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葬儀

2025.03.26

一周忌では、故人を供養するために僧侶へ「お布施」を渡します。
しかし、「金額の相場は?」「封筒の書き方は?」といった疑問を持つ方も多いでしょう。

本記事では、一周忌のお布施の金額相場やマナーについて詳しく解説します。

お布施とは

お布施とは、葬儀や法要で読経や戒名などをしてもらったお礼として、僧侶や寺院に渡すお金のことです。

一周忌法要では、法要前に僧侶へお布施を渡すのが一般的です。
【お布施の意味】
・僧侶への報酬ではなく、謝礼金や寄付の気持ち
・読経や戒名などに対する対価ではなく、ご本尊に捧げるもの
・お寺を維持する資金となる

一周忌のお布施の金額相場は?

次に、一周忌に僧侶へ渡すお布施の金額相場を、全国平均・地域別・宗派別にご紹介します。

【全国平均】一周忌のお布施の金額相場

全国的にみると、一周忌のお布施の相場は3万円~5万円が一般的です。
ただし、地域や宗派によって金額は異なります。

【地域別】一周忌のお布施の金額相場

地域によってお布施の金額相場は変わります。地域ごとの相場は以下の通りです。
【北海道】
・お布施の相場は2~5万円

【東北】
・お布施の相場は3~5万円

【関東】
・お布施の相場は3~10万円

【関西】
・お布施の相場は3~5万円

【東海】
・お布施の相場は5万円

【九州】
・お布施の相場は3万円

【宗派別】一周忌のお布施の金額相場

宗派ごとのお布施の金額相場は以下の通りです。
【浄土宗】 約3万円

【曹洞宗】 約3万円

【天台宗】 約3万円

【日蓮宗】 約3万円

【日浄土真宗】 3~5万円

【真言宗】 1~10万円
特定の寺院に所属して、葬儀や供養などをその寺院に委託する家のことを檀家(だんか)といいますが、檀家の場合、そうでない家よりも多めにお布施を用意する傾向があります。

宗派や地域によって多少の差はあれ、3〜5万円のお布施であれば無難でしょう。

一周忌のお布施金額の決め方・相談先

金額を決める際は、菩提寺(ぼだいじ)に確認するのが最も確実です。
菩提寺とは、お世話になっているお寺さんのことです。

また、親族や過去の法要経験者に相談するのもよいでしょう。

直接僧侶や寺院にお布施の金額を聞く場合は、
「一周忌のお布施ではいくら包まれる方が多いですか?」
など一般的な数字を聞くといいでしょう。

一周忌のお布施のマナー

一周忌のお布施はお経を読んでくれる僧侶への感謝の気持ちですが、封筒や渡し方にはマナーがあります。
以下に、お布施のマナーをご紹介します。

一周忌のお布施【金額マナー】

お布施の金額にルールやNGな金額はありません。

お祝い事にはNGとされる「4」や「9」、割り切れる偶数でも問題はありません。
地域や宗派ごとの相場を参考にするといいでしょう。

一周忌のお布施【封筒の選び方】

・ 奉書紙で包む方法が正式
・ 白無地の封筒を使用
・ 郵便番号の枠がないものを選ぶ
・ 二重になっていないものを選ぶ
・ 水引の有無は地域によって確認
お布施を包む袋は、奉書紙(ほうしょし・ほうしょがみ)で包むのが正式な方法でしたが、白封筒でも代用できます。

奉書紙とは生地が厚めの白い和紙のことで、文房具店やインターネット等で購入できます。

白封筒はコンビニなどで購入できる無地の封筒でも失礼にはあたりません。
ただし、郵便蛮行の枠がないもの、袋が二重になっていないものを選びましょう。

水引の有無は、地域によって風習が異なります。
基本は水引のない封筒を使って問題ありませんが、親族間で確認しておくと安心でしょう。

一周忌法要でお渡しするお金はすべて同じ種類の封筒(または奉書紙)に入っていることがマナーなので、白無地の封筒(または奉書紙)を少なくとも3枚は用意しておきましょう。

一周忌のお布施【封筒の書き方】

・ 表書き:「御布施」と書く。下部に名前を書く
・ 中袋/裏書:「住所・氏名・金額」を縦書きで書く
※宗派によって書き方が異なる場合があるので確認してください。

一般的に、封筒の表には「御布施」と書き、裏面には住所・氏名・金額を記入します。宗派によって書き方が異なることもあるため、事前に確認しておくと安心です。
【表書き】
①封筒の上部に「お布施」または「御布施」と記します。
②下部に施主の名前を縦書きで記入します。

