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葬儀

2024.04.23

繰り出し位牌(回出位牌)とは?変更時期や供養・処分方法を紹介

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位牌が増えてしまった時に検討して欲しいのが、繰り出し位牌です。繰り出し位牌とは位牌の一つで、複数の位牌を管理するのに使用します。

繰り出し位牌についての基本的な知識と、位牌の移し方や廃棄の仕方等をご紹介していきます。

位牌の管理に悩んでいる方に役立つ情報となっていますので、ぜひご覧下さい。

繰り出し位牌(回出位牌)とは
位牌
まずは繰り出し位牌という物がどの様な位牌なのかという事をご説明していきます。

位牌そのものの意味にも触れつつ、そこから繰り出し位牌の特徴を説明しますので、位牌について知りたい方はここからご覧下さい。

位牌とは
位牌は亡くなった人の事が記載された木製の牌です。

葬儀や供養の際に使用される物で、使用するシーンや状況によって使い分けをしていきます。

葬儀から四十九日まで使用される白位牌
四十九日以降に使われる本位牌
お寺にお布施と共に納める寺位牌
仏壇等に入っている位牌はこの中の本位牌です。

位牌に関しては、こちらの記事を参考にして下さい。

繰り出し位牌とは
繰り出し位牌は本位牌の一つです。

回出位牌とも呼ばれ、一つで複数の位牌を管理できるようになっています。
繰り出し位牌は2つのパーツによって構成されています。

板を納め、位牌の形を作る台座
戒名や法名が記載された札板
台座の中に戒名や享年等を記載した札板を複数入れられる仕組みになっています。
この仕組みを使って複数の位牌を管理できるという訳です。

家族で仏壇を引き継いでいると、どうしても位牌が大量になってしまう事があります。
そんな場合でも、繰り出し位牌を使えば、位牌を簡単に管理できるのです。

繰り出し位牌への変更時期
時期
本位牌は知っているが、繰り出し位牌は知らなかったという方は意外と多いです。
また、いつ位牌を移せばよいのか分からない、という声も聞かれます。

そんな繰り出し位牌ですが、変更時期がある程度決まっています。
位牌を管理する時の為に、変更時期を覚えておきましょう。

位牌が一杯になった時
一番分かりやすいのが、仏壇の中に位牌を置くスペースが無くなってしまった時です。
仏壇の中にあるのは位牌だけではありません。

ご本尊や仏具、お供え等、様々な物が置いてあります。
位牌が増えてしまうと、どうしても仏壇内のスペースが狭くなってしまうのです。

位牌を置くのが難しい場合や、仏壇の中が位牌でごちゃごちゃするようになった場合は、繰り出し位牌の使用を検討してみましょう。

供養が一区切りついた時
次によくある場面としては、供養が一区切りついた時があります。
法要等の供養に関連した儀式は、最後の儀式となるタイミングが決まっています。

このタイミングは多くの場合、その供養の時点で故人が極楽に行けるとされる時になります。
宗派によってこの最後の供養は異なります。

しかし、最後の供養を持って故人を供養するのをやめ、ご先祖様として扱うようになる、という点は変わりません。
この時過去帳等に戒名等を記載して終わりとする場合もありますが、繰り出し位牌に入れる場合もあります。

供養とは?意味や種類、水子供養やペット・人形供養も解説
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繰り出し位牌の種類
位牌
入れ替えるタイミングがある程度決まっている繰り出し位牌には、材質やデザイン等に違いがあります。
材質やデザインを適当に選んでしまうと、仏壇に置いた時等に違和感を生んでしまう可能性があります。

基本的な知識に合わせて、こうした知識も覚えておくようにしましょう。

材質
材質は主に木製ですが、大きく分けると以下の3つに分ける事ができます。

塗タイプ
唐木タイプ
モダンタイプ
繰り出し位牌の材質は、繰り出し位牌を置く仏壇や家の雰囲気に合わせて選ぶようにしましょう。

塗タイプ
塗タイプは、漆塗りの加工がされたタイプです。
黒く、光沢のある見た目が特徴で、金箔等の加工がされている場合もあります。

唐木タイプ
唐木タイプは高級な木材を使用して作られたタイプで、美しい木目調が特徴です。
透明な精製漆を使う事で、つやを生み出しているタイプもあります。

モダンタイプ
最後のモダンタイプは、最近生まれたタイプです。
家具等に使われる材木や、ガラス等から作られており、現代の部屋やそれに合わせて作られた仏壇にマッチしやすいタイプになります。

主に塗タイプと唐木タイプが主流となっています。
しかし、家が洋風の家庭や、モダンタイプの仏壇や仏具を使用している場合は、モダンタイプの方が違和感なく使用する事ができます。

デザイン
位牌はデザインにも違いがあります。

位牌のデザインは大きく分けて2つです。

箱型
屋根付き型
仏壇やその中に置く仏具と一緒において、違和感の無い物を選ぶ形になります。
選ぶのに迷ったり、宗派の指定が無いか気になったりした時は、供養をお願いしたお寺で確認するといいでしょう。
繰り出し位牌には特に宗派による決まりは特にありません。

