初盆とは49日が過ぎてから最初のお盆のこと
初盆とは、「49日が過ぎてから最初のお盆のこと」です。
初盆は、故人が亡くなってから家に帰ってこられる最初の法要でもあるため、 ほかの年のお盆よりも盛大に供養する傾向があります。
そのため盆棚などに飾り付けをして華やかに行われます。初盆には、 お墓を掃除し盆提灯に灯をともし、迎え火を焚くのが習わし です。
初盆法要で包む金額、最も多いのは「10,000円以下」
多くの方が気になるのが「香典にいくら包めばいいのか」だと思います。
では、実際にはどれぐらい包まれているのでしょうか?
第三人生編集部が106名の方を対象に 「親戚の初盆の法要に香典を用意する場合、いくら包みますか?」 というアンケートをとりました。
・ 10,000円以下:一番多く、全体の35%の回答者が選びました。
・ 5,000円以下:次に多く、30%の回答者が選びました。
この結果からも、初盆の香典額として5,000円〜10,000円を包む人が半数以上を占めることがわかります。
年齢ごとによる香典金額の相場
香典の金額は、出す人の年齢によっても変わります。
年齢とともに収入が増えることや、社会的責任が大きくなるため、香典金額も上がる傾向にあります。
以下は年齢別の香典金額例です。
・両親
20代 1万~3万
30代 1万~5万
40代以降 1万~5万
・子ども
20代 1万~3万
30代 1万~3万
40代以降 1万~5万
・兄弟姉妹
20代 1万~3万
30代 1万~3万
40代以降 1万~5万
・祖父母
20代 3千~3万
30代 3千~3万
40代以降 5千~3万
・いとこ
20代 3千~1万
30代 3千~1万
40代以降 3千~1万
初盆は通常のお盆よりも盛大に行われるため、香典の金額も高くなることが一般的です。
ただし、香典金額には決まった相場はなく、あくまで目安に過ぎません。
故人や遺族への気持ちを大切にし、金額を決めるようにしてください。
故人との関係性ごとによる香典の金額目安
初盆の香典金額は、個人との関係性によっても異なります。
一般的な目安として、以下を参考にしてください。
・ 知人・友人:5千円~1万円
・ 両親や兄弟姉妹:約3万円
・ 本家から分家への参列:5万円~10万円
このように、関係性や状況に応じて香典金額は大きく異なるため、参列前に確認しておくことが大切です。
香典の金額には会食費が含まれる場合がある
初盆には会食が行われることがあり、これを「お斎(おとき)」と呼びますが、一般的な法要の会食と内容に大きな違いはありません。
会食への出席の有無によって香典の金額相場は変わりますが、会食費は香典金額に含まれており、別途渡すものではないことを理解しておいてください。
初盆の香典金額は様々な要因で異なる
初盆の香典の金額相場は他の法要と同様に以下のような様々な点によって異なってきます。
・ 故人との関係性
・ 会食の出席の有無
・ 個人か夫婦か
・ 香典を出す人の年齢
・ 故人との関係性
香典の金額相場は、特に故人との関係性が金額に大きく影響してきます。
友人であっても、故人との親密さによって金額が変動することがあります。
初盆の香典袋:一般的に選ばれるのは「黒と白の水引」
初盆の香典袋には、地域によって違いがありますが、一般的に全国で使用されるのは黒と白の水引です。
これは弔事全般に適用されます。
しかし、関西や北陸地方では、黄色と白の水引の香典袋を使うこともあります。
地域や宗派による違いがあるため、法要前に確認しておくようにしましょう。
香典袋の種類は包む金額によって金額異なる
初盆の香典袋は包む金額によって変わってきます。
香典袋は、包む金額に応じて異なります。
・ 5万円未満:一般的な香典袋
・ 5万円以上:中金封
・ 10万円以上:大金封
また、香典袋には薄墨で名前を書くのがマナーです。
