この記事の結論
友人・家族が危篤の時には、自分の名前と側にいることを伝えます。仕事関係の相手には仕事での感謝を伝えます。
危篤を知った時のメールは簡潔にまとめて返信します。頑張って・ご愁傷様ですなどの言葉は避けます。
危篤とは
危篤とは、 症状などが重く、今にも命を落としそうなくらい危険な状況にあること を言います。
重症・重体・重篤という言葉よりも死に近い表現です。
つまり、いつ亡くなってもおかしくない状況ということです。
危篤状態が続く期間は人それぞれで、数時間持たない人もいれば何週間も危篤が続く人もいます。
生命力がどこまで持ちこたえるかは誰にもわかりません。
長い間入院していて容態が急変するパターンや、事故で突然危篤に陥るパターンなど、状況は様々です。
危篤の知らせを受けたら
危篤の知らせを受けた時にまず必要なのは 「最期を迎える覚悟」 です。
突然の知らせにどうすれば良いかわからずパニックを起こしてしまう方がいるかもしれませんが、まず深呼吸して冷静に落ち着きましょう。
そしてすぐに病院に向かうことを考えます。
多くの場合、危篤の宣告を受けた患者に回復の見込みはありません。
悲しく辛いことではありますが、覚悟を持ってもしもの時に備えて行動することで、貴重な時間を有意義に過ごすことができます。
危篤から回復する可能性は?
危篤から回復する可能性は必ずしも0ではありません。
ですから、希望を捨て切ってしまわなくても良いわけです。
医者から危篤の宣告をされた後に回復し、その後普段通り何年も過ごすような方も中にはいます。
危篤を宣告された人間が回復する可能性は、誰にもわからないのです。
友人や親しい人が危篤の時にかける言葉
ここでは、友人や親しい人が危篤の時にかける言葉を紹介します。
友人本人が危篤の場合と危篤連絡を受けた友人にかける言葉という2つの面から、例文と一緒に見ていきましょう。
友人本人が危篤の場合
実は、人は危篤状態に陥っていても周りに誰がいるのか、何を話しているのかを理解していることも多いと言われています。
病院に着いたらまず、友人に自分の存在を知らせ、手を握ってあげたり頭を撫でてあげたりしましょう。
友人や親しい人に対しては、かしこまる必要はありません。
普段通りのあなたらしい言葉をかけてあげましょう。
「まだ死んでほしくない。また遊びに行こうよ、一緒に。」
このように、別れを惜しむ気持ちなどを伝えても良いでしょう。
友人の家族などが危篤の場合
家族や知り合いの危篤に直面した友人は、きっと不安で辛い気持ちでいっぱいなはずです。
相手に寄り添い、どんな時も受け止めるという立ち位置で言葉を選びます。
「話を聞くくらいならできるから、辛かったら何でも言ってね」
相手を労わり、必要以上に心配するような言葉はかけないようにします。
「早く病院に行ってあげて、お父さんも待ってるはずだよ」
友人本人が危篤を受けて混乱している場合は、上記のような言葉をかけて病院に行くように促してあげましょう。
仕事関連の人が危篤の時にかける言葉
ここでは、仕事関連の人が危篤の時にかける言葉を紹介します。
友人本人が危篤の場合と危篤連絡を受けた友人にかける言葉という2つの面から、例文と一緒に見ていきましょう。
仕事関連の人 本人が危篤の場合
ビジネス関連の知り合いということで、普段の会社などでの態度と同じく、少しかしこまった言い回しで言葉をかけます。
「◯◯(自分の名前)です。仕事の方で大変お世話になりました、ありがとうございます。」
危篤ということは、それがその人にかける最後の言葉になる可能性が高いということです。
仕事上での感謝の気持ちを述べましょう。
「仕事だけにとどまらず、プライベートの方でも仲良くしてくださりありがとうございます。」
「仕事が終わった後、よく連れて行ってくれた飲み屋のおでんは絶品でしたね。また行きたいですね。」
プライベートでも繋がりがあった方であれば、上記のように共に過ごした日々を懐かしむような言葉をかけるのも良いでしょう。
仕事関連の人本人の家族などが危篤の場合
仕事中に突然危篤の連絡が入り、駆けつけなくてはならないということもあるかもしれません。
そのような時、周りの人は本人が落ち着いて、また安心して病院へ向かうことのできるような言葉をかけてあげます。
「こちらは大丈夫なので、○○さん(危篤状態の人の名前)との時間を大切にしてください」
ビジネスが絡む場合、まず仕事は大丈夫ということを伝えて本人を安心させることが大事です。
