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健康

2025.01.27

50代から始める、歯がボロボロになる前にできるケア

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50代で増える歯の悩みを、そのまま放置するのは危険です。この記事では、50代からの歯の健康を守る3つの選択肢やケアのポイントを詳しく解説します。インプラント・ブリッジ・入れ歯の特徴や選び方、QOLの向上につながるケア方法もチェックしてください。

ときどき奥歯が痛んだり、ハミガキの時に歯茎から出血したり…。50代になると、若い頃には感じなかった歯の悩みが増えてませんか?

これらの症状は、誰にでも起こりうる年齢による変化です。しかし、放置すれば健康に影響を及ぼす可能性があるため、早めの対応が求められます。

この記事では、50代からはじめる、歯の健康を維持するための3つの選択肢とケアを詳しく解説します。これからの人生を笑顔で楽しむために、今からできる歯のケアを始めましょう!

50代の平均的な歯の本数は

50~54歳の平均残存歯数は、約26本です。これは、大人の歯の本数である28本(親知らずを除く)から、約2本が失われた状態です。

しかし、55~64歳の平均残存歯数は約24.5本、65~74歳では20.8本となり、年齢が進むにつれて歯は衰え、徐々に抜けていくことが分かります。

50代は、歯の健康に気を付けたい時期です。50代の時点でどれだけの歯が残っているかが、その後の口腔環境を大きく左右します。

「まだ歯がしっかりしている」と安心せず、50代のうちから将来を見据えた歯のケアを始めていきましょう。

参照:厚生労働省・平成28年歯科疾患実態調査

歯を綺麗にしたい!50代におすすめする3つの選択肢

歯の状態が気になりはじめても「どんな選択肢があるのかわからない」という方も多いでしょう。
現在は、歯の状態や予算に応じて、さまざまな治療法を選べます。それぞれの特徴とメリット・デメリットについて、詳しく見ていきましょう。

治療法①インプラント

インプラントは、人工の歯根を顎の骨に埋め込む方法で、見た目や機能が天然の歯に近いとされる治療法です。
手術が必要なため、治療期間は3ヶ月~1年ほどかかります。治療費用は、1本あたり30~50万円ほどです。
メリット
・ 取り外し不要
・ 天然の歯に近い見た目
・ 自分の歯と同じような感覚で噛める
・ 周りの歯を支えにしないため、健康な歯が影響を受けない

デメリット
・ 保険適用外のため治療費が高い
・ 治療期間が長い
・ 治療後は3ヶ月に1回程度のメンテナンスが必要

治療法②ブリッジ

ブリッジは、失った歯の両隣の歯に橋を架けるように人工の歯を固定する治療法です。
両隣の健康な歯を削る必要がありますが、保険診療で受けられるためインプラントより費用を抑えられます。

保険適用の場合、1本あたりの治療費用は2万円~3万円ほどです。保険適用外の場合は、使用する材料によって異なりますが、1本あたり5万円~15万円が相場となります。
メリット
・ 保険が適用できる
・ 取り外し不要で違和感が少ない
・ 治療期間が短い
・ 治療できる歯科医院が多い

デメリット
・ 支台歯(支える歯)に負担がかかる
・ 定期的にクリーニングが必要
・ フロスを通すことが難しく、隙間に食べかすが詰まりやすい

治療法③入れ歯

入れ歯は、取り外しができる人工の歯です。
使用感に個人差はありますが、見た目が自然で使用時の違和感が少ないとされる製品もあります。

部分的な入れ歯と総入れ歯があり、保険適用なら比較的手頃な費用で治療できます。
保険適用の場合、部分入れ歯で5,000円〜1万円、総入れ歯で1万円~5万円ほどが一般的です。
メリット
・ 保険が適用できる
・ 治療期間が短い
・ 取り外せるため日々のケアがしやすい
・ 治療できる歯科医院が多い

デメリット
・ 装着時に違和感がある場合も
・ 保険適用と保険適用外の入れ歯では強度や装着感に違いが出る

最適な治療の選び方

歯の治療には、さまざまな選択肢があり、歯の状態、年齢、予算、ライフスタイルによって、最適な治療法は変わってきます。
・ 現在の歯の数と骨の状態
・ 歯周病や虫歯の進行具合
・ 予算
・ 生活スタイル
・ 手術に対する不安や体調面
・ 見た目
これらのポイントを踏まえつつ、自分の歯の状態やライフスタイルに合わせて、歯科医と相談しながら最適な方法を選びましょう。

50代の歯がボロボロになる原因

歯の健康状態は、年齢とともに変化することがあります。ここでは、50代で多い3つの原因について解説していきます。

原因①歯周病

日本人が歯を失う原因として最も多いのが、歯周病です。
歯周病はよく見られる状態の一つで、初期の段階では気付きにくいことが特徴とされています。
一般的な症状として、以下のようなものが挙げられます。
・ 歯みがきの際に歯ぐきから出血がみられることがある
・ 歯ぐきが赤みを帯びることがある
・ 口の中に違和感がある
厚生労働省の調査でも、歯茎の後退や歯のぐらつきが目立ち始める50代は、多くの方が歯周病の症状がみられる時期とされます。

