【60代から始める運動】健康と生活の質を上げていつまでも元気に
「もう歳だから…」「今さら運動なんて遅いんじゃないかな」そう思いながら、運動から遠ざかっている方が多いのではないでしょうか。
ですが、心身共にいつまでも健康で、そして人生を楽しむためには運動習慣を身につけることが重要です。
何歳になっても運動は可能ですので、今回は60代の方でも無理のない範囲でできる運動とそのメリットについてご紹介します。
そもそも運動を続けることが難しい理由
元々スポーツをやっていた人や日常的に運動していた人でも、年齢を重ねると体を動かすことが少なくなってきます。
理由は様々あると思いますが、よくある理由は下記のようなものが挙げられます。
身体機能の低下
年齢を重ねると、身体機能は徐々に衰えて、筋力や柔軟性も低下します。それに伴い膝や腰などを痛めてしまうと、運動も難しくなってしまいますよね。
ですが、運動をしなければ身体機能の衰えはさらに加速して、悪循環に陥ります。そのような方は、決して無理をせずに、できる範囲の軽い運動から始めてみましょう。
短い距離を歩くだけでも良いですし、ストレッチでも大丈夫です。
しかし、身体に不調を抱えている場合は医師の方に相談の上、運動を行ってくださいね。
忙しくて運動する暇がない
「仕事や家事が忙しい」「運動よりももっと大切なことがある」これらも運動を日常的に行えない理由の一つです。
毎日運動する時間が確保できなければ、当然継続するのは難しいですよね。
ですが、先ほどもお伝えしたように、運動をしなければ身体機能の衰えが加速し、仕事や家事はもちろんですが、あなたの趣味などにも影響が出るかもしれません。
そうならないためにも運動習慣を身につけましょう。そして何も長時間運動する必要はありません。
短い時間で大丈夫です。最初は強度の低い運動を、とにかく継続するということを念頭に置いてください。
エレベーターを使わずに1階分だけ階段で上がる、テレビを見ている間にストレッチを行う、そうしたことからで良いのです。大切なのは日々の小さな積み重ねです。
そもそも運動がきらい
運動やスポーツがきらいという方もいらっしゃるでしょう。
激しい運動やスポーツはケガに繋がる恐れがありますし、身体に大きな負担をかけます。それにより楽しみが見いだせないということもあると思います。
繰り返しにはなりますが、激しい運動は必要ありません。
まずは体を動かす習慣を身に付けることが目的です。筋肉を付けたり痩せたりすることが目的ではありません。
ですので、日常の中に取り入れられる運動を少しずつ行っていきましょう。
また、運動自体に楽しみを見いだせなくとも、運動を友人や家族と一緒に行うことが楽しみに繋がるかもしれません。
一人で生活している方でも、今の時代パソコンやスマートフォンで、全国の人と繋がることができます。
ネット上で、例えば自分と同じような境遇の人を探したり、ウォーキングを趣味にしている人を探したり、そもそも運動を行う社会人サークルに入ってみるのも良いかもしれませんね。
運動習慣を身に付けるために
重要なことは、激しくて強度の高い運動やスポーツを行うことではありません。
最初の第一歩は、運動習慣を身に付けることです。
なので、途中で自分が辛くならないような、投げ出したくならないような、“軽めの運動”から日常の中に取り入れていきましょう。
運動の強度を上げるのは、運動する習慣がしっかりと身に付いた後からでも遅くはありません。
目に見えた効果が出なかったとしても、続けることで確実にあなたは変わっていきます。
そして、ぜひ目標を設定してみましょう。やはり到達すべき目標があった方がやる気は湧いてきますよね。もちろん目標のハードルは低くて構いません。
例えば、
「1カ月間、寝る前に毎日柔軟を行う」
「1週間で10,000歩歩く」
などです。
このように目標を設定するだけでなく、毎日進捗を報告していれば、それ自体がモチベーションに繋がることもあります。
運動を続けることで得られる効果
運動を続けることで得られる効果やメリットはたくさんあります。
筋肉を増やせる
加齢とともに体が衰えていくのは当然であり、老化現象に逆らうことはできません。
