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葬儀

2024.12.18

樹木葬とは?気になる埋葬方法と遺骨の管理や費用の違いを徹底解説

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樹木葬は、自然に還ることを望む方や費用を押さえたい方に選ばれている埋葬方法です。
故人の遺骨を特定の墓地内に埋葬し、墓碑の代わりに樹木や花木を利用するもので、公園型、里山型、庭園型といった種類や納骨の方法によって費用が変わります。

樹木葬は、一般墓ではなく自然の中で穏やかに眠りたい方の選択肢の一つとして注目されています。

環境保全のほか、コスト負担を軽減したいという経済的な理由や管理の手間を省きたいという理由で選ばれることもあるようです。

樹木葬は一般墓より安価だと言われていますが、埋葬方法や霊園の種類によって費用が変わるので、どのような種類があるのか事前に知っておきましょう。

樹木葬とは

樹木葬は一般墓のような墓石の代わりに、樹木や花木を墓標として遺骨を埋葬します。

そして、霊園には庭園型、公園型、里山型といった種類があり、立地や埋葬方法、遺骨の管理方法に違いがあります。

それぞれの特徴やメリット・デメリットを知り、望んでいる樹木葬のスタイルはどのようなものなのか明確にしておきましょう。

樹木葬を一般墓を比較したメリットとデメリット

樹木葬は埋葬方法や利用方法が異なることから、一般墓と比べて価格が安価であるといったメリットのほか、デメリットも存在します。

樹木葬にするメリット

・ 墓石が不要で費用を抑えられる
・ 環境保護や自然との共生ができる
・ 承継者がいなくても利用可能
・ 宗派を問わず利用可能

樹木葬にするデメリット

・ 樹木が枯れる場合や、場所がわからなくなるリスク
・ 伝統的なお墓と比べ、親族の理解を得にくい場合がある
・ 霊園やプランによって永代供養されない場合もある
樹木葬は費用を抑えられるうえ、宗派を問わない点は魅力的ですが、埋葬後の管理方法をや親族の理解を得られるかどうかといったことは把握しておかないといけなません。

埋葬方法によって異なる樹木葬の3つの種類

樹木葬は埋葬方法として、主に公園型、里山型、庭園型の3種類があります。

樹木葬は別名「樹林墓地」とも呼ばれるように、自然に囲まれた環境の墓地であるのですが、埋葬方法による特徴の違いがあるのです。

公園型

公園型の樹木葬は、霊園や寺院の一角に設けられた区画で墓域が整備されており、芝生や花木を用いた公園のように親しみやすい雰囲気が魅力です。

公園型には1本の樹木を墓標とする形式のシンボルツリー型、 遺骨ごとに新しい苗木を植える苗木植樹型などの形式があります。
比較的都市近郊にあるため交通の便が良く、参拝しやすい霊園が多いです。
公園型のメリット
・ 景観が美しく、訪れる人が安心して過ごせる環境
・ 費用が庭園型(※後述)よりも比較的安価

公園型のデメリット
・ 広い敷地が必要なため、郊外に設置されることが多い。
・ 規模によってはアクセスの利便性が低下する可能性も。

里山型の特徴

里山型は、山林や丘陵地など自然の中で遺骨を埋葬する形式です。
林の維持管理と供養を兼ねた取り組みの一環で、自然環境そのものを墓域とするため、環境保護や自然回帰を望む方に人気があります。

埋葬方法は、一区画に1本の樹木を植える植樹型の形式が一般的です。
里山型のメリット
・自然環境に優しく、里山保全にも寄与する
・同じ区域の中で埋葬される場合は費用を抑えやすい

里山型のデメリット
・郊外に多く、交通アクセスが悪い場合がある
・四季や天候によって景観が変化しやすい

庭園型

庭園型樹木葬は、都市部や寺院内に設けられたコンパクトな空間で、花木や庭園のように整備された環境が特徴です。

都市型樹木葬とも呼ばれ、デザイン性が高く、ガーデニング風の手入れが行き届いた美しい空間が魅力的です。
庭園型のメリット
・ アクセスしやすく、家族が気軽に訪問できる
・ 手入れが行き届いており、美しい景観を維持している

庭園型のデメリット
・ 他のタイプに比べて費用が高い傾向にある
・ 敷地が狭く、自然回帰を重視する方には物足りない場合も

樹木葬を選ぶ手順と注意点

どのタイプの樹木葬も自然の中にあるお墓という特性上、シンボルツリーが枯れる、埋葬場所が見えにくくなるといった可能性もあるので、管理方法について見学して聞いておくといいでしょう。

また、従来の墓石がないため、参拝の対象がシンボルツリーやプレートとなり特定の遺骨の場所を示す印がない場合もあるため、霊園を事前に見学して確認しておきましょう。

実際に霊園を選定する際には、遺骨の管理方法、家からのアクセス、訪問方法などはチェックしておきましょう。

一般的には下記のような流れで進めるので、まずは情報収集することから始めましょう。
1. 情報収集:パンフレットやウェブサイトで候補を探す。
2. 見学:霊園の雰囲気やアクセス、設備を確認。
3. 契約:納得できたら契約・支払いを行い、使用許可証を受け取ります。
4. 納骨:管理者と相談し、日時を決めて埋葬。
従来のお墓とは異なるため、親族間での意見の相違が生じることもあります。

事前に話し合いをし、親族が納得したうえで選ぶことをおすすめします。

樹木葬の埋葬方法と納骨のタイプは?

樹木葬は樹木や芝生、花木を墓標として故人を弔うため、納骨方法や管理が一般墓とは違うことがあります。

宗派に制限がない場合も多く、継承者がいなくても利用しやすいので、コストを気にする方や永代供養を望む方に選ばれることが多いです。

樹木葬は永代供養?遺骨の管理方法は?