参考資料:歯周病罹患の現状と対策について

原因②虫歯

虫歯も、歯に関する一般的な状態の一つです。歯の表面に付着した歯垢(プラーク)と、糖分の多い食べ物や飲み物が関係していると言われています。
一般的な症状として、以下のようなものが挙げられます。
・ 歯に違和感がある
・ 冷たいものや温かいものがしみることがある
・ 歯の色が変化することがある
初期の段階では目立った症状が出ない場合もありますが、進行すると歯の内部まで影響を与えることがあります。

原因③歯根破折(しこんはせつ)

歯根破折は、歯の根っこが割れたりヒビが入ってしまったりした状態です。強い噛み締めや、硬いものを噛んだときなど、さまざまな要因が影響することがあります。
以下のような場合が、歯根破折に気付くきっかけとなります。
・ 噛んだ時に違和感がある
・ 歯ぐきに違和感がある
・ 食べ物が噛みづらく感じる
このようなリスクを低減するためには、日々の適切なケアに加え、過度な力をかけないよう注意することが大切です。

50代の歯の健康を守るケア

歯の健康を守るためには、毎日のケアがとても重要です。年齢とともに変化する口内の状態に合わせて、適切なケア方法を選びましょう。

定期的な歯科検診

定期的な歯科検診は、歯の健康維持をサポートするための大切な習慣の一つです。
とくに50代以降は、1本でも多くの健康な歯を守り続けることが大切です。そのため、定期的な歯科検診を受けて、適切な頻度でケアを行いましょう。

毎日のハミガキ習慣を見直す

朝・昼・晩と雑にハミガキをするよりも、1日1回でよいので丁寧にハミガキをする方が実は効果的です。

歯ブラシを小刻みに動かし、歯と歯茎の境目もしっかり磨きましょう。歯間ブラシや糸ようじ(デンタルフロス)を使うと、歯ブラシだけでは届かない場所の汚れも落とせます。

また、今はさまざまな口内の状態にあわせたハミガキ粉も販売されています。歯科医師に相談し、最適なハミガキ粉を選びましょう。

自身の歯に合わせた道具選び

歯の状態や体の変化に合わせて、適切な道具を選びましょう。

たとえば、握力が弱くなってきた方は、柄が太めの歯ブラシを選ぶと、しっかりとしたブラッシングが可能です。歯間の汚れが気になる場合はフロスや歯間ブラシを、細かい部分をケアするならタフトブラシが有効です。

これらの道具を使い分けることで、歯の健康維持に努めることができます。

ボロボロの歯を放置したら起こること

「歯の治療は後回しでも大丈夫」と思っていませんか?
歯の問題を放置することで、予想以上に深刻な影響が出る可能性があります。

歯の健康は全身の健康とも関連があると言われており、医学的な研究では、歯の状態と様々な健康状態との関連性が報告されています。
ここではボロボロの歯を放置することで起こる、体や心への影響について解説します。

全身への影響

歯の健康は、体全体の健康とも関連があると言われ、口内の状態が変化すると、様々な面で体調に影響を与える可能性があります。

医学的な研究では、口内環境と全身の健康状態との関連性が報告されています。気になる症状がある場合は、早めに歯科医師に相談することをお勧めします。

容姿の変化

歯を放置すると、歯並びが乱れたり、頬がこけて老けて見えたり、容姿に大きな変化が現れます。

歯並びが悪くなることで口元の印象が変わり、笑顔を見せることや人前で話すことに抵抗を感じる方もいます。これにより、社交的な活動を避けるようになり、コミュニケーションの機会を減らしてしまうことも考えられます。

栄養不足になる

歯が悪いと、食べるものがやわらかい物に偏りがちになります。
その結果、栄養バランスが崩れた食事が続くと、筋肉量を維持するためのたんぱく質、ビタミンやミネラルなどの必要な栄養素が不足し、栄養不足になるリスクが高まります。

日常生活の質(QOL)の低下

持続的な歯の痛みが続くと、食事の時間が楽しくなくなったり、会話が減ったりします。また、痛みが続くことで十分な睡眠をとれないことが多くなり、日常生活の質(QOL)低下に繋がります。

QOLが低下すると、体力が落ちる・気分が落ち込みやすくなる・暴飲暴食になるなど、身体・精神面に影響が現れる場合もあります。

歯の転換期である50代からケアに力を入れよう

50代は歯の転換期です。この時期に適切なケアを行うことで、健康な歯を長く保つことができるでしょう。

ぜひ、この記事で紹介した方法を参考に、ご自身にあった歯のケアを始めてみてください。定期検診と日々のケアを続けて、笑顔で健康的な毎日を過ごしましょう。

なお、具体的な治療法については歯科医師に確認・相談をしていただくようお願いいたします。

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