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葬儀

2024.04.30

仏間とは?設置場所や仏壇の方向!作り方のコツや神棚との関係も

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部屋の中でも仏壇を安置する空間を仏間と言います。日本家屋の家々によく見られる構造であり、日々の御給仕や祈りを捧げる場として重要な役割を果たしますが、仏壇との兼ね合いもあり、適切な場所とするのは難しいのも事実です。
この記事では、作り方のコツの他に、神棚を同時に設ける際の配置の関係についても解説を行います。

仏間とは
仏間
家の中でも仏壇が置かれた部屋を仏間と言います。
仏や仏を通じて先祖の霊と向き合う場所としての役割を持ち、重要な空間の一つです。

冠婚葬祭の行事で自宅に訪れた客を招きいれる際の表口となるため、日本家屋では縁側近くの畳の部屋を仏間とします。
現代では日本家屋は少ないものの、かつて表口の役割を担ったその名残として、玄関近くに位置する事が多いです。

仏間の設置場所
檀家
住居の間取りを始めとした環境状況で、最適な場所は左右されます。
原則、中に仏壇を入れることを考慮し、

風通しの良い
湿気が少ない
直射日光の当たらない
と、上に述べた三条件をまずは念頭に入れた上で、給仕のしやすさや日々拝む際の周囲の静けさなども考慮して決めるようにして下さい。

仏間の設置場所の注意点
仏間を実際に家の中に設ける際に注意すべき点は以下の通りです。

地袋(造付け)の取り付けは避ける
続き間も検討に入れる
上部分の設置物は無くす
上階部分には人が通らない場所を選ぶ
鉄製の柱が出る箇所には作らない  
地袋の取り付けは避ける
床板の真上に取り付けられた引き戸や開き扉が設けられた棚が地袋です。
押し入れと形はほぼ似ており、日本家屋に特有の構造であり、仏間の下にも取り付ける事が多いですが、後から入れる仏壇の高さによっては取り壊さざるを得なくなり、建物自体に傷をつける事にも繋がります。

仏壇は日頃お供え物を置く事も考慮し、お供え物を置く部分は30㎝~40㎝程高い構造となっています。
そのため、地袋を設けてしまうとその分高さが増してしまい、 お供えや法要の際にお供え物を置きづらい不便な構造となる可能性があります。

地袋は仏具を入れる棚としても便利ですが、仏間を設ける際に取り入れる時は入れる予定の仏壇の高さも考慮して設計を行うようにしましょう。

上部分の設置物は無くす
先ほど述べた地袋とは対照的に天井付近の壁に取り付けられた押し入れに似た棚を天袋と言います。
この天袋の他にクーラー等が仏間の上に設けられる事がありますが、後から安置する仏壇の事も踏まえると、なるべく無くした方が高さの面でもゆとりが生まれます。

上階部分には人が通らない場所を
可能ならば、なるべく仏間の上の部分には人が乗る事のない構造が望ましいです。
建物が二階層構造となる際は、仏壇の上には部屋や廊下が当たらないように配慮して下さい。

続き間も検討に
仏間は葬儀の際には弔問の場として、法要を行う際にはお経をあげる場として、時に僧侶の方を初めとし、沢山の人が訪れる場所となります。
隣接部屋に関しては扉で仕切るのではなく、障子やふすまを用いて仕切った続き間とするのも検討に入れて下さい。

鉄製の柱が出る箇所には作らない
お住いの住宅が鉄筋コンクリート製である際は、部屋の中に柱が出る構造となります。
柱が当たる箇所には、仏間の設計が不可能なので注意して下さい。

仏間における仏壇の方向
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前の項目では家の中における仏間そのもの位置に関しての注意を述べてきました。
仏壇を安置する方向は宗教毎に違いがあり、仏間もその方向に合わせて設計を行います。

この項目では主に宗教の差や仏壇の向きも踏まえながら、仏間自体の設計に関して説明を行ってきます。

宗教毎の仏間の仏壇の方向の違い
まず仏壇の向きに関する説は以下の三つがあります。

南面北座説
本山中心説
西方浄土説
以下の表にあるように宗教毎でどの説に従い安置を行うかは変化します。

宗派    説(場所)
浄土宗    東面西座説
浄土真宗    東面西座説
真言宗    本山中心説
曹洞宗    南面北座説
天台宗    東面西座説
日蓮宗    不問(どこの方角でもよい)
臨済宗    南面北座説
南面北座説
仏壇の背面部分が北、扉を開けた先が南を向くように安置します。
背面部分が北である事から、中の位牌等安置物に直射日光が当たらないのが主な利点です。

