喪服を着用する際に欠かせないアイテムのひとつがストッキングです。
しかし、「何色が適切なのか?」「デニールの基準は?」といった疑問を持つ方も多いでしょう。
結論からいうと、喪服に合わせるストッキングは黒の30デニール以下のものを選ぶのが基本マナーです。
結論:黒色・光沢なし・柄なし・30デニール以下のストッキングを選ぶ
※「礼装ストッキング」「弔事用ストッキング」を選ぶと安心
本記事では、喪服に合わせるストッキングの基本マナーや、適切な選び方を解説しますので、ぜひ参考にしてください。
喪服に合わせるストッキングのポイント
喪服にふさわしいストッキングを選ぶために、以下の3つのポイントを押さえておきましょう。
色:黒が基本。肌色や柄入りは避ける
薄さ:30デニール以下が適切
素材:光沢のないもの
「礼装ストッキング」「弔事用ストッキング」が市販されていますので、そうした商品を選ぶと安心です。
喪服に合わせるストッキングの注意点
喪服に合わせるストッキングを選ぶ際は、以下の点に注意しましょう。
光沢があるものは避ける:
控えめな場にふさわしくないため
網タイツ・柄物はNG:
フォーマルな場には適さない
膝丈ストッキングも避ける:
座った際に素足が見えてしまう可能性がある
喪服に合わせるストッキングのおすすめ
ストッキング選びで迷った場合は、以下の条件を満たしたものを選びましょう。
・ 30デニール以下の黒色ストッキング
・ 伝線しにくい補強タイプ
・ 伸縮性のある素材で履き心地の良いもの
以下に、おすすめの喪服用ストッキングをご紹介します。
グンゼ 礼装用ストッキング
フォーマルな場面にふさわしい、深いブラックにこだわった礼装用ストッキングです。
光沢感のないマットブラックで、伝線しにくい素材を使用しています。
ずり落ちにくい立体設計で、快適に着用できます。
AOKI フォーマル用黒ストッキング
AOKIでは、フォーマルな場に適した30デニールまでの黒ストッキングを取り扱っています。
ストッキングのサイズの選び方
一般的なストッキングのサイズはM、L、LLといった表記で分かれています。以下の目安を参考にしてください。
S~Mサイズ(身長145~160cm、ヒップ80~93cm):
小柄な方やスリム体型向け
M~Lサイズ(身長150~165cm、ヒップ85~98cm):
標準体型の方向け
L~LLサイズ(身長155~170cm、ヒップ90~103cm):
高身長の方やゆったり履きたい方向け
メーカーによってサイズ感に違いがあるため、レビューなどを参考にするのもおすすめです。
喪服用ストッキングの購入場所
喪服用のストッキングは、ドラッグストア、コンビニ、スーパー、デパートの洋服売り場などで購入できます。また、「礼装ストッキング」や「弔事用ストッキング」はネットでも購入可能です。
ネット購入時は、デニール数や素材、サイズをしっかり確認しましょう。
喪服のストッキング選びによくある質問
以下に、喪服のストッキング選びでよくある疑問・質問と回答をご紹介します。
喪服にタイツはNG?
タイツはカジュアルな印象を与えるため、喪服には不向きです。
ただし、寒い季節に葬儀が行われる場合は、60デニール未満の薄手の黒タイツであれば許容される場合もあります。親族内で確認してみましょう。
ストッキングが寒い場合は?
寒い時期にストッキングだけでは冷える場合、以下の対策を検討しましょう。
・ 肌色のストッキングを履いた上から黒のストッキングを重ねる
・ 足元を冷やさないようにロングコートやブーツを着用
(式場で靴を履き替える)
・ 靴用カイロを活用
略喪服の場合のストッキングは?
略喪服(セミフォーマル)でも、ストッキングのルールは基本的に同じです。
黒の30デニール以下を選ぶのがマナーです。
法事の場合のストッキングは?