箱型
箱型は文字通り、シンプルな箱の様な形をしています。
シンプルですが、作りによって微妙にデザインが違う為、仏壇に合わせて選びやすくなっています。

屋根付き型
屋根付き型は文字通り位牌の上に屋根が付いています。
位牌の名前部分が観音開きの扉上になっている為、扉型ともいわれます。

装飾が多く、見栄えの良いデザインが多いのが特徴となります。

位牌の種類を素材・デザイン・宗派別に解説!繰り出し・夫婦位牌も
第三人生編集部

繰り出し位牌への移し方
位牌
繰り出し位牌に限らず、位牌に魂を移したり、抜き出したりする時はその為の供養が必要です。

通常の位牌を繰り出し位牌に変える時や、新旧の位牌に行う供養、処分する時に行う供養等についても知識を得ておきましょう。

繰り出し位牌に変える時の費用や準備
普通の本位牌がある場合、先に繰り出し位牌を準備しなくてはなりません。

繰り出し位牌をご先祖様の位牌を入れる目的で使う場合は、2つの文字を入れなくてはなりません。

正面や扉部分に「○○家先祖代々之零位」
宗派によって決められた梵字等
梵字等は文字の上に入れる事になります。裏側には何も入れないので注意して下さい。
位牌は作成するのに1週間から10日程日数がかかります。

作成にかかる料金は、20,000円~50,000円が相場 です。
これは作成を依頼する業者によって料金が違いますので、作成時のお金には注意して下さい。

これに加えて、お坊さんに供養をお願いする必要がありますから、供養料やお布施もかかります。
供養料は1,000~50,000円が相場 となります。

これに加えてお車代が発生する場合、5,000~10,000円のお金も別に用意しておく必要があります。
お坊さんを呼ぶ場合、その日程も詰め合わせる必要があります。

位牌の準備だけでなく、供養の日程や料金にも気を付けるようにしましょう。

処分する位牌に行う供養
供養
繰り出し位牌を使う際、今までの位牌を処分する為の供養が必要になります。
この供養は閉眼供養、魂抜きともいわれます。

この供養は処分の時だけでなく、繰り出し位牌の中に入れた札板を処分する際にも必要になります。
この供養はお坊さんに行ってもらう必要がありから、忘れずに準備するようにしましょう。

繰り出し位牌に行う供養
新しい位牌に札板を戻す場合や、新しい札板を入れる場合、魂入れ、開眼供養と呼ばれる供養を行います。
この供養を行う事によって、位牌やそれに入れる札板に故人の魂を宿らせる事ができるようになります。

位牌を移し替える場合、閉眼供養と新しい位牌に移す開眼供養を同時に行う場合もあります。
位牌を移し替える供養を行う時は、供養を行うお坊さんにその旨をしっかり伝えるようにしましょう。

繰り出し位牌の処分方法
方法
繰り出し位牌を使用すると、位牌の処分をしなくてはならない状況に当たる事が多いです。

前の位牌を処分する時
中にある札板を処分する時
繰り出し位牌自体を処分する時
処分する時や処分する位牌の種類は違いますが、行う事は一緒です。
処分する時に必要な供養や、処分の仕方について解説していきます。

魂抜き
先程も少し触れましたが、位牌を処分する時は位牌から魂を抜く為の供養をしなくてはなりません。
この供養は閉眼供養、魂抜きともいわれる供養です。

この供養は、お坊さんに位牌に宿った魂を抜いてもらい、位牌や繰り出し位牌に入っている札板を、ただの板に変えてもらう為に行います。

宗派によっては魂を位牌に入れない宗派もありますが、位牌の処分に当たって供養を行う点は変わりません。
また、閉眼供養にかかる供養料やお布施は、お寺によって違います。

位牌や繰り出し位牌に入れる札板を処分する必要が出てきたら、まずは閉眼供養について、供養を行ってくれているお寺に相談するようにしましょう。

魂抜きに関しては、こちらの記事を参考にして下さい。

閉眼供養・魂抜きとは?準備や流れ・お布施の金額を解説!
第三人生編集部

お炊き上げ
お焚き上げ
閉眼供養を終え、魂を抜き出した位牌や繰り出し位牌の札板は、ただの木札と変わらない状態になります。
仕組みでいえば、ゴミに出す事も可能ですが、故人の名前が書いてある物をそのまま捨てるのには抵抗があります。

その為、閉眼供養を終えた位牌や繰り出し位牌の札板は、お炊き上げによって処分されるのが一般的です。
閉眼供養をお坊さんにお願いすると、この処分も一緒にやってくれる事があります。

閉眼供養について相談しに行く時は、位牌の処分についても聞いておくといいでしょう。

お焚き上げに関しては、こちらの記事を参考にして下さい。

お焚き上げとは?いつまでに行う?料金相場・注意点、マナーも解説!
第三人生編集部

お坊さんを読んで供養や処分をするのが難しい場合
僧侶、坊
人によっては、お坊さんを読んで供養を行ったり、その為の準備をしたりするのが難しい場合もあります。
そんな時に利用して欲しいのが、位牌をはじめとした供養整理の専門業者です。

仏壇や仏具、位牌等は、他の物に比べて処分の手順が複雑で、捨てにくい事が多いです。

その為、亡くなった人の荷物を整理したり、仏具等を取り扱ったりする業者の中には、こうした供養関係の処分を専門に引き受けている所もあるのです。

こうした業者に位牌や繰り出し位牌の札板を引き取ってもらい、業者の手で処分をしてもらえば、自分達で処分の準備をする必要がありません。

専門業者の中にはお坊さんを雇い、自分達が引き受けた仏具等の供養を行っている所もある為、供養面でも安心して任せる事ができます。

もし、位牌の整理や処分に困った事があれば、こうした専門業者に相談してみるといいでしょう。

繰り出し位牌は供養の区切りの一つ
繰り出し位牌は供養の区切りや、仏壇の整理等に活用される位牌です。
家族や故人の多い家で位牌を管理していく場合、管理の手間を抑える効果が期待できます。

繰り出し位牌を準備するには、繰り出し位牌やその中に入れる札板等の準備だけでなく、供養の儀式を行う為の準備も必要です。

繰り出し位牌の準備は、計画的に行うようにしましょう。
準備において難しい事があれば、供養をお願いしているお寺や、専門業者に相談してみて下さい。

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