この記事の結論
夫婦位牌は夫婦で1つにまとめた位牌を指し、相場は2万円から5万円です。塗位牌・唐木位牌・モダン位牌の3種類あります。
夫婦位牌は仏壇の内側の大きさを測ってから適したサイズを選びます。お互いが亡くなる前か双方が亡くなった後に用意します。
夫婦位牌とは
位牌とは、 故人の戒名・法名や命日、俗名等を記した木札 のことを指します。
簡単に言うと、位牌は故人の名札のようなものです。
通常は、自宅の仏壇、お寺の位牌壇に安置しておき、故人の霊を祀ります。
葬儀で使用することになる白木位牌は、四十九日までの期間に用いる仮のもので、四十九日の忌明けに間に合うように本位牌を用意します。
その中でも特に 夫婦位牌(めおといはい)とは、位牌を夫婦で一つにまとめたもの のことを言います。
基本的に位牌は一人ひとつ作りますが、近年では夫婦連名で位牌を作る方も少なくありません。
これは、死後の世界でも一緒でいたいと願う方々に限らず、残されたご遺族様の負担を考慮した合理的な判断に基づいて夫婦位牌を希望される方もいます。
仏縁堂ブランド:夫婦位牌文字代金 位牌文字入れ代金 連名(太楷書)
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夫婦位牌の費用相場
お金
一般的には夫婦位牌は個人で作る位牌よりも少し大き目のサイズで作る場合が多いようです。
値段の相場は位牌に使用する材質や装飾、大きさ、デザイン等によって異なります。
一般的に作成の際にかかる費用は2万円~5万円 程度が相場です。
夫婦位牌の値段は主に種類と素材で変動し、種類を大きく区分をすると、以下の三つに区分する事ができます。
以下でそれぞれの種類に応じた費用相場を確認していきますが、過度に高いものや安いものを除いていることを念頭に置いた上で参考にしてください。
種類 位牌
① 塗位牌
② 唐木位牌
③ モダン位牌
塗位牌
塗位牌は、合成漆と本漆の2つの種類があります 。
それぞれ漆塗りや金粉等が施された高級感溢れる位牌です。
合成漆の作業工程は非常に簡略化されている一方で、本漆は塗りや研ぎ、磨き等の工程に長い時間をかけて位牌を作り上げます。
そのため、合成漆より本漆の方が価格が高くなります。
相場としては、2万円~3万円 程度を目安にする方が多いようです。
会津塗りなどのような高級塗り位牌の場合、職人や塗師の丹精を込めた作業を行うため、1ヶ月以上の期間を要する場合もあります。
出来上がった位牌は10万円を超えるものもあるようです。
唐木位牌
唐木位牌は塗位牌とは異なり、素材の木目のそのままの美しさを存分に活かすデザイン になっています。
唐木位牌は、黒檀や紫檀等の木そのものの木目や色合いの美しい「唐木」と呼ばれる高級木材が用いられます。
唐木位牌は木材の素材に加えて、台座の装飾等によっても値段が異なります。
費用相場は、2万円~5万円 程度です。
モダン位牌
モダン位牌は現代的なデザインが特徴で、伝統に固執せず、固定観念に捉われない点から多種多様な物を選べるとの事で、近年人気を集めています。
従来の他のと比較すると、自由な発想を起点に作られる位牌が多く存在し、上記に挙げた素材をリメイクする方もいれば、クリスタル等が素材となる事もあります。
また、モダン位牌はデザインが豊富、素材も様々に選択っできる事から、故人の趣味や意向を反映しやすく、種類も多様です。
そのため、 値段相場はそれぞれが望む位牌のデザインに応じて異なりますが、3万円~5万円程度で検討する方が多い ようです。
種類 値段相場
塗位牌 2万円~3万円程度
唐木位牌 2万円~5万円程度
モダン位牌 3万円~5万円程度
夫婦位牌の選び方
選択
夫婦2人分の戒名(または法名)、没年月日、俗名をを記すため、面積が狭い位牌は適切でない事から、大きさが重視されます。
用意した位牌が仏壇に収納できない事がないように 事前に仏壇の内側のサイズを確認し、適切な大きさのを選んで下さい 。
宗派によって形が決まっているようなこともないので、夫婦位牌の材質やデザイン等はそれぞれの好みに合ったものを選ばれるとよいでしょう。
順 選び方
① 仏壇の内部の広さの測定
② 大きさの確認
③ 好みの位牌を選ぶ
夫婦位牌の書き方
位牌
文字入れとして夫婦の名前の記載を行う場合の位置としては、表裏どちらにおいても向かって右側に男性、左側に女性の戒名(または法名)等を記します。
これは交差型と呼ばれる書き方です。
他には、位牌の表の右側に男性、左側に女性の戒名(または法名)等を記し、裏側の右側に女性、左側に男性の戒名(または法名)等を書く真裏型と呼ばれる書き方もあります。
書き方 名称 説明
① 交差型 表裏ともに男性の戒名等が右側に記される
② 真裏型 真裏にそれぞれの戒名等が記される
