高血圧改善!血圧を下げる食べ物とコツ
現代社会では高血圧は多くの人が抱える健康問題の一つです。特に高齢者にとっての高血圧は心疾患や脳卒中などのリスクを高めるため、早期の対策が重要です。
この記事では、血圧を下げる効果があるとされる食べ物とその食べ方のコツを紹介します。健康的な生活習慣の一環としてぜひ実践してみてください。
高血圧と食事の関係
高血圧とは?
高血圧は、動脈の壁にかかる圧力が高くなる状態を指します。これが慢性的に続くと、心臓や血管に負担がかかり、深刻な健康問題を引き起こす可能性があります。
高血圧の原因には遺伝的要素や食事、生活習慣が大きく関与していると言われていますが、高齢者における高血圧は「血管の老化」が主な原因とされています。
血管の老化によって血流が悪くなり、より強い力で心臓から血液を押し出さなければならず、その結果血圧が高くなりやすいのです。
血管はもちろん、心臓にも大きな負担がかかり、心臓の血管で血流に何らかのトラブルが生じてしまうと心臓疾患になる可能性があります。心臓だけではなく、糖尿病や脳卒中、腎臓病などの様々な病気を引き起こすリスクを高めます。
高齢者にとっての高血圧は、命にかかわる病をもたらします。日頃から血圧を測定し、高血圧になった場合はすぐに病院へ相談、治療することをおすすめします。
食事が血圧にあたえる影響
塩分の摂り過ぎや不健康な食事は血圧を上げる要因となります。
高齢になると味覚が鈍くなるため、濃い味を好みやすくなる傾向があります。そして体力が落ちると調理することも面倒になり外食や惣菜を購入する機会が増えてしまうことも、塩分の摂り過ぎにつながってしまいます。
そのため、高齢者にとって食事は非常に大切です。食習慣の乱れや食事の偏りがあれば見直し、適切な栄養素を含む食べ物を摂取することで、血圧をコントロールできます。
では、どのような食べ物を摂ると良いのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
血圧を下げる食べ物の紹介
葉野菜
葉野菜は血圧上昇を抑えるカリウムや血圧をさげる効果があるマグネシウムが豊富で、血圧を下げる効果があります。具体的には、ほうれん草や小松菜が挙げられます。これらは、カロリーが低く、他の野菜と比べてカルシウムを多く含んでいます。
カルシウムは血圧の安定に役立つ栄養素と言われています。ほうれん草も小松菜も、日常の食事に取り入れやすい食材です。簡単な調理法としては、サラダやスムージーに加えるのがおすすめです。特にほうれん草は鉄分やリンも含んでおり、生でも美味しく食べられるので積極的に摂りましょう。
果物
バナナやベリー類などの果物も、血圧を下げるのに有効です。
特にバナナにはカリウムやマグネシウムが多く含まれます。マグネシウムはカルシウムと一緒に働くため、カルシウムが豊富な食材と一緒に食べるのがおすすめです。
例えば、ヨーグルトや牛乳にバナナをいれると美味しくマグネシウムとカルシウムを摂取できます。
その他にもビタミンB群やビタミンC、食物繊維なども豊富なので、朝食や間食として手軽に取り入れることができます。
乳製品
カルシウムは血圧をさげる効果が期待できるとされています。カルシウムを多く含む食べ物といえば乳製品を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。手軽に取り入れられる牛乳やヨーグルト、チーズには、カルシウムが豊富です。乳製品に含まれているカルシウムは体内に吸収されやすい特徴を持っているので、毎日「食べる」「飲む」どちらかで取り入れられるといいですね。
無糖のヨーグルトは、フルーツと一緒に摂ると食べやすくなります。先ほど紹介したバナナとともに、間食やデザートとして取り入れると良いでしょう。
きのこ
きのこは、血圧を下げる効果が高く、カロリーも低いためダイエット中の方にもおすすめです。さらに、きのこは旨味や香りが強いため、減塩効果も期待できます。
きのこの中でも特にしいたけやブナシメジにはカリウムが豊富に含まれ、高血圧予防に効果的とされています。このカリウムは過剰な塩分を排出し、血圧を下げる作用があります。
他にもきのこにはビタミンB群や免疫力を高めるβグルカンなど多くの栄養素がバランスよく含まれています。
