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2024.04.30

お墓ディレクターとは?資格の試験や種類、受験方法や費用を解説!

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石材店に行くと、緑色の「お墓ディレクター」というのぼりを見かけることがあります。
このお墓ディレクターとは、お墓のスペシャリストのことを指します。

葬儀やお墓のあり方が多様化する昨今、これまで以上にお墓にまつわる知識が求められています。
お墓ディレクターの資格・試験などについて詳しくお伝えします。

お墓ディレクターとは

お墓ディレクターとは、一般社団法人・日本石材産業協会が実施する検定試験に合格した人に付与される資格です。
2004年からスタートしています。

お墓の石材や形はもちろん、お墓にまつわる歴史や法律等の知識を有しているかが問われる試験です。
その上、 各宗派の特徴や葬儀等についても勉強しなくてはなりません。

お墓に関わる、ありとあらゆる知識が求められるといっていいでしょう。

お墓ディレクターの資格について
日本石材産業協会が実施する お墓ディレクターの資格は1級と2級の2つです。
「お墓ディレクター」の資格を取得すれば、お墓にまつわるあらゆる知識が身に付きます。

そのため、 社員教育の一環として取得を奨励している会社も存在します。
資格を取得した人からは、仕事で非常に役立つといった声が多く寄せられています。

その上勉強を通じて、自分の知らない事・苦手な部分等を把握できる等のメリットも期待できます。

日本石材産業協会とは
一般社団法人・日本石材産業協会は、日本の石材業界のさらなる伸展のために創建されました。
墓石だけでなく、それ以外の石材を扱う業者等も含まれています。

協会には 墓石の採掘業者、石材を加工・販売する業者や石材の輸入業者等も含まれます。
公式HPでは、お墓ディレクターの有資格者がいる業者・店舗の一覧が掲載されています。

全国の各都道府県に支部が置かれています(栃木県と和歌山県を除く)。


お墓ディレクターの資格を取得するとできること
お墓
お墓の正しい知識を持つ人の証が「お墓ディレクター」です。
お墓ディレクターの資格でできる事とは何でしょう?

認定証がもらえる
お墓ディレクターの資格を取得すると、 お墓ディレクターの認定証(IDカード)が貰えます。
認定証の提示を求められたら、提示する義務を有します。

ただし認定証には有効期限が設けられています。
有効期限が切れた状態でお墓ディレクターを名乗る事はできません。

資格の取り消しや失効、受験資格喪失等につながる事もある様です。

広告宣伝ができる
広告・名刺へ「お墓ディレクター」の有資格者である旨を記載する事が可能です。
一緒に広告・名刺に認定番号・等級(1級・2級)を記載します。

その上「お墓ディレクター」について記載されたリーフレットを利用する事もできます。
リーフレットでより、これからお墓を購入する顧客から理解と信頼を得られる様になります。

グリーンのお墓ディレクターののぼりも利用する事が可能です。


お墓ディレクターの資格の種類
浄土真宗墓
日本石材産業協会認定の「お墓ディレクター」は1級・2級の2つです。
会社によっては取得が義務づけられていたり、昇進・昇給の条件となっています。

1級・2級の併願は不可、まずは2級の試験をクリアする事が先決です。

お墓ディレクター1級
お墓ディレクター1級は、 お墓に関した3年以上の実務レベルでの経験が求められます。
実務レベルでの経験は業界・業種が限られています(後で詳しくお伝えします)。

その上、 お墓ディレクター2級に合格している事も大前提です。
お墓ディレクター1級は、お墓にまつわるより幅広い知識を持つスペシャリストです。

ただしお墓ディレクターの1級の合格率は約3割と、難易度は高めとなっています。
1級には743名の有資格者がいます(2019年現在)。

お墓ディレクター2級
お墓ディレクター2級は、 お墓にまつわる基礎的な知識を有しているとみなされます。
ただお墓ディレクター2級は合格率も約8割と、1級よりも取得しやすくなっています。

2級には4273名の有資格者がいます(2019年現在)。


お墓ディレクターの検定試験①受験方法
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「お墓ディレクター」の検定試験を受けるにはどうすればいいのでしょう?
基本的な試験の流れや受験資格・費用等についてチェックしましょう。

