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葬儀

2024.04.30

命日にすることは?お墓参り・法要・卒塔婆供養・仏壇の掃除を解説

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みなさんは、故人の命日に何をすべきかご存知ですか。
命日にやるべきことはたくさんあり、万全な準備が必要です。
ここでは、お墓詣りや、法要、卒塔婆供養や仏壇の掃除など命日にすべきことを全て詳しく解説しています。

命日とは
命日とは、 故人が亡くなられた日 のことを言います。
命日は、 遺族のみならず、故人と関わりのあった人々が故人に思いを馳せる、大切な日 です。
故人との思い出を共有することで、癒しともなり、故人のことを忘れることなく過ごしていけるでしょう。

命日には、祥月(しょうつき)命日と月命日の2種類があります。
それぞれについて解説します。

祥月命日
祥月命日とは、 故人が亡くなられた月と日 を指します。
つまり、 1年に1度だけ訪れる のが祥月命日です。
祥月命日には、遺族や親戚が一斉に集い、様々な供養を行うことが多いです。

なぜ「祥月」と言うのか
祥月は、もともと 正忌月 を意味し、 正月 という漢字を使用するのが正しいです。
しかし、正月は、元旦を表す漢字でもあり、紛らわしいので、違う漢字を使用することになりました。

日本では昔、人が亡くなってから1年を経ると、その日を 小祥(しょうしょう) と呼び、2年を経ると、その日を 大祥(だいしょう) と呼んでいました。
「祥」という漢字は「さいわい」とも読むことができ、非常に縁起が良い漢字です。
このことから、「祥」という漢字が使用され、「祥月」と呼ばれるようになりました。

2月29日が命日である場合
もし、故人が亡くなられた年がうるう年で、2月29日が祥月命日となった場合、2月29日は4年に1度しか訪れません。
そのような場合は、 うるう年でない年は、2月28日を故人の祥月命日 として扱いましょう。
決して、4年に1度しか祥月命日の供養をしないということは、ないようにしましょう。

月命日
月命日とは、 故人が亡くなられた日のみ を指します。
月命日は、 祥月命日の日を除きます ので、 1年のうちに11回訪れる ことになります。
例として、故人が2月2日に息を引き取った場合、2月2日を除いた毎月2日が、故人の月毎日ということになります。

月命日には、遺族や親戚が集うことはあまりなく、お仏壇に食べ物やお花をあげたり、お仏壇を綺麗に清掃したりします。
故人に線香をあげ、故人に思いを馳せましょう。

31日が月命日である場合
故人が31日に亡くなられた時は、31日がない月もありますので、その月は 30日を月命日とする ことが多いです。
また、2月は他の月に比べて、毎年日にちの数が少ないので、2月に月命日がない場合は、 月末の日を月命日とする ようにしましょう。


命日にすること①お墓参り
お墓まいり子供
仏教においては、祥月命日にお墓参りを行います。
命日だからといって、特別に準備しなければならないものはありません 。
お墓にお供えするものや花、線香、線香に火を付ける道具、清掃用具など を持参するようにしましょう。

お墓に着いたら、正月やお盆の時と同じように、お墓を清掃し、線香やお供え物をあげ、手を合わせましょう。

お花の選び方
お墓や仏壇にあげるのに適しているお花を解説します。

お花は、落ち着いた色のものを選びましょう。
青や黄色、白、紫 のものがおすすめです。
また、日持ちするお花の方が良いです。

おすすめのお花の例は、以下の通りです。

・菊・カーネーション・ゆり・リンドウ・アヤメ・キンセンカ
適さないお花
お墓や仏壇にあげるのに、適さないお花の特徴が決まっています。
お花の特徴は、以下の通りです。

・蔓(つる)を持つ・毒を持つ・とげがある・すぐに散ってしまう・匂いが強い
どれも、悪い意味を持っていたり、供える時に手こずる可能性が高いものです。
注意して選ぶようにしましょう。
命日のお墓詣りに関しては、こちらの記事も参考にしてください。

命日に墓参りは行くべき?花や持ち物、墓参りに行けない時は?
第三人生編集部

命日にすること②法要
法事
法要は、 お寺の僧侶の方に、故人の供養をしてもらう ことを言います。
祥月命日に当たって、僧侶と相談し、お寺や家で法要をすることが決まっています。
法要には、遺族や親戚が集い、法要が終わった後には会食をすることも多いです。

