終活アドバイザーの資格・協会とは?
高齢者 学習
人生100年時代となった現在、これから先のこととして、 退職後の生活費、年金、医療、介護、住替え、お墓、遺書や遺産相続・資産管理など、自分や配偶者の健康状態という心配事以外に、実に多くの準備が必要 になります。
誰もが人生の最終章への備えをしっかり行えれば問題はありませんが、なかなかスムーズに行かないものです。
その様な時に、さまざまな課題に対して的確にアドバイスを行い、 老後のライフプランを適切にサポートする役目を終活アドバイザーが担っています。
そもそも終活とは
終活とは、「人生の終わりに向けての活動」の事です。
自分の人生の終わり、すなわち死と向き合って、 最後まで自分らしい人生を送るための準備と、それに伴う活動のこと です。
上手に終活を行うことで、長い老後の生活をより充実したものにすることができるでしょう。
終活アドバイザーが役に立つのは、その様に思って終活を始めようとする、正にその瞬間からです。
終活アドバイザー協会が認定する民間資格
終活アドバイザーは、特定非営利法人「ら・し・さ」が立ち上げた「終活アドバイザー教会」が認定する民間資格です。
特定非営利法人「ら・し・さ」は、 来るべき超高齢化社会の諸問題に対して、十数年来実践してきたNPO活動から得られたノウハウを、「終活」というキーワードでまとめ体系化 しました。
それを基にして始めた資格が 「終活アドバイザー認定試験」 です。
特定非営利法人「ら・し・さ」は、終活アドバイザーを育成・認定することで、超高齢化社会に貢献するという理念で資格認定を行っています。
終活やエンディングノートの知識を持つ
自分の終末期や死後において、家族や関係者に向けて、伝えたいこと、希望や想いを残すものがエンディングノートです。
エンディングノートを書くことで、老後のライフプランが見える化 され、将来に対する不安を解消したり、積極的に残りの人生を楽しんだりできます。
終活アドバイザーは、幅広い終活の知識と、その知識を駆使して 上手なエンディングノートの作成を支援 します。
資格を取得することで、終活をしている人だけでなく、自分自身の終活にも役立ちます。
受講資格の制限はなし
終活アドバイザーには、 受検資格の制限は無いので、だれでも受検できます。
ユーキャンの通信講座を約3か月受講してから自宅で受験し、合格すれば終活アドバイザーとして認定される仕組みです。
終活アドバイザーの資格を得るメリット
メリット
この資格を取得すれば、終活の専門家としてさまざまな場面で活躍できます。
特に老後の人生や悩み全般に広く深く通じた知識があるので、 医療や介護そして行政関係の仕事に関わっている人には、大きなスキルアップ が期待できます。
終活アドバイザーなら、 身近人で終活に困っている人や、家族や親せき縁者などの相談にのって助けてあげる ことができます。
必要に応じて、より詳しい専門家を紹介したり、関係する行政の窓口への同行支援も行えます。
自身の終活について上手に判断しやすくなる
終活アドバイザーになって一番メリットがあるのは、資格を取得したあなたご自身かもしれません。
これまでは漠然とした不安を抱えていた、 自分自身の老後のライフプランをしっかり立てることができるようになる からです。
将来設計がはっきりすれば、次に何をすればよいのか、何が不足しているのか、問題はあるのか無いのかなど、明確になります。
自分自身の将来が見通せることで、自信を持って周りの人に終活の適切なアドバイスができるようになります。
祖父母の終活に正しくアドバイスできる
高齢者 夫婦
大切な家族、正に終活真っ最中の祖父母がいらっしゃるなら、終活アドバイザーは即効性のある資格です。
「これから、いったいどれくらいの生活資金を用意しておけばいいの?」とか、「医療・介護が必要になったとき、どうすればいいの?」などに対して正しくアドバイスができます。
介護施設や介護サービスの内容と費用負担 や 葬儀やお墓に掛かる費用や手続き などの疑問にも適切なアドバイスができるようになります。
