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葬儀

2024.04.24

【終活カウンセラー監修】家族葬とは?参列者・費用・流れを解説!体験談も

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『家族葬』とはどのような形態の葬儀なのでしょうか。

家族葬を行うメリットやデメリットは何が挙げられるのでしょうか。

家族葬の概要や流れ、メリット、デメリットに加え、費用やおすすめな人など『家族葬』にまつわる様々なことについてまとめました。

なお、この記事は終活アドバイザーの渡邊松枝氏に監修していただきました。

家族葬とは?

実は『家族葬』には明確な定義はなく、『家族のみで行う葬儀』や『家族だけでなく、故人と親しい関係にあった友人や近隣住民も参列する葬儀』など様々な意味合いがあります。
基本的に葬儀の流れとしては一般的なお通夜や葬儀と大きな変わりはありません。

※式場を借りずに自宅で行う「自宅葬」という形式もありますが、今回の記事では、式場で行う家族葬に焦点を絞ってお伝えします。

【100名アンケート】家族葬の増加理由

家族葬をしたいと思うか100名以上アンケート
家族葬は近年増加している傾向にあると言われています。

実際にはどれほどの方が家族葬を考えているのでしょうか。

そこで、第三人生編集部が 「あなたが施主になった場合家族葬を希望しますか?」 というアンケートを合計113名の方とり、調査しました。
こちらがその結果です。

あなたが施主になった場合家族葬を希望しますか? アンケート
「はい」と答えたのは全体の84%で、113人の内95人の方がそのように答えるという結果になりました。
結果から、今日では家族葬を行いたいという方が、非常に多くの割合を占めているということがわかりました。

では、なぜこれほどまでに家族葬が選ばれることが多くなっているのでしょうか。
次に、家族葬を行なった理由を解説していきたいと思います。

Q家族葬を行う理由は?100名以上にその理由を調査
家族葬を行う理由にはどのようなものがあるのでしょうか。
そこで実際にお墓・霊園比較ナビ編集部が、113名の方に「家族葬を選んだ理由を教えてください。」というアンケートをとりました。

ここからはその結果から主に多かった回答を以下の三つに分け、実際のコメントを乗せながら、その理由について深く解説していきたいと思います。

A1 葬儀にかける費用を抑えるため
A2 お通夜や葬儀を静かに行うため
A3 故人の意思を尊重するため
A1葬儀にかける費用を抑えるため
実際家族葬を行なった理由で、費用を抑えるためといった旨の回答はこちらです。

家族葬の方が値段が安く、式を大ごとにしたくなかったためです。(50代男性)
金額面で、少額の予算でやるため。(40代男性)
故人の積み立てたお金が少額で、その範囲内でお葬式をしたかったため。(40代女性)
お通夜や葬儀を行う際に、『通夜振舞い』や『精進落とし』などと言われる会食が行われることが多くあります。
この会食は、故人の家族などが弔問客に対し、飲食物を振舞います。

そのため、参列者が多ければ多いほど、飲食費にかかる費用は高額になるのです。
更に、参列者が多ければ多いほどいただく香典の数も多くなります。

基本的に、香典をもらった場合は、 香典返し といって返礼品を返さなければいけません。
そのため、こちらも弔問者が多ければ多いほど出費がかさむことになります。

その点、家族葬ですと一般参列者はほとんどおらず、気の置けない身内のみで葬儀を行うことになるので、飲食物費用や香典の返礼品にかける費用は必然的に抑えられることになります。

逆に言えば、多くの人数を呼んだ場合は一般葬と同じくらいの費用がかかることになります。
また、一般葬では香典返しをするとはいえ葬式を行う費用の一部を香典でまかなうことになります。
家族葬ではその香典が集められないのでかえって出費がかさむ場合もあります。

A2お通夜や葬儀を静かに行うため
お通夜や葬儀を静かに行うためといった旨の回答はこちらです。

家族だけでひっそりと葬儀をしたかったため。(50代女性)
お通夜や葬儀などではゆっくり故人を偲びたかったから。(40代女性)
自宅での葬儀を選び、大勢呼ぶことができなかったため。(40代女性)
一般的な葬儀では、喪主や故人の家族は参列者に対して挨拶を行うなど、お通夜や告別式当日も忙しくしていることが多いです。
それに対して、家族葬は家族のみの参列となるので、一般的な葬儀に比べ接待などにかける時間も減ります。