法要を行う年
法要は毎年行う訳ではありません。
まず、故人が亡くなられてから1年目と2年目の命日には、法要を行います。
1年目のの法要を一周忌 と呼び、 2年目のの法要を三回忌 と呼びます。
なぜ2年しか経ていないのに三回忌なのかと、疑問に感じると思います。
これは、 故人が息を引き取った日を1度目の忌日と考える ことから、その2年後の命日は3度目の忌日となるからです。

三回忌が終了した後は、七回忌、その次は十三回忌と、 3・7が付いている祥月命日 に法要を行います。
四十七回忌を終えたら、次は五十回忌を行い、その後は百回忌まで法要はないとされます。
しかし、近年では、 三十三回忌を終えた時点でお寺に位牌を預け、年忌の法要を終える ことが多くなっています。

法要の準備
法要を行うには、お寺の僧侶の方に相談し、 日程や場所 を決めなければなりません。
余裕を持って、 命日の2ヶ月くらい前 に相談し始めるのが良いです。

日程は、 命日にするのが最も良い ですが、親戚の方々に集まっていただくために、 命日より前の土曜日や日曜日 にすることもできます。

場所は、 お寺か家 にすることが多いです。
ただし、家で行う際には、 御布施 の他に、僧侶のための 御車代 や、僧侶が会食への参加を遠慮された時の 御膳料 などを、追加で包むマナーがありますので気をつけてください。

それらが決定したら、1ヶ月前くらいを目安に、親戚や故人との関わりが深い方などに 法要の案内状 を郵送します。
来る人数が決まったら、 引き出物や会食の準備 を行います。
引き出物は、来てくださった方ひとりひとりに渡す必要はなく、 1所帯ごと で構いません。

準備を滞りなく済ませ、スムーズに法要を行えるようにしましょう。


命日にすること③卒塔婆供養
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卒塔婆供養とは
卒塔婆(そとば)とは、 お墓の背後に立てる、1メートルから2メートルくらいの細長い板 です。
塔婆(とば)と呼ぶこともあります。

卒塔婆の上の部分には、 梵字 という、魔除けなどに使用される神聖な文字が書かれています。
また、宗派の題目や、法要の名前を書くこともあります。
卒塔婆の裏側や下の部分には、 卒塔婆を立てた年月日 や、 立てた人の名前 が書かれます。

卒塔婆供養の意味
卒塔婆供養は、 亡くなられた方に対する感謝を表す とともに、 近況を報告する という意味もあります。

名前の由来は、 梵語で「仏塔」 という意味を持つ、 「ストゥーパ」 から来ています。
これに漢字を当て、「卒塔婆」となりました。

ストゥーパは、 仏教の祖である釈迦の遺骨が入っている塔 を指します。
昔、インドで、このように釈迦の遺骨を塔に入れて供養をしたことから、 五輪塔 という塔を作る慣習が生まれ、それを簡単にした卒塔婆が用いられ始めました。
卒塔婆の上の部分のギザギザした形は、五輪塔を象徴するものだと考えられています。

卒塔婆供養の準備
卒塔婆供養は、 法要を行った際 に、お墓にも出向いて行われることが多いです。
法要を僧侶の方に頼む際に、一緒に卒塔婆も頼んでおきましょう。
卒塔婆には、戒名や立てる人の名前を書かなければならないので、 書かれる内容を僧侶にきちんと伝えましょう 。

卒塔婆供養の際には、お墓の背後の卒塔婆用の台に卒塔婆を立てます。
故人の卒塔婆は、 次にその方の法要を行うまでそのまま にしておきましょう。
そして、次の法要が行われる際には、卒塔婆も新しいものを立て、 古い方はお寺に預けましょう 。