また文字入れは、手書き、手彫り、機械彫りの3つの入れ方があるのでご自身の好みで選ばれるとよいでしょう。
夫婦位牌を用意のタイミング
用意を行う時期としては2つの場合があります。
順 説明
① 初めから夫婦位牌を検討し、用意
② 夫婦両方が亡くなられた段階で用意
可能性の面から現実的なのは最初の項目ですが、問題も様々に生じます。
この問題点も含め、用意する時期の注意事項等についての解説も行ってきます。
①初めから検討を行い用意
初めから夫婦位牌を
先に亡くなられた方の戒名等を記すため、隣には空欄ができてしまいます。
それがあたかも残されたもう一人のことを待っているようで縁起が悪いと感じる方もいます。
また、もう一人が亡くなられた際には業者に文字入れを依頼しますが、魂抜きを行っていない位牌を仏壇から持ち出すことに抵抗のある方も少なくありません。
その場合には、あらかじめ夫婦位牌を用意しておくことはお勧めできません。
②夫婦双方が亡くなった段階で用意
もう一つは夫婦両方が亡くなられたタイミングです。
この場合は、どちらかの戒名等を先に位牌に記す事はないので、先述したような問題はありません。
夫婦位牌の依頼を行う時期の注意
位牌は完成して手元に届くまでに2週間程の期間を要します。
事前に法要の日付等を確認し、予め日数を念頭に入れた上で法要等に間に合うように依頼をしておきましょう。
夫婦位牌の魂抜き
僧侶、坊
位牌を作る際には魂入れ(開眼供養)という儀式を行います。
その際、位牌には故人やご先祖様の魂が宿ります。
つまり、魂入れを行ったその時から、日々の供養や感謝に加えて故人に思いを馳せる対象物になるのです。
そのため、 仏壇から持ち出す際や処分する際にはしっかりと「魂を抜く」という儀式を行う必要があります 。
故人の魂を抜くこと(魂抜き)により位牌を単なる名前の記された札へと戻すのです。
魂抜き(閉眼供養)は、仏教における儀式の一つなので、寺院やお坊さんに依頼します。
魂抜きにかかる費用
魂抜きを行う際に用意すべき金銭的事項は以下が主です。
用途 金額
お布施 3万円~5万円
お車代 5千円~1万円
御膳料 5千円~1万円
お布施は御経を上げて下さった僧侶の方への心づけとして、お車代は自宅等で魂抜きを行った際の僧侶の方の移動に関してかかった費用として、御膳料は一連の法要が終了後会食等が無かった際等に渡します。
夫婦位牌の書き直し
前々から位牌に夫婦の内の片方の名前、例えば妻の名前が刻まれている際などに、後から夫の名前を書き足したいと考える方もいます。
その際は元からある位牌を利用して、刻まれた文字に関して書き直しを行うのが通例です。
しかし、いざ名前を記すとなると、開いているスペースが狭くて書ききれない、書く事は可能だったが、文字同士のバランスが取れず見栄えが悪い物となってしまう、等の問題等が生じる可能性があります。
書き直しを行わないとなると、 夫婦位牌の作成する手段として挙げられるのは位牌その物の作り直し、となります。
注意すべき事は書き直しでも作り直し双方においても魂抜きを行う必要が生じるという事です。
魂抜きに関しては以降の項目で説明を行ってきます。
ルールを踏まえた上で夫婦位牌の検討を
この記事では夫婦位牌の解説を行ってきました。
以下が主なまとめとなります。
位牌の種類で値段が異なる
夫婦位牌の作成費用は2万円から5万円程度
夫婦の氏名等の記載方法は交差型と真裏型の二つ
書き直しや作り直しの際には魂入れ・魂抜きを行う
魂入れのお布施の相場は1万円~5万円
置く場所の問題や、かかる費用等を考慮し、近年では、残されたご遺族様の負担を考慮して夫婦位牌を作ることを検討する方が増えています。
しかし、夫婦位牌は個人の位牌とは異なるため、特に元の位牌を利用して書き直しを行う際などは気を付けるべき点が多くあります。
前々から夫婦で同じ位牌を作る事を検討していらっしゃる方は、二人分の記載事項が含まれる事を念頭に入れて位牌のサイズを決め、依頼を行うようにして下さい。
❓ 夫婦位牌の相場はいくら?
作成の相場は2万円から5万円です。種類や素材によって増減します。詳しくはこちらをご覧ください。
❓ 夫婦位牌の選び方のポイントは?
位牌そのものの大きさだけでなく、仏壇の内側のサイズを考慮することが大切です。また、デザインや素材にこだわるのもおすすめです。詳しくはこちらをご覧ください。
❓ 夫婦位牌はいつ用意する?
夫婦位牌を生前に用意しておくか、夫婦両方が亡くなった段階で依頼する、という2つのタイミングがあります。依頼から作成されるまで2週間ほどかかるのもポイントです。詳しくはこちらをご覧ください。
❓ 夫婦位牌の処分方法は?
魂抜きをしてお焚き上げしてもらい処分します。また、永代供養してもらうこともできます。詳しくはこちらをご覧ください。