そのため、故人との最期の時間を落ち着いて過ごすことができ、じっくりと故人とのお別れができる傾向にあります。

A3故人の意思を尊重するため
実際に故人の意思を尊重するためといった旨の回答はこちらです。

故人が葬儀に招待する方を近親者のみで希望していたため(50代男性)
遺言で家族葬をお願いされたから。(40代女性)
故人があまり周りに知らせたくないと言っていたため(40代女性)
近年では、家族葬を行うことによって従来の形式に縛られず自由なスタイルで葬儀をあげる人もいます。
例えば、故人がお花が好きだった場合は通常の葬儀よりも多くのお花を祭壇に飾って華やかにする、または、故人が生前中につくった芸術作品を家族葬の葬儀の会場に飾る、などです。

故人や家族の意向にそった葬儀をあげやすく、オリジナルのスタイルで葬儀をあげられることから近年家族葬は注目を集めています。

家族葬がおすすめな人

ここまで、家族葬の増加理由についてお話ししましたが、家族葬はどのような人におすすめなのでしょうか。
家族葬がおすすめな人は以下のような人です。

親族に高齢者が多い人
親族が遠方から来る人
費用を抑えたい人
周囲との交流が少ない故人の葬式を行う人
故人が家族葬を希望しており、それを託された人
突然死などで心の整理がつかず、弔問客の対応をする余裕がない人
親族に高齢者が多い人
高齢者の方にとってお通夜や葬儀に両日参列するのは精神的にも身体的にも負担になってしまうことがあります。
また、足元の悪い方などは、まわりの家族の支えが必要になるでしょう。

一般的な葬儀の際は、喪主など故人の遺族は参列者らに対する挨拶などで忙しくしていることが多くあります。
そのため、あまり高齢者の方に目をかけることができないこともあるでしょう。

更に、高齢者の方も一般参列者の方に挨拶をしなければいけない局面もあるでしょう。
よって、親族に高齢者が多い場合は、家族葬を行うことによって、家族で高齢者の方を支え、高齢者の方の負担を精神的にも肉体的にも軽減させることができます。

親族が遠方から来る人
親族が遠方から来る場合、故人とのお別れの時間を、お通夜や葬儀でしか持てない場合が多いです。
そのため、一般参列者が多ければ多いほど、葬儀にて落ち着いて故人との別れを行うことができない場合が多いです。

それ故、親族が遠方から来る場合は、ゆっくりと落ち着いて故人とのお別れの時間を持つためにも家族葬を行うと良いでしょう。

費用を抑えたい人
一般的に、家族葬を行うと費用を抑えることができると言われています。
具体的には、『通夜振舞い』や『精進落とし』など会食にかかる費用、香典返しの返礼品にかかる費用などを削減することができます。

家族葬の費用については、今回の記事の後半部分にまとめてあるのでそちらを参考にしてみてください。

周囲との交流が少ない故人の葬式を行う人
生前に多くの友人・知人をもたなかった方だけではなく、高齢のため同年代の友人・知人が既に亡くなってしまった方の場合はそれほど大規模な葬式を行う必要がないと考えられます。

故人が家族葬を希望しており、それを託された人
故人が生前に「家族葬を行いたい」と意思表示している場合はその希望を叶えてあげるのがよいでしょう。
ただし、実際に葬式を執り行うのは遺族なので、故人の意志を汲みつつも柔軟な対応をすることをおすすめします。

突然死などで心の整理がつかず、弔問客の対応をする余裕がない人
故人の死によって精神的負担を大きく抱えている状態で、弔問者の方に挨拶をしたり、いただいた香典に対して返礼品を選択したりすることが困難な場合があります。

その場合は家族葬を選択するとよいでしょう。

ただし、家族葬に参列しなかった人が後日弔問に度々現れ、一般葬当日に対応するより負担がかかる場合もあるので注意します。

【100名アンケート】家族葬の参列者の範囲

家族葬には何人参列するの?100名以上にアンケート
家族葬を行う場合、故人と血縁関係がある人全員を招待する、というわけにはいきません。
では、家族葬の場合は、どれほどの人数が参列するのでしょうか。

そこで、実際にお墓・霊園比較ナビ編集部がが132名の方に 「あなたが経験した家族葬には何人来ましたか?」 というアンケートをとり調査しました。
こちらがその結果です。