そして、まいたけにはMXフラクションという、血管系の生活習慣病に有効な成分が含まれています。どのきのこも手軽に入手できるため、毎日の食事に取り入れやすいですね。
栄養素を損なわないために調理の際は水洗いを避け、汚れがふき取る程度にし、スープや鍋料理で溶けだした栄養素を汁ごと摂取することをおすすめします。
魚
サーモンやマグロなどの脂肪の多い魚には、オメガ3脂肪酸が豊富に含まれており、血圧を下げる効果があります。これらの魚はグリルや蒸し焼きにすることで、簡単に調理できます。
他にも青魚と呼ばれるいわしやさば、あじ、さんまには不飽和脂肪酸のEPAやDHAという成分が含まれています。
EPAは血栓予防に効果があるとされ、DHAは脳細胞の活性化に効果があるとされているため、記憶力の低下予防にもつながります。
豆類
豆類には、植物性たんぱく質や食物繊維が豊富に含まれており、血圧を下げる効果があります。
特に大豆はタンパク質やカルシウム、カリウム、ビタミンEなど、カラダに必要な栄養素と、血圧の上昇を防ぐ栄養素を含んでいます。
大豆を使った「豆腐」や「おから」なども栄養素は大きく変わりません。また、「納豆」は発酵することによって「ナットウキナーゼ」という大豆が本来持たない栄養素が加わっています。この「ナットウキナーゼ」は血栓のもとになるタンパク質を分解し、高血圧や動脈硬化を予防する効果があるとされています。
どれも日常の食事に取り入れやすいものなので、日々の料理に活用しましょう。
大豆以外にもレンズ豆やひよこ豆は、サラダやスープに加えると食べやすくなります。は低カロリーで栄養価が高いので、ダイエット中の方にもおすすめです。
ハーブとスパイス
脂肪や塩分を減らした食事は、味が薄かったり、物足りなさを感じた経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。料理への香付けに使用されるハーブや辛さを加えるスパイスは、料理の味を引き締めるため、塩分を減らすための良い代替品として挙げられます。特に、バジルやオレガノ、ターメリックは抗炎症作用があり、血圧を下げる効果があると言われています。これらを料理に取り入れることで、風味を加えつつ健康をサポートできます。
ただし、ハーブの品種によっては薬効があるとされているものもあるため、一度に多量を摂取することは避けましょう。基礎疾患がある方やアレルギーがある方は注意が必要です。
血圧を上げる食べ物に注意
高塩分の食品は、血圧を上げる大きな要因です。特に加工食品やファーストフードには、塩分が多く含まれています。また、トランス脂肪酸を含む食品も避けるべきです。トランス脂肪酸はマーガリンやショートニングなど、それらを原材料に使ったパン、ケーキ、ドーナッツなどの洋菓子、揚げ物などに含まれています。これらの食品は血管を硬くし、血圧を上昇させますので避けましょう。
さらに、カフェインやアルコールも血圧に影響を与えるとされています。血圧に影響を与えるとはいえ、コーヒーやお酒が好きな方にとっては、なかなかやめられないと思います。
例えば1日1杯までにするというように、摂取量に気を付け、あまりストレスにならない程度に食生活を見直すとよいでしょう。
食事以外で血圧を下げるコツ
適度な運動は、血圧を下げるのに効果的です。ウォーキングやヨガなど、軽い運動を日常に取り入れると良いでしょう。また、ストレス管理も重要で、瞑想や深呼吸の練習が役立ちます。規則正しい生活習慣を維持することも、血圧の安定に寄与します。
バランスの取れた食事を心掛け、定期的に健康チェックを受けましょう。また、禁煙と適度なアルコール摂取も、高血圧を予防するうえでは欠かせません。これらの習慣を継続的に行うことで、いつまでも良好な健康状態を保つことができます。自身のストレスにならないように、長く続けられるように工夫も必要です。
まとめ
高血圧は深刻な健康リスクですが、毎日の食事と生活習慣を少し変えるだけで改善することができます。美味しいものをたくさん食べる、行きたい場所へ遊びに行く、趣味のスポーツを楽しむなど、何をするにも健康でいることが前提となります。
この記事で紹介した血圧を下げる食べ物とそのコツを日々の生活に取り入れ、健康的な生活を送り、良好な健康状態を維持しましょう。