本人はきっと危篤を受けて不安でいっぱいのはずですから、 仕事のことは忘れさせ、快く病院へ送り出してあげましょう。
「それは大変です。仕事は調整しておくので、気にしないでください。時間も大切でしょうから。」
危篤ということはもうすぐその方のご家族などが亡くなってしまうということです。
そうなると、お葬式諸々の関係で時間を取られ、多忙になる事が考えられます。
上記のように葬儀などのことを見越し、仕事を調整する提案を早めにしてあげるのも良いでしょう。
この時、亡くなった後のことを直接的に連想させるような言葉選びは避けるようにし、遠回しに上手く伝えられると良いです。
危篤の時にかける言葉【メール】
危篤をメールなどの文面で知ることもあるかと思います。
そのような場合は何と返信すれば良いのか、例文を踏まえて紹介します。
危篤のメールでの注意点
危篤のメールを受け取ったら返信の文面は適切に、手短にまとめましょう。
危篤をメールで受け取ったとき、どうしても溢れる気持ちや心配が抑えきれず、長々とした文章を書いてしまいそうになるかもしれません。
しかし、家族の危篤に直面した人は、精神をひどくすり減らしていることが考えられます。
例え気持ちがこもった励ましの文章でも、長々とした文面を読むのは疲れてしまいます。
相手の精神面も労わり、どれだけ伝えたいことがあっても、文面は必要最低限のシンプルな内容にまとめます。
危篤に直面した友人へのメール
「気持ちをしっかりと持って、何か手伝えることがあれば言ってね」
「〇〇さんにしてあげられることを精一杯してあげて下さい」
ただ、危篤に直面した本人は気持ちの余裕がない事がほとんどです。
また友人とは仲が良くても、危篤になった人との関係性は自分とは無関係ではないが少し遠いもの、と考えられます。
いつも通りに馴れ馴れしい文章を送ると、失礼に当たる可能性が無いとは言い切れません。
少し難しい状況ですが、相手を受け止める気持ちを短い文章にまとめて伝えましょう。
危篤に直面したビジネス関連の人へのメール
仕事上付き合いは、少し距離のあるかしこまった関係です。
文面もそのような距離感で、丁寧に短くまとめます。
「仕事のことはお気になさらず、○○様(危篤の人)との時間を大切になさってください」
「その後、◯◯様のご容態はいかがでしょうか。快方に向かわれる事を信じております。」
メールで危篤の連絡を受け取るときはタイムラグが生まれる場合があります。
上記のようにその後の容態を伺い、快方を祈るような文面を送るのも良いです。
危篤の時にかけてはいけない言葉
危篤の時にはかけてはいけない言葉が存在します。
例えば、下記のような言葉です。
相手を応援する言葉
このような言葉はついつい行ってしまいそうになりますが、危篤を受けた人は既に頑張っていたり、気持ちがいっぱいいっぱいなことがほとんどです。
好意でかけた言葉でも、余裕が無い相手を応援する言葉は時に相手を追い詰める言葉にもなってしまいますので、使わない方が無難です。
励ますつもりでかけた言葉
励ますつもりでかけた言葉でも、相手を傷つけてしまう事があります。
人の悲しみに水を差すような言葉はかけないようにします。
上記のように、早く立ち直る事を望んだ言葉は避けます。
人間は深く悲しんだ方が立ち直りも早いものです。
このような、希望を持たせる言葉も安易にかけないようにします。
危篤から回復する見込みはほぼ無いに等しいと考え、軽率な発言は避けましょう。
死を直接的に連想させる言葉
死後の葬儀のことなどを連想させる言葉はかけないようにします。
特に、
この言葉は人が亡くなった時にかける言葉ですから、 絶対に使わないようにしましょう。
危篤のお見舞いのマナー
危篤を受けてあなたは病院にいくことになりました。
基本的に、危篤と判断された時にはその人の家族や親族、親しい友人以外であればお見舞いは控える方が無難です。
最後にお別れの言葉をかけたい気持ちはあるかと思いますが、大切な人が死に瀕していっぱいいっぱいになっているはずの家族側への負担も考慮しましょう。
もちろん、相手との普段の距離感に関わらず、家族からお見舞いを頼まれた際は行っても良いでしょう。
では、その時気をつけるマナーはあるのでしょうか。
お見舞い品は要らない
危篤状態では何よりもまずすぐに駆けつけることが一番重要です。
ですから、お見舞い品を持っていく必要はありません。
用意をしている時間を取られてしましますし、事前に見舞い品を準備していたと思われると心象がよくありません。
ですから、お見舞い品は持っていかないのがマナーです。
お見舞い金を用意しても良い?
