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葬儀

2024.11.29

葬儀の種類による違いや費用相場をわかりやすく解説

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葬儀は、大切な家族との最後のお別れの儀式です。お別れは突然のことが多いため、事前に準備しておくことが難しいですよね。あとになって「もっとこうすれば良かった・・・」と悔いを残さないために、お葬式の形式や、悩まれる方の多い費用などを詳しく記事にしています。
記事を読んで、ご家族皆さんが納得のいく葬儀を執り行うための知識を深めておきましょう。

葬儀の基本的な種類

葬儀の形は年々変わってきており、現在は故人の意向や費用などに応じて選択肢が増えています。現代の日本で一般的な葬儀は主に「一般葬」「家族葬」「一日葬」「直葬」の4つです。

平成29年の政府調査によると、昔からある「一般葬」が減少傾向にあり、「家族葬」「直葬」「一日葬」が増加しています。一般葬に比べて参列者数、葬儀にかかる日数、費用を抑えられるこれらの増加は、葬儀の簡素化を望む家族が増えていることを伺わせます。


4種類の葬儀の特徴と費用

代表的な4種類の葬儀について、「葬儀の内容」「参列者の人数」「費用相場」「メリット・デメリット」の項目を比較しながら、特徴と費用についてご紹介します。

一般葬

どのような葬儀?
日本の伝統的な葬儀形式として広く知られています。通夜から告別式、火葬までの一連の儀式を執り行います。

参列者の数
50人~200人程度が一般的です。親戚、友人、職場関係者など幅広い人が参列できます。

費用相場
150~300万円程度。規模により変動します。
メリット
多くの人々が故人と最後のお別れができる点がメリットといえるでしょう。

デメリット
費用が高額になりがちだったり、会場の手配や参列者への連絡が必要だったりと、遺族の精神的・金銭的負担が大きいです。

家族葬

どのような葬儀?
近親者のみで執り行う小規模な葬儀形式です。故人や家族の希望があれば、家族だけに限らず親しい友人なども参列できます。

参列者の数
一般的に5~30人程度。故人と特に親しい関係にあった人々が集まります。

費用相場
一般的な相場は50~150万円程度。規模により変動します。
メリット
故人を身近な人々で静かに送れることや、費用面での負担軽減、故人の意向を反映しやすいなどがあります。準備や段取りを簡素化できるため、ご遺族の負担も軽減できます。

デメリット
参列できる人数が限られるため、弔問に来たい人々の心情への配慮が必要です。後日、別途の手続きや挨拶回りが必要になることもあります。

一日葬

どのような葬儀?
通夜を行わず、告別式から火葬までを1日で完結させる新しい葬儀形式です。

参列者の数
家族葬と同程度の5人から30人程度が一般的です。家族葬と異なり、参列者に制限はありません。

費用相場
40万円から120万円程度。通夜を省略するため、経費が抑えられます。
メリット
1日で終わるため、遠方からの参列者への宿泊先手配などが不要です。

デメリット
通夜があれば仕事終わりに参列できますが、一日葬には通夜がないため、昼間に行われる告別式には仕事の都合で参列できない人が出てきてしまいます。当日のスケジュールが密になりやすいため、故人とのお別れの時間がゆっくりとれないデメリットもあります。

直葬(火葬式)

どのような葬儀?
通夜、告別式を行わず、火葬のみを行う葬儀形式です。

参列者の数
近親者のみの5~10人程度となることが一般的です。

費用相場
20万円から50万円程度。一般葬、家族葬、一日葬と比べて最も費用を抑えられます。
メリット
費用を抑えられる、手続きや準備が簡素化されるため遺族の負担が少ないことがメリットです。

デメリット
通常の葬儀の形式を省略するため、親族の理解が得られにくかったり、菩提寺に納骨を認めてもらえない可能性があります。

宗教による葬儀の違い

日本では仏式が9割を占めますが、ほかにも神式やキリスト教式、宗教に囚われない無宗教葬儀などがあります。

無宗教葬儀以外は、細かい儀式の呼び方やプログラムに違いはありますが、おおむね通夜~告別式~火葬という流れは共通しています。どの形式の葬儀においても、故人を偲ぶ気持ちが最も大切です。

仏式

日本で最も一般的な葬儀形式です。お坊さんがお経をあげ、遺族や参列者は焼香をお供えします。通夜から始まり、翌日の告別式、そして火葬という流れが基本です。
仏式葬儀では黒の服装が一般的で、遺族は喪服を着用します。49日までの法要があり、その後も節目ごとに法事を行います。

神式(神葬祭)

神道の作法に則って行われる葬儀で、正式には葬場祭といいます。遺族、参列者一同が玉串をささげ、死のけがれを清め、御霊を慰め、神として祀る儀式です。仏式と同様に、通夜、告別式、火葬という流れです。

