎたい方や、定期的なお墓参りで家族の絆を深めたい方もいます。このように、お墓の選び方は家族それぞれの価値観やライフスタイルによって異なります。

大切なのは、将来を見据えて考えることです。家族の生活スタイルに合わせて、費用面での負担、お参りや管理のしやすさ、継承の問題など、さまざまな要素を総合的に検討しましょう。

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