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葬儀

2024.11.29

葬儀の風習・マナーは地域ごとに違いがある?関西・関東、地域ごとの違いを解説

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「葬儀の風習・マナーは地域ごとに違いがあるのか?」と疑問を抱いている方もいるのではないでしょうか。

関西・関東で葬儀の風習・マナーに違いがあるのが特徴です。違いを把握しておかなければ、いざ葬儀となった際にマナー違反をしてしまう恐れがあります。また、地域の都道府県ごとでも葬儀の風習・マナーは異なることがあります。

この記事では、葬儀の風習・マナーについて詳しく解説します。地域ごとの違いをまとめておりますので、ぜひ参考にしてみてください。

関西・関東で見る葬儀の風習・マナーの違い

入り口に飾る花と樒(しきみ)

葬儀では、花輪などが会場・自宅の入口に並べられます。並べられる数に関しては、葬儀の規模などによって異なりますが、関東では花輪、関西ではしきみが置かれるのが特徴です。

しきみは、本州・四国・九州などで育つ常緑樹のことで、仏壇に供えられることもあります。葬儀では、葉と実の部分が飾られます。

お通夜後の食事

お通夜の食事
関西と関東では、お通夜後の食事に関しても違いがあります。関東では、「通夜振る舞い」と呼ばれることもあるように、参列者全員に食事を振る舞うのが特徴です。一方で、関西では食事が振舞われるのは、基本的に知人や親せきです。

参列者に関しては、お焼香などを含めて通夜が済んだ後、そのまま帰宅します。関東のような通夜振る舞いはありません。

お香典

お香典
関西・関東に共通してお香典の受け渡しはあります。ただし、関西では近年、お香典の受け取りを断っているケースも増えているとされています。会場にて香典受け取りを断る旨の記載がある場合、香典の受け渡し・香典返しなどは必要ありません。

お香典の額の相場観

お香典の額で関西・関東に違いがあるのか気になる方もいるのではないでしょうか。

以下の表は、関東・関西の香典額の相場観をまとめたものです。
区分 関東 関西
両親 約10万円 約5万円
兄弟姉妹 約5,000円 約3~5万円
祖父母 約3万円 約1~3万円
その他親族 約1万円 約5,000~1万円
友人・知人 約5,000~1万円 約3~5,000円
上司 約5,000~1万円 約5,000円
同僚・部下 約5,000~1万円 約3~5,000円
勤務先(家族) 約5,000円 約3~5,000円
取引先(個人) 約5,000~1万円 約5,000~1万円
こちらの金額はあくまでも目安です。実際の額に関しては、ご家庭ごとに異なりますのでご注意ください。

香典は、故人との間柄や気持ちを考慮して包むものなので、多く包みすぎてもマナー違反となります。相場観を目安に必要な金額を包むよう意識してみてください。

葬儀までにかかる日数

葬儀までにかかる日数も関東と関西で違いがあります。関西では、亡くなった翌日くらいで葬儀を行う場合が多いですが、関東ではなくなった2~4日ほど後に葬儀を行うことがあります。

これは、文化の違いというよりも葬儀場(火葬場)の空き状況などが影響しています。

基本的に葬儀の後に火葬を行う場合、火葬場の予約が取れてから葬儀の日程が決まりますが、火葬場の空きがなければ葬儀の日程も後ろ倒しになります。

予約が混みやすい火葬場・葬儀場などを使用したい場合も日程がずれることがありますが、文化的には大きな違いはありません。

全収骨と部分収骨

収骨に関しても関東と関西で違いが見られます。
関東では、火葬した後の骨をすべて骨壺に拾いますが、関西では主要な骨だけを拾い、残りの骨は火葬場に残して帰るケースがほとんどです。

