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終活

2025.04.25

「子どもはもう成人しているから」と思って、熟年離婚を選ぶご夫婦も少なくありません。
しかし実際には、子どもが大人であっても、親の離婚は大きな精神的・経済的影響を及ぼします。

本記事では、「熟年離婚 子ども」という視点から、親の離婚が子どもに与える影響や、財産・生活の問題、心のケアまで、親としてできることを解説します。

子どもの年齢によって異なる「熟年離婚の受け止め方」

熟年離婚が子どもに与える影響は、年齢や立場によって大きく異なります。

たとえば、未成年の子どもであれば、生活環境の変化に直面するため、精神的ダメージがより直接的に表れます。親の不在や転校など、日常生活にまで影響が及ぶケースもあります。

一方で、二十代の社会人の場合は、「親の面倒をどちらが見るのか」「老後の生活は大丈夫か」といった現実的な不安が出てきます。

さらに、三十代以上で自分の家庭を持っている子どもは、介護や相続、金銭面での援助など、両親双方との関係をどう保つかに頭を悩ませることが多いでしょう。

経済的な不安や負担が子どもに及ぶことも

親の生活費が負担になる

離婚後、どちらかの親が経済的に困窮した場合、子どもが援助を求められるケースもあります。

定年後や年金生活が見込まれる中での離婚は、再就職や住居の確保が難しく、子ども世代に金銭的な支援を頼る場面も増加しています。

財産分与や相続の問題が発生

熟年離婚の際には、家や預貯金、年金などの財産分与が行われます。
その際、将来の相続や介護、同居の可能性を含めて、子どもが判断を求められることもあります。

財産トラブルや親同士の争いが子どもに飛び火し、「面倒な話に巻き込まれたくない」と感じる人も少なくありません。

子どもの心を守るために、親ができる3つの配慮

離婚を伝えるときは「気持ちのケア」を最優先に

離婚を決断した際には、子どもの立場や感情に配慮した説明が大切です。

「相手が悪い」「もう限界だった」といった一方的な理由ではなく、冷静に事情を説明し、子どもの理解を得る姿勢を持ちましょう。

元配偶者の悪口は控える

それまでの夫婦の関係性や家庭の雰囲気によりますが、子どもは「両親どちらも大切な存在」と感じていることもあります。

そのため、どちらか一方の悪口を聞かされると、「自分の半分を否定されたように感じる」といった苦しさを抱えてしまいます。

感情的な発言を避け、子どもに安心感を与える言動を心がけましょう。

面会や関わりを続けることで愛情を伝える

別々に暮らすようになっても、子どもとの関係を大切にし続けることが、安心感につながります。

誕生日やイベント、日常的な連絡など、可能な範囲で関わることで、「親に愛されている」という実感を持たせることができます。

熟年離婚後、子どもの負担を減らすための準備

財産分与・年金分割の内容は明確にしておく

熟年離婚の際には、財産分与や年金分割の内容をできるだけ明確にし、トラブルの種を残さないことが重要です。

曖昧なままだと、将来的に子どもが介護や相続の場面で困ることになりかねません。

特に、年金の分割制度を活用することで、親の生活が安定し、子どもに金銭的な負担が回らないよう備えることが可能です。

親の生活設計を子どもと共有する

親の離婚後の生活については、できる範囲で子どもにも現状や将来設計を共有しておきましょう。

突然「住む場所がない」「生活が苦しい」と相談されると、子どもも大きなストレスを感じます。

経済状況や生活方針をある程度オープンにし、子どもが安心できる関係性を保つことが大切です。

熟年離婚を考えるとき、親が気になるQ&A

Q:子どもに離婚をどう伝えればいいですか?

まずは冷静に、夫婦間の問題であること、子どもに責任はないことを明確に伝えましょう。
感情的な言い合いは避け、双方の立場を公平に話すことが大切です。
Q:子どもに離婚の相談をしてもいい?
子どもは親のサポーターではありません。必要以上の相談や愚痴は負担になることもあります。
第三者(カウンセラーや弁護士)に相談することも視野に入れましょう。

熟年離婚前後に確認したいチェックポイント

・ 離婚の伝え方を事前に整理する(責任をなすりつけない)
・ 財産分与の内容を明文化する(相続・介護トラブル防止)
・ 住居や収入の見通しを立てる(生活基盤を明確に)
・ 子どもの負担を減らす工夫を考える(支援を求めすぎない)
・ 必要があれば心のケアを専門機関に相談する
これらを踏まえることで、子どもとの関係性を壊さずに新しい人生を歩む土台をつくることができます。

熟年離婚でも「子どもの心と生活を守る配慮」を忘れずに

熟年離婚は当人たちだけの問題ではありません。
子どもが成人していても、精神的にも経済的にも影響を受けるケースが多くあります。

「子どもに迷惑をかけないように」「将来困らせないように」
そうした親の配慮が、家族としての信頼関係を保つカギとなります。

財産の整理、気持ちのケア、関係の維持など、できることから少しずつ整えていくことで、離婚後も家族の絆を保ちつつ、新しい人生を前向きに歩むことができるでしょう。

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