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健康

2024.07.19

階段の安全対策!手すり設置のコツと費用 – 高齢者のための完全ガイド

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高齢者にとって、家庭内での転倒事故は大きなリスクです。特に階段での転倒は深刻な怪我につながることが多く、最悪な場合そのまま寝たきりになるリスクもあり、日常生活に大きな影響を与えます。
この記事では、階段に手すりを設置することのメリットや手すりの種類、設置方法、費用などについて解説します。そして階段以外の場所にも設置したい手すりについても紹介します。高齢者が安心して生活できる環境を整えるためのガイドとして、ぜひ参考にしてください。

手すりの必要性とメリット

メリット
高齢者の転倒事故は年々増加しており、特に階段での転倒は骨折や頭部外傷などの重篤な怪我を引き起こすことが多いです。手すりを設置するメリットは以下が挙げられます。

安全性の向上
手すりを掴むことでバランスを保ちやすくなり、転倒のリスクを大幅に減少させます。

自立の促進
高齢者が自分で階段を上り下りできるようになることで、自立した生活が可能になります。

心理的安心感
手すりがあることで安心して階段を利用でき、心理的なストレスが軽減されます。

高齢化社会に対応するため、2000年の建築基準法改正では階段に手すりを設置することが義務付けられています。ここでは階段の両側が壁であっても、どちらか一方の壁に手すりを設置しなければならないと定められています。
そのため法改正以降に建築された住宅には階段に手すりがあると思いますが、法改正以前に建てられた家には手すりがついていない場合もあります。
改めて自宅の階段を確認してみてください。

手すりの種類と特徴

手すりには設置場所に応じて様々な形状があります。設置場所や用途にあわせて適したものを選びましょう。

階段昇降用手すり
階段での昇り降りの動きをサポートする手すりです。
手すりは基本的に階段の両側につけるものとされていますが、どうしても片側にしか手すりを設置できない場合は、階段を下りる際の利き腕側に手すりがくるように設置してください。

最近では、手すり全体が光るタイプのものもあり、夜の暗い時間帯でも手すりや階段の場所がわかるようになっていて便利です。
足元を照らしてくれる手すりもあるので、自分の生活スタイルにあったものを選ぶと良いでしょう。

水平型手すり
床と水平方向に取り付けて使う手すりです。水平移動の補助や身体を支える役割を果たします。
水平型手すりは、地面や床に対して水平方向に取り付けるものです。
廊下や玄関、トイレに設置されることが多く、水平方向の移動の際に身体を支えてくれます。

縦型(I型)手すり
地面や床に対して垂直方向に設置する手すりです。こちらも水平型手すりと同様、トイレや玄関に設置されることが多く、立ち上がる動作や段差をのぼるような身体の上下の動きをサポートします。

L型手すり
文字通りアルファベットの「L」の形をしている手すりで、水平型と縦型を一体化したような手すりです。水平型とI型両方の機能を兼ねているため、トイレや浴室に設置されることが多いです。

すえ置き型手すり
床に置くだけで利用できる手すりで、壁に手すりを固定できないときに使われます。
壁に手すりを設置できない場所だけでなく、ベッドやソファなどの近くに置いて使用することもできます。必要に応じて動かして使うことができるので便利です。

手すりの設置場所と高さ

手すりの設置場所と高さは、安全性を確保するために非常に重要です。

階段の手すり設置位置

階段用の手すりは壁の両側に取り付けると昇る時、降りる時、両方において利き手で手すりをつかめます。安全性が高められるので階段の両側に設置することをおすすめします。
取り付け高さは階段踏み面から700~800mmが推奨されていますが、使用する人の身長なども考慮して決めるようにしましょう。

そして、階段の途中で手すりが途切れないよう、踊り場部分にも手すりがあると昇降しやすくなります。
階段に手すりを設置する際にはあらゆる面を考慮する必要があるので、専門業者に相談・依頼することをおすすめします。

廊下や玄関など他の場所への設置

廊下
長い廊下にも手すりを設置することで、歩行のサポートができます。

玄関
段差のある玄関に手すりを設置することで、外出や帰宅時の安全性が向上します。

自分の居室
もし自分専用の部屋があり、自分の居室で過ごすことが多いという場合は設置を考えることをおすすめします。特に、ベッドから降りてトイレや浴室に行くまでの導線・動作を考慮しましょう。設置できそうな場所にあわせて手すりの形状を選んで設置してください。

浴室・トイレ
浴室もトイレも、プライバシーのためにできれば介助無しの利用が好ましい場所です。
そのような場所には手すりの設置は必須と言えるのではないでしょうか。
特に浴室の床はすべりやすいので、転倒や浴槽への転落に注意する必要があります。浴室の手すりにはすべりにくい材質のものを選びましょう。

手すり設置は自分でできる?