もし薄墨がない場合、市販のネームペンでも問題ありませんが、できれば避けたほうが良いとされています。
香典袋の外袋・中袋の書き方
香典を包む際、外袋(表書き)と中袋の書き方にはマナーがあります。
氏名や金額、住所の記載方法を誤ると失礼にあたることもあるため、正しい書き方を確認しておきましょう。
表書き
香典の表書きには、宗派に応じた言葉を記入します。
一般的には「御霊前」や「御仏前」などが使われますが、宗派によって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。
香典を出す人の名前はフルネームで記入します。
名前は香典袋の下段の中央部分に書きます。
夫婦で香典を出す場合は、夫の名前を記入し、その左側に妻の名前を記入するか、夫の名前だけを記入しましょう。
また、故人が会社の同僚や上司、部下だった場合、名前の右上に会社名を記載すると、遺族がその関係を把握しやすいです。
表書きについては、以下を参考に記載してください。
通夜~三十五日:御霊前
四十九日以降:御仏前
通夜~法要全般:御香料・御香典
中袋
中袋の表面には、包んだ金額を漢数字で記入します。
例えば「金伍万円」など、旧字体で書きます。
金額の最初に「金」を書き、その後に金額を漢数字で記入することがマナーです。
そして、裏面左下に郵便番号・住所・名前を記載します。
初盆の香典は袱紗(ふくさ)に包むのがマナー
初盆の際、香典を直接手渡しすることは、礼儀に欠けるとされています。
そのため、香典は袱紗(ふくさ)に包んで渡すのがマナーです。
袱紗が手元にない場合、家庭にあるハンカチや風呂敷を代用することができます。
代用する際は、無地で暗めの色合いのものを選びましょう。
香典を渡すときは必ず一言添える
初盆の際に香典を渡す際には、以下のマナーを守ることが重要です。
一言添える
香典を手渡す前に、「ご愁傷様です」や「お悔やみ申し上げます」といった言葉を添えることで、故人への哀悼の意と遺族への配慮を示しましょう。
香典袋の向き
香典袋は、受取人側が正面を向くようにして渡すことが望ましいとされています。
袱紗の扱い
香典を渡す直前に、袱紗を受取人の目の前で外すことがマナーです。
これにより、丁寧な礼儀や敬意を示すことができます。
香典返しのお礼は不要
香典返しをもらった際にお礼をするべきか悩むかもしれませんが、基本的に必要ありません。
香典返し自体が香典へのお礼の意味を持つため、さらにお礼を重ねるとかえって失礼にあたります。
また、「無事に法要を終えた」という区切りの意味もあるため、お礼をすると「不幸が長引く」と捉えることもできてしまうので、控えるようにしましょう。
香典返しの到着報告は失礼に当たらない
香典返しのお礼は不要ですが、品物が無事届いたことを伝えるのは失礼にはあたりません。
報告の方法として、手紙・はがき・電話があり、それぞれ簡潔に伝えることが大切です。
特に電話では、相手の負担にならないよう短時間で済ませ、感謝の言葉を直接使わないよう注意しましょう。
また、葬儀当日に香典返しを受け取った場合は、控えめに「ご丁寧に恐れ入ります」と伝えるのが適切です。
ただし、どちらの方法においても、香典返しに対して直接『ありがとうございます』と伝えるのは控えましょう。
初盆の香典を正しく用意し、故人を偲びましょう
初盆の香典は、通常持参するのが一般的です。
金額は5千円〜1万円が目安で、会食に参加する場合は1人あたり3千円を加えると良いでしょう。
表書きには「御仏前」や「御霊前」がよく使われますが、地域によって違うこともあるので、事前に確認しておくのが重要です。
記入は薄墨の毛筆ペンで、金額は4や9を避け、新札を使う際は折り目をつけて包んでください。
また、お札の向きも揃えることを忘れずに。
初盆は故人を偲ぶ大切な日ですので、金額よりも心を込めて準備をしましょう。