遺産の整理や遺言書 や 相続や税金 などなど、問題は多くあるかもしれませんが、終活アドバイザーなら適切な解決策を提案できます。
終活アドバイザーの資格を活かせる仕事
スーツ
人生の後半を充実して過ごすための知識を持った終活アドバイザーなら、さまざまな職業においてその資格が役立ちます。
代表的な職業や活動について紹介しましょう。
地域のセミナーの講師
介護士
執筆活動
行政書士
地域のセミナーの講師
終活アドバイザーは、「老後をいかに送るか」について全般的な知識を持っています。
いち早く超高齢化社会に突入した我が国では、終活セミナーを是非聞きたいというニーズは増加しています。
もはや超高齢化が現実問題となっている地方都市においては、終活は身近な問題です。
終活アドバイザーによる終活を啓蒙するセミナーや講演会は、葬儀関係者や医療・介護関係の会社などから重宝されます。
介護士
高齢者に直接介護を行う介護士や介護福祉士の方は、日々高齢者やその家族から相談を受けています。
そんな現場で終活アドバイザーの資格があれば、高齢化社会に対する総合的な知識を習得しているため、とても役に立ちます。
医療や介護の相談に対して、適切にアドバイスするのはもちろんですが、経済的なことや、活用できる行政の仕組みなどの情報も伝えることができます。
更に上位のポジションであるケアマネージャーにおいても、終活アドバイザーの資格は生きてきます。
ケアマネージャーはケアプランの作成を通じて、介護施設の利用者一人一人の健康状態や家庭環境などを理解しています。
高齢者本人はもちろん、その家族に対しても、医療や介護だけでなく、葬儀や相続などに対しても、適切に対応できます。
執筆活動
終活アドバイザーなら、ライフプランや終活に関する執筆活動ができます。
有資格者のリストにアップされた場合、それを見て執筆等の依頼が来る 可能性があります。
当然ですが終活アドバイザーならば、執筆の仕事を受けることができます。
インターネットや紙物媒体を通じて、 終活に関して自分が習得してきた様々な情報を発信 できます。
終活アドバイザーである自分の思いが、多くの人に役立つ情報となって拡がっていきます。
執筆活動から発展して、講の依頼などが増加してくることもあります。
行政書士
行政書士として活躍中の人も、終活アドバイザーの資格を取れば、人生最終章に向けた過ごし方や亡くなった後の手続きについて、総合的な相談の対応が可能です。
老後の問題について、これまでよりもより幅広い観点からの問題解決ができるようになります。
終活アドバイザーなら、 行政関係はもちろん、終活に関するさまざまな知識があるため、今後のライフプランについて適切なアドバイスが行えます。
この様にして得られた知識が更に応用範囲を広げてくれるので、より多くの人に役立つ術を身に着けることができます。
終活アドバイザーの資格の取り方
書類
ユーキャンの通信講座で終活アドバイザーの資格が取れます。
資格取得までの標準的な受講期間は、約4か月です。
この講座では、3回の添削課題を提出後の修了課題が検定試験になるため、在宅で都合のよい時に受検できる事が特徴です。
終活アドバイザー講座の特徴や要領など、順を追って紹介します。
ユーキャンの通信講座を受ける
終活アドバイザー検定試験を受ける
終活アドバイザー協会に入会し資格取得
試験は家で受けることができる
60%以上正解で合格でき挑戦しやすい
ユーキャンの通信講座を受ける
前述したように、終活アドバイザーの資格はユーキャンで取得できます。
先ずはユーキャンのホームページから、「終活アドバイザー講座」の受講を申し込みましょう。
終活アドバイザー講座の教材が届いてから、約4か月で資格を取るというスケジュールが一般的です。
ユーキャンの通信講座は、 丁寧な添削としっかりしたサポート体制なので、自分のペースに合わせて着実に資格取得が狙えます。
終活アドバイザー検定試験を受ける
終活アドバイザー資格の検定試験は、先ず3回の添削課題を提出してから、修了課題(これが検定試験になります)をクリアすれば、検定試験合格となります。
このような仕組みの検定試験なので、 都合に合わせて在宅で受検が可能 です。