あなたが経験した家族葬には何人来ましたか? アンケート
結果としてもっとも大きい割合は、10人〜20人で全体の約4割という結果になりました。

ここからは、家族葬において大切なポイントなども踏まえながら参列者の範囲について詳しく解説していきます。

家族葬の参列者の範囲
家族葬の参列者の範囲を決めるにあたり大事にしたいポイントはこちらの三つです。

故人との関係性
家族葬の規模
家族葬の予算
それでは、それぞれのポイントについて、実際にお墓・霊園比較ナビ編集部がとったアンケートも踏まえて詳しくみていきたいと思います。

故人との関係性(実際の参列者に関して100名以上にアンケート)
まず大事にすべき点として故人との関係性が挙げられます。
故人との関係が近ければ近いほど、家族葬の参列者としてふさわしい といえるでしょう。

実際の家族葬に参列した方にはどのような人が含まれるのでしょうか。

そこで、お墓・霊園比較ナビ編集部で132名の方に 「家族葬で、故人ともっとも遠い関係の方にはどのような方がいらっしゃいましたか?」 というアンケートをとりました。

Q家族葬にはどういった方が参列しましたか?
多くの方が、以下のような故人と血縁関係のある方で故人の孫や故人の親戚、故人の友人や会社の同僚という回答をしました。

孫。(50代男性)
故人の甥姪(50代男性)
家族ぐるみでお付き合いしていた故人の友人です。(40代女性)
小学校の同級生です。(50代女性)
職場の人(30代女性)
しかしそのほかにも以下の様な回答もありました。

住んでいた地域の自治会長の方(40代男性)
故人が入っていた介護施設のヘルパーの方(30代男性)
基本的に、故人の直系家族(親子、配偶者、兄弟姉妹など)は家族葬には参列します。
その他、親戚は故人との関係性を重視して葬儀に招待するかどうか決めましょう。

また、家族葬とは言っても、家族しか参列できないわけではありません。
場合にもよりますが、 故人と家族ぐるみで仲良かった近隣住民 や 故人の古くからの親友 など故人と深い親交関係にあった人は参列しても問題はありません。

家族葬の規模
『誰を家族葬に招待するか』ということを決める前に大まかに家族葬の規模を決めておくと、参列者の範囲も決めやすいでしょう。
一般的に、家族葬の参列者の人数は 10~30人ほど と言われています。

今日では、

そのため、その範囲内で予め参列者の人数や家族葬の規模を決めておくと良いでしょう。
以下の表は、『家族葬の参列者数』と『家族葬に参列することが予想される人』をまとめたものです。

参列者数    予想される参列者(故人との関係性)
10名前後    子供、親、配偶者、配偶者の親、兄弟姉妹
10~20名    子供、親、配偶者、配偶者の親、兄弟姉妹、従妹姉妹
20~30名    子供、親、配偶者、配偶者の親、兄弟姉妹、従妹姉妹、叔父、叔母、甥、姪
「参列したかったのに呼ばれなかった」と後々トラブルにならないように慎重に範囲を決めます。

家族葬の予算
一般的にお通夜や葬儀は 『参列者が多ければ多いほど、費用もかさむ』 といわれています。
というのも、遺族が参列者に対して飲食物を振舞う『通夜振舞い』や『精進落とし』などが行われたり、参列者からいただいた香典に対して返礼品を返す必要があるからです。

そのため、予め家族葬の予算を決めておき、お通夜や葬儀に必要な費用を引いた上で、『いくら分の費用を通夜振舞いや精進落とし、香典の返礼品にかけられるのか』ということを考えると良いでしょう。
そして、その金額に見合う参列者の人数を計算し、そこから逆算して参列者の範囲を決める、という方法をとるのも良いでしょう。

【100名アンケート】家族葬の費用

「家族葬の増加理由」のところで、家族葬を選ぶ理由に、費用を抑えるためといった旨の解説がありました。
では、実際にはどれほどの金額で家族葬は行われているのでしょうか。

実際にお墓・霊園比較ナビ編集部で132名の方に 「家族葬にかかった費用はいくらでしたか?」 というアンケートをとり調査しました。

こちらがその結果です。

家族葬にかかった費用はいくらでしたか? アンケート
もっとも多いのは全体の約6割の方が回答した100万円以下という結果になりました。
一方で、家族葬にも関わらず、200万円以上の費用がかかったという方全体の3%いるということもわかりました。