名前は姓のみ、または「○○家」、フルネームを記載することも可能です。
【中袋/裏書き】
中袋には、「氏名」「住所」「金額」 を記入します。
※中袋はあってもなくても構いません。ない場合は裏面に上記の内容を記載します。

金額は、最初に「金」と書き、旧字体の漢数字 を用いるのが一般的です。例えば、3万円の場合は「金参萬圓也」と記載します。
【濃墨の筆を使用】
奉書紙でも白無地の封筒でも濃墨の筆を使用します。
時間がない方は濃墨の筆ペンでも代用可能です。

一周忌のお布施【お札の入れ方】

・ 新札を用意する
・ 肖像画が封筒の表側にくるように入れる
お布施は、新札を用意するのが一般的です。
僧侶への感謝の気持ちを表すため、新札か、できるだけきれいな状態のお札を使用しましょう。

お札の向きを揃え、お札に印刷された肖像画が封筒の表面にくるように入れます。
また、封筒の入れ口側に肖像画がくるようにしましょう。

一周忌のお布施【渡し方】

・ 直接手渡しはNG
・ 切手盆や袱紗にのせて渡す
一周忌法要では、お金の入った封筒をそのまま手渡しすることはマナー違反です。

お布施を渡す際は、切手盆(きってぼん)にのせて渡すのが正式なマナーとされています。切手盆は、仏壇店やホームセンターのほか、インターネット等でも購入可能です。

ただし、お盆がない場合は、袱紗(ふくさ)を用いても問題ありません。
【袱紗の選び方】
・紫色の袱紗は慶事・弔事どちらにも使用可能
・種類:正方形タイプ、爪付きタイプ、金封タイプなどがある
【袱紗の購入について】
・100円ショップやインターネットで購入可能
・冠婚葬祭全般で使用できるため、1つ持っておくと便利
【袱紗の包み方】
袱紗は封筒の下にひし形に置き、右側→下→上の順番で、中央に向かって折込部分が三角形になるように折っていきます。
最後に、封をするように左側を折り上に重ねれば完成です。

一周忌のお布施【渡すタイミング】

お布施を渡すタイミングにも決まりはありませんが、一般的には法要後、僧侶が退出した際に渡すのがいいとされています。始まる前や、会食後に渡してもかまいません。

「本日はどうもありがとうございます。どうぞお納めください」など、一言添えて渡しましょう。

一周忌のお金関係でよくある疑問・質問

一周忌のお金関係でよくある疑問・質問と回答をご紹介します。

一周忌のお布施は1万円~2万円でも大丈夫?

僧侶との関係性や地域によっては1万円~2万円でも問題ない場合があります。

家族のみの一周忌でのお布施の相場は?

家族だけで一周忌を行う場合、1万円~3万円が相場となります。

お布施でダメな金額は?

お布施には、明確な金額の決まりやマナー違反となる金額はありません。
お布施は気持ちではありますが、最低でも1万円以上を用意すると安心でしょう。

併修の場合の金額は?

複数人の法要をまとめて行う「併修」のお布施の金額は、通常の法事の1.5倍程度が目安です。

あくまでも感謝の気持ちであるため、必ずしも人数分用意する必要はありません。

儀式別のお布施の相場金額は?

儀式の種類や地域によって異なりますが、お布施の相場は次のとおりです。
・ 法事・法要(一周忌)    3~5万円
・ 新盆・初盆法要    3万円~5万円
・ 三回忌以降    3万円~5万円

お布施以外に必要なものは?

・ お車代(5千円~1万円)
・ 御膳料(5千円~1万円)
寺院以外の場所で一周忌を行う時は、お布施とは別に「お車代」を渡します。

また、一周忌法要の後に行われるお斎(会食)に僧侶が出られない場合は「御膳料(おぜんりょう)」を渡します。
僧侶が一周忌の会食に参加する場合は御膳料の用意は不要のため、事前に会食参加するかどうかを聞いておくとスムーズです。

なお、御膳料とお車代は、お布施とあわせてまとめて渡すのが一般的です。

「お布施」「御膳料」「お車代」をそれぞれ別の封筒に名称を書いて包んでおき、法要の前にまとめて渡しましょう。

僧侶への「お車代」の相場は?

5千円~10,000円が一般的。遠方の場合は多めに包みます。なお、お車代は多くても1万円以内が相場です。

僧侶への「御膳料」の相場は?

僧侶が会食に参加しない場合に渡す御膳料の金額は、5千円~10,000円が相場です。

まとめ

一周忌のお布施の相場は3万円~5万円ですが、地域や宗派、関係性によって異なります。

金額の決め方や封筒の書き方、渡し方のマナーを守り、適切に準備しましょう。お車代や御膳料など、追加の費用も考慮しながら準備を進めてくださいね。

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