主要な骨としては、喉ぼとけ・胴骨(それ以外の骨)にわけられます。頭・胸・腰・腕・足などを収めることが多い傾向です。

関西と関東では、収骨の量が異なるため、骨壺のサイズも異なります。
関西では、直径約9〜15cm、関東では直径約21cm程度の骨壺が使用されています。

地域別に見る葬儀の風習・マナーの違い

数珠
ここからは、地域(地方)別に葬儀の風習・マナーの違いについて詳しく解説します。

北海道・東北地方

以下の表は、北海道・東北地方の葬儀の風習・マナーの例についてまとめたものです。
風習・マナー
北海道 歴史的な特殊性が見受けられます。赤飯の代わりに黒飯が出されたり、霊柩車が使用されなかったりなどの風習があります。
青森県 葬儀の前に火葬を行う前火葬の形態がとられるケースもあります。骨壺に遺骨を納めずに直接埋葬したり、初七日法要を行わなかったりなどの風習もあります。
秋田県 前火葬の形態がとられる場合があります。遺体を洗い清める湯灌後の納棺が一般的です。
山形県 誰かが亡くなった場合、告げ人と呼ばれる2人1組の男性が近所やお寺に知らせて回る風習があります。
宮城県 祭壇に遺骨を祀って葬儀が行われる。祭壇は八日後に取り払われる風習があります。

関東地方

以下の表は、関東地方の葬儀の風習・マナーの例についてまとめたものです。
風習・マナー
神奈川県 自宅で葬儀を行うケースが多くみられる。
埼玉県 香典を祝儀用ののし袋に入れて渡すケースがあります。
栃木県 お墓に牡丹餅をぶら下げる習慣があります。一部地域では土葬を行うケースもあります。
茨城県 葬儀の後に鳩を放つ儀式があったり、清めの塩に鰹節を混ぜたりなどの珍しい習慣があります。
千葉県 都市部とそれ以外の地域で風習が違います。前火葬を行う場合もあれば、一般的な葬儀を行うこともあり、様々です。

中部地方

以下の表は、中部地方の葬儀の風習・マナーの例についてまとめたものです。
風習・マナー
新潟県 家族葬などが行われることが多い傾向です。
長野県 県面積が広く、地域によって前火葬や後火葬などの風習が異なります。
静岡県 振る舞いやお返しに用いられる食材は多岐にわたります。黒豆おこわや飴を付けた餅などがあります。
山梨県 通夜振る舞いが行われることは多くありません。代わりにハンカチやお茶などを配る風習があります。
石川県 喪主が白装束を着る地域も見受けられる。
福井県 浄土真宗の檀家が多い地区と禅宗の檀家が多い地区に分かれています。それぞれで異なった風習があります。

近畿地方

以下の表は、近畿地方の葬儀の風習・マナーの例についてまとめたものです。
風習・マナー
和歌山県 三隣亡にも葬儀を避ける風習があります。
滋賀県 うどんが振る舞われることがあります。
三重県 神道の影響が強い都道府県で、神式の葬儀が行われることが多いとされています。

中国・四国地方

以下の表は、中国・四国地方の葬儀の風習・マナーの例についてまとめたものです。
風習・マナー
鳥取県 友引の日でも葬儀が行われることがあります。
広島県 酉の日も葬儀を行わないのが特徴です。火葬場帰りに清めの塩の儀式を行わないケースもあります。
徳島県 棺に、針・糸・ハサミの3点を副葬品として収める風習があります。
香川県 故人の口に含ませる末期の水は脱脂綿ではなくシキミの葉で行います。

九州地方

以下の表は、中国・四国地方の葬儀の風習・マナーの例についてまとめたものです。
風習・マナー
大分県 友引の日でも火葬場を開いていることがあります。納棺時にもみを炒ったものを入れるケースがあります。
佐賀県 枕団子を49個用意することがあります。
宮崎県 通夜振る舞いの代わりにお菓子やまんじゅう、団子などが配られることがあります。
鹿児島県 友引の日でも火葬場を開いていることがあります。
沖縄県 豚の三枚肉を供物にすることがあります。お墓参りをナーチャミーと発音するなど言葉自体が異なります。

まとめ

葬儀の風習は、関東と関西で異なります。さらに細かく地方別で見ても、都道府県ごとに異なるのが特徴です。

地域によっては、友引の日でも火葬場を開いていることがありますし、関西と関東で通夜振る舞いが行われるかどうがなども異なります。お香典や葬儀までにかかる日数、収骨に関しても違いがある傾向です。

自分が住んでいる地域や風習などを確認しておくとよいでしょう。

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