『忌引きのため休みます』の正しい表現とは?忌引き時の伝え方を解説
忌引きのために休みが必要になる機会は、突然やってきます。
もしものときに慌てないために、忌引きをとらなければいけないとき、どこにどのように連絡すればよいのかをご紹介していきます。
マナーや例文もご紹介するので、参考にしてみてください。
忌引きとは?
「忌引き」とは、いったいどのような制度なのでしょう。
何日程度、何をするために休むのか、簡単にご紹介していきます。
親族がなくなりやむを得ず休むこと
親族が亡くなったとき、通夜や葬儀に出席するために会社や学校を休むことです。
やむを得ない休みであるため、学生の場合は公休扱いとなり、欠席とはなりません。
会社も同様で、 多くの会社には忌引き休暇の制度があり、亡くなった方の続柄次第で数日~1週間程度休みをもらうことができます。
親族との関係によって日数が変わる
一般的にパートナーや両親など自分から近い親族が亡くなった方が長く休むことができます。
逆に祖父母や叔父叔母など少し離れている場合、その期間は短くなります。
また、会場が遠い場合は、考慮される可能性もあります。
移動のために休みが欲しいときには会社に相談し、会社の判断をあおいでください。
忌引きの時に連絡する方法
ここでは、 連絡する方法やマナー、伝えなければいけない項目 についてご紹介していきます。
メール・電話両方での連絡が必要
基本的には電話で連絡するのがマナー です。
親族が夜中や早朝に亡くなったときには、出社の時間まで待って連絡しましょう。
仕事中など電話連絡が難しい場合は、メール連絡でよいですが、その後都合のよい時間になったら、必ず電話でも連絡してください。
メールの内容がきちんと伝わったか確認し、改めてお礼を伝えることが大切 です。
取引先には直接連絡しない
取引先への連絡は、基本的に上司や引継ぎを行った社員など、会社の人に任せるようにしましょう。
自分で直接取引先に連絡すると、香典を催促しているように受け取られてしまう可能性があります。
直接事情を説明し謝罪したい気持ちになりますが、誤解を生まないためにも、会社の人を頼るようにしましょう。
アポ取りをした相手には連絡する
先ほど述べたように、取引先には直接連絡しないのが一般的ですが、 アポイントメントをとっている相手は別です。
約束をしている場合には、直接連絡し予定をキャンセルしたい旨を伝えましょう。
その際に、 次の約束について打ち合わせしたいので、自分の予定を確認した上で連絡してください 。
相手の予定変更が難しい場合は、会社の人に代理をお願いすることも検討しましょう。
伝えること
- 誰が亡くなったのか(自分から見て、どのような立場なのか)
- いつ、どこで通夜、葬儀が行われるのか
- 何日休みが欲しいのか
- 休む間の連絡先(すぐに対応できる電話番号)
以上の項目を的確に伝えると、休暇の申請もスムーズです。
葬儀会場が近いときは、会社の方も参列する可能性があるので、 宗派も伝えておくとよいでしょう。
また、 仕事の引継ぎ事項も漏れの無いよう、しっかりと伝えましょう。
忌引きのため休みますと連絡する例文
実際に休暇を取得したいとき、 会社や大学になんと連絡すればよいのでしょう。
例文をご紹介するので、参考にしてみてください。
会社
お疲れ様です。(「おはようございます。」など、その場に応じたあいさつ)
○○(部署)の○○(名前)です。
急なことで申し訳ありませんが、昨夜、○○(亡くなった方の続柄)が亡くなりました。
〇月〇日に○○(場所)で葬儀が行われるので、移動を含め〇日~〇日までの〇日間、忌引き休暇をいただけないでしょうか。
(指示をあおぐ)
分かりました。
では、一度出社してそのように手続き、仕事の引継ぎを行います。(指示に応じた返答)
ご迷惑おかけしますが、よろしくお願い致します。
大学
おはようございます。(その場に応じたあいさつ)
○○学部○○学科の○○(名前)です。
昨日、○○(亡くなった方の続柄)が亡くなったので、忌引きをいただきたいです。
○月○日に○○(場所)で葬儀が行われるので、○日間休暇をいただきたいのですが、必要書類はどのように提出すればよいでしょうか?
