「60代からでも筋トレを始められる?」「今から筋トレしても効果でるの?」と疑問を抱く方もいるのではないでしょうか。
60を過ぎても筋トレを始めることで、多くの効果が期待できます。ただし、効果を焦らず、無理なく継続することが大切です。
この記事では、60代の方が筋トレをすることで期待できる効果について詳しく解説します。ほかにも、注意点やおすすめの種目についてご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
60代の方が筋トレすることで期待できる効果
60代の方が筋トレすることで期待できる効果は、主に以下の3つです。
効果1.基礎代謝の向上と生活習慣病の予防につながる
効果2.転倒予防などのリスク軽減につながる
効果3.基礎代謝が向上する
効果1. 生活習慣病の予防につながる
60歳の方が筋トレすることで、生活習慣病の予防につながります。
筋トレを生活に取り入れることで、日常生活での活動量が増えたり規則正しい生活につなげたりできるためです。
筋トレでは、鍛えたい箇所を意識して動作させること、食事に注意してたんぱく質を摂取することを意識しなければなりません。結果、長期的な健康維持につながるというわけです。
厚生労働省からも、筋トレによって健康促進に与える影響は大きいと公表されていますので、ぜひ積極的に取り入れてみてください。
参照:厚生労働省 筋力トレーニングについて
効果2. 転倒予防などのリスク軽減につながる
筋トレは、転倒予防や骨粗しょう症などのリスク軽減にもつながります。筋トレによって筋肉量や筋力の維持が可能であるためです。
・バランス感覚の向上
・筋力・筋肉量の維持
・下半身の筋肉強化
筋トレには、上記のような効果が期待できます。精神的な面だけでなく、身体的な面からもメリットが大きいのが特徴です。
筋トレすることで、下半身の筋肉が強化され、転倒の予防にもつながります。ケガのリスクを抑えたい方にも筋トレはおすすめです。
効果3. 基礎代謝が向上する
筋トレによって基礎代謝の向上が期待できます。
基礎代謝は、心拍や呼吸、体温を維持するために必要な最低限のエネルギーのことで、向上することで太りにくい体になります。この基礎代謝は、1日の総消費エネルギーの約70%を占めているのが特徴です。
加齢とともに基礎代謝が低下すると、同じ食生活や過ごし方でも太りやすくなります。筋トレによって基礎代謝を高め、太りにくい体を作ることも大切です。
60代の方が筋トレする際の注意点・ポイント
60代の方が筋トレする際、以下の点に注意しましょう。
・軽めの重量でゆっくり動かすことを意識する
・下半身・体幹を中心にトレーニングする
・関節に痛みを感じる場合は避ける
・セット数を多くしすぎない
・ 少しでもいいので継続する
それぞれの注意点・ポイントについて詳しく解説します。
軽めの重量でゆっくり動かすことを意識する
60代の方がダンベルなどのスポーツ器具を使用して筋トレする場合、軽めの重量でゆっくり動かすことを意識しましょう。
高い重量の器具や急な動作は、身体にかかる負荷が大きく、関節の痛みやケガにつながるためです。
3〜5秒で上げて降ろすことを10回ほど繰り返せる重量を目安に設定しましょう。軽めの重量でもゆっくり動かすことで、筋肉に持続的な負荷がかかるため、無理なくトレーニングできます。
瞬発的に大きな筋力を発揮する種目はケガのリスクもあるため、行う場合は準備運動やフォームの確認などを十分に実施してください。
下半身・体幹を中心にトレーニングする
転倒のリスクを減らしたい場合、下半身や体幹を中心にトレーニングしましょう。特に60代を超えると、太ももやふくらはぎなど下半身の筋力が低下しやすくなるためです。
下半身の筋力が低下することで、転倒のリスクにつながります。下半身や体幹(腹筋や配筋)などのトレーニングを行い、筋肉量・筋力を維持することが大切です。
下半身・体幹を安定させて、日常動作を行いやすくしましょう。
関節に痛みを感じる場合は避ける
筋トレをする場合、関節に痛みを感じる場合はすぐに止めることが大切です。関節に痛みを感じるのに無理に続けてしまうとケガにつながる恐れがあります。
筋トレでは、筋力以外にも体の柔軟性が大切です。柔軟性が低下して関節の可動域が狭い場合、無理に可動域を広げないようにしましょう。
