この記事の結論
ペットの葬儀の服装は喪服を着用しなくても構いません。ただし、できるだけ黒い服を着用し、毛皮は控えます。また派手なアクセサリーや化粧も控えます。
ペットの葬儀とは
犬たち
長年いっしょに連れ添ったペットも、家族の一員として手厚く葬りたいという人も少なくありません。
そういった人々の要望に応えた 「ペット葬儀」が注目を集めています。
移動火葬車という特殊な車両で火葬・葬儀を行う場合と、火葬場・葬祭場で行う場合があります。
火葬場・葬祭場の場合、ペット専用のこともあれば、人の葬儀も行われているケースがあります。
基本的にペット葬儀も人の葬儀と同じ流れで行われます。
ただ人の葬儀と比べると、ペット葬儀は人の葬儀の時ほどマナーは厳しくありません。
しかし、亡くなったペットを家族の一員として可愛がっていた人の悲しみは深いです。
服装は弔いの気持ちを示す1つの方法にもなります。
ペット葬儀に参列する場合には、どのような服装が一般的なのでしょうか?
ここでは移動火葬車の場合、火葬場の場合それぞれについてみてみましょう。
ペットの葬儀の服装①移動火葬車
レディース 喪服
移動火葬車でペット葬儀を行う場合、 基本的にどのような服装でも構いません。
移動火葬車でのペット葬儀は、自宅近くの路上で行われるケースが多いです。
火葬の際には熱風・ニオイ・煙がどうしても発生してしまいます。
不審車両として通報されることも少なくありません。
近隣住民の方々の中には理解を示している人もいれば、そうでない場合もあります。
そういった背景もあり、 移動火葬車でのペット葬儀は控え目に行われるケースが多いです。
ペットへの弔いの気持ちを示すために、喪服を着たいという人もいるでしょう。
ただ移動火葬車の場合、ペットの火葬を行っていると悟られないような配慮が必要です。
そのため、普段とさほど変わらない服装の方が望ましいかもしれません。
ペットの葬儀の服装②火葬場
49日の参列者の服装
ペット葬儀の服装は 基本的に喪服である必要はありません。
普段の服装で葬儀に参加される人もいます。
ただ僧侶がペット葬儀を執り行う場合には、黒系の服装が望ましいと考える人もいます。
また、ペットの火葬場が人の火葬場に併設されているケースがあります。
人の火葬場であれば、当然ながら喪服姿の人がいます。
ですので、 その方たちに配慮するという意味でも、黒っぽい服装を選びましょう。
ペット専用の斎場・火葬場であれば、普段の服装でも大丈夫です。
以下はあくまでも一例です。
男性
女性
子供
男性
男性 平服
男性のペット葬儀の服装は、 黒系のスーツあるいは黒系のジャケットを着用します。
紺色のスーツも問題ありません。
靴もできる限りダークカラーを選びましょう。
女性
女性 平服
女性のペット葬儀での服装は、 黒系のスーツあるいはワンピースが望ましいでしょう。
黒でなくてもダーク系のカラーの服装であれば問題ないです。
靴・バッグもできるならやはり黒かダークカラーのものがいいです。
ストッキング・タイツを着用するならやはり黒系にします。
子供
49日の子供服装
子供に関しても、ペット葬儀では できる限り黒っぽい服装が理想です。
制服でも構いませんが、光沢のある素材が使われているなら避けましょう。
人の葬儀の際は革靴(なければスニーカー)が望ましいとされます。
ペット葬儀に関しては子供の服装も厳密な決まりがありません。
ですからペット葬儀はスニーカーでも問題ありません。
ただ子供であっても裸足はNGなので、 黒い靴下を履かせましょう。
知人のペットの葬儀の服装
犬
友人・知人のペット葬儀に出席することもあるでしょう。
基本的にはどのような服装(普段の服装)でも問題ありません。
先ほども触れましたが、ペットの火葬が人の火葬場と同じ場所で行われることがあります。