ここからは、そういったアンケートも踏まえて家族葬に関して解説していきます。

家族葬の費用について
家族葬の費用①費用内訳(その内訳について60名にアンケート)
家族葬の費用②費用内訳
家族葬の費用③費用を抑える方法
家族葬の費用④注意点
家族葬の費用について
家族葬を行うと費用を抑えられる、と聞いたことがある方もいらっしゃると思います。
実際に、 家族葬を行うことで一般的な葬儀に比べ費用を抑えること ができます。

家族葬の費用①費用内訳(その内訳について60名にアンケート)
続いて家族葬の費用の内訳についてみていきます。

実際に家族葬を行う場合費用の内訳はどのようになるのかは非常に気になる問題かと思われます。
そこで、お墓・霊園比較ナビ編集部で喪主の方に 「喪主の方にお聞きします。葬儀の費用の内訳はどのようになりましたか?」 というアンケートを61名の方にとり、調査しました。

その回答の中からいくつか抜粋したものが以下のようになります。

祭壇費30万円、式場利用費15万円、棺費用10万円、供花料2万円、火葬料10万円、通夜振舞い費用5000円×参列者数、精進落とし費用5000×参列者数、返礼品費用5000円×参列者数、読経料30万円、戒名料20万、御膳料1万円、お車代2万円(50代男性)
祭壇費45万円 式場利用なし 棺桶15万円 花2万円 火葬8万円 通夜振る舞い全部で5万円 戒名10万円(50代女性)
祭壇費25万円、式場利用費20万円、棺代8万円、供花代1万円、火葬代8000円、返礼品代5000円×参列者と香典受取人数分、精進落とし弁当代3500円×参列者、読経代10万円、戒名代10万円、御車代1万円、火葬場送迎車1万円(40代男性)
棺桶27万円、祭壇20万円、お花も懲りましたので8万円ほど、お坊様も10万円以上はお包みしたと思います。戒名はお断りしました。返礼品は細かく覚えていませんが、お15万円ほど。何だかんだと100万円を少し超えたと思います。その他のものは覚えていません。父の葬儀でしたが、身体が大きかったこと、せめて旅立つときぐらいは、棺桶ぐらいは贅沢にと思いました。(50代女性)
葬儀にかかる費用の項目やその金額には非常にばらつきがあることがわかりました。
以下で、一般的とされている費用の内訳やその金額の相場について解説します。

家族葬の費用②費用内訳
葬儀会社によって費目の出し方は異なり、以下の項目名が全てのプランに当てはまるわけではありません。

また会場費や火葬料も地域によって様々です。
参考程度にご覧ください。

※以下は一例です。

項目    費用
祭壇費    20万~80万円
式場利用費    10万~25万円
棺費用    3万~15万円
供花料    1万5千~3万円
火葬料    5万~10万円
通夜振舞い費用    1500~2500円×参列者数分
精進落とし費用    4000~8000×参列者数分
返礼品費用    約3000円×参列者数分
読経料    15万~30万円
戒名料    10万~100万円
御膳料    5000~1万円
お車代    5000~1万円
基本的に以上のものが家族葬の際にかかる費用です。
一般的な葬儀とあまり異ならない部分もありますが、家族葬の場合は参列者数が少ないため、 『通夜振舞い費用』や『精進落とし費用』、『返礼品費用』 が抑えられるでしょう。

更に、家族葬は一般的な葬儀と比べ小規模なものであるため、会場や祭壇も大規模である必要はなく、 『祭壇費』、『式場利用費』、『供花料』 なども下げられる場合があります。

家族葬の費用③費用を抑える方法
家族葬の費用を下げる方法として以下のものをご紹介します。

宗教や宗派にとらわれない
家族葬の生前予約を行う
宗教や宗派にとらわれない
実際に、いま見た家族葬の費用内訳は 仏式の家族葬 をあげた際の予想費用です。
仏式の葬儀をあげる際は、僧侶による読経などがあるため基本的に費用はかさばる傾向にあります。

そのため、宗教や宗派にこだわりのない方は、無宗教の方対象の家族葬を行うことで宗教儀式を省略することができ、そこにかかる費用の削減が望めます。

家族葬の生前予約を行う
多くの葬儀社は、葬儀の生前予約に対する 割引サービス を行っています。
そのような制度は一般的に互助会(ごじょかい)と呼ばれており、生前に葬儀社の会員になることで葬儀の費用を抑えられる場合があります。