筋肉も加齢とともに衰えていきます。
ですが筋肉は年齢に関係なく増やすことができると言われています。
筋肉が増えれば、体力もついて体を動かしやすくなります。当然できることも増えますよね。
ハイキングに行ったり、スポーツに打ち込んだり、旅行に行ったりなど、もしかしたらあなたが「歳を取ったから、、」と諦めていたことができるかもしれません。
病気の予防改善効果
運動習慣を身に付けることで、筋肉を増やせるだけでなく、様々な病気を予防することも期待できます。
例えば、
骨が脆くなってしまう骨粗しょう症。
ウォーキングなど骨に刺激を与える運動を行うことで、骨粗しょう症の予防が期待できます。
また、日光を浴びることで健康な骨を維持するために必要な栄養素を生成してくれます。
糖尿病。
糖尿病にはそもそも運動療法というものがあり、この運動療法により糖尿病が改善されると言われています。
厚生労働省が運営する健康情報サイトにも下記の記述がありますので、参考にして下さい。
運動療法は、運動により使われた筋が糖や遊離脂肪酸の利用を促進させるため、血糖コントロールの改善・インスリン感受性の増加・脂質代謝の改善、血圧低下、心肺機能の改善が得られ、糖尿病を改善します。さらに有酸素運動により、内臓の脂肪細胞が小さくなることで肥満を改善し、脂肪組織から産生されるアディポサイトカインなどのインスリンの働きを妨害する物質の分泌が少なくなります。このため筋肉や肝臓の糖の処理能力が改善し、血糖値が安定します。
あなたが健康で、今以上に充実した生活を送るためにも運動は非常に重要な要素なのです。
60代の方へおすすめしたい運動
では実際に今から運動を始めるとしたら、どのような運動が良いのでしょうか。今から始めても、無理なく続けられる運動をご紹介します。
ウォーキング
一番身近な運動と言えば、やはりウォーキングでしょう。
中性脂肪や体脂肪の減少が期待できる有酸素運動の中では、負荷が低いので気軽に始めることができます。
自然豊かな公園を歩いてもいいですし、会社までの道のりを1駅分歩くのもよいでしょう。
友だちや家族と話しながら歩いたり、好きな音楽を聴きながら歩いたりして、楽しく継続していきましょう。
水中ウォーキング
水中ウォーキングも有酸素運動ですが、水中ならではの様々な影響を体が受けます。そもそも水中に入ると、あなたの体は体温を一定に保とうとするので、それだけでエネルギーを消費します。
加えて、水圧により血管が適度に圧迫されて効率的に血液が心臓に送り出されます。これにより心臓への負担が軽減されます。もちろん水中ですので浮力が得られ、関節への負担も少ないのです。
水の抵抗があるので、陸上を歩くよりも体力を消費しますが、運動をやってこなかった初心者の方でも始めやすい運動です。
ストレッチ
運動前に行う準備運動のイメージが強いストレッチですが、年齢を重ねていくと筋力が低下し関節の可動域が狭くなります。
こうなると体が硬くなってしまい、ケガをしやすくなります。また、血行不良により体の節々から痛みが発生することもあるでしょう。
ですので、身体の柔軟性を担保するためにもストレッチはとても重要な運動です。
自宅で、それも座ったままできるストレッチもたくさんあるので、気軽に取り入れてみてください。
ウォーキングと組み合わせても良いですね。
ゲートボール
ゲートボールは、ユニバーサルスポーツとして注目されているスポーツです。
特徴としては、やはり競技を楽しみながら運動ができるということでしょう。
それほど体力が必要なスポーツではありませんし、ケガの危険性も少ないです。
またチームスポーツですので、たくさんの人と交流しながら身体を動かせるので、お勧めです。
無理をせず自分の生活スタイルにあった運動を
運動は、あなたが健康で充実した生活を過ごすための重要な要素です。
ですが、無理な運動を行っては元も子もありません。
普段運動をしない方であればなおさら、まずはゆっくりとできる範囲のことから一歩一歩始めていきましょう。
何歳になっても遅すぎるということはありません。この記事を読んでくださっているということは、今この時こそが運動を始めるベストタイミングだと考えてください。