ペット葬儀での服装は、必ずしも喪服である必要はありません。
ただやはり人の葬儀に出席されている人のことも考え、 黒っぽい服装を選びます。
また寒い冬の時期の服装では、毛皮のコート・マフラーなどをつけることもあるでしょう。
しかし、 毛皮は人によっては動物の死をリアルにイメージさせてしまうものです。
友人・知人のペット葬儀では相手側に悪い印象を与えてしまうこともあります。
ペット葬儀では毛皮を着用しないことです。
例えフェイクであっても、見る側は本物・フェイクの見分けがつかないことがほとんどでしょう。
フェイクでも着用は避けましょう。
ペットの葬儀の避けるべき服装
×
ペット葬儀の服装に厳密な決まりはありません。
ですが 人の葬儀と同じように避けるべき服装があります。
亡くなったペットを弔う気持ちを示すためにも服装にも気を配りましょう。
派手な格好
派手なアクセサリー
化粧はナチュラルに
派手な格好
人の葬儀と同じように 派手な格好・華美な服装は避けます。
また、 肌が露出しない服装にします。
特に夏場は透け感のあるデザインの服は選ばないようにします。
持参するカバンなどにも特に決まりはありません。
ただ服装と同様に、やはり派手なデザインのものは避けましょう。
派手なアクセサリー
人の葬儀では、 パールあるいはジェットを使ったアクセサリーの着用が許されています。
ただ次のような条件があります。
ネックレスは1連
イアリング・ピアスは1粒のパール(ジェット)
イアリング・ピアスは揺れるタイプのものではないこと
金具部分はシルバーカラー
ペット葬儀でも人の葬儀と同じく 派手なアクセサリーの着用は控えます。
また先ほども触れたように、 リアルファーのマフラーやストールなどの着用はしません。
化粧はナチュラルに
基本的にペットの葬儀は喪服である必要はなく、黒っぽい服で問題ありません。
アクセサリーに関しても厳密なルールは存在しません。
しかしいずれも派手でないこと・華美でないことが条件です。
化粧に関しても派手なメイクは避け、ナチュラルメイクを心掛けます。
もちろん派手なネイル・匂いのキツい香水なども避けます。
髪型もシンプル・控えめなスタイルが望ましく、ロングヘアは必ずまとめるようにします。
ペットの葬儀の持ち物
葬儀会場
ペット葬儀の持ち物にも気を配りたいところです。
天国へ旅立ったペットを見送るために必要な持ち物として次のものがあります。
ハンカチ
数珠
ペットの写真
お花
おもちゃ・首輪・洋服
ハンカチ
人の葬儀においては基本的に白のハンカチを持参します。
急きょお通夜に参列する場合は、ダークカラーのハンカチも許されます。
またハンカチの素材やレースの有無などは控えめであれば問題ないです。
ペット葬儀に持参するハンカチに決まりはないです。
ですが、 弔いの気持ちを表すためにも白、あるいはダーク系の色のハンカチを持参します。
ペット葬儀でも、派手なカラーのハンカチは避けます。
数珠
数珠には、略式の数珠・信仰する宗派の数珠があります。
基本的にペット葬儀でも、 人の葬儀の際に使用する数珠で問題ないです。
ただ数珠は必ずしも必要ないので、忘れた場合はそのままでも大丈夫です。
ペットの写真
ペットの写真は遺影となります。
ペットの写真をメモリアル写真に加工するサービスを行っている業者もいます。
直近の写真がベストですが、 飼い主が一番かわいい・ステキだと思う写真を選びます。
お花
ペットにお花を添えることもできます。
人の葬儀にはお花の種類が限定されますが、 ペット葬儀の場合は特に決まりはないです。
しかし、業者によっては濃い色のお花を避けるよう、指示が出ることもあります。
なぜなら火葬の際にペットの遺骨に色素が付着することがあるからです。
