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健康

2025.02.12

寒い冬、あたたかいお風呂に入るのは至福のひとときですよね。しかし、冬の入浴には危険も潜んでいます。

急激な温度変化によって引き起こされるヒートショックは、最悪の場合、命に関わることもある健康障害です。高齢の方や持病をお持ちの方は、特に注意が必要です。

この記事では、ヒートショックを予防するための11個の対策を紹介します。どの対策も、今日から実践できるものばかりです。

この記事を参考にして、ヒートショックを予防しながら安全な冬を過ごしましょう。

ヒートショックとは?原因と症状を理解しよう

ヒートショックとは、あたたかい部屋から寒い場所へ移動することで急激に血圧が変動し、心筋梗塞や脳卒中を引き起こすリスクが高まる現象のことです。
特に高齢者は、ヒートショックが原因で体調を崩し、命に関わることもあります。

こうした危険を防ぐためには、ヒートショックが起こる原因や、どのような症状が現れるのかを理解しておくことが大切です。

ヒートショックが起こりやすい場所や時間帯

ヒートショックが起こりやすい場所でもっとも多いのは浴室で、次いで脱衣所やトイレです。

これはあたたかい居間から寒い場所に移動する際に、血圧が急激に変動するためです。特に冬は、居間と脱衣所で最大10℃以上の温度差が生じることもあります。

さらに、就寝前と起床時も注意が必要です。布団の中と室温の差により血圧が変動し、ヒートショックが起こりやすくなります。

ヒートショックになりやすい人の特徴

・ 高齢の方
・ 高血圧、糖尿病、心臓病などの持病をお持ちの方
・ 不整脈がある方
・ 肥満の方
・ 熱めのお湯が好きな方
・ 飲酒後の方
これらの特徴に当てはまる人は、特に注意が必要です。
ヒートショック=高齢者というイメージがありますが、若い人でも食後や飲酒後の入浴などでリスクが高まります。

ヒートショックの症状

ヒートショックの症状は、軽いものから重いものまでさまざまです。

軽い症状は、お風呂上がりのめまいや立ちくらみなど、自覚しにくいのが特徴です。
重い症状になると、意識を失ったり、突然倒れたりして重大な事故につながる可能性があります。

お風呂でのヒートショック対策7つ

ヒートショックの発生がもっとも多く報告されているのは、お風呂場です。
安全にお風呂を楽しむために、以下の7つの対策を心がけましょう。

1. 入浴前に脱衣所や浴室をあたためる

ヒートショックを防ぐためには、 寒い場所とあたたかい場所の温度差をできるだけ小さくすることが大切です。

まずは、入浴の約30分前から脱衣所をあたため始めましょう。
小型ヒーターなどを使用して室温を20度以上に保つことで、温度差による身体への負担を軽減できます。

さらに、入浴前に高い位置からあたたかいシャワーを浴槽の壁や床にかけて、浴室全体をあたためます。
こうすることで、温度差による血圧の急変動を防ぐことができます。

2. 湯船に入る前にかけ湯をする

かけ湯は、体を徐々にあたためるために重要です。

ポイントは、足首から順番に上半身まで十分にかけ湯をすることです。こうすることで、急激な温度変化を防ぐことができます。いきなり胸や首にかけると、 血圧が急に変化してしまうので注意しましょう。

湯船と同じ温度のお湯を使うと、体をスムーズに慣らすことができます。

3. 湯船の温度は41℃以下にする

熱いお湯に入ると気持ちがよいですが、 42℃以上の高温はヒートショックのリスクを高めます。

お湯の温度が高いと血管が急激に拡張し、血圧が大きく変動 するため、心臓や脳に負担がかかってしまいます。湯船の温度は41℃以下に設定し、ぬるめのお湯に入るようにしましょう。

4. 長風呂はしない

体をあたためて血圧を大きく変動させる長時間の入浴は、ヒートショックのリスクを高めます。

入浴時間は10分以内を目安にし、無理のない範囲で入浴しましょう。

5. 湯船から立ち上がるときはゆっくりと

湯船から立ち上がる際に急に動くと、血圧が急激に下がり、 立ちくらみやふらつきを引き起こすことがあります。

そのため、湯船から出るときはゆっくりと体を動かし、30秒ほど体を慣らしてから立ち上がりましょう。

6. 食後、飲酒後の入浴は避ける

食後や飲酒後は、血圧が変動しやすく、ヒートショックのリスクが高まります。食後30分〜1時間は、入浴を避けることをおすすめします。

特に飲酒後は、アルコールが抜けるまで少なくとも1時間は待つようにしましょう。

7. 家族に入浴することを伝える

万が一の事態に備えて、必ず家族に一声かけてから入浴するようにしましょう。
また、家族が定期的に声をかけることで、トラブルにも素早く対応できます。

一人暮らしの方の場合は、公衆浴場などを選ぶより安心です。

トイレのヒートショック対策4つ

寒い冬のトイレも、ヒートショックが起こりやすい場所の一つです。
以下の4つの対策を参考に、トイレでのヒートショックを予防しましょう。

1.暖房器具を設置する

トイレに暖房器具を設置し、居室とトイレの温度差をできるだけ少なくしましょう。

おすすめは、人感センサーが搭載された小型のセラミックファンヒーターです。
トイレに入るたびに、すぐにトイレ内をあたためることができる優れものです。

2.便座を温かくする

冷たい便座に座ると血圧の急激な変動を引き起こし、ヒートショックが起こることがあります。
暖房便座のスイッチをオンにしたり、便座カバーをつけたりして、便座をあたたかく保ちましょう。

3.夜中にトイレに行くときは上着や靴下を着用する

夜中のトイレは、寒さで体温が急激に下がりやすいです。
体温の急激な変化を避けるために、上着や靴下を着用し、体を冷やさないようにしましょう。

4.便秘にならないようにする

便秘になると、トイレでいきむ際に血圧が上昇し、ヒートショックのリスクが高まります。

水分を多く摂ったり、食物繊維を積極的に摂取したりなどして、便秘にならないように心がけましょう。

ヒートショックのリスクを下げるために

ヒートショックのリスクを下げるためには、日常的な健康管理が重要です。

適度な運動とバランスのよい食事で体調管理をしましょう。また、定期的な血圧測定や健康診断で、自身の体調変化に意識を傾けてください。

寒い季節に注意が必要なヒートショックですが、年間を通じて予防を心がけることで、安全で快適な生活を送ることができます。

まとめ

ヒートショックは、誰にでも起こりうる危険なものです。特に高齢の方や持病をお持ちの方は、十分な注意が必要です。

今回ご紹介した11個の対策を実践することで、ヒートショックのリスクを大きく軽減し、安全で健康的な生活を守ることができるでしょう。

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