ただし、故人が生前契約した時と実際に葬儀を行う時で時代背景や家族の状況が異なっていることも十分考えられます。
つまり、当時選んだプランが必ずしも最適ではないということです。

「プランの変更は可能であるか」など事前に葬儀社に質問・確認しておき、後継者にも自分が選択したプランについてきちんと伝えておきます。

家族葬の費用④注意点
ここまで家族葬の費用についてみてきましたが、注意点として以下のことが挙げられます。

オプションなどを選択すると費用が高くなることがある
地域によって家族葬の費用には偏りがある
オプションなどを選択すると費用が高くなることがある
一般的に、家族葬を行う際は各葬儀社が出している『家族葬パック』などといった、お通夜や告別式に必要なサービスを一括して受け持ってくれる制度を利用することが多いでしょう。
しかし、そこには 通夜振舞いや精進落としなどの飲食費代や香典の返礼品費用 などは含まれていないことが多いです。

そのため、 『オプションを選択すると費用は高くなる可能性がある』 ということはきちんと念頭に置いておきましょう。
葬儀社を比較する際にも、オプションの価格などまで目を通しておくと良いでしょう。

地域によって家族葬の費用には偏りがある
日本国内で考えたときに、 地域によって家族葬にかかる費用は偏りがある ということを念頭に置いておきましょう。
傾向としては、東京都や大阪府、福岡県などは費用が高いことが多いです。

『どの地域で家族葬をあげるのか』や『家族葬をあげる地域のだいたいの相場費用』などを調べておくと良いでしょう。

家族葬にかかる費用については以下の記事で取り上げています。

【100名アンケート】家族葬のメリット

家族葬を行うメリットは何が挙げられるのでしょうか。

Q家族葬のメリットは?
実際にお墓・霊園比較ナビ編集部で132名の方から回収した、「家族葬において最もメリットだと感じたことを教えてください。」というアンケートには、主に以下のような旨の回答がありました

A1 費用を抑えることができる
A2 故人とのお別れを親しい人とじっくりと過ごせる
以下で実際の回答も踏まえながら細かく解説していきます。

A1費用を抑えることができる
『家族葬の費用』の章で見てきたように、家族葬を行うことにより、場合によっては一般的な葬儀に加え費用を抑えることができます。
これは家族葬を行う大きな理由のうちの一つでもあります。

実際に費用を抑えることができるといった旨の回答には以下のようなものがあります。

費用も安く、今後の香典返しもなく良かったです。(50代男性)
家でできるのでコストを抑えられる(50代女性)
会場の規模(費用)を抑えられた事じゃないでしょうか。(40代女性)
特に、『お通夜や葬儀にはあまりお金をかけないでほしい』と、生前中に故人が意向をしめすことも多くあります。
そのような場合も、家族葬を行うことで故人の意向に沿うことができるでしょう。

A2 故人とのお別れを親しい人とじっくりと過ごせる
基本的に家族葬の場合は、遺族の方とも顔見知りで故人との関係のある方が参列することが多いです。
そのため、家族葬では遺族の方が故人とのお別れの時間をじっくりと過ごすことがでくるというメリットが挙げられます。

実際にそういった旨の回答には、以下のようなものがあります。

みんな顔見知りなので、話しやすかった。知らない人と話すこともなく、気が楽だった。(50代男性)
皆良く知っている人なので、余計な気遣いをしなくてすむぶん負担が少ない。(40代男性)
皆さんお知り合いで、悲しい中にも、こんなこともあったね等々、思い出話などもありながら和やかに進み、変な話ですが、笑顔で見送ることができたことがメリットだと思います。(50代女性)
身内だけで出来るので葬儀の段取りに融通が利いた。(40代女性)
一般的にお通夜や葬儀の際には、遺族は参列者や僧侶への挨拶などで慌ただしくしており、じっくりと故人を偲び、最後の時間を過ごすということが少し困難な状況にある場合があります。
対して、家族葬だと参列者は全員気の知れた親族であるため、リラックスした雰囲気で故人との最期の時間をじっくりと過ごすことができます。

