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健康

2024.07.17

首を保冷剤で冷やすリスクとは?安全な暑さ対策を解説!

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いよいよ夏本番。気候変動の影響もあって、年々夏の暑さは厳しさを増しています。夏の猛暑日には、熱中症になる可能性もあるため、特に外出する際は暑さ対策が必須です。
昨今では各メーカーからさまざまな暑さ対策グッズが展開されています。首を冷やすと体感温度が下がり快適に過ごせるとされているため、首にかけるだけで涼しくなる「アイスリング」が人気です。
首周りを保冷剤で冷やす人も多くいますが、使い方を間違えるとかえって体に悪い影響をもたらします。「首を冷やすと体に良くないのでは?」という疑問にもお答えしながら、正しい首の冷やし方や保冷剤を使う際のリスク、保冷剤の安全な使い方をマスターしましょう。

なぜ首を冷やして暑さ対策をするの?

夏の暑さ対策は必須!

暑さは体に大きな負担をかけます。特に高齢者や子供、持病を持つ人にとって、適切な暑さ対策を怠ると命に関わります。熱中症の予防や、体温管理を適切に行うことで、暑さからくる体調不良を防ぐことができます。
熱中症対策

首を冷やすことは有効的な暑さ対策

首には大きな血管が通っており、首を冷やすと効率よく体温を下げることができます。そのため、首を冷やすことは即効性のある暑さ対策として広く認識されています。首以外にも脇の下・太ももの付け根を冷やすと良いとされていますが、これは首と同様、太い動脈が走っているからです。
しかし、適切な方法で冷やさなければ、逆に健康を害する危険性もあります。
それでは、どのようなリスクがあるのか詳しく見ていきましょう。

首を保冷剤で冷やすことのリスク

保冷剤の特性からみるリスク

保冷剤は冷凍庫で凍らせて使用するアイテムで、短時間で物を冷やす効果があります。
保冷剤は冷たく気持ちいいものですが、冷却力が非常に強く、中には-17℃前後まで下がるものもあります。保冷剤を直接肌に当ててしまうと冷たすぎる場合があります。極端に低い温度が皮膚に影響を与え、低温やけど(凍傷)になる危険性があります。特に首周りは皮膚が薄いので注意が必要です。

身体への影響

保冷剤を直接肌に当て続けると、低温やけどを引き起こす可能性があることを説明しました。低温やけどだけではなく、その他にも首の冷やし方を間違えると体に悪影響を及ぼす可能性があります。

血行不良による体調不良
 首を冷やしすぎると、血管が収縮し、血行が悪くなります。これにより、めまいや頭痛、体調不良を引き起こすことがあります。

首の神経への影響
首には多くの重要な神経が集まっているため、過度な冷却は神経にダメージを与える可能性があります。これにより、しびれや感覚異常が生じることがあります。
医師の診察を受けるケースも少なくありません。

安全に首を冷やすための方法

適切?不適切?

適切な冷却グッズの選び方

市販されている冷却グッズには、首用の冷却タオルやアイスリングなどがあります。これらは保冷剤と比べて冷却効果が穏やかで、肌に直接当てても安全なものが多いです。

特に最近人気のアイスリングは、特に首を冷やすために設計されたもので約28度で凍る性質をもっています。そのため体温より低いことから、ひんやりとした冷たさを感じることができます。保冷剤と違って結露することがなく、じんわりと涼しくなってくるものなので、クーラーの風が苦手という人にはおすすめです。
保冷剤と比べて低温やけどのリスクが低いものの、永遠に使えるわけではなく使用期限が決まっています。有効期限を過ぎても使用した場合、液漏れする可能性もあるため、使用する際は説明書をよく読んだうえで活用しましょう。

保冷剤の正しい冷却方法

 保冷剤を直接肌に当てるのは避け、タオルや布で包んでから使用します。これにより、冷却効果を緩やかにし、低温やけどのリスクを減らすことができます。また、布の厚さを調整することで冷却効果をコントロールできます。
その他、保冷剤を長時間同じ場所に当てないように注意しましょう。

一度に冷やす時間は15〜20分程度を目安にし、長時間続けて冷やしすぎないように注意します。必要に応じて、間隔をあけて冷却を繰り返します。

その他の冷却方法

暑さ対策のためのグッズは様々ありますが、グッズに頼る以外にも簡単に今すぐ実践できる方法もあります。

冷却スプレーや冷却シートの活用
市販の冷却スプレーや冷却シートを使うことで、保冷剤のように極端な冷却効果を避けつつ、効果的に冷やすことができます。肌が弱い人は皮膚にやさしい弱酸性基剤を使用した冷却シートがありますので、自分にあったものを選び活用しましょう。

扇風機やエアコンの活用
室内では扇風機やエアコンを活用して、環境全体の温度を下げることが重要です。首を冷やすだけでなく、全体的な温度管理を行いましょう。

涼しい場所での休息
屋外で活動する際は、こまめに日陰や涼しい場所で休息を取ることが大切です。直射日光を避けることで、体温の上昇を防ぎます。休息の際には水分補給も忘れないようにしましょう。外出の際にはペットボトルを凍らせてから持ち出すと、いざという時には首など体に当てて全身を冷やすこともできます。

暑さ対策の基本

首以外の冷却ポイント

手のひらや足の裏などの動静脈吻合(ふんごう)という「AVA血管」が集まる部位も効果的な冷却ポイントです。この血管は、暑くなると開いて体温を下げる働きを持つ、体温調節に貢献する血管です。そのため手のひらや足の裏を冷やすことで、体全体の温度を効率よく下げることができます。

他にも脇の下や脚の付け根を冷やすと良いと聞いたことがある人も多くいると思います。これらも体表近くを太い静脈が流れている部分なので、効果的に体内を冷やすことができます。

ただし、どの部位においても冷やし過ぎは禁物です。

冷やすこと以外の暑さ対策

水分補給
水分補給の重要性と方法
 暑さ対策には水分補給が欠かせません。こまめに水を飲み、脱水症状を防ぎます。水以外にもスポーツドリンクなどで塩分補給を行うのも良いでしょう。
ただし、加齢に伴いのどの渇きを感じにくくなっていきます。
1時間に1回水分をとるなど、時間を決めてこまめに水分補給をすると良いでしょう。

服装の工夫
通気性の良い素材の服を選び、体温を下げる工夫をします。また、帽子や日傘を使用して直射日光を避けることも効果的です。

適切な室温管理
室内の温度を適切に管理することも重要です。エアコンや扇風機を活用して、快適な室温を保ちます。温度だけでなく、湿度にも気を付けましょう。

生活習慣の見直し
規則正しい生活リズムを維持し、十分な睡眠を取ることで体調を整えます。疲れを感じたら無理をせず、休息を取ることが重要です。
バランスの取れた食事を心がけ、適度な運動もすることで体力を維持できます。

そして夏の間は、できるだけ日中の最も暑い時間帯の外出を避けるようにしましょう。
早朝や夕方の涼しい時間帯に活動するように調整することで、熱中症予防につながります。

まとめ

暑さ対策として保冷剤を使って首を冷やすことは効果的であるものの、使用方法を間違えると低温やけどのリスクもあります。保冷剤を使用する際はタオルや布で包むことが基本です。
暑さ対策グッズはたくさんありますが、あくまでも暑さをやわらげる補助的なものです。
無理をして我慢せず、こまめに水分補給をする、日差しを避けるなど意識して行動しましょう。そして、暑さ対策グッズをうまく活用しながら夏を元気に乗り越えましょう。

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