キリスト教式

キリスト教式の葬儀は、牧師による祈りと説教を中心に進められます。教会で行われることが多く、讃美歌を歌ったり、聖書の言葉を朗読したりすることが特徴です。

無宗教葬儀

特定の宗教や宗派にとらわれない、新しい形の葬儀スタイルです。故人の人生や想いを中心に据え、音楽や映像、思い出の品々などを用いて、より自由な形式で行われます。司会進行は葬儀司会者が務め、読経や祝詞などの宗教的な要素を省くことができます。

最近増えている新しい葬儀の形

近年、従来の形式にとらわれない葬儀が増えています。自然葬は、お寺やお墓への納骨をせず、自然の中に埋葬、散骨する方法です。この他、故人の好きな音楽を中心にした音楽葬、存命中にお世話になった方々を招いて行う生前葬などがあります。

自然葬

自然葬は、遺骨を海や山に散布し、大自然へ還す葬送方法です。散骨とも呼ばれ、故人の思い出の場所や希望の土地で行えます。散骨する場所により、樹木葬、海洋葬、空中葬などが当てはまります。

法律上の制約はありますが、実施場所の自由度が高く、費用も比較的抑えられるのがメリットです。永代供養の必要がなく、世界中どこでも可能なため、自然を愛した方や、特定の場所への思い入れが強い方に選ばれています。

音楽葬

音楽葬は、故人の好きな音楽や思い出の曲を中心に執り行う葬儀スタイルです。生演奏やビデオ映像を交えながら、故人の人生を音楽で振り返ります。

宗教色を抑えた中で、参列者全員で歌を歌ったり、故人の演奏映像を流したりと、より個性的な送り方が可能です。音楽家や音楽愛好家を中心に、支持が広がっています。

生前葬

生前葬は、本人が存命中に「お別れの会」を開く新しい形の葬儀です。親族や友人と共に思い出を語り合い、感謝の気持ちを直接伝えられる機会となります。

本人の意向を反映した会を開けることや、遺族の負担軽減にもつながるとして注目されています。形式は自由で、パーティー形式で行うケースもあります。

葬儀の種類を選ぶ4つのポイント

葬儀の種類を選ぶ際には、故人の希望を尊重しつつ、家族の負担を考慮して現実的に無理のない葬儀の形式を選択しましょう。葬儀を選ぶ際のポイントが4つあるため、選択するときの参考にしてください。

故人の希望

故人が「こんなお葬式がいい」と生前に話していたことがあれば、それを第一に考えましょう。宗教や形式、規模など現実的に難しい点があれば、家族で話し合い、できるだけ希望を取り入れられるように工夫しましょう。

予算

一般的な葬儀費用は50万円から300万円と幅広いです。家族の経済状況に合わせて選択しましょう。保険や互助会に加入している場合は給付金額を確認し、現実的な予算を立てましょう。

参列者の規模

故人の交友関係や社会的立場によって、呼ぶべき参列者の数が変わってきます。会社関係者や地域の方々まで広く声をかけるのか、親族や親しい友人だけにするのかによっても葬儀の形式が変わります。

家族の負担

葬儀の準備や進行は、残された家族にとって大きな負担となります。特に高齢の遺族がいる場合は、体力的・精神的な負担を考慮し、簡素化された形式を選ぶことも検討しましょう。

葬儀費用の準備方法

葬儀費用を前もって用意しておくには保険・互助会の積立・各種補助金などがあります。残された家族が慌てないためにも計画的に用意しておくことをおすすめします。

葬儀保険

生命保険の一種で、月々の掛け金を支払うことで葬儀費用を保障してくれる仕組みです。掛け金が少額であること、高齢でも加入できること、亡くなった際に保険金が速やかに支払われること、などの特徴があります。近年は葬儀社と提携して、保険金で直接葬儀費用を支払えるサービスも出てきています。

冠婚葬祭互助会

毎月一定額を積み立てて、将来の葬儀費用に備える仕組みが「冠婚葬祭互助会」です。
お葬式だけでなく、結婚式など人生の節目に必要なお金を前もって積み立てておくものです。加入者割引や特典などを受けられるメリットがあります。

補助金・助成金

故人が保険に加入していた場合、自治体が葬儀や埋葬にかかった費用を補助してくれる制度です。
自治体によって金額や条件は異なりますが、一般的に2万円~5万円程度の補助が受けられます。申請は通常、葬儀後に行い、必要書類を提出することで支給されます。事前に居住地の自治体で確認してみてください。

まとめ

現代の日本では「一般葬」「家族葬」「一日葬」「直葬」の4つの葬儀形式が主流となっています。家族の形や地域のあり方が変わってきたことなどを背景に、従来の一般葬から、より小規模な葬儀形式に移り変わってきています。

その他、宗教による葬儀の違いや、自由なスタイルの葬儀についても紹介しました。
どの形式を選ぶかは、故人の希望、予算や参列者の人数、遺族の負担なども考えて決めるとよいでしょう。

葬儀は大切な人との最後のお別れの場所です。それぞれの葬儀の特徴を踏まえたうえで、その人らしく、周りの人々が心を込めてお別れできる形を選ぶと、心に残る大切な時間になるのではないでしょうか。

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