icon-sns-youtube icon-sns-facebook icon-sns-twitter icon-sns-instagram icon-sns-line icon-sns-tiktok icon-sns-etc
SEARCH

終活

2024.04.24

今から考えたい定年後の過ごし方!豊かなシニアライフを送るために必要な準備とは?

  • facebook
  • twitter
  • LINE

豊かな老後を送るための第一関門が定年です。
定年後、取り巻く環境が急激に変化するからです。

企業人から名もなき人へ。
定収入生活から年金暮らしへ。

平日出勤から毎日が日曜日へ。
定年後、時間を持てあましたり、夫婦間がギクシャクしたりという話をよく聞きます。

定年後の過ごし方を豊かなものにするにはどう備えるべきでしょうか?
問題点と対策を考察していきましょう。

定年後の過ごし方の不安①友達・趣味がない
社会と関わることに消極的
定年後の過ごし方に関する問題の中でも退屈と孤独はかなり深刻です。
退職したとたん、空いた時間を持て余すケースが多いのです。

総務省の 平成28年社会生活基本調査 に興味深い数値があります。
定年後の60~64歳の男性が1年間でボランティア活動に関わった割合が28.6%です。

65~69歳が29.8%となっています。
40~44歳が32.2%、45~49歳が31.4%なので、その差はわずかだと思うかもしれません。

が、40代のほとんどは就労していて、時間の制約がある中で参加しています。
つまりこの結果は 退職者の社会活動への参加意識の低さ を示しているとも言えます。

定年後の60~64歳の女性の場合は男性よりもやや多くなっています。
同じく総務省の平成28年社会生活基本調査に趣味や娯楽への参加率があります。

ここでも40代、50代の男性と比べると、 60代男性は少ない数値 です。
男性は年齢が高くなるほど参加率が減少しますが、女性は減少の割合がややなだらかです。

つまり 女性は男性よりも社交性があり 、社会との関わりを持つ人が多いと言えそうです。
ほんの少しでも意識を変え、積極性を持つことで、定年後の過ごし方の改善が期待できます。

 自分の殻にこもってしまう
会社人間が定年後の環境の変化についていけず、殻に閉じこもる例は少なくありません。
上下関係には慣れているけど、人間関係には慣れていない人もたくさんいます。

同じく平成 28 年社会生活基本調査では、 単身高齢者が1人でいた時間は11 時間18 分 です。
睡眠時間をのぞく1日の時間がおおよそ15時間です。

ということは、ほとんどの時間、他人と関わらない過ごし方をしていることになります。
一日は意外と長いものです。

友達もいない、趣味もない 人生は味気ないものとなります。
根本から定年後の過ごし方を見つめ直す必要があるでしょう。

人生というゲームには次から次と難問が押し寄せてきます。
ここでは起こりうる問題点について、別の角度からも考えていきましょう。

定年後の過ごし方の不安②資金
高齢者 資金
2004~2016年度の国民年金と2004~2014年度の老齢厚生年金の推移を見てみましょう。
多少の波はあるものの、 どちらも減少傾向 にあることがわかります。

高齢者は増えて、労働人口は減っています。
少子高齢化が加速する日本では、 年金の支給額が増える可能性は低い と予想されます。

今年6月に金融庁がまとめた報告書の数字は衝撃的でした。
それは「老後に必要な貯蓄は2000万円」というものです。

2000万円という数字は男性が65歳以上、女性が60歳以上の夫婦を想定しての算出です。
毎月約5万円の赤字で、今後30年生きると、2千万円不足する計算です。

「2000万円じゃ足りない」「3000万円必要だ」などなど、様々な情報が飛び交いました。
そのたびに不安を募らせた人もいるのではないでしょうか。

支出が年金額を上回る場合は、 貯金の一部を不足分に当てる ことになります。
持ち家か賃貸か、ローンはあるかないか、家族は何人か?など、様々な条件があります。

つまり定年後の老後資金がいくら必要かは人によって、変わってきます。
何歳まで生きるのか、健康状態はどうなのかなど、定年後の過ごし方には不確定要素がたくさんあります。

