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葬儀

2024.04.30

香炉とは?種類や使い方、選び方!おしゃれなおすすめの香炉も紹介

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香炉と聞くと、どんなものか想像しにくいかもしれませんが、仏壇でお祈りをするときに線香を立てたりする器のことなのです。

現代では、インテリアとしても香炉を使う人も増えています。
香炉の歴史から香炉の様々な種類まで詳しく解説します。

香炉(こうろ)とは
香炉
一度は聞いたことあるかもしれませんが、香炉とはなんなのでしょうか?

香炉とは、花供養具や灯供養具と同様に大切な仏具の1つです。
定義としては、香料を加熱し、香りを発散させるために用いる器のことです。

最も身近なものは、仏壇の線香に火をつけ、燃え始めたら香炉にさして使う場合かもしれません。
葬儀や法要では、焼香を行う際にお香をつまんで、香炉に落として焚きます。

焼香に関しては、こちらもご覧ください。

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香炉の歴史
清水寺
仏教の起源である古代インドでは、宗教上の菜食主義を背景に、スパイスを巧みに使う文化が根付いています。

そこから体にも、豊富なスパイスをブレンドした香りをまとう文化も生まれたと言われています。
日本でも、仏教を取り入れる際にその文化も浸透しました。

また、 仏門の修行に際し、生活臭がしてしまうことはマナー違反であった ため、その臭いを消すことは、最低限の作法とも言われていました。

日本最古の香炉には、仏教が最も隆盛であった時代に建てられた「法隆寺」の「柄香炉(えごうろ)」があります。
あまり実感が湧かないかもしれませんが、実は私たちの生活に非常に身近なものなのです。

香炉の種類
線香
これほど仏具において重要な役割を担っている香炉があまり知られていない理由の1つとして、 「種類が豊富」 なことが挙げられます。

「これ」というものがあまりなく、形や大きさ、用途など多種多様なのです。

火舎(かしゃ)香炉
土香炉
前香炉
長香炉
常香炉
以上のように宗派によっても用途や役割が異なりますが、多くの種類が存在します。

一般的なものについて解説いたします。

火舎(かしゃ)香炉
浄土真宗系で使われる香炉で、焼香のために使われる ものです。
他の香炉とは異なり、煙を出すための穴開きの香炉となっています。

また、華瓶(けびょう)といって、浄土真宗だけで用いる仏具を用います。
浄土真宗では、亡くなると阿弥陀如来の元である極楽浄土に往生すると言われています。

阿弥陀如来の側には、八功徳水(はちくどくすい)の8つの功徳(甘、冷、軟、軽、清浄、不臭、飲時不損腹、飲已不傷腹)を備えている泉があるとされています。

その象徴として、 水差しの仏具である華瓶を火舎香炉とセットで用いることが多い です。
浄土真宗の法要に関しては、こちらもご覧ください。

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土香炉
線香
こちらも浄土真宗系で使われ、最もポピュラーなのが、青磁(せいじ)といって、青緑色の釉(うわぐすり)を使う点が特徴的です。

丸みのある形の香炉である玉香炉や、透かしの入った透かし香炉などもあります。
仏壇などに置く際は、線香は立てるのが一般的ですが、折って寝かせて焚きます。

前香炉
最もベーシックな香炉 で、仏具店でも多く取り扱われています。

浄土真宗系では、上記で取り上げた「土香炉」を使うため、その他の宗派で非常によく利用されています。
机用香炉や線香炉などと呼ばれる場合もあり、大型の仏壇から小型のものまで幅広く用いることができます。

長香炉
前香炉とは異なり、 線香を寝かせて用いるための香炉 となります。

あまり使われることはありませんが、非常に高級感のある点や火事になってしまうリスクが減る点で利用されています。

常香炉
正式名称ではありませんが、 浅草寺などを訪れると、参拝者によって線香があげられるため、常に煙の上がる大きな香炉 が境内にあります。

「常香炉」の煙には、魔(邪気)除けの効果があると言われていて、手を使って体の悪い部分にかけるとよくなるや、頭にかけると頭が良くなると言われています。

科学的にも、 自律神経に作用して、精神的な安定を与える効果がある とも言われています。
ですが、本来の意味は異なります。

仏門の修行の際に、臭いを消すことが作法と先述しましたが、それと同様に、 お寺の参拝時に煙を浴びて穢れを落とすことが目的 とされています。

香炉の使い方
方法
手順    説明
①    香炉をセットする
②    灰を入れる
③    線香に火をつけ、くゆらせ、線香を立てます。
香炉を設置する
香炉を設置する際に注目するのが、 香炉の向き です。
香炉の足の本数は、3本のものがほとんどですが、ちゃんと向きが存在します。

1本を正面に向け、残りの2本が後ろ側に行くようにセットします。

三具足と五具足
また、香炉をセットするにあたり、付随して置く物の数によって、 「三具足」 と 「五具足」 と呼ばれることはご存知でしょうか?