このことも家族葬を行う大きな理由のうちの一つでしょう。

【100名アンケート】家族葬のデメリット

ここまで、家族葬を行うメリットについてみてきましたが、デメリットとしては何が挙げられるのでしょうか。

実際に132名の方に、 「家族葬において最もデメリットだと感じたことを教えてください。」 というアンケートを取り、調査しました。

Q家族葬でデメリットだと感じたことは?
家族葬を行うデメリットについての回答は、大きく分けて以下の2つのような旨の回答になりました。

参列者の範囲を決めるのが難しい
後日弔問客の対応に追われることがある
以下で、実際の回答も紹介しながら、細かく解説していきます。

A1参列者の範囲を決めるのが難しい
家族葬を行うとなると喪主側の家族は、まず、 『誰を招待するのか』 という問題に直面することになります。
特に家族、親族が多い場合はなおさら参列者の範囲を決めるのは難しいでしょう。

故人と関わりのあった人たちの気持ちを汲んであげることが重要です。

実際に家族葬を行った方が思うデメリットで、「参列者の範囲を決めるのが難しい」といった旨の回答の一部はこちらです。

家族葬は、誰を呼ぶのかを慎重に選ばないといけないので大変だと思った。(50代男性)
家族のように近い存在の方が複数いる場合、どのあたりの方までに声をかけるか判断が難しいこと。(30代男性)
祖母に友人が沢山いたので全員呼びたかったが、親戚の反対もあり呼べない人がいたので、その方に対して申し訳ない気持ちになった。(50代女性)
送り出したいという方に来てもらえなかったことですかね。あまり来てもらいすぎるとうちだけ呼ばれないなどの軋轢が発生する可能性があるので…(30代女性)
後にトラブルに繋がるのを防ぐためにも、参列者の範囲を決める際は家族ときちんと相談して決めたいものです。
また、家族葬を選択したい旨を本人がエンディングノート等に文書化しておくことで親族の合意も得られやすくなるでしょう。
ノートには自分の意志だけではなく、葬式を行う時の状況によって柔軟に対応するよう書いておく(振り幅をつけておく)と遺族も対応しやすいです。

A2後日弔問客の対応に追われることがある
葬儀当日に参列出来なかった人が後日弔問に訪れ、その対応に追われることがあります。
実際に家族葬を行った方が思うデメリットで、「後日弔問客の対応に追われることがある」といった旨の回答の一部はこちらです。

後ほど、訃報を知り、お線香をあげに来てくださる方も多く、返礼品が足らないことにこまりました。(50代男性)
後ほど、訃報を知り、お線香をあげに来てくださる方も多く、返礼品が足らないことにこまりました。(40代男性)
何で知らせてくれなかったと文句を後から言われる(40代女性)
後々生前よくしていた人などが香典を受け取って欲しいと自宅に来たりする。(40代女性)
家族葬には呼ばれない方なので、遺族の方とはそこまでの面識がない方が弔問されることも多く、そういったことからも対応に気を使い、大変に感じてしまうということもあると言われています。

事前の連絡などは、できる限り行い、葬儀後のトラブルなどないように準備しましょう。

家族葬の喪主側のマナー

家族葬を行うにあたり、喪主側が気を付けるべきマナーはどのようなものがあるのでしょうか。
基本的に以下の通りです。

訃報連絡について
香典、供花の扱いについて明記する
訃報連絡について
訃報連絡を行う際は、『故人と関係の深かった人』から行うようにしましょう。
特に、家族葬に招待する予定の人にはすぐに訃報連絡を行い、家族葬の日程や場所についてもわかり次第早めに伝えるようにしましょう。

一方、家族葬に招待する予定のない方については、『家族のみで式を行う』という旨を明確に伝え、誤って参列してしまうことがないようにしましょう。
特に、喪主の会社関係者に伝える際には『どれくらい休暇をいただくか』などということも伝え、仕事への影響は最小限に抑えたいものです。

香典、供花の扱いについて明記する
家族葬を行う際に、参列者は香典や供花の扱いに困ることが多くあります。
そのため、喪主は必ず 香典や供花の扱いについて明記しましょう。

特に、香典や供花を受け取らない際は、早めにその旨を伝えなければ、用意をしてしまう参列者の方も出てくるので、そのことを考慮に入れてなるべく早く決断を出すようにしましょう。

【図解解説】家族葬の流れ

家族葬を行う場合、どのような流れで執り行われるのでしょうか。
ここでは、お通夜当日、告別式当日それぞれの家族葬の流れについてみていきたいと思います。

家族葬の流れ①お通夜当日
基本的には、家族葬のお通夜を行う場合は以下のような流れを踏むことになります。
ただし、地域や宗派によって順番や内容が異なることがあります。