となると、 老後資金は多いほどいい のですが、すぐ増やせるものではありません。
減るのは簡単で、増やすのは困難なのが、老後資金です。

不足しているならば、働くことを考える必要があるかもしれません。
定年後の過ごし方を充実させるためには、お金の問題を避けては通れません。

定年・退職後の過ごし方の定番とは?
文字を書く
ここでは定年後の過ごし方の代表的なものを4つ紹介していきましょう。

仕事
ボランティア
旅行
習い事
仕事
働けるうちは働きたい。
きっと多くの人がそう考えているのではないでしょうか。

定年退職後、再び仕事に就き、定期的な収入が見込めると、金銭的な不安も軽減できます。
近年は再雇用制度を採用する企業も増えてきました。

仕事に就くことで、 やりがい を持つこともできます。
ただし、定年後の再就職は年齢制限、職種が限られるなど、ハードルが高くなります。

ボランティア
暇を持て余すくらいなら、その時間を活用して 社会に貢献 したいという人もいるでしょう。
どうせなら、有意義な過ごし方をしたいものです。

ボランティアにもたくさんの種類があります。
まちづくり、自然や環境の保全、高齢者や障害者や子どもを対象とした活動、スポーツ・芸術・文化に関した活動、災害での活動、国際協力などなど。

ボランティアへの参加は、 社会の役に立つ のと同時にやりがいにもつながります。

旅行
秋空
定年後の過ごし方を豊かなものにする上で、旅行はお勧めです。
観光名所を巡る、名物料理を食べるなど、 旅行での経験はプライス・レス だからです。

夫婦水入らずで旅行をすることで、相手に対する感謝の気持ちを表すこともできます。
時間的、金銭的に余裕があるならば、 夫婦で長旅、ロングステイ をするのもいいでしょう。

旅の思い出は老後の人生の良き財産となるはずです。

習い事
定年になり、増えた自由な時間を習い事に使うと、 成長する喜び も味わえます。
コミュニケーションの機会が増えて、友人ができる可能性もあります。

会社という居場所に代わる、 新しい居場所を発見するきっかけ になるかもしれません。
定年後に人気の習い事は多岐に渡っています。

英会話、俳句や短歌、書道、ペン字、楽器演奏、スイミング、ヨガ、パソコン教室、社交ダンス、カメラ、手芸、陶芸などなど。
探せばいくらでもあります。

習い事を選ぶ上での大切なポイントは3つあります。

楽しくやれること
無理なく続けられること、
教室の雰囲気が自分に合ってること
まず体験教室に行って、 どんな雰囲気なのか、つかんでから、決める のが良さそうです。
習い事は強制されてやるものではありません。

やりたいという気持ちが大切です。
気分転換もかねて、新しいことに挑戦してみるのもいいでしょう。

男性におすすめの定年後の過ごし方
書く
男性の定年後の過ごし方として、人気のあるものを3つ紹介していきます。

料理教室
資格習得
菜園作り
料理教室
近年、定年・退職した男性に人気なのが料理教室です。
多くの人と一緒に料理を作ることは、人との交流にもつながります。

自分が作ったものを食べることで、新たな発見があるかもしれません。
会社勤めをしていた頃には 家事はすべて妻まかせ だった人もたくさんいるでしょう。

夫も妻も使える時間が同じならば、家事の分担は当然のことです。
高齢になると、どちらかが病気になる可能性も大きくなります。

やれるほうが家事を担当するケースが増えてくるでしょう。
定年後、いざという時のためにも、 料理を習得するのは実用性の高い習い事 と言えます。

資格習得
定年後の男性に人気なのが資格習得です。
簿記、ファイナンシャルプランナー、宅地建物取引士、社会保険労務士などなど。

これらの習い事は 老後の資産を管理・運用する上でも役立ちそう です。
また、定年後に新たに仕事に就く場合にも、資格があると、有利になる可能性があります。

菜園作り
田舎暮らしに憧れているけれど、現実的に実現するのは難しい。
そんな男性に人気なのが、 菜園作りの講座です 。

農家の人から野菜の育て方を教わり、畑を借りて、野菜を育てる。
これは定年後の過ごし方として、新鮮な体験であり、メリットもたくさんあります。

土いじりをすることで、自然と大地に癒される。
育てる楽しさを味わえる。
作った野菜を食べることで、食費が浮く。
安全な野菜を手に入れられる。
田舎暮らしのシミュレーションができる。
植物を育てることで、 自分を見つめ直すこと ができるかもしれません。

女性におすすめの定年後の過ごし方
夫婦 シニア 
女性の定年後の過ごし方として、人気のあるものを3つ紹介していきます。

美容と健康
実用性の高い習い事
英会話
美容と健康
退職後の女性に人気の習い事は ヨガ、ピラティス、フィットネスクラブ、エアロビクス などです。
60代になると、体力の衰えを感じたり、体の不調を訴えたりすることが増えてきます。