以上のように、比較的気軽に資格を取得できます。
また、仕事の都合などで学習が遅れても、受講開始から8か月まで学習をサポートしてくれるため、安心して受講でき、検定試験が受けられます。
終活アドバイザー協会に入会し資格取得
合格した後は、NPO法人の終活アドバイザー協会に入会することで、終活アドバイザー資格が取得できます。
尚、終活アドバイザー協会への入会には、別途入会金4000円や年会費6000円が必要となります。
終活アドバイザー協会に入会すると、資格が付与され認定証が発行されます。
この様な手続きを行った後、資格を生かして本格的に活躍できるようになります。
試験は家で受けることができる
前述しましたが、終活アドバイザー講座では、 修了課題がずばり検定試験になるため、在宅で受検できます。
受講者のペースに合わせて、受講期間内なら何時でも自宅で受験できるので、合格率も高い講座です。
60%以上正解で合格でき挑戦しやすい
検定試験の合格基準は、全問題の合計点数の60%以上の得点となっています。
合格基準が100%正解ではなく、その6割以上で良いため、各領域のポイントをしぼって学習すれば、 かなりの確率で合格点に到達 します。
一生懸命受講しても、合格の条件が厳しいとなかなか終了できませんが、この資格なら 比較的合格し易い仕組み となっています。
終活アドバイザーはこれからきっと役立つ資格なので、是非チャレンジしてみるとよいでしょう。
>> 終活アドバイザー協会
終活アドバイザー・カウンセラーの違い
違い
終活の相談役としてはもう一つ民間資格があります。
それが終活カウンセラーです。
取得した資格で活動できる内容は両者とも概ね同じですが、やはり特徴がありますので、事前によく調べてから受講しましょう。
終活カウンセラーは一般社団法人終活カウンセラー協会が認定
終活カウンセラーは、一般社団法人「終活カウンセラー協会」が設けた民間資格 です。
終活は幅広い活動であり、その分野は葬儀・相続・遺言・お墓・健康・介護など多岐にわたっています。
終活の準備をしようと思っても、その活動が幅広いため、何から始めていいかわからない人が多い現状です。
そのような人たちの相談にのって、 課題を解決するために誰に問い合わせればいいかを案内するのが、終活カウンセラーです。
カウンセラーは初級・上級・養成者の3種類
終活カウンセラーの資格は3つで、それぞれ初級、上級、上級インストラクター と言います。
先ず、自分のエンディングノートが書けるようになるまでが初級です。
上級では、終活の相談にのってアドバイスしたり、専門家への橋渡しまでをスムーズに行えるようになります。
上級インストラクターでは、更に深い知識を体得して、終活カウンセラーの育成まで行えます。
カウンセラー試験は会場で行う
この 資格を取るためには、開催会場へ講習や試験を受けに行かなくてはなりません。
全国各地で頻繁に開催されていますが、都市部の方が受験は受けやすい環境です。
どの会場でも全国から受けられますが、定員がありますので、事前にチェックする等の注意が必要です。
終活カウンセラーに関して、詳しくはこちらを参考にしてください。
終活カウンセラーの資格とは?協会や試験の難易度、合格率、年会費を解説!
第三人生編集部
終活アドバイザーとして人生の最後を考えよう
終活アドバイザーになって自分はもちろん、親族や知り合いに人生の最後と向き合うことを色々とアドバイスできます。
皆人生の最後こそ充実した時間を過ごしていきたいと思いますよね。
一人ひとりの最後を、よりその人に合った形にするためのアドバイザー 、それが終活アドバイザーなのです。
色々な人の大切な人生の最後を、より充実した形に変えて行く事が終活アドバイザーです。
さあ資格を取って、 自分のためにも他人にも役立つ終活アドバイザー になりましょう。
貴方のアドバイスにより、きっと充実した時間を共有できるようになります。
終活に関して、詳しくはこちらを参考にしてください。
終活とは?進め方やメリット・デメリットを解説!エンディングノートも
終活とは?進め方やメリット・デメリットを解説!エンディングノートも