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お金のこと

2024.04.30

熟年離婚で考えたい年金分割!分割されても老後は厳しい?

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熟年離婚をした場合、年金はどうなるのでしょうか。
熟年離婚をした場合でも、年金分割を行うことでどちらにも年金は受け取れます。

しかし、そのためにはさまざまな条件をクリアーする必要があります。
手続き方法について解説しますので、しっかりとご確認ください。

熟年離婚で年金はどうなる?
熟年離婚は、最近ではよく耳にする言葉です。
熟年離婚は上昇傾向にあり、一般的な離婚を含めると3組に1組は離婚をする時代です。

そうなる理由はさまざまですが、やはり家庭環境が大きく影響していることも分かっています。
熟年離婚はこれからも増える傾向にありますが、ここで気になるのは年金の問題です。

別れてしまった後の年金はどう処理されるのでしょうか。
今まで当たり前のようにもらっていたお金はもらえなくなるでしょうか。

別れる前に、まずはこの問題を事前に解決することが大切です。
感情だけで別れてしまった場合、今後自分の力では生活ができなくなる可能性もあります。

年金分割制度とは?
離婚をした後は、年金はもらえないのでしょう。
男性よりも、おそらく女性の方が気になるポイントではないでしょうか。

実は別れた後でももらえる制度があります。
それが年金分割制度です。

この制度について、まずは詳しくなっておきましょう。

年金の構造
まずは、年金の構成についてです。
よく耳にしますが、年金は2階建て構成になっています。

公的な年金は1階部分の国民年金と2階部分の厚生年金とに分けることができ、国民年金は基礎年金とも呼ばれています。
1階部分については、納税をした人でもあれば誰でももらえる部分ですが、2階部分はそうではありません。

2階部分は一定期間仕事をしていないともらえません。
この違いを理解していなければ、別れた後に大きな損をしてしまう可能性もあります。

また、熟年離婚の年金分割制度には、3号分割と合意分割があります。
3号分割とは、第3号被保険者期間中の厚生年金記録があれば、夫婦間の合意がなくても2分の1づつ分割できる制度です。

そして、合意分割とは夫婦間や裁判の手続きにより、分割の割合自体を決めることができる制度です。

厚生年金部分は年金分割制度に該当
しかし、実は2階建て部分においては、年金分割制度が適用されます。
基本的にはそのまま分割をした計算になりますが、結婚をしていた期間などが計算に反映される仕組みです。

また、別れてから自動的な適用されるのではなく、しっかりとした手続きに基づいて行われます。
こうしたポイントは、かならず理解しておかなければいけません。

とくに専業主婦を行っていた場合には注意が必要です。

厚生年金に関しては以下の記事でも説明を行ってるのでぜひご覧ください。

企業年金と厚生年金の違いは?いくらもらえる?確認方法も解説
第三人生編集部

熟年離婚で年金分割しても老後は厳しい?
もし、別れることになっても年金が分割されれば生活は安定すると考えるでしょう。
しかし、本当にそうでしょうか。

安定した老後の生活を送るためには、収入が必要です。
その収入は年金ということになりますが、年金が分割されれば問題なく生活を送ることができるのでしょうか。

老後を生活するのに必要な金額は?
実は、多くのシニアの方は、得ている年金では生活が厳しいと感じています。
もちろん、仕事をしていたときに得ていた所得によって大きく異なりますが、一般的なサラリーマンの場合には十分な年金は期待できません。

さらに、別れることになり年金が分割されれば余計に生活が厳しいと感じるでしょう。
老後に安定的な生活を送るためには、最低でも15万円は必要でしょう。

じっさいの収入はそこまで到達していない人がほとんどです。

老後に楽しく生活を送るには
では、楽しく不自由なく生活を送るには最低どのくらいの金額が必要でしょうか。
生活レベルによりますが、20万円はないと楽しみにしていた老後の生活は送れません。

通常の生活費だけではなく、住んでいる自宅の修繕維持費など、自分で少しでも使えるお金を考えた場合、最低でも20万円です。
そのため、老後資金を貯めていく事が重要になってきます。

老後資金の貯め方に関しては以下の記事もご覧ください。

老後資金の貯め方を30代・40代・50代・60代別に紹介!老後資金はいくら必要?
第三人生編集部

熟年離婚での分割年金額はいくら?確認方法は?
では、実際に熟年離婚をした場合、分割の年金はどのくらいになるでしょうか。
この金額によっては、生活ができなくなり、別れることを諦めざるおえない状況になるかもしれません。