法事の際も喪服のストッキングマナーと変わりません。黒の30デニール以下を選びましょう。
ただし、厳格なルールがあるわけではないため、落ち着いた肌色のストッキングでも問題ないケースもあります。親族内で確認してみましょう。
喪服に合わせるストッキングの伝線対策
・ 履く前に爪を整え、ハンドクリームを塗る
・ 伝線しにくい補強タイプを選ぶ
・ 伝線した場合の応急処置として透明マニキュアを持っておく
薄いストッキングはどうしても伝線しやすいため、対策はもちろん、予備のストッキングを1~2セット持参することをおすすめします。
なお、予備がない場合、伝線部分に透明マニュキュアを塗ることで伝線の広がりを防ぐ応急処置が可能です。
夏・冬の喪服・ストッキングのマナー
暑さや寒さが気になる夏・冬の喪服に合わせるストッキングのマナーをご紹介します。
夏の喪服・ストッキングのマナー
夏でも素足での参列はマナー違反です。暑い時期には以下の対策を取りましょう。
・ 通気性のよい薄手のストッキングを選ぶ
・ ひんやり感のある冷感素材のストッキングを活用
・ 膝丈のストッキングは避け、フルレングスを履く
冬の喪服・ストッキングのマナー
冬の葬儀では防寒対策をしながら、マナーを守る必要があります。
・ 肌色のストッキングを重ね履きし、見た目を黒に統一
・ 補強タイプで厚みのあるものを選ぶ
・ ロングコートやブーツで防寒し、室内では靴を履き替える
喪服のマナー
喪服を着用する際には、ストッキング以外にも全体的なマナーを守ることが大切です。
女性の喪服マナー
女性が喪服を着る際は、以下のマナーを守りましょう。
・ スカート丈は膝下のものを選ぶ
・ 露出を控える(ノースリーブや深いVネックは避け、袖のあるものを選ぶ)
・ 黒い靴を履く(装飾の少ないパンプスが基本)
・ アクセサリーは控えめに(パールのネックレスが一般的)
・ メイクはナチュラルに(派手な色のリップやアイシャドウは避ける)
・ 髪型はシンプルにまとめる(派手なヘアアクセサリーは避ける)
男性の喪服マナー
男性が喪服を着る際は、以下のマナーを守りましょう。
・ 黒のスーツ(ブラックフォーマル)を着用
・ 白いワイシャツを着る(柄や色付きのものは避ける)
・ 黒いネクタイを締める(光沢のないものが適切)
・ 黒い靴下と黒の革靴を履く
・ 派手なアクセサリーや時計は避ける
子どもの喪服マナー
子どもの場合、必ずしも正式な喪服を着る必要はありませんが、落ち着いた色味の服を選ぶといいでしょう。
・ 黒、紺、グレーなどの落ち着いた色の服を着用(制服がある場合はそれを着る)
・ 派手なデザインの服やキャラクター柄は避ける
・ 靴は黒や紺などのシンプルなものを選ぶ(スニーカーでも問題ないが派手な色は避ける)
・ 靴下は白または黒を着用(柄物は避ける)
・ 女の子はシンプルなヘアアクセサリーを使用する(リボンやカチューシャは黒や紺など)
・ 赤ちゃんの場合はベビーカーの色やおくるみの柄に注意する
(できるだけ落ち着いた色を選ぶ)
正喪服・準喪服・略喪服の違いと選び方
近親者(喪主・遺族・親族)が葬儀や告別式に出席する場合は「正喪服」を選ぶのがマナーです。
一般参列者として葬儀や告別式に出席する場合は「準喪服」を選びます。
また、3回忌以降の法事 に参列する場合は「略喪服」を選びます。平服で参列してくださいと指定された場合には、略喪服を着用していくようにしましょう。
葬儀前のチェックリストと確認事項
葬儀に参列する際は、ストッキング以外にも用意しなければならない持ち物がいろいろあります。以下の持ち物を事前に確認しましょう。
【服装・持ち物のチェックリスト】
☑ ストッキングの替えを持ったか(伝線対策として予備を用意)
☑ 喪服のサイズは合っているか(事前に試着し、シワや汚れがないかも確認)
☑ 黒い靴を準備したか(光沢がなく、装飾の少ないもの)
☑ 黒い鞄を持っているか(シンプルで小ぶりなものがベスト)
☑ 数珠を持参したか(宗派によって異なるため確認)
☑ 香典や御布施を準備したか(不祝儀袋と筆記用具も忘れずに)
☑ ハンカチ(黒・白)を用意したか(派手な柄やレースの装飾は避ける)
☑ ヘアゴム・ピン(黒色)等で髪をまとめているか(髪が長い方はまとめるのがマナー)
☑ 化粧は控えめにしたか(ナチュラルメイクが基本)
【その他】
☑ 防寒対策アイテム(冬場):黒いコート、カイロ、手袋
☑ 日焼け対策(夏場):黒い日傘、薄手の長袖カーディガン
☑ スマートフォンのマナーモード設定(葬儀中の音は厳禁)
☑ 必要ならば手帳やメモ帳
まとめ
喪服に合わせるストッキングは、黒色で30デニール以下のものが基本です。タイツは避け、寒い季節には重ね履きなどの工夫をしましょう。
また、伝線対策として予備のストッキングを用意しておくと安心です。マナーを守りつつ、快適に過ごせるストッキングを選びましょう。