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2024.12.23

特別養護老人ホーム(特養)とは?メリットやデメリット、費用などについて解説

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「特別養護老人ホームって何?養護老人ホームとはどう違うの?」と疑問を抱く方もいるのではないでしょうか。

特別養護老人ホーム(特養)とは、在宅での生活が難しい要介護状態の高齢者が入居できる介護保険施設のことです。条件が厳しく設定されており、要介護3以上の方しか入居できません。

この記事では、特別養護老人ホームがどういったものか詳しく解説します。メリットやデメリット、費用などもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

特別養護老人ホーム(特養)とは

特別養護老人ホーム(特養)とは、在宅での生活が難しい要介護状態の高齢者が入居できる介護保険施設のことです。

特養は、公的な介護施設に該当するため、老人福祉法によって下記のように定義が定められています。
”特別養護老人ホームの法律上の定義(老人福祉法・第二十条の五)”
「特別養護老人ホームは、第十一条第一項第二号の措置に係る者又は介護保険法の規定による地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護に係る地域密着型介護サービス費若しくは介護福祉施設サービスに係る施設介護サービス費の支給に係る者その他の政令で定める者を入所させ、養護することを目的とする施設とする」
また、特別養護老人ホームは、民間が運営している老人ホームと比較して費用が安い傾向にあります。

一方で、条件が厳しく設定されており、要介護3以上の方しか入居できないのも特徴です。

特別養護老人ホームの入居条件

特別養護老人ホームの入居条件をまとめると、以下のとおりです。
・65歳以上で要介護3以上に該当する方
・40~64歳で特定疾病が認められた要介護3以上に該当する方
・特例により入居が認められた要介護1~2に該当する方
入居の可否は、入居希望者のケースによって判断されます。

入居条件を満たしていても、入居を受け付けてもらえない可能性があるため、ご注意ください。

一方で、要介護1〜2の方でも、在宅での介護が難しいと判断される場合は、特例で入居できる可能性があります。

特例入居(要介護1〜2の方の入居)の条件は、以下のとおりです。
・認知症で、日常生活に支障を来すような症状・行動や意思疎通の困難さ等が頻繁に見られること
・知的障害・精神障害等を伴い、日常生活に支障を来すような症状・行動や意思疎通の困難さ等が頻繁に見られること
・家族等の深刻な虐待が疑われること等により、心身の安全・安心の確保が困難であること
・単身世帯である、同居家族が高齢又は病弱である等により家族等の支援が期待できず、地域での介護サービスや生活支援の供給が不十分であること

養護老人ホームとの違い

特別養護老人ホームと養護老人ホームは、高齢者を入居の対象とした施設である点は共通しています。しかし、施設の目的が大きく異なるのが特徴です。

特別養護老人ホームは、介護や生活のサポートを主な目的としている施設です。

一方で養護老人ホームは、経済的に困っていたり身寄りがなかったりなど、生活に困っている方を擁護して自立を促すことを目的としています。

養護老人ホームでは、「身体的な自立」が入居用件に記載されているケースもあることから、2つの施設は大きく違うといえるでしょう。

特別養護老人ホームのメリット

介護支援
特別養護老人ホームに入居するメリットとして、主に以下の3つが挙げられます。
・費用を抑えられる
・介護を24時間受けられる
・長期間入居できる
それぞれのメリットについて詳しく解説します。

メリット1. 費用を抑えられる

特別養護老人ホームは、毎月かかる費用を安く抑えられます。介護保険が利用できるためです。

入居の一時金なども生じず、介護費の自己負担・部屋代・食費・日常的な生活費を含めた金額のみが請求されます。

一般的な老人ホームの場合、入居金だけで数十万かかることもあります。

月額の利用料金が特養よりも高いことも珍しくないため、費用を抑えられるのは特別養護老人ホームのメリットといえるでしょう。

メリット2. 介護を24時間受けられる

特別養護老人ホームでは、24時間介護職員が常駐しています。

そのため、夜間も介護が必要な場合でもサポートを受けられるのがメリットです。

また、日中は介護職員以外にも看護師が駐在しています。看護師に健康面も相談できるのも特養のメリットといえるでしょう。

ただし、看護師には24時間常駐の義務がないため、サポートを受けられる時間は限られています。施設によって駐在の時間が異なるため、事前に確認しておくとよいでしょう。

メリット3. 長期間入居できる

特別養護老人ホームの中には、看取りに対応している場合もあります。
看取りに対応している場合、終身利用ができるのもメリットです。

特別養護老人ホームは、経営の母体が地方自治体・社会福祉法人となります。

経営の観点からも安定しているといえるため、経営難に伴う追い出しなどのリスクも少なく、長期間の入居ができるでしょう。

特別養護老人ホームのデメリット

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メリットがある一方で、特別養護老人ホームには以下のデメリット・注意点があります。
・入居条件が設定されている
・入居までに時間がかかる
・医療体制が不十分な場合がある
それぞれの内容について詳しく解説します。

デメリット1. 入居条件が設定されている

特別養護老人ホームは、誰でも入居できるわけではありません。厳しい入居条件が設定されているのが特徴です。

要介護1〜2に該当する方でも特例で入居が認められる場合もありますが、基本的には要介護3以上の方が入居の対象です。

誰でも入居できるわけではない点にご注意ください。

デメリット2. 入居までに時間がかかる

特別養護老人ホームは、一般的な老人ホームよりも安く利用できます。しかし、希望者の多さから待機状態になっているケースも珍しくありません。

入居条件を満たしている場合でも、待機状態の特養であれば、入居まで時間がかかります。すぐに入居できないケースもある点を把握しておきましょう。

デメリット3. 医療体制が不十分な場合がある

特別養護老人ホームでは、24時間介護職員が常駐しています。しかし、どのタイミングでも医療の提供が受けられるわけではありません。

介護職員が常駐している一方で、看護師は夜間の駐在が義務づけられていません。

時間帯によっては医療の提供を受けられない可能性がある点も把握しておきましょう。

特別養護老人ホームでかかる費用

介護
特別養護老人ホームでは、入居費用が発生しません。

月額料金の費用相場をまとめると、おおよそ10〜15万が目安です。費用には、以下の項目が含まれます。
・施設サービス費
・居住費
・食費
・日常生活費
それぞれの費用がどういったものか詳しく解説します。

施設サービス費

施設サービス費は、介護サービスを受けるための費用のことです。介護の度合いと居室のタイプなどによってかかるコストが異なります。

居住費

居住費は、言い換えると部屋代のことです。居室のタイプによって費用が異なります。また、世帯の収入に応じて負担の限度額が決定するのも特徴です。

食費

食費は、施設での食事に係る費用のことです。施設によってメニューのこだわり具合がさまざまなので、コストも異なります。こちらも居住費と同様、世帯収入に応じて負担の限度額が決定します。

日常生活費

日常生活費とは、生活を過ごす上で生じる費用のことです。医療費・理美容費・被服費・レクリエーション費・嗜好品費などが日常生活費に含まれます。

まとめ

特別養護老人ホーム(特養)とは、在宅での生活が難しい要介護状態の高齢者が入居できる介護保険施設のことです。

特別養護老人ホームは、介護や生活のサポートを主な目的としている施設である点が、養護老人ホームとは異なります。

特別養護老人ホームでは、費用を抑えたり24時間介護サポートを受けられたりするメリットがあります。一方で、入居条件が厳しく設定されていたり入居まで期間がかかったりするデメリット・注意点もあります。

この記事でご紹介した内容を参考に、特別養護老人ホームがどういったものなのか詳しく把握しておくとよいでしょう。

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