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お金のこと

2024.05.31

遺族年金とは?いくらもらえる?必要な手続きと気をつけるべきことを解説!

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定年を迎える前後の世代では、より豊かな老後を迎えるため、これからの「資産」について考えることが多くなってきたのではないでしょうか。

自分にもしものことがあったら、「配偶者の年金はどうなるのか」や「きちんと受給できるのか」など、不安になることもあるかと思います。

さらに、高齢となった親世代は、自身で年金に対する手続きや判断を行うことが難しいため、定年前後の世代が代わりに手続きを行うことも想定されます。

そこで今回は、遺族年金の基本的な知識や、申請の際に必要なもの・注意点などについて説明します。
それではまず、遺族年金とはなにかについてみていきましょう。

遺族年金とは?

遺族年金とは、亡くなった方が国民年金や厚生年金に加入していた場合、その遺族に支給される年金のことです。
遺族年金には大きく分けると「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」の2種類があります。

遺族基礎年金は、基本18歳未満の子※を持つ配偶者または子に支給される年金です。
(※子どもが障がい等級1級または2級の場合では20歳未満)
遺族厚生年金は、亡くなった方が厚生年金保険の加入者だった場合にのみ支給される年金です。

そして、遺族年金を受け取る資格を得るための条件は、亡くなった方が一定期間以上保険料を納付していた場合に限られます。

また、支給される金額や条件はその亡くなった方の保険の種類や加入期間によって異なるので、遺族年金を適切に受け取るためには、亡くなった方の保険加入状況を把握し、必要な手続きを正しく行うことが重要です。

次に、遺族年金の申請方法についてみていきます。

遺族年金の申請方法と必要書類

遺族年金の申請の流れは、まず亡くなった方が加入していた年金事務所で行います。ここで必要な書類を提出し、手続きを進めていきます。

申請に必要な書類は主に、
  • 亡くなった方の死亡証明書
  • 申請する人の戸籍謄本
  • 遺族年金請求書
の3つです。

さらに、遺族が受け取る権利を証明するための書類も別途必要です。
遺族年金の申請は少し複雑で時間がかかることと思いますが、事前に準備をしておくことでスムーズな手続きをすることができます。

また、申請が正式に受理され、審査を経て年金が支給されるまでの期間は、通常数ヶ月を要します。この期間中に追加の書類を求められることもあるため、すばやく正確な対応が必要になります。

次に、遺族年金における支給額の計算方法についてみていきましょう。

遺族年金の計算方法

遺族年金の計算は、主に亡くなった人の生前の収入と、社会保険料を支払っていた期間を考慮して算出します。

遺族基礎年金の場合、家族構成によって一律で支給される金額が設定されています。また、遺族厚生年金の場合は、亡くなった方の給料や保険の加入期間が大きく影響します。

このように、遺族年金の計算は複数の要素が関わってくるため、亡くなった方の具体的な労働背景を把握することが大切です。

さて、ここまでは、遺族年金の概要についてお伝えしました。遺族年金を受け取るためには、事前の準備が必要であることがお分かりいただけたかと思います。

しかし、事前の準備ができたとしても、遺族年金を受けることのメリットが把握できなければ、行動するための意識がなかなか向かないのではないでしょうか。

そこで次に、遺族年金を受けることのメリットや注意点について説明します。

遺族年金のメリットとは?いくらもらえるか知る前に

遺族年金を受けることの最大のメリットは、前述のとおり一家の収入を支えていた方が亡くなってしまった時の「経済的なサポート」が受けられることです。

その方の収入の一部を補う形で支給される遺族年金は、残された遺族の生活を支える重要な役割を果たします。しかし、良い点だけではなく注意点もあります。

たとえば、亡くなった方と離婚をしている場合や、その方が生前に高収入だった場合は、受給されない可能性があります。また、申請手続きの際に必要書類が不足していると、年金の受取開始時期が遅れてしまう可能性もあります。

