健康寿命を延ばす方法とは?平均寿命との違いも解説
「いつまでも健康で元気に過ごしたい!」と誰もが願うのではないでしょうか。老後も充実した生活を送るためには、「健康寿命」を延ばすことが重要です。
ここでは、健康寿命とは何か、平均寿命との違い、そして健康寿命を延ばすための具体的な方法について解説します。健康寿命が短いことで起こる問題点や、健康寿命を長く保つための対策も詳しく紹介します。この記事を読んで、より健康的な生活を送りましょう!
健康寿命とは?
「健康寿命」とは、健康上の問題で日常生活が制限されることなく、自立した生活を送れる期間のことです。要介護状態や病気で寝たきりになることなく、自分の力で生活できる期間を表しており、単に長生きするだけでなく、健康的に生活できる期間の指標として注目されています。
近年、日本の平均寿命は延び続けており、私たち日本人は、世界でもトップクラスの長寿国民です。しかし、ただ長生きすればいいというものではありません。大切なのは、いかに健康で自立した生活を長く続けられるかということです。
平均寿命との違い
平均寿命は単純に生きている年数を表すのに対し、健康寿命は「健康で自立した生活ができる」年数を表しています。平均寿命が延び続ける一方で、健康寿命は伸び悩んでおり、健康寿命と平均寿命の差は、世界的に見ても長いのが現状です。
ここで、健康寿命の具体的な数字をみていきましょう。
日本人の平均寿命 |
男性 |
81.5歳 |
女性 |
86.9歳 |
日本人の健康寿命 |
男性 |
72.6歳 |
女性 |
75.5歳 |
これを見ると、平均寿命と健康寿命の間に大きな差があることがわかります。女性は約11年、男性は約9年の差があります。この差は、介護や支援が必要な期間を示しています。
そのため、健康寿命を延ばすことは、高齢化社会における重要な課題となっています。
政府は、健康寿命を延ばすためのさまざまな政策を推進しています。
具体的には、健康増進のための啓発活動や、予防医療の充実、健康食品の開発などが挙げられます。これらの政策を通じて、国民の健康意識を高め、健康的な生活習慣を促進することで、健康寿命の延伸を目指しています。
健康寿命を延ばし、平均寿命との差を縮めることは、日本にとって重要な課題となっているのです。
健康寿命が短いことで何が起きる?
健康寿命が短くなると、私たち自身だけでなく、家族や社会全体にも影響が及びます。
本人への影響
家族への影響
健康寿命が尽きた場合、本人が病気などの苦しみを抱えるだけでなく、看病や介護を担う家族も肉体的・精神的な負担を強いられることになります。
さらに、医療費や介護費の負担も増加し、経済的な負担が家族にまで及んでしまう可能性があります。
病気や老後に対する十分な備えがない場合、家族は経済的な支えを必要とする状況に陥る可能性もあるでしょう。
社会への影響
高齢化が進む日本では、健康寿命と平均寿命の差が拡大し、年金や医療、介護といった社会保障制度への負担が年々増加しています。
高齢者人口は増加の一途をたどり、全人口に占める割合は上昇傾向にある一方で、現役世代の人口は減少していくと予想されています。
2015年の時点で、65歳以上の高齢者1人を2.3人の15~64歳の現役世代が支える状況でしたが、将来、2060年には、その比率は1.3人にまで低下すると見込まれています。
これは、高齢化が進むにつれて、限られた現役世代がより多くの人口を支える必要が生じることを意味し、社会保障制度の持続可能性に対する懸念が高まっています。
健康寿命を延ばすための効果的な対策
では、どうすれば健康寿命を延ばすことができるでしょうか?ここでは、誰でも始められる簡単な方法をご紹介します。
1. 運動習慣を身につける
毎日30分程度の運動を心がけましょう。特別なことは必要ありません。
- ウォーキング:少し息が上がる程度のペースで歩く
- ラジオ体操:テレビやラジオに合わせて行う
- 軽い筋トレ:自宅でできる簡単な運動から始める
健康的な生活を送るためには、適度な運動を習慣化することが大切です。
毎日30分程度の運動を目標に、息切れするくらいのペースで歩くだけでも効果が期待できます。
簡単にできるストレッチについてはこちらで紹介していますので、ぜひこちらも見てみてください。
ただし、無理は禁物です。体調が悪い場合は無理せず休養を取り、十分な水分を摂取するようにしましょう。
2. 食生活を見直す
日本の伝統的な食事は、世界的にも健康的だと言われています。以下のポイントを意識してみましょう。
- ご飯を中心に、野菜や魚をバランス良く摂る
- 朝食をしっかり取る
- ゆっくりよく噛んで食べる
- 腹八分目を心がける
伝統的な日本食は、栄養バランスが優れており、健康長寿に役立つと言われています。
ご飯を中心とした食事を基本とし、野菜や魚介類を豊富に摂取することで、身体に必要な栄養素を効率的に摂取できます。
食事の摂り方にも工夫が必要です。朝食は、1日の活力を与えるために欠かせません。早食い、大食い、そして、満腹になるまで食べ続けることは、消化器官への負担を増やし、健康を損なう可能性があります。ゆっくりと時間をかけて、よく噛んで食べることを意識しましょう。また、腹八分目を心掛けることで、食べ過ぎを防ぎ、健康的な体重を維持することができます。
日本食の伝統的な食事習慣は、世界的に注目されています。健康寿命を延ばすためには、日本食の良さを取り入れ、食生活を見直してみましょう。
具体的な食事についてはこちらで解説しています。あわせて参考にしてください。
3. 質の良い睡眠を取る
- 規則正しい就寝・起床時間を守る
- 寝る前はリラックスする時間を設ける
- 寝室は快適な環境に整える
4. 社会との繋がりを大切にする
- 家族や友人との対話を楽しむ
- 地域の活動に参加する
- 趣味や学びの場を持つ
習い事にいく、地域のボランティア活動に参加する、孫との時間を楽しむのもいいですね。
健康寿命を長く保つためには、健康を損なう要素をできる限り排除することが大切です。
健康状態が悪くなってから対策を講じても、大きな効果を期待することは難しいので、できるだけ早いうちに健康的な生活習慣を意識することが重要です。
特に、暴飲暴食、運動不足、睡眠不足、喫煙習慣、ストレスなどの乱れた生活習慣は、生活習慣病のリスクを高める要因となります。
肥満や糖尿病といった生活習慣病に加え、タバコは脳卒中や心筋梗塞の発症リスクを高めることも知られています。
加齢や不規則な生活によって、運動器の機能が低下し、自立度が低下する運動器症候群(ロコモティブシンドローム)のリスクも高まります。
骨、関節、筋肉などの運動器の機能低下は、要介護状態のリスクを高める要因の一つです。
健康寿命を長く保つために
健康寿命を延ばすことは、決して難しいことではありません。日々の小さな心がけが、大きな違いを生み出します。今日からでも、できることから始めてみましょう。健康で自立した生活を長く続けることは、自分自身の幸せはもちろん、家族や社会全体の幸せにもつながります。
健康寿命を延ばすための具体的な方法を参考に、ぜひ今日から行動を始めてみてください。
皆さんの健康と幸せな毎日を心からお祈りしています。