老人ホームの見学で失敗しないための完全ガイド|見学方法・チェックポイントを解説
老人ホームへの入居を検討する際はしっかりと「見学」を行い、自分にあった場所なのか入居後に後悔しないようにしっかりと判断する必要があります。
ですが、漠然と見学してしまい、なんとなく老人ホームを決めている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、老人ホームの見学で見るべきチェックポイントや、見学後の判断基準までを徹底解説します。後悔しない老人ホームを選びのために、しっかりとポイントを押さえておきましょう。
老人ホームの見学とは?目的と重要性
老人ホームへの入居が決まれば、当然そこで暮らすことになるわけですから、パンフレットやホームページの情報だけでなく、実際に足を運び施設の設備や雰囲気を実際に目でみて肌で感じる必要があります。
入居者にとってはもちろんですが、入居者の家族にとっても良い老人ホームを見つけるためにも見学は必ず行いましょう。
老人ホーム見学の事前準備と流れ
老人ホームを見学するにあたっては、以下のような流れで準備を進めましょう。
1.ホームページや資料を見て候補の老人ホームを選ぶ
↓
2.電話・オンラインで見学予約をする
↓
3.当日見学する
↓
4.比較・検討する
1.ホームページや資料を見て候補の老人ホームを選ぶ
まずはホームページを閲覧したり、資料請求をしたりして、候補となる老人ホームをいくつか選びましょう。
見学となるとそれなりに時間を要するので、あまりにもたくさんの老人ホームを見学にいくことは体力的にきつい場合があり、加えて候補が多すぎると最終的に絞り込むことが難しくなります。
ですので、まずは事前に情報収集をして、見学に行く老人ホームをある程度絞りましょう。
▼情報収集の際に見るべきポイント
・施設の特徴
・受けられるサービスの内容
・スタッフや入居者の人数
・入居の条件
・入居費用
2.電話・オンラインで見学予約をする
見学をする際は、必ず事前に施設側と連絡を取り、予約をするようにしましょう。
急な訪問ではそもそも見学ができない場合や、見学ができたとしても知りたい情報を聞けなかったりする場合があり、二度手間になる可能性があります。
▼見学予約の際に確認するべきポイント
・見学に行きたい日時
・見学に行く人数
・アクセス(駅やバス停は近いか、駐車場はあるのか)
・レクリエーションなどのイベント見学が可能か
・提供されている食事の試食が可能か
・重要事項説明書等の書類の閲覧は可能か
3.当日見学する
見学する際は、なるべく複数人でいきましょう。複数の視点から施設を見学することで、よりたくさんの情報を収集することができます。
ですが、施設にはたくさんの入居者の方が生活をされています。大人数で見学を行い邪魔にならないように2人もしくは3人程度が望ましいです。
また、質問事項はあらかじめメモなどにまとめておき、知りたい情報はスムーズに余すことなく聞けるようにしておきましょう。
▼見学の際に注意すべきポイント
・大声は出さないようにする
・入居者の方の部屋に勝手に入らないようにする
・子どもを連れていく場合、子どもが騒がないように注意する
・質問事項をまとめたメモと筆記用具を持っていく
・持ち込みの家具が設置可能かどうか確認するためのメジャーを持っていく
・写真を撮る際は許可を取り、入居者の顔が映らないようにする。
4.比較・検討する
複数の老人ホームを見学した後は、しっかりと比較・検討しましょう。この時も一人で考えるのではなく、一緒に見学に行かれた方などを含め、複数人で比較・検討を行いましょう。
もし気になる点があるようなら、担当者の方に連絡して疑問や不安を解消できるようにしてください。もちろん、もう一度見学に行くという選択肢もありえます。
老人ホームの見学時にチェックすべきポイント
老人ホームを見学する際に、最低限チェックしてほしい以下のポイントを紹介します。
ポイント1.建物・立地
ポイント2.スタッフ
ポイント3.入居者
ポイント4.健康な生活への取り組み