これらのメリットと注意点をしっかりと理解して適切に対応することが、遺族年金という制度を最大限活用するポイントとなります。

次に、遺族年金の支給期間と条件について説明します。

遺族年金の支給期間と条件

遺族年金の支給期間はいくつかの条件によって決定されます。

基本的に、遺族基礎年金は未成年の子どもがいる場合に限り、その子どもが18歳になるまで支給されます。

一方、遺族厚生年金は遺族基礎年金よりも条件が複雑で、対象者の年齢や子どもの有無によって変わり、さらに亡くなった方が一定期間以上、国民年金や厚生年金保険に加入していることが必要となります※。
(※亡くなった日の前日において、保険料を納付していた期間が国民年金に加入していた期間の3分の2以上にあたる場合)

これらの条件が満たされているならば、適切な支給が保証されます。

また、遺族年金の申請後、実際の支給開始までには数ヶ月ほどかかることもあるため、なるべく早めの手続きが推奨されます。

次に、遺族年金の受給に影響するその他の要因について探ります。

遺族年金の受給に影響するその他の要因

遺族年金の受給には、他にもいくつか影響する要因があります。

たとえば、遺族が外国に住んでいる場合、受給資格や手続きが変わることがあります。また、亡くなった方の勤務状況や加入していた年金プランによっても受給額が異なってきます。
このように、さまざまな要因が遺族年金の受給に関わってくるため、個々の状況に応じた正確な情報を把握することがとても重要です。

さて、ここまでは遺族年金の概要と、メリットや注意点についてお伝えしました。次からは、いよいよ具体的な「もらえる金額」について説明します。

一般的には、だいたいどれくらいの金額がもらえるのでしょうか。
次の見出しでは、具体的な申請手続きと必要な書類について詳しくみていきます。

遺族年金の平均金額とはいくら?

遺族年金の平均金額は、遺族基礎年金の場合、一般的に子ども1人の場合は約103万円、子ども2人では約125万円ほどとされています。
(受給できる金額は、毎年変わります。正確な数値は、こちらからご確認ください。)

これに加えて、遺族厚生年金が支給される場合、亡くなった方の平均的な給与や勤務年数に基づき計算されるため、具体的な金額は個々の事例により大きく異なります。

たとえば、平均的なサラリーマンの場合、遺族厚生年金として追加で約20~70万円が年額で支給されることもあります※。
(※亡くなった方が老後に受け取る予定だった「老齢厚生年金」の金額の4分の3が上乗せという形です。)

これらの金額はあくまで目安であり、実際の受給額を知るには、最寄りの年金事務所での相談をおすすめします。

できることなら、取りこぼしなく貰えるのが理想といえます。
次に遺族年金を1円でも多く貰うにはどうすればいいかについて説明していきます。

遺族年金を1円でも多くもらうには

遺族年金を1円でも多くもらうためには、まず全ての年金受給資格を可能な限り確認し、適切な申請を行うことが重要です。

特に、亡くなった方が複数の保険に加入していた場合や、亡くなった配偶者がまだ受給していない老齢年金の権利を持っていた場合など、追加で受け取れる年金が見つかることがあります。

また、申請時の状況によっても変わるため、受給開始時期の選択や、未納の保険料がある場合には納付を完了させておくことも1つの手段となります。

さらに、市町村の窓口や年金事務所で相談を行い、専門的なアドバイスを受けることで、最適な申請方法を知ることができるので、より多くの年金を受け取る可能性が大いに高まります。
続いて、遺族年金申請時によくある問題とその対処法について説明していきます。

遺族年金申請時のよくある問題と対処法

遺族年金の申請過程で起こる問題には、さまざまなものがあります。

よくある例が、必要書類の不備や申請書の記入ミスによる遅れです。
この場合、申請の遅延や再提出が必要になる可能性があるため、手続きをスムーズに進めるためには正確な書類の準備と確認が必要となります。

また、亡くなった方の保険料の未払い金が発覚した場合、遺族年金の支給が一時的にストップされる可能性もあります。

このような状況の時、適切なアドバイスを得るために市町村・年金事務所の窓口で相談することがおすすめです。
上記のような問題にすばやく対応することで、申請時の余計な負担を最小限に抑えることができます。

遺族年金を受給する際の注意点とは

遺族年金を受給する際の注意点として、申請過程における正確な情報提供があります。

遺族年金の受給資格や支給額は、亡くなった方の家族構成、受給者の年齢や職業、保険料の納付履歴など、多くの条件から決定されるため、申請時に誤った情報を提供すると、のちに不当受給となる可能性があります。