本山中心説
仏壇に向けて手を合わせた際に、仏壇を通し、宗派の総本山が延長線上にあるように安置します。
総本山と仏間の関係性で方角は変化します。

西方浄土説
極楽浄土のある西の方向を拝む先とし、仏壇の扉が開けた先が東向きになるよう安置するやり方です。
阿弥陀如来が住まう地が極楽浄土であるので、本尊が阿弥陀如来とする宗教が主です。

仏壇の配置方法は?方角や飾り方も解説!お供え物のタブーも
第三人生編集部

仏間と神棚の関係
神棚
現代の住宅事情もあり、仏間と神棚を同じ部屋に設ける事も多々あります。
違う宗教に端を発してはいますが、双方を同じ部屋においても構いません。

ただし、二つの配置に関しては注意する点があるので、以降で詳しく書いてきます。

差し向かう配置にしない
対立祀りとは仏間と神棚が差向う形に配置される形を言います。
対立祀りでは、片方に向けて手を合わせる際に、もう片方に尻を向ける形になるため、無礼とされるため避けるようにして下さい。

なるべく離れた場所に置く
仏間と同じ空間に設ける事は可能とはいえ、なるべく近い位置に置くのは避けるようにしましょう。
また、神棚に関しては基本的に天井部分に近い位置に設けるため、必然と仏壇よりも上位になります。

上下に並ぶ置き方は避ける
なるべく離れた場所に置くのが最善です。
隣接する位置に置くのは構いませんが、仏間の真上部分に神棚を設けるのは拝む先が分りづらくなるため、避けて下さい。

神棚を設置する位置で正しいのは?置き場所や方角、タブーを解説!
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仏間の作り方のコツ
ポイント
仏間は仏壇を設けるための空間なので、当然のことながら仏壇の高さや奥行を考慮して設計を行います。
ここでは、仏壇を入れる際に失敗しない為のコツに関して説明をします。

仏間の高さ
仏間開口の高さと仏壇の高さが一致するのが最も見栄えが良いとされます。
開口の高さは仏間に該当する部屋の敷居の高さを一般的に用います。

背の高い仏壇を入れる事の多い一間仏間を検討する際や、部屋の敷居を上げた後に仏間を作る際には、特に高さに注意して下さい。

コンセントの位置
仏具に関しては電気製の物もあるので、コンセントを取り付ける必要があります。

上部にコンセントを作った方が目立たず、見栄えが良いです。
なお、側面部分に余裕がある際は下部に設けても構いません。

仏間の奥行き
可能ならば、奥行きは90㎝程可余裕を持ってとって下さい。

高さと同様、奥行きに関しても仏壇が入る容積である事を考える必要があります。
仏壇の大きさにも寄る所が大きいですが、処分や掃除の際の利便性も考え、出来る限り奥行は深く設けるようにしましょう。

仏間で測るべき箇所
いざ、仏壇の購入を行う際には仏間の高さや長さ等をあらかじめ図った上で検討を行います。
主に測るべき所は、以下の9カ所です。

順    測る箇所
①    床から天井の高さ(内側)
②    床から鴨居の高さ
③    柱の幅(内側)
④    壁の幅(内側)
⑤    正面部分からの柱の奥行き
⑥    内側部分からの柱の奥行き
⑦    鴨居の奥行き
⑧    地袋・框(かまち)の高さ
⑨    雑布摺り
雑布摺り
床板と壁の隣接部分に打ち付けられた細長い木の部分の事です。

【コラム】仏間を寝室として扱う
仏間を設けた部屋を寝室として使う事もあります。
仏間と寝室が同室の空間となる事に関して基本的に問題はありません。

しかし、寝る際などに仏間に向けて足を向ける体勢になる事は避けて下さい。**
仏様に足を向ける行為は、尻を向ける行為と同様、失礼にあたります。

日々の祈りの場、仏間
仏間は仏壇を置くための場所であり、日々の御給仕を行う場と共に、祈りの場となります。

今回はこの仏間に関して、仏間の設置場所や家の中で適切な場所、設計する際のコツ、寝室としての利用の際の注意点についても書いてきました。

特に仏壇を購入する際に仏間の広さは重要です。

お住いの構造上、必ずしも完璧な状態となる事は難しいかもしれませんが、適宜仏具店の方や工事を担う業者の方に相談を行い、困った際は適宜意見を求めるようにして下さい。

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