項目
1    集合、僧侶への挨拶
2    受付
3    お通夜開式
4    僧侶による読経、焼香
5    喪主の挨拶
6    お通夜閉式
7    通夜振舞い
家族葬の規模が小さい場合は受付は行われないこともあります。

家族葬の流れ②告別式当日
以下は、家族葬の告別式当日の流れをまとめたものです。

項目
1    集合
2    受付
3    告別式開式
4    僧侶による読経
5    弔電奉読、焼香
6    喪主の挨拶
7    告別式閉式
8    出棺
9    火葬、骨上げ
10    初七日法要
11    精進落とし
基本的には、一般的な告別式当日の流れと変わりません。
ただし、精進落としが行われない場合もあります。
また、初七日法要が⑤の後に行われる場合もあります。

家族葬の通夜の流れについては以下の記事をご覧ください。

【渡辺先生監修&アンケート】家族葬の葬儀社の選び方

家族葬を行う際に依頼する葬儀社はどのようにして選べばよいのでしょうか。

そこで、実際にお墓・霊園比較ナビ編集部が 「葬儀社を選ぶにあたって、気をつけるべきことを教えてください。」 というアンケートを132名にとり、調査しました。

Q葬儀社選びに気をつけることは?
回答のなかで特に多かった回答を以下の二つに分けて解説していきます。

A1 費用が予算にあっているか
A2 信頼できる葬儀社かどうか
A1見積もりを丁寧に出してくれるか
実際の回答で、「見積もりを丁寧に出してくれるか」といった旨の回答には、以下のようなものがありました。

全部お任せでしくれるのか、プランがどこまでの料金なのかの事前の確認。(50代男性)
葬儀にかかる全ての料金を提示できる葬儀社を選ぶこと。(50代女性)
無駄な料金を省いている、負担額が少なくともきちんと出来る所。故人はお金をかけなくていいと言っていたので必要最低限で近くですぐ対応して下さる所。(50代女性)
家族葬を行うにあたり、あらかじめ葬儀にかけられる費用を決めておきましょう。
葬儀社によっても、家族葬にかかる費用が大きく異なることがあります。

予め予算を決めておくことで、各葬儀社はその価格に見合った家族葬のスタイルを提供してくるでしょう。
一般的に見積書などを作成する葬儀社が多いです。

ただし注意すべきなのは 『家族葬がパックになっている場合などは、オプションで費用が掛かることが多い』 ということです。
例えば、通夜振舞いや香典の返礼品などの費用は家族葬のパックには含まれていないことが多く、通夜振舞いなどを行う場合はパックとは別で支払う必要があることが多いです。

A2信頼できる葬儀社かどうか
葬儀社選びの際に気をつける点として、実際に「信頼できる葬儀社かどうか」といった旨の回答はこちらです。

値段もそうだがサポートや心遣いなどができそうかどうか。(50代男性)
担当者がコロコロ変わるところはやめた方が良いですね(50代男性)
宗教ごとのルールにも柔軟に対応できる方に相談するべき(40代女性)
やっぱり親身にしてくれるところ、希望をできる限り引き出してくれるところを選ぶのが一番です。正直故人の家族はそれどころではない部分もあるので。(50代女性)
家族葬は、身内のみで葬儀を行うため、一般的な葬儀とは異なりオリジナル性をだしたいという方もいらっしゃることと思います。
近年では、故人の趣味に合わせてお花を従来の式よりもおおく飾ったり、故人のお気に入りの写真などを多く祭壇に飾ったり、様々なスタイルの家族葬があります。

そのため、故人や遺族の希望に沿った家族葬を行う際に、親身になって相談にのってくれる葬儀社は、喪主側にとっても心強い存在になります。
更に、お通夜や葬儀を行う際は、多額の費用もかかり、故人や遺族のプライベートな情報もある程度は葬儀社に伝えることになります。

そのため、信頼て、親身に相談できる葬儀社に家族葬を頼む、ということはとても大切なポイントになります。

渡邊松枝
渡邊松枝
Q:葬儀社が信頼できるかどうかはどうやって判断すればいいですか?