ポイント5.契約内容
ポイント1.建物・立地
入居後はそこで暮らすわけですから、建物が最も重要なポイントと言えます。管理が行き届いており、安全かつ快適に過ごせるかどうかという視点をもとに確認していきましょう。
・居住スペース
家具などを持ち込んで設置できるスペースはあるか
洗面台やトイレなど備え付けられた設備の確認
・共有スペース
使い心地や居心地の良さ
入居者同士が交流しやすい工夫がなされているか
レクリエーションなどのイベントが活発に行われているか
・入浴施設
基本的な安全対策はできているか
身体が不自由な場合でも使用できる設備が揃っているか
清掃が行き届いており、清潔感はあるか
・立地
見学の際は、老人ホームまでの道のりに意識を向けてみてください。
最寄駅や最寄りのバス停からの距離、駐車スペースの有無などの確認を忘れないようにして、通いやすいかどうかということを念頭に置いてください。
また、安全に散策できる場所はあるか、買い物できる施設はあるかなど、周辺環境の確認も行ってください。
外出が自由な施設であれば特に、周辺の環境も入居を決めるポイントになります。
ポイント2.スタッフ
スタッフの質=老人ホームの質と言っても過言ではありません。どれだけ良い立地や設備があっても、そこで働いているスタッフによって質は左右されます。
ですので、働かれているスタッフの振る舞いや雰囲気も注意して観察するようにしましょう。
そもそもスタッフにとって働きやすいとは言えない職場であれば、疲労や不満が蓄積し、それが振る舞いにもあらわれます。
面と向かって聞くことは難しいと思われますので、スタッフに話しかけ、その表情や仕草、話し言葉から感じ取ることをお勧めします。
また、スタッフの人数と入居者の割合は問題がないのかということも重要なポイントです。
単純にスタッフの人手不足なのであれば、何か問題が起こった時の対応が遅くなることもあります。ですので、離職率や採用状況を確認するようにしましょう。
ポイント3.入居者
スタッフだけでなく、入居者の雰囲気を見ることも老人ホーム全体の質を判断する材料になります。入居者の満足度が高さが、老人ホームの質の良さに直結するからです。
見学の際は、入居者の表情は明るいか、入居者同士の仲は良いか、スタッフの方とコミュニケーションを取れているのかなどを観察してみましょう。
入居される方は、入居したときのことを想像してコミュニケーションをうまく取れそうかどうか考えてみてください。
ポイント4.健康な生活への取り組み
老人ホームに入居したとしても、何もしなければ年齢と共に体の節々に不具合が生じます。
ですので、いつまでも健康に生活するための取り組みについても確認しておく必要があります。
・医療機関との協力体制は築けているか
・自立支援や介護予防プログラムの有無
・訪問診療や健康診断の頻度
ポイント5.契約内容
入居・退去条件や入居に伴い発生する費用なども事前に把握することが重要です。
・入居条件
老人ホームでは対応できない病気を持っている場合は、当然入居を断られる可能性も高いです。事前に持病や心身の状態を確認し、見学の際に伝えるようにしましょう。
・退去条件
老人ホームは介護が主体ですが、医療への依存度が高くなってしまった場合、老人ホームでは対応できなくなり、退去を勧告される場合もあります。
その他にも、長期の入院が必要になった場合や、他の入居者に迷惑をかけた場合も退去を勧告される場合があります。
・費用
老人ホームによってかかる費用はバラバラです。加えて、入居者の状態や希望に合わせられるよう複数の料金プランがあります。
費用面で後からもめないためにも、細かく確認するようにしましょう。
まとめ
老人ホームは高齢の方が入居する施設です。その分問題が起きやすいとも言えます。
ですので、入居者にあった老人ホームを慎重に選ばなければなりません。
だからこそ入居前の見学は必須です。
見るべきポイントはたくさんありますが、ここで紹介した
・建物や設備の充実度合
・立地(周辺環境)
・スタッフの質
・入居者の雰囲気
・健康な生活への取り組み
・契約内容