樹木葬は「永代供養墓」として運営されることが多く、霊園や寺院の管理者が遺骨を適切に管理します。

永代供養料は一般的に契約時に一括で支払います。
管理料は一定期間のみ必要な場合もありますが、ほとんどが維持費不要です。
永代供養ということは承継者が不要ということなので、おひとり様でも利用しやすい供養方法です。

ただし埋葬後に遺骨を取り出す場合もありますので、管理方法について事前に確認しておきましょう。

樹木葬での納骨方法は?骨壺に納める以外の方法も

樹木葬は、遺骨の管理や納骨の方法にも違いがあります。
骨壺のまま埋葬:
遺骨を保護するために容器や袋に収めて埋葬
粉骨して埋葬:
遺骨を粉状に加工し、直接埋葬する
一般墓は遺骨は骨壺に納め、納骨棺に安置するため状態は変わらず長期間保存されますが、墓じまいや改葬が必要になる場合があります。

一方、樹木葬では遺骨は骨壺ごと納骨する場合と、粉骨して土に還す場合があります。
最終的には自然に還ることが多く、環境保護の観点から選ばれることが増えています。
遺骨の管理方法に関しては、親族間で事前に相談しておきましょう。

樹木葬の遺骨の管理には3種類ある

樹木葬では遺骨を個別か他の方の遺骨と一緒に管理するか選べます。

遺骨を管理する方法としては主に合祀型、共同埋葬型、個別型の3種類があります。
合祀型
遺骨を他の方の遺骨と一緒に埋葬します。
個別区画を設けないため費用が抑えられる埋葬、後から取り込む場合があります。
管理費が不要な場合が多く、相場に近い費用になることが多いです。

共同埋葬型
複数の遺骨を一つの広い区画にまとめて埋葬します。
まとめて埋葬すると言っても、骨壺や骨袋に収められた状態で、他人の遺骨と直接混ざることはありません。

個別型
故人や家族の名前が知られ、専用区画が用意された状態で遺骨を個別に管理し、1人または家族単位で樹木の下に埋葬します。
骨壺ごとに定める方法や、粉骨後に埋葬する場合があります。
スペースの利用が増えるため、合祀型や共同埋葬型と比較して費用が高くなることが多いです。

樹木葬の埋葬方法別の費用や管理費はどれくらい必要?

樹木葬は一般墓に比べて安価なことが多いですが、納骨方法や人数によって金額が異なります。

合祀タイプは1霊5~30万円、個別埋葬タイプは20~80万円が目安です。
また、永代使用料や管理費、プレート代など追加費用がかかる場合があるので、事前に霊園で見積もりを取り、内訳を把握しておくことが大切です。

樹木葬にかかる費用は?一般墓より安い?

一般墓の全国平均購入価格は約160万円ほどだと言われています。
参考:【お墓を建てる①】お墓を建てようと思ったら、費用はどれくらいかかるもの?2023年お墓の全国平均価格は?

樹木葬の費用は一般墓に比べて安い傾向にありますが、納骨の方法や人数により異なります。
合祀型/共同埋葬型タイプ(他の遺骨と一緒に埋葬):
1霊5万円~30万円が目安

個別埋葬タイプ(個人または家族単位で埋葬):
20万円~80万円が目安

追加費用:
銘板彫刻、管理費など
他の方の遺骨と一緒に納骨されることを避けたい場合は、個別埋葬タイプを選びましょう。

樹木葬にすることで費用を抑えられる反面、利用者数が増えると一般の墓地より割高になることもあります。

また、オプション費用として下記のような費用もかかることがあるので事前に確認しておきましょう。
1. 使用料
霊園や墓地の区画を使用するための料金。
この費用は永代使用料と呼ばれ、契約時に一括で支払うことが多いです。

2. 納骨費用
遺骨を埋葬する際の作業費用。
骨壺を使用するか、粉骨するのかによって異なる場合があります。

3. 管理費
霊園の環境整備や樹木の手入れにかかる費用。
一括払いの場合もあれば、年間で支払う場合もあります。

4. 苗木代
シンボルツリーや花木の植栽にかかる費用。
霊園によってはこの費用が別途請求されることもあります。

5. プレート代・彫刻料
樹木葬の墓標として使用するプレートや石材に名前を刻む費用が含まれます。
一般的には、数万円程度が相場です。

6. 骨壺代
遺骨を納めるための骨壺が必要な場合、その購入費用が加算されます。

7. プレート代
樹木葬の墓標として使用するプレートや石材に名前を刻む費用が含まれます。
一般的には、数万円程度が相場です。
霊園の樹木葬の費用の一例です。
永代使用料: 280,000円
管理料(初回のみ): 33,000円
基本彫刻料: 22,000円
埋葬費: 33,000円
施設維持管理費: 11,000円
合計: 約37.9万円(税込)
霊園によって必要な費用が異なるので、埋葬方法やプランについては念入りに確認しておきましょう。

樹木葬を選ぶ際は埋葬方法や費用の確認が必須

樹木葬は、埋葬方法や場所の選択肢が多様で、費用や維持施設管理が少なくて済む手軽さが魅力です。

また、永代供養墓として管理されていることから承継者が不要なため、ひとり暮らしの方でも利用しやすい点が魅力です。

霊園には公園型、里山型、庭園型などの種類があり、納骨方法によっても費用が変わるので、事前に費用や納骨方法、霊園の管理体制を十分に確認しておくことが重要です。

お墓のスタイルの選択肢の一つとして、自然の中で眠れて費用や管理面でもメリットが多い樹木葬を検討してみてはいかがでしょうか?

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