また、再婚や就職、受給資格者が亡くなった場合など、申請後に状況が変わってしまった場合は速やかに報告することが重要です。このような年金受給額や資格に影響を及ぼしそうなことは適切に管理していく必要があります。

これらの点を正しく理解し、必要な手続きを確実に行うことが、遺族年金を適切に受け取るためのポイントとなります。

次に、具体的にどのような状況が受給資格を失ってしまうのかを解説していきます。

遺族年金の受給資格を失う状況

遺族年金の受給資格を失う主な状況にはいくつかのケースが存在します。

たとえば、離婚することによって遺族年金の受給権を失うことがあります。
また、年金制度自体、収入を補償してくれる制度のため、受給している遺族が一定の収入以上を得るようになった場合、受け取れていた年金の一部または全額が停止されることもあります。

さらに、遺族年金の受給者が亡くなってしまった場合も遺族年金の需給は停止されます。
これらの状況を理解し、変化する家庭状況に応じて適切な手続きを進めることが必要です。

遺族年金という制度は亡くなった家族に代わってお金をいただけるありがたい制度ですが、今後の遺族年金制度はどうなっていくのでしょうか。

遺族年金の将来についての見通しを考察します。

遺族年金の将来と政策の見通し

遺族年金の将来性については、現在の国の社会保障政策と人口の変化によって大きく左右されます。

日本は少子高齢化が進む中で、社会保障制度全体が持続可能かどうかも問われています。

政府は年金制度の改革を進めており、遺族年金についても受給資格や支給額の見直しが検討されていますが、将来的にはより厳しい受給資格や減額されるという予想もあります。

これには、国の財政負担を軽減し、より必要な人へ確実に支給するという目的があります。
遺族年金を頼りにしている家庭は、今後の政策の方針を見通して、さまざまなパターンを考慮する必要があるでしょう。

現状をお伝えするほど不安が残る方もいるかもしれませんが、そんな悩みを支えるたくさんの場所があります。

最後に、遺族年金を支えるコミュニティについてご紹介します。

遺族年金を支えるコミュニティ

昨今の遺族年金を取り巻く環境は多岐にわたりますが、受給者が直面する困難をサポートするためのコミュニティがあります。

そのコミュニティは非営利団体などが行っていて、遺族年金受給者が経済的な困難や心理的な支援を受けられるように、さまざまなプログラムを提供してくれます。

こうした団体は、法的なアドバイス、財務計画、カウンセリングサービスなどを含みますので、受給者がこれらのサービスを積極的に受けることで、生活の質を保ちながら、将来への不安を解決へと導いてくれるでしょう。

最後に、この記事に関する要点を簡潔にまとめてお伝えします。

遺族年金とは?いくらもらえる?のまとめ

今回は、遺族年金がいくらもらえるのかについてお伝えしました、

本記事を、あらためて以下にまとめます。
  • 遺族年金は亡くなった方が社会保険に加入していた場合に遺族に支給される年金
  • 遺族基礎年金と遺族厚生年金の2種類が存在
  • 遺族基礎年金は18歳未満の子を持つ配偶者または子に支給される
  • 遺族厚生年金は厚生年金保険の加入者の遺族が対象
  • 受給資格は故人が一定期間以上保険料を納付していた場合に限る
  • 遺族年金の申請は故人の加入していた年金事務所で行う
  • 必要な書類には死亡証明書、戸籍謄本、遺族年金請求書が含まれる
  • 申請が正式に受理されてから年金が支給されるまで数ヶ月を要することもある
  • 支給額は故人の給料や保険の加入期間によって異なる
  • 遺族基礎年金は一律で支給される金額が設定されている
  • 遺族厚生年金は故人の平均的な給与や勤務年数に基づいて計算される
  • 受給するためには亡くなった方の保険加入状況を把握し、必要な手続きを正しく行うことが重要
遺族年金についてさらに詳しく知りたい方は、まずはお近くの年金事務所、または公式Webサイトから調べることをおすすめします。

老後の資産を正確に把握し、より良い豊かな生活をおくるためにも、本記事を参考に今の内からできることをはじめていきましょう。

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