そのためペット葬儀では、 できれば限り白っぽい・淡い色合いのお花が無難です。
おもちゃ・首輪・洋服
ペットが生前に好んでいたおもちゃを持参します。
大好物やおやつもきっと喜んでくれます。
首輪・ペット服も可能ですが、 火葬の際には燃えない部分もあるので一緒に火葬できないことがほとんどです。
火葬業者が用意してくれる物
火葬場 遺骨処分
亡くなった際の 棺がわりの段ボール・ドライアイスなどは基本的に飼い主が用意します。
ただ葬儀に必要なお線香やライター、ろうそく等は持参しなくても火葬業者が用意しています。
ほかにもおりんや燃香台も準備されていることが多く、おおよその場合は無料です。
棺や棺の中に敷く布団、生花・骨壺・覆い袋も準備されています。
ただ、これらは業者によって有料・無料(料金込みの場合も)に分かれます。
また、散骨を希望する場合は遺骨をパウダー状に加工する業者もいます。
位牌なども用意されていますが、散骨・位牌は別途料金が発生します。
遺灰を納めるペンダントなど手元供養の品々も準備されていますが、大抵の場合は有料です。
ペットの葬儀の流れ
流れ
ペット葬儀の流れは、ほぼ人の場合と同じです。
ただし、人の場合よりも簡略化されているので、わからないことがあれば業者に問合せます。
受付
ペット葬儀は基本、飼い主がペットを葬儀場に持っていくことになります。
一方で無料でお迎えを行っている業者もいます。
ペット葬儀を始める前に受付を済ませます。
この時にペットの大きさや重さを測ります。
大きさや重さなどで火葬・葬儀料金が変わるからです。
納棺
ペットの大きさ・体重を測り終えたら、納棺の儀に移ります。
ブラッシングなどをしてあげたら、棺の中に寝かせてあげます。
棺は業者にて用意されていることもあれば、ご自身で用意することも可能です。
棺にはお花とペットが生前大好きだったおもちゃ・おやつを入れます。
先ほども触れましたが、業者によっては入れられないものもあるので注意します。
お別れの言葉
棺のふたを閉めたら、お別れの時間です。
業者によっては僧侶によるお経をあげてもらえます。
それぞれの業者でペット葬儀をお願いする宗派が決まっています。
しかし、特定の宗派の葬儀を希望する場合は、事前に業者に相談します。
ペット葬儀での お焼香は迷ったら1回で問題ないです。
ただ特定の宗派でペット葬儀を行う場合は、その宗派のルールに従います。
火葬
お別れの言葉を告げた後は火葬です。
人の葬儀と同じように、 ペット葬儀でも火葬炉の前で見送ることが可能です。
ペットの火葬時間は、ペットの種類によって異なります。
待合室が設けられている施設も存在します。
動物の種類 時間
ハムスターや小鳥などの小動物 30分~1時間ほど
猫・小型犬 45分~1時間半ほど
中~大型犬※ 2~4時間ほど
※大型犬の犬種が細かく分けられているケースも
収骨
ペットの火葬は 合同火葬か、個人の立ち合いによる火葬のどちらかになります。
立ち合いが可能なプランを選んだ場合、火葬が終わったらお骨上げを行います。
人と同じように四十九日を迎えて納骨になります。
ペット葬儀の種類や流れ!費用相場やマナー、おすすめ葬儀社も紹介
第三人生編集部
ペットの葬儀は悲しみの気持ちを表す服装で
ペット葬儀の服装に決まったルールがないので、 服装は普段着でも構いません。
しかし、 ペットを亡くした飼い主は深い悲しみの中にあることを忘れてはなりません。
友人・知人のいペット葬儀に呼ばれた場合は、派手・華美な服装は避けるべきです。
迷ったら黒っぽい服装で参列します。
ペット葬儀が以前よりも普及してはいるものの、まだ理解が得られていない部分も存在します
服装に関しても人の葬儀の様に厳密なルールが定められているわけではないです。
しかし、 服装は悲しみの心を表す1つの手段となることを忘れないことです。