危篤の際にはお見舞い品を持っていく必要はないと先述しましたが、どうしても何か用意したいという場合には「お見舞い金」を渡すのも一つの手です。
しかし、年上の方を見舞う時にお見舞い金を渡すのは失礼とされていたり、現金を渡すことで相手の家族に気を遣わせてしまう可能性もあります。
一般的に危篤の時のお見舞い金は必須とされるものではありませんので、迷ったなら渡さない方が無難です。
渡すとしても、家族が落ち着いてから差し出すようにしましょう。
危篤のお見舞いの時の服装
危篤の時のお見舞いに行く服装に特に規定はありません。
もちろん、普段着ている私服でも問題ありません。
しかし、露出の激しい格好やあまりにも汚れた格好は避けた方が良いでしょう。
また危篤状態だからといって、葬式を連想させるようなブラックフォーマルで行くのは絶対にやめましょう。
フォーマルな服装が無難ではありますが、危篤の時にはスーツのような型式ばった服装に着替えたりめかしこむ時間も惜しまれますので、地味で落ち着いた通常の私服で向かうのが良いでしょう。
危篤の時は手短に言葉をかける
この記事では、危篤に陥った本人にかける言葉を見てきました。
人は死の間際も耳だけは聞こえていて、周りでどんな会話がされているか、誰がいるか、自分にどんな言葉をかけられたかわかるとも言われています。
本人が「生きていてよかった」と思いながら息を引き取れるよう、最期に感謝の気持ちを伝えましょう。
また、友人や仕事関連の人の家族などが危篤の時にその人たちにかける言葉も同様に見てきました。
相手の心に寄り添った言葉選びを心がけ、失礼のない声かけをしてあげましょう。
危篤時にかける言葉のよくある質問
危篤連絡をメールで受け取った時の返信はどうすればいい?
メールで危篤連絡を受けた際は、どれだけ伝えたいことがあっても、相手を労り文面は最低限のシンプルな内容にすると良いでしょう。
メールでのやりとりはタイムラグが生まれる場合がありますので、その後の容態を伺って快方を祈るような文面を送るのも一つの例です。
危篤の時にかけてはいけない言葉とは?
相手を応援するつもりや励ますつもりでかけた言葉は、本人をマイナスの気持ちにさせてしまうこともあるので避けましょう。
また、直接的に死を連想させる言葉も相応しくありません。
本人の容態を家族に聞いても良い?
知り合いが危篤に直面している場合、気が気ではなくなって本人の詳しい容態も気になるところでしょう。
しかし、こちらから尋ねるのはご法度です。
込み入った話は避けて声かけは出来るだけ手短に済ませ、静かに行く末を見守りましょう。
危篤のお見舞いの時、かける言葉以外に気をつけることは?
危篤の際は急いで駆けつけるということが第一なので、お見舞いマナーは通常とは少し異なる点もあります。
お見舞い品は必要ありませんし、服装も普段着で構いません。
危篤の友人や親族にかける言葉はどのようなものが適切?
危篤の相手に話しかける場合、自分の名前と側にいることを伝えます。
また、危篤の家族がいる友人や親族には、話を聞く姿勢を意識し労わる言葉を伝えます。
仕事の相手が危篤の場合かける言葉とは?
仕事上での感謝の言葉を述べます。また、仕事関連の相手の親族が危篤の場合、直接かメールなどの手段で仕事は心配しないように伝えます。
危篤の際かけてはいけない言葉は?
相手を応援する言葉や亡くなった後に使う言葉は避けます。
具体的には頑張って・ご愁傷様ですといった言葉はマナー違反です。
親族や家族が危篤の際、どこまで声をかければいい?
危篤であることを知らせる相手の範囲は、危篤状態の本人の3親等ほどです。
また、関係が近い方から順番に連絡します。