DIYによる階段の手すり取り付けは可能なのでしょうか。
DIYで設置する場合は壁の奥にある間柱を見極めて取り付ける必要があります。
手すりは体重をかけて使うものなので、しっかり間柱に固定できないと壁が重みに耐えられず、壁の破損や最悪な場合にはケガをしてしまう可能性もあります。

壁紙が貼られていることもあって、間柱を見た目だけで探すのは難しいです。
そして、取り付ける際に専門的な工具が必要な場合もあるので、工具一式をそろえなければならず、手間と時間がかかります。

安定性のある手すりを設置するためには、やはり専門業者に依頼する方が確実です。

手すり設置の費用

費用計算
手すりの設置費用は、手すりそのものの費用と工事費に分かれます。この2つを合わせた価格がリフォームにかかる総額となります。使用する手すりの形状や長さによっても費用が異なりますので予算とあわせて考えると良いでしょう。

目安として、場所別に費用相場を解説します。

玄関
限られたスペースであるため、使用する手すりの長さは1m以内であることがほとんどです。よって1~3万円が相場です。
そして玄関によっては階段がある住宅もありますが、この場合は地下に穴をあけて支柱を打ちこむ工事をする必要があり、10~13万円が目安となります。

廊下
廊下は住宅によって長さが異なりますので、ご自宅の廊下の長さを測って算出するとよいでしょう。1mあたり1~3万円が目安です。

階段
1階から2階まで階段用の木製手すりを設置する場合は、5~10万円が相場です。その他の材質の手すりを使用する場合は費用が異なってくるので、業者に詳細を確認してください。
そして階段へ設置する場合、壁の状況によっては補強工事をする必要がでてくる場合もありますので注意してください。

浴室
お風呂場での取付費用は、1.5~2万円前後が目安とされています。
しかし浴室内だけではなく、脱衣所や洗い場も体のバランスが不安定になりやすい場所です。浴室内だけでなくあわせて脱衣所などへの設置も検討することをおすすめします。

トイレ
3万円~が相場ですが、トイレを使用する人が車椅子から移動することもある場合はその動きに応じた手すりが必要になってきます。場合によっては壁面の補強工事をしなければならず、複数箇所に設置することになった場合は、追加で費用が発生します。
そのため費用としては10万円前後と考えておいたほうがよいでしょう。

補助金や介護保険制度の利用方法

節約
手すりの設置には、補助金や介護保険制度を利用することで費用を軽減できます。
手すりの取り付け費用などを大幅に抑えることができますが、全ての助成制度には事前申請が必要です。どの制度が利用できるかを事前に調べておきましょう。

介護保険

介護保険を利用することで、自己負担10%の費用で手すりを取り付けることができます。65歳以上の家族がいる場合、利用者が要支援または要介護の認定を受けていれば、手すり取り付けの申請ができます。申請により上限20万円までの工事費用が支給されます。

詳細については、在住地域の役所や介護支援専門員(ケアマネジャー)に相談してみると良いでしょう。

減税制度および自治体独自の助成制度

介護保険のほかに、一定の要件を満たすことで適用されるリフォーム減税制度や各自治体独自の助成制度が利用できる場合があります。

リフォーム減税
費用50万円以上の工事が対象。
手すりの取り付けだけでは対象金額に達しない場合が多いが、他の工事と併せて行う場合には利用可能。

自治体独自の助成制度
地域によって内容や条件が異なります。自治体によっては「高齢者住宅改修費支援制度」などの補助金が設けられている場合もあります。
詳細はお住いの地域の自治体ホームページや役所で確認してください。


その他にも自治体が設けている減税制度により、所得税額の控除や固定資産税の減額、贈与税の非課税などの措置が受けられます。
制度の条件は地域ごとに異なるため、地方自治体に問い合わせてみましょう。

その他 費用をおさえるコツ

複数のリフォーム業者に相見積もりをとる
同じ工事内容でも業者によって施工費用が異なるため、複数業者から見積もりを取り、料金や工事内容を比較検討することが重要です。
見積もりの内容が分かりにくい場合は、詳細をしっかりと確認し、後々のトラブルを防ぎましょう。

これらの助成制度やコツを活用して、賢くバリアフリー工事を行いましょう。

まとめ

階段に手すりを設置することは、自宅でのケガを防ぐために非常に重要です。
手すりの種類や設置方法、費用、補助金の利用方法についてしっかりと理解し、改めて自宅の環境を見直してみてはいかがでしょうか。
この記事を参考にして、安全で安心な生活環境を整えましょう。

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