別れたいという気持ちは理解できますが、まずは生活がどのように変化するのかも確認しておきましょう。

分割年金はどのくらいか
まず、通常の厚生年金の金額を確認しておきましょう。
この年金部分が計算のベースになりますので、どのくらいもらっているかの確認は必ず行います。

合意分割の場合、基本的には自動的に年金額の半分がそれぞれ支給されることになります。
つまり年金額が300,000円ある場合は、300,000円÷2=150,000円が個々に受け取れる年金額です。

どのくらいもらえるかの確認方法
では、実際のもらえる金額を確認するためにはどうすれば良いでしょうか。
概算ではなく、しっかりとした計算で本当にもらえる金額を知っておく必要があります。

正しい金額を確認するには、弁護士に依頼することが一番です。
弁護士と聞くと敷居が高いように感じるかもしれません。

しかし、この内容の依頼であれば、比較的安い金額で引き受けてくれます。
自分の生活に関わることのため、しっかりと計算してもらいましょう。

熟年離婚後の年金分割の請求方法と流れ
では、熟年離婚後の年金分割の請求方法はどうすれば良いでしょうか。
また、その流れも同時に理解しておきましょう。

どのくらいもらえるのかが分かっても、請求方法の流れなどを理解しておかなければ意味がありません。
必ず次にご紹介する内容を確認しておきましょう。

年金分割の請求方法
まずは請求するための書類一式を揃えます。
全ては書類での手続きになりますので、書類の入手することから始めましょう。

書類の入手については、最近では年金基金のホームページから簡単に入手できます。
入手した書類に必要事項を記入すれば、基本的な請求方法は完了です。

提出は年金事務所に提出することになり、簡単なヒアリングが発生します。
とくに難しい質問ではありませんので、的確に回答しましょう。

また、年金分割請求は、3号分割と合意分割で異なります。
3号分割の場合は相手の合意はとくに必要ありません。

請求は1人でも行えるということです。
そして合意分割においては、相手の合意が必要であり、2人で年金事務所に行き必要書類に記載して請求することになります。

どちらかが手続きに協力的でない場合、合意分割は成立しません。

年金分割の流れ
この請求においては、夫婦で訪れてもどちらかが窓口に来ても問題ありません。
また、実は熟年離婚をする前でも請求書の提出は受け付けてくれます。

熟年離婚が確定したのち、指定した口座に金額が振り込まれる仕組みになります。
簡単な流れなので、とくに難しいポイントはありませんが、書類の流れは必ず抑えておきましょう。

また、年金手帳や基礎年金の番号通知は必ず必要なので、事前に確認しておくことをおすすめします。
そして、熟年離婚を確実に証明できる書類や、結婚をしていた期間が証明できる書類、戸籍謄本などを準備しておけば、よりスムーズです。

熟年離婚ではどういう時に年金分割できる?
年金の分割は必ずできるというわけではありません。
条件や状況によっては、できない場合もあります。

このできる場合とできない場合は、しっかりと理解しておくべきことです。
もし、確認しないまま事前に熟年離婚に踏み切った場合には、かなり大きな金銭的な問題を抱えてしまいます。

不安であれば、事前に弁護士などに相談をするのも良いでしょう。

年金分割できる場合
まず、できる場合に関して説明します。
平成19年の4月1日以後に別れている事が条件です。
制度が開始されたとき以前の場合に別れた場合には、この制度は活用できません。

さらにあくまでも2人の合意が必要です。
割合がしっかりと決まり、それぞれの同意が必要です。

そして、請求する期限にも注目しておきましょう。
別れてから2年以内であれば年金の分割が可能です。

年金分割できない場合
では、もらえない場合も知っておきましょう。
先ほどご紹介したもらえる場合の反対がもらえない場合になりますが、一番き気を付けるポイントは期間です。

別れて2年以上経過していれば、いくら請求してももらうことはできません。
2人の合意などは、後から話し合いを行えば解決できるかもしれませんが、期間は過ぎればどうしようもありません。

2年以上経過してしまう前に、全ての手続きなどを整えるように段取りを行いましょう。

年金分割の理解は必ず深めておく
どうしても熟年離婚を避けることができない場合、年金の分割は必ず視野に入れましょう。
比較的手続きも簡単であり、もらえる条件が整っていれば受け取る場合のトラブルもありません。

しかし、一番良いことは熟年離婚をしないことです。
別れても2人の合計の年金が増えるわけではありません。

1人で生活をしていく場合、困難なことがたくさんあっても2人なら生活ができることもあります。
お金の問題もそうですが、まずは別れることが本当に良い決断なのかをもう一度考えてみましょう。

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