体力作り、健康づくり、美容 などなど。
体が喜ぶ習い事は定年後の過ごし方を実りあるものにする土台作りにもつながります。

定年後の過ごし方を考える上で、もっともベーシックなものとは健康です。
姿勢が良くて、体幹がしっかりしているだけで、若々しさを保つこともできます。

若い頃と違って、 老後の美しさは努力によって、獲得可能 なものなのです。

実用性の高い習い事
定年後の女性に人気の習い事のひとつとして、ワード・エクセルがあげられます。
ワード・エクセルをマスターすれば、 在宅しながらできる仕事 の範囲が広がるからです。

定年後、再就職する機会を増やすため、手に職を付けるのは懸命な選択と言えそうです。

英会話
男性・女性問わず、定年後の習い事として人気の高いのが 英会話 です。
英会話教室、カルチャーセンター、サークル、個人授業、通信講座などなど。

様々な学び方があるので、自分にあったスタイルを選ぶことができます。
近年、日本を訪れる外国人観光客が増えています。

外国人をサポートしたい。
英語を使ったボランティア をしたい。

人の役に立つ過ごし方をしたいという動機から英語を学ぶ人が多いようです。
様々な学習方法があるので、合ったものを選択しやすいことも人気の要因です。

勉強すれば、着実に語学力はアップしていきます。
成長の喜びも英語学習の魅力のひとつ でしょう。

【定活】早めに定年後の資金計画を立て趣味・友達をみつけよう!
高齢者
老後資金、趣味、友達など、定年後の問題は 早めに対策 をとっておく必要があります。
早めとは具体的にいつでしょう?

それはこの記事を読んでいる今です。

定年後にかかる費用を計算
老後の資金は宝くじにでも当たらないかぎり、突然増えたりしません。
コツコツ積み重ねることが大切です。

定年後、不安のない過ごし方をするために、 いくら費用がかかるかを算出 しましょう。
夫婦の場合はふたり合わせて計算する必要があります。

次に年金額、貯蓄額、見込まれる退職金などを計算して、 支出と収入の差 を出しましょう。
不足する場合は支出を減らすことも含めて、見直し計画を練る必要があります。

不足分が大きい時には定年後に新たな職に付けるように、準備しておくことも重要です。

趣味・友達の必要性
趣味と友達は楽しい余生を送る上で、欠かせないものです。
が、趣味も友達もある日突然できるものではありません。

老後資金と同じように、 早い段階から着手しておくべき です。
趣味に関しては楽しくやれることとともに、継続できることも重要なポイントとなります。

5年後、10年後、20年後の過ごし方を想像しながら、未来に備えましょう。
友達は作ろうと思ったからといって、簡単に作れるものではありません。

小中高・大学時代の友人との旧交を温める のも良いでしょう。
同い年で、故郷も同じならば、共有できる思い出もたくさんありそうです。

同じような定年後の過ごし方の悩みもあると思われます。
若い頃とはまた違った深い関係を築ける可能性もあります。

新たに友達を作りたいならば、まず 出会いの場を広げることが必要 になります。
習い事、趣味のサークル、ボランティアなどの社会活動は新たな出会いの場になります。

そしてもっとも大切なのは オープン・マインド でしょう。
人との垣根を作らない、自分から話しかける、挨拶と笑顔を忘れない。

過ごし方の意識をちょっと変えるだけで、友達作りのハードルは下がります。

定年後の過ごし方を充実させる鍵は向上心と好奇心
経済面の不安を解消するには早めの準備と入念な計画と堅実な生活が不可欠になります。
趣味や友達を作る上で大事なのは開かれた心、そして 向上心と好奇心 です。

人はいつでも学び、挑戦できます。
ジョージア・オキーフ(1887~1986)のエピソードを紹介しましょう。

20世紀を代表するアメリカ人女性画家の彼女は82歳で視力をほとんど失いました。
見えなければ、画家はやれません。

彼女は手の触覚を頼りに陶芸を始めました。
が、陶芸では絵画を越えられず、挫折。

やはり自分には絵画だと、絵を描くことを再開しました。
絵の具のラベルを家政婦に読んでもらい、色を記憶して塗りました。

まっすぐな線はマスキングテープを利用。
多くのアイディアと努力と不屈の精神で、彼女は 90代でも作品を作り続けた のです。

なんという強い意志でしょう!
お手本にするにはすごすぎます。

が、 情熱と挑戦心こそが老後を豊かにする ことを彼女が示してくれています。

老後は自由な時間が増えます。
つまり可能性も大きくなるのです。

RELATED