(手続きに関しての指示を聞く)
分かりました。
では、そのように手続き致します。
ありがとうございました。
メール
おはようございます。(その場に応じたあいさつ)
○○(部署や学部)の○○(名前)です。
急で申し訳ありませんが、昨日○○(亡くなった方の続柄)が他界致しました。
葬儀の日時 ○月○日
葬儀の場所 ○○
の予定となっております。
そのため、移動を含め〇日~〇日までの〇日間、休暇をいただけないでしょうか。
お忙しい中申し訳ありませんが、よろしくお願い致します。
(会社の場合は、のちほど直接連絡する旨を一言書いておくようにしましょう)
忌引きのためと連絡する際のマナー
ここでは、 連絡をするときのマナーをご紹介します。
一見マナー違反でないようなことも多いので、もしものときのために確認しておきましょう。
重ね言葉を使わない
不幸があった場合には、 「重ね重ね」や「たびたび」などの重ね言葉はマナー違反です。
よく使用する言葉なので使ってしまいそうですが、 「不幸が重なる」ことを連想させてしまうので、気を付けてください。
成仏や冥福といった言葉を使わない
「成仏」や「冥福」という言葉は、一見丁寧でマナーに沿った言葉のようですが、実はマナー違反です。
「亡くなった」「他界した」などの言葉を使いましょう。
忌引きのため休暇・欠席する際の注意
休暇を取得するとき手続きがスムーズに進むよう、あらかじめ確認しましょう。
必要な書類は何か確認
一般的に忌引き休暇届け(学生であれば欠席届)を提出します。
主に亡くなった方の続柄や葬儀の日時などを記載しますが、会社や学校のルールに従って書き、提出しましょう。
ただし、証明書の提出が必要がある場合もあります。
会葬礼状や死亡診断書の提出を求められる可能性もあるので、手続きをするときには必ず確認してください。
休暇の日数の数え方
基本的に亡くなった日から数えます。
しかし、何らかの理由ですぐに通夜・葬儀ができず、亡くなった日から休暇を取得しない場合は、休暇が発生した日から数えます。
また、注意しなければいけないのは、 もともとの休暇も日数として数えることです。
例えば、もともと土日が休みで金曜日から休暇を取得したいパターンで考えてみましょう。
金曜日をスタートとして決まった日数を数え、土日も含まれます。
3日間休みたいときには、金曜日、土曜日、日曜日の3日間となります。
このように、 もともとの休暇と重なってしまったとしても、代休を取ることはできないのが一般的です。
休暇明けには感謝を
仕方ないこととはいえ、急なお休みを数日間いただくことになります。
仕事を変わってくれた方、なかには香典を持ってわざわざ足を運んでくれた方もいるでしょう。
休暇明けには、きちんと感謝の気持ちをしっかりと伝えることが大切です。
休めて当たり前、お互い様だから、などと横柄な態度にならぬよう、気を付けてください。
忌引きのための休暇・欠席日数と続柄
会社や学校によって、誰が亡くなったら何日休めるのか、ルールは細かく決められています。
一般的な日数をご紹介するので、参考にしてみてください。
続柄 |
日数 |
配偶者 |
7日~10日 |
両親 |
7日~10日 |
兄弟・姉妹 |
3日 |
祖父・祖母 |
3日 |
配偶者の両親 |
1日 |
叔父・叔母 |
1日 |
一般的な日数は表に示した通りですが、 学校や会社によっても違います。
休みを取る際には、それぞれ確認しましょう。
忌引きをとるときは落ち着いて丁寧な対応を
忌引きの取得は、遅かれ早かれ誰もが経験することでしょう。
与えられた権利とはいえ、 会社員の場合は誰かに仕事をお願いする必要があります。
学生の場合でも、何か作業や活動が滞ってしまうこともあるでしょう。
休めることは当たり前と思わず、適切な引継ぎを行い、休み明けには感謝の意を伝えることが大切です。
また、周りの人が忌引きで休むとには、嫌な顔をせずフォローするよう日頃から心がけましょう。
いざという時に慌てずにスムーズに忌引きを取得できるよう、マナーや伝えるべき項目は、チェックすることが大切です。
休みを取得できたら、 故人とのお別れに時間をいただけたことに感謝し、悔いの無いよう忌引きの期間を過ごしてください。