お墓ディレクター受験までの流れ
お墓ディレクターの受験資格
お墓ディレクターの受験費用
お墓ディレクター受験までの流れ
2019年度の試験は、2019年の10月中旬から12月中旬までが受験申込期間です。
2020年の1月中旬に受験票が発送されます。

受験申請をする際に希望する受験会場を記載します。
全国5つの会場(札幌・仙台・東京・福岡)で実施されます。

ただし受験者の数が多い場合には希望した会場ではないケースもある様です。
試験当日は受付を通さずに、そのまま指定の座席に着席して試験を受けます。

1級・2級とも合格発表は3月中旬に行われます。
見事合格したなら、合格証明書・お墓ディレクターの認定証等が送られるフローです。

お墓ディレクターの受験資格
お墓ディレクターの1級を受験する場合は、3年以上の実務レベルでの経験が必要です。
3年以上の実務経験を示す証明が必要となります。

入社日(アルバイト含まず)から試験実施日までの間に3年以上の実務レベルでの経験があるかという事です。
ちなみに実務経験というのは以下の業界・業種での実務経験を指します。

墓石販売業(卸・小売)・加工業・採石業・輸出入業
石材運搬業
墓石に関わる出版・メディア業
行政書士
葬祭業・霊園管理者・造園業者等
その上、お墓ディレクターの2級の資格をすでに取得している事が前提です。
お墓ディレクターの2級も、1級でお伝えした業界・業種に携わっている事が条件です。

お墓ディレクターの2級は実務レベルでの経験の有無は問われません。
ただし実際に業界・業種に携わっている事が条件なので、事業者による証明が必須です。

お墓ディレクターの受験費用
お墓ディレクターの受験にかかる費用は 1級・2級の両方とも30,500円となっています。
ただし日本石材産業協会の会員、会員企業の従業員・全建石会員は18,500円です。


お墓ディレクターの検定試験②難易度
墓前灯篭・灯籠
実際にお墓ディレクターの勉強をする場合は、どういったものが必要でしょうか?
テキストや過去問題集は基本的に日本石材産業協会から出版されている教材を使います。

お墓ディレクターの試験内容
お墓ディレクターの過去問題
お墓ディレクター検定試験の難易度・合格率
資格更新者も多い
お墓ディレクターの試験内容
お墓ディレクターの試験は主に テキスト「お墓の教科書」から出題されます。
また参考資料として 「日本人のお墓」(第一集・第二集)もあります。

どちらも日本石材産業協会から販売されています。
1級の試験は、 正誤判定・多肢選択式の試験が45分と記述式試験の90分に分かれます。

正誤判定・多肢選択式が30問、記述式は5問あり、各100~200文字で回答します。
2級は90分間の試験のみです。

正誤判定が50問、多肢選択式も50問の計100問が出題されます。
1級・2級ともに正誤判定・多肢選択式はマークシート方式です。

お墓ディレクターの過去問題
お墓ディレクターの過去問題を解くことも、合格への近道となります。
合格者のほとんどが、過去問題を繰り返し解くことが大切だと言っています。

日本石材産業協会の公式HPには昨年度の過去検定問題が掲載されています。
それ以前の過去問題集はテキストと同じく日本石材産業協会にて販売されています。

お墓ディレクター検定試験の難易度・合格率
お墓ディレクターの 合格基準点は70点以上です(1級・2級ともに)。
2016年のお墓ディレクターの検定試験の結果は以下の通りです。

1級…136名中43名が合格 ※合格率31.6%
2級…313名中267名が合格 ※合格率85.3%
基本的は「お墓のテキスト」からの出題なので、それほど難しくないという意見もあります。
ただ、 やはり1級の難易度は高いと心得ましょう。

1級の合格者のトータル勉強時間はだいたい100時間という人が多い様です。
2級に関しては比較的取得しやすいといえるでしょう。

資格更新者も多い
お墓ディレクターの資格の更新は5年に1度となります。
2016年度の更新率は1級で91.6%、2級で66・3%と発表されています。

やはりお墓の仕事に関わる上で、お墓ディレクターは必要不可欠な資格の様です。


お墓ディレクターがいる石材店のメリット
メリット
一般的に墓石は石材店を通して購入します。
しかし、 お墓に関する疑問点を正しくアドバイスできる人が誰なのか、一般の人にはまずわかりません。