軽い重量でゆっくり動かし、徐々に負荷に慣れていくことが大切です。お風呂あがりなど、日常生活の中にストレッチする時間帯を作ってみるのもよいでしょう。
関節付近に痛みを感じる場合は、無理せずに種目を変えましょう。
セット数を多くしすぎない
筋トレをする時は、セット数を多くしすぎないことも大切です。種目数・セット数を多くしすぎると、体力の消耗が激しくなってケガにつながる可能性があります。
例えば、初心者の方の場合、1つの部位に対して1種目でも問題ありません。2セット前後を目安に軽い重量をゆっくり動かすことを意識しましょう。
セットの間は、1~2分ほどのインターバルを挟んで10回前後1セットで実施してみてください。
少しでもいいので継続する
筋トレは、頻度を多くしすぎないことも大切です。
毎日同じ部位をトレーニングすると、筋トレ後の疲労回復が追いつきません。毎日行うのであれば、部位をわけるなどの工夫を施すことが大切です。
また、筋トレに対してモチベーションが下がることもあるでしょう。その際、いつもより回数が少なくてもいいので、とにかく継続することが大切です。「明日でいいや」と先延ばしにすると、結果として継続できず筋トレを習慣化できない恐れがあります。
少しでもいいので、筋トレを継続して習慣づけましょう。
60代の方におすすめの筋トレ種目
60代の方におすすめの筋トレ種目は、以下のとおりです。
それぞれの種目について詳しく解説します。Youtubeに上げられているトレーニング動画を合わせて紹介しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
また、身体の状態に不安がある方は、かかりつけの病院や医師に相談しながら行うようにしましょう。
スクワット
スクワットの効果的なやり方|ポイントを解説
スクワットは、下半身を中心に鍛えられる種目です。
足幅を変えることで、太もも寄りに負荷をかけたりお尻(大殿筋)や内転筋(太ももの内側)に負荷をかけたり、負荷をかける場所を調節できる万能な種目といえます。
やり方は、以下のとおりです。
1.肩幅程度に足を開く
2.つま先を外側に向けて立ち、両手は胸の前あたりに伸ばしておく
3.胸を張り、背筋を伸ばすことを意識して立つ(スタート状態)
4.そのまま息を吸いながらゆっくりとしゃがみ、息を吐きながら立ち上がる
5.この動作を繰り返し、決めた回数・セット数を行う
プランク
【2分】プランク耐久サバイバル!腹筋&体幹を鍛えぬけ
プランクでは、体幹(腹筋・背筋)が鍛えられます。やり方も簡単なので、ぜひ試していただきたい種目です。
やり方は、以下のとおりです。
1.両足をまっすぐ伸ばし、うつ伏せで寝る
2.肘を曲げて前腕部を床につけて上半身を起こす
3.つま先を立てて、下半身も床から浮かせる
4.体を一直線の状態で維持する(腰をそらすと痛みにつながる恐れがあるので注意)
5.目線を下に向けて一直線の状態を維持する
6.30~60秒を1セットとして、決めたセット数を行う
ダンベルベンチプレス
【1日3分】ダンベルを使ったバストアップトレーニング2種目
ダンベルベンチプレスは、胸と肩の前側(三角筋前部)、上腕三頭筋(二の腕の裏側)に効果が期待できる種目です。バーベルで行うベンチプレスと違って可動域を調節しやすいため、重量とフォームさえ気を付ければケガのリスクを抑えられます。
やり方は、以下のとおりです。
1.ダンベルを持ってベンチにあおむけに寝る
2.肩甲骨を寄せて胸を張る(肩がすくまないように注意する)
3.天井に向けて腕を伸ばして構える(スタート状態)
4.息を吸いながら腕を曲げてダンベルを下す(握りこぶしが肘より外側にいくと肩のケガにつながる恐れがあるので注意する)
5.肘の角度が直角(90度ほど)を目安にダンベルを下ろして腕を伸ばしていく
6.決めた回数・決めたセット数を繰り返す
まとめ
60代を過ぎても筋トレを継続することで多くの効果が期待できます。継続することで、基礎代謝が向上したり転倒予防などのリスク軽減につながったりします。
ただし、筋トレはケガのリスクもあるため、フォームを意識しつつ痛みが出る場合は無理せず、すぐに中断することが大切です。セット数を多くしすぎず、モチベーションを維持しながら継続してみましょう。
また、筋トレをしたことない方やトレーニングを不安に感じている方は、一人で行うのではなく、友人や家族、可能であれば専門知識を持っている方などと一緒に取り組みましょう。