三具足とは、香供養、灯供養、花供養の3つを一つずつ取り入れたもので、香炉と燭台、花瓶をそれぞれ一つずつ祀る形式のことを指します。

また、 香炉は一つで、左右それぞれで燭台と花瓶を設置する形式を五具足 と言います。

浄土真宗系では、先ほども述べたように、華瓶と呼ばれる水差しを用いるため、香炉、燭台、花瓶、華瓶の4つで}}「四具足」**が公式とされる場合もあります。

灰の選び方
香炉灰に用いられるものとして最も一般的なのが、 自然素材である珪藻土を利用した珪藻土灰 です。
その他にも、藁を燃やして作った藁灰や、菱の実の殻を燃やして作った菱灰もよく使われています。

どれも比較的安価で購入できますが、香炉とセットで買うパターンが多いかと思います。

香り
香りは、ぜひ気に入った香りの線香を購入してみてください。
決して仏式における和風な匂いだけでなく、フルーティーな香りをもつ線香も多く販売されています。

その他にも、燃焼時間など香りの持続性や香りの強さなど多種多様ですので、色々と検討してみてくださいね。

香炉の選び方
手順・流れ
以上で述べたように香炉の種類は豊富なため、選ぶ言葉難しいかもしれません。

地域や風習
まず、確認するべきなのが、 家の宗派や風習 です。

浄土真宗系は特に、故人の死から成仏するまでの考え方などが異なるため、 事前にしっかり確認しておく ようにしましょう。

予算
お金 節約
価格帯については、 親族の方のしっかりと相談する ことをおすすめします。

というのも、香炉は、相場が決まっているわけではないため、リーズナブルなものから何十万もするようなものまで存在します。

ある程度の購入予算を決定してから選ばないと選択肢が多すぎて選べなくなってしまうこともあると思います。

サイズ
基本的には、香炉だけを買いに行くシチュエーションは少ないかと思いますが、サイズ感に注意して購入しなければいけません。

前述した、三具足か五具足かによって、仏壇におく仏具の密度も変わってきます。

大きすぎるものを買ってしまって見苦しかったり、小さすぎてモノ寂しい感じにならないように しっかり検討 してください。

手入れ
! 注意
手入れ方法は購入してから重要になります。
当然ですが、香炉には灰がなければ線香を立てることができません。

ですので、 灰が溜まったり、線香の燃えカスで表面が汚れたら手入れをしなければいけません 。

手入れ方法
手順    解説
①    線香の燃え残りを取り除きます。
②    灰を振るう。
③    灰を交換する。
①線香の燃え残りを取り除く

線香の燃え残りは次に使うときに、線香を立てにくくなったりしますし、見栄えの点でもいいとは言えません。

ピンセットや割り箸を使って、 丁寧に 取り除いてください。

②灰を振るう

香炉の中の灰は、特に夏などの湿気の多い時期には、灰のかたまりができてしまったり、全体が固くなってしまう場合があります。

百円ショップなどの安いもので構いませんので、 一度茶こしやざるを使って振るいにかけてあげる と元に戻ります。

③灰を交換する

灰があまりに固くなってしまった場合などは、 そのまま処分 してしまっても構いません。

庭がある方は木の根元などに直接捨ててしまって構いませんし、ない方でも、可燃ゴミに灰が舞わないようにすれば捨てることができます。

新しい灰はそっとスプーンなどを使って入れ、香炉を少しトントンしてならせば完了です。

手入れを簡単に
手入れをする余裕がない方は、すでに線香を置く穴が用意されているものや灰の代わりに 香炉石 という手入れが非常に簡単のものを選んでもいいかもしれません。


おしゃれな香炉
最近では、香炉をただ仏壇と組み合わせて買うだけではなく、 インテリアの一部として購入する という方も増えています。

特に、和式の家では、アロマなどの洋風なデザインではなく、和風さが前提にある香炉を用いるとより一層高級感を空間に生み出すことができます。

一方で、かなり洋風に近づけたデザインも存在します。
香炉選びは色々な視点から選びましょう。
香炉の歴史から最近のモダンなデザインの香炉まで見てきました。

香炉は、最初聞いただけではなんのことかわからない方も多いものです。

また、仏壇のまえだけにあるものだけでなく、歴史的に見ても、日常の生活の一部として利用されてきたものなのです。

アロマキャンドルなど部屋の匂い付けには、非常に欧風なものが主流と言えますが、香炉も決して担える役割はそれほど変わりません。

法要に向けて仏壇のためだけに購入を検討していた方も、ぜひ、インテリアの一部としての香炉の可能性に目を向けてみてくださいね。

❓ 香炉とはどんな時に使うもの?
香料を加熱し、香りを広げるための仏具です。お線香を差す用途などに使います。詳しくはこちらをご覧ください。

❓ 香炉の種類にはどんなものがある?
浄土真宗で使われる火舎香炉・土香炉・前香炉があります。また、高級な長香炉・お寺で使われる常香炉などもあります。詳しくはこちらをご覧ください。

❓ 香炉の使い方とは?
香炉は足が1本のみ前面に向くようにセットし、珪藻土の灰を入れます。線香に火を付けたら香炉の灰に立てます。詳しくはこちらをご覧ください。

❓ 香炉に使う灰の販売場所は?
ホームセンター・100円ショップ・仏具店で買えます。また、通販サイトで購入することも可能です。詳しくはこちらをご覧ください。

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