卒塔婆供養に関しては、こちらの記事も参考にしてください。

卒塔婆・卒塔婆供養とは?書かれている文字や数え方、処分方法も
第三人生編集部

命日にすること④仏壇の掃除
仏壇と提灯
仏壇の清掃は、祥月命日にはもちろんのこと、 月命日でも行うことが望ましく 、こまめに手入れすべきものです。

日頃の手入れでは、仏壇に付いたホコリを払い落とすだけでも構いませんが、命日には隅々まできちんと清掃しましょう。

清掃の仕方やポイントを解説していきます。

清掃のポイント
清掃を行う前には、ご先祖様に手を合わせながら、「仏壇を清掃させて頂きますね。」などと、一言声をかけると良いです。

仏壇から降ろすことができる仏具を降ろし、上部分からホコリを払い落としたら、専用の用具を用いて、乾拭きをしたり、細かい部分のホコリを落としていきます。
仏壇は湿気に弱いので、清掃する際に 決して水は使用しないでください 。

仏壇の種類を大きく分けると、 金仏壇 と 唐木仏壇 に分類できます。
それぞれの清掃のポイントは多少異なりますので、自分の家の仏壇はどちらのタイプか、確認するようにしましょう。

唐木仏壇
唐木仏壇は、 紫檀(したん)・黒檀(こくたん)などの樹木を使用して製造された仏壇 です。
こちらは、掃除がしやすく、傷も付きにくいですが、油断しないように心がけましょう。
仏壇用のホコリ取りなどの清掃用品は、仏具店や百円均一ショップなどで売られていますので、ぜひ活用してみてください。

金仏壇
金仏壇は、 金箔 などが施してある、漆が塗られた仏壇です。
こちらは、 清掃する際に特に気をつけなければなりません 。

金仏壇は、 特に水拭きをしないように気をつけてください 。
表面は漆ですので、水拭きをすると、跡が必ず残ります。
また、金具にサビができてしまう恐れがあります。

また、金仏壇は、 指紋が付きやすく 、 金箔などの金色の所は、少し触れただけでも取れてしまう可能性が高い です。
ホコリを払う際にも、 金箔の部分は絶対に触れないように気をつけてください 。

金仏壇の清掃は極めて難しく、修理費も高額ですので、 仏壇や仏具の専門のお店に頼んで、清掃をしてもらう と安心ですね。

清掃が終わったら、線香をあげ、お供え物やお花を供えましょう。


【コラム】命日にすべき法要が出来なかった時
これまで、命日にするべきことを解説してきましたが、命日にこれらをすることができない時、どう対応したら良いかを説明します。

お墓参りは
お墓が遠方にあるなどの理由で、命日にお墓参りに行けないこともあると思います。
命日にお墓参りをするのが厳しいという際には、 命日の前にお墓参りをする ことをおすすめします。
それすら難しいという場合は、正月やお盆には必ず出向くようにしましょう。

法要と卒塔婆は
近年では、三回忌または七回忌を最後に法要を行わない家庭が増加しています。
これは、本来の形ではありませんし、家族と話し合って決めるのが良いです。

また、 法事は先延ばしにしてはいけない とよく言われます。
もし、命日を過ぎて法要をする際には、お墓参りだけでも命日に行いましょう。

また、卒塔婆は基本的には立てますが、絶対に立てねばならないという訳ではありません。
また、 浄土真宗では卒塔婆を使用しない ということを頭に入れておきましょう。

仏壇掃除は
仏壇掃除も、命日にできない際には、事前にやっておくと良いでしょう。
こまめに清掃しておくと、清掃が楽になるので、汚れていないか日々チェックしてみてください。


命日の供養を丁寧に行いましょう
命日には、 故人が亡くなられた月日を表す祥月命日 と、 故人が亡くなられた日のみを表す月命日 とがあります。

祥月命日には、 お墓参り や 仏壇の清掃 をするようにしましょう。
命日のお墓参りには、何か特別なことはなく、 いつもと同じように 行えば良いとされています。
また、仏壇の掃除は 慎重に 行ってください。
特に、金仏壇をお持ちの方は、 仏具専門店に相談する と良いでしょう。

また、法要を行わなければならない年には、 法要 を行い、 卒塔婆 をお墓の背後に立てましょう。
お寺の僧侶とよく話し合い、時間に余裕を持って詳細を決めてください。

祥月命日は、遺族や親戚などの全員が、故人を思い出して一緒に思い出を共有することができる、1年に1度の機会です。
命日にするべきことを余裕を持って準備することで、丁寧な供養をすることができます。
ぜひみなさんも、これらを参考にして、故人の命日をより良いものにしましょう。

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