そこでお墓に関する知識を有したアドバイザーがいれば、相談する側も安心です。

さまざまな顧客のニーズに「正しく」応えることができる
人にはそれぞれこんなお墓を作りたい・こうしたいというニーズがあります。
実際にそのニーズに応えるかのごとく、さまざまな埋葬方法が行われています。

そのニーズに正しく応えるためにもお墓に関する確かな知識が必要です。
さらにそのニーズも宗派や法律にのっとったものである必要があります。

これらを正確に判断・アドバイスできるのがお墓アドバイザーなのです。

墓じまいも相談できる
ここ最近 「墓じまい」という言葉を耳にすることはありませんか?
これはお墓を管理する人がいないために、お墓を永代供養墓などに移転することです。

お墓を移転・改葬するにはさまざまな手続きが必要となります。
しかし、 その面倒な手続きをめぐってお金のトラブルも発生しています。

そのようなトラブルに巻き込まれないためにも、お墓に関する正しい知識が必要です。
お墓に関することなら確かな知識を持っているお墓ディレクターのいるお店を選びましょう。


【コラム】その他のお墓に関する資格
お墓
お墓ディレクター以外にもお墓に関する資格があります。
主に知られているのは 墓地管理士・石材施行技師・終活カウンセラーです。

墓地管理士
石材施工技能士
終活カウンセラー
墓地管理士
墓地管理士は公益社団法人・全日本墓園協会が認定する資格です。
霊園事業を行っている業者のお墓に関する知識・サービスを高めるために創設された資格です。

ただし、墓地管理士の資格を取得するためには、 墓地管理講習会の修了者である必要があります。
墓地管理講習会は毎年10月または11月に実施されます(3日間)。

その後4カ月間の通信教育カリキュラムの受講を経て、認定されます。

石材施工技能士
石材施工技能士は石材の施工に必要なスキル・知識を持つ人に与えられる資格です。
全国の職業開発能力協会が行っている技能試験の「石材施工」に合格する必要があります。

1級から3級までがあり、3級は実務経験ゼロでも受験可能です。
2級は2年以上、1級は学歴や2級・3級の取得状況により異なります。

実技と学科試験の2つに分かれ、年に2回行われます。
試験実施の詳しい内容についは3月上旬ごろに発表されます。

終活カウンセラー
終活カウンセラーは一般社団法人・終活カウンセラー協会が認定する資格です。
お墓に関する知識以外にも、相続や遺言・介護・葬儀・保険など幅広い知識が求められます。

終活をする人の相談にのり、どういった専門家が必要かをアドバイスするのが役目です。
ただそれぞれの知識を深堀するのではなく、 あくまでも各分野の専門家の橋渡し役です。

石材業以外にも葬祭業・保険業に従事している人の受験も少なくありません。
終活カウンセラーには初級・上級・上級インストラクターのコースがあります。

初級は送られてくるテキストを勉強し、6時間の講習を受講後に行われる試験に合格することが条件です。
上級は初級合格者であること、講習会・勉強会に参加すること等が条件となっています。

終活カウンセラーの資格とは?協会や試験の難易度、合格率、年会費を解説!
第三人生編集部

お墓のことで分からないことがあればお墓ディレクターへ!
お墓の購入・移転などは、人生の中でもそう何度もあることではありません。
新しくお墓を購入する人・墓じまいを考えている人は、石材店選びで困ることがあります。

その上、いざお墓のことで何か問題が起きるとどう対処していいかわからない人も多いでしょう。
そんな時には 「お墓ディレクター」の有資格者がいる石材店かどうかチェックしましょう。

特にお墓ディレクターの1級は難易度が高く、簡単に取得できるものではありません。
お墓にまつわる正しい知識を持っているか否か、購入する側は一つの目安になります。

特に昨今は一昔前と比べて、葬儀はもちろんお墓のあり方が多種多様になってきました。
世の中のニーズをしっかり把握し、サービスを提供することがこれまで以上に求められています。

よりお墓に関する正しい知識が求められるといっていいでしょう。

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