A:以下の5つのポイントを参考にしてください。
①必要な設備が整っていること
②細部までしっかり丁寧に説明してくれること
③話を聞いて質問にきちんと答えてくれること
④見積もりの各項目についても説明してくれること
⑤希望にそった提案や見積もりを出してくれること

「葬式が終わった後でも何か困ったことがあったら聞いてもいいですか?」といった質問に対し、「いつでもどうぞ」など親身な姿勢を見せてくれる葬儀社であれば信頼できる可能性が高いです。

【渡辺先生監修】家族葬のトラブル・注意点

家族葬を行う際にトラブルに繋がりやすい事柄とはどのようなものが挙げられるのでしょうか。
更に、そのようなトラブルを防ぐためにはどのようなことに注意すればよいのでしょうか。

まずは、家族葬を行うにあたりトラブルになる傾向にある主な要因をみていきましょう。

参列者の範囲
香典を受け取るか否か
会社に連絡を入れるかどうか
僧侶を呼ばない家族葬
参列者の範囲
親族が多いときなどはすべての親戚を家族葬に招待することは困難なことがあります。
しかし、中には『親戚なのに家族葬に招待されなかった』などと疎外感を感じてしまう親戚の方も出てくるでしょう。

また、後日弔問に訪れる方が相次ぎ、その対応に追われてしまうということもあります。

そのため、家族葬の参列者の範囲を決める際にはきちんとこのような可能性も考慮にいれて考えるようにしましょう。

更に、家族葬に招待しなかった場合は、後日きちんと訃報連絡と家族葬にて葬儀を無事執り行ったという旨を必ず連絡するようにしましょう。

香典を受け取るか否か
家族葬において 香典を受け取るかどうか ということをきちんと決めなけらば、後にトラブルにつながる可能性があります。
基本的に、家族葬は香典は不要との認識が広がっていますが、多くの人は葬儀の際には香典を持参するのが当たり前だと考えているでしょう。

そのため、混乱をふせぐためにも香典の扱いについてはきちんと喪主側の意向を示す必要があります。

渡邊松枝
渡邊松枝
Q:「香典は不要」と事前に明記していても参列者の方が当日持参された場合はどうすればよいですか?

A:人によって考え方が異なり、絶対的に正しい対応はありません。

基本的には、辞退の旨を葬儀前と受付のタイミングで二重にきちんとご連絡しておけば理解していただけるでしょう。

他の参列者の方の前で受け取るとトラブルにつながることがあるので、原則としては一貫してお断りするのがよいでしょう。

「どうしても」と言われて対応が難しい場合は「その件については後ほど対応させて頂きます」というスタンスをとってもいいでしょう。

会社に連絡を入れるかどうか
家族葬を行う際に、会社に連絡を入れるべきか悩んだことがある方もいらっしゃることと思います。
会社に連絡を入れることで、身内の不幸が会社や取引先にまで伝わってしまい厄介なことにつながると考える方もいらっしゃるでしょう。

どうしても嫌であれば会社への連絡は無理にする必要はありませんが、基本的には会社には家族葬を行う旨などはきちんと伝えるようにしましょう。

会社への家族葬の伝え方などについては以下の記事で取り上げています。

家族葬を会社に伝えるメリット・デメリット!会社への連絡内容は?
家族葬を会社に伝えるメリット・デメリット!会社への連絡内容は?
お墓・霊園比較ナビ編集部
僧侶を呼ばない家族葬
渡邊松枝
渡邊松枝
Q:僧侶を呼ばずに家族葬を執り行うことは可能ですか?

A:可能ですが、問題が出てくる可能性があります。
宗教の縛りがない民間の霊園等に遺骨を収める方であれば特に問題はありませんが、菩提寺がある方は戒名を受けられず納骨がスムーズにいかないことがあります。

家族葬についての理解を深めましょう

今回の記事では家族葬にまつわる様々なことについてみてきました。

具体的には、

家族葬とは
家族葬の増加理由
家族葬の参列者の範囲
家族葬の費用
家族葬のメリット
家族葬のデメリット
家族葬の喪主側のマナー
家族葬の葬儀社の選び方
家族葬のトラブル、注意点
について詳しく述べてきました。

家族葬とはいっても、様々形態や規模のものがあり、費用も家族葬の形態や参列者数、地域によって異なってきます。
そのため、どのような家族葬を行いたいのか、故人や遺族の意向も踏まえじっくりと決める必要があります。

信頼のできる葬儀社を見つけ、費用や家族葬の形態などしっかりと相談することはとても良いことです。
是非、皆さんのスタイルに合った家族葬を行ってください。

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