喪中に初詣は可能
神社
1年の始めである1月1〜3日には、家族や友達などと初詣に行く方も多いです。
しかし、喪中の際の初詣はお寺と神社どちらに行くかで意味合いが変化してきます。
お寺の場合は、基本的に喪中の場合でも初詣に行っても構いません。
理由としては、お寺では、初詣に行く事を故人や先祖の方に新年の挨拶をする、というように捉えているからです。
また、仏教では、死を穢れ(けがれ)とする考えはそもそもありません。
特に浄土真宗では、死は成仏することと捉えています。
そのような理由により、お寺には初詣に行く事ができます。
神道では、忌中の期間は穢れの期間と言われています。
そのため、身内の人でも、忌が明けるまでは神域に入ることが禁止されています。
忌中は、故人が亡くなった日から数え50日の間のことを指します。
よって、神社へ初めていけるのは、50日を過ぎてからということになります。
故人が亡くなって死後まもない期間には、神社への初詣は控えた方が安心です。
忌中に関しては、こちらの記事も参考にしてください。
忌中の期間や喪中との違いは?忌中の過ごし方や避けるべきこと
第三人生編集部
宗派による喪中の初詣
ここでは3つの宗派の喪中の初詣についてみていきます。
真言宗
浄土真宗
曹洞宗
真言宗
1つめに見ていくのが真言宗です。
最近は、「初詣=神社」と捉えている方が多いです。
しかし、その中でも神奈川県にある川崎大師や千葉県にある成田山新勝寺は、初詣になると沢山の人が訪れます。
2つとも真言宗のお寺です。
しかし、日本では宗派などを気にしないで初詣に訪れている人が多いです。
真言宗でも喪中における参拝は出来ます。
そのため、初詣に出向く事も問題ありません。
しかし、賑わっている場所へ出向くことは出来るだけ避けましょう。
大きな寺院などは避け、静かに過ごすと良いです。
浄土真宗
2つめに見ていくのが浄土真宗です。
浄土真宗は、日本で一番人数が多い宗派です。
しかし、浄土真宗のことを理解している人は少ないと感じます。
浄土真宗には、忌中と喪中の考え方が存在しません。
理由は、浄土真宗では死は成仏することで穢れではないと考えられているためです。
しかし、一般的には知っている人は少ないです。
そのため、理解されない事もあるため、なるべく静かに1年を過ごすのが良いと感じます。
初詣に行くことはできます。
曹洞宗
3つめに見ていくのが曹洞宗です。
曹洞宗の場合も浄土真宗と同じ考え方で、亡くなったらすぐに成仏すると考えられています。
年賀状を出すことも可能になります。
しかし、や古くからの習慣を気にする方はいるため、社会のマナーに対応するのも大事です。
喪中の初詣【おみくじ】
神社
1年の始めには、初詣に行きおみくじを引くという方も多いです。
また、おみくじを引くことが目的で初詣にいくという方も沢山いらっしゃるかと思います。
では、実際におみくじを引くことは可能なのでしょうか?
忌中の期間を越していればおみくじを引くことは可能です。
また、忌中の間は神社へ立ち入ることが許されていません。
そのため、結果として神社ではおみくじを引くことが不可能です。
しかし、初詣にどうしてもおみくじを引きたいという人もいるかと思われます。
その場合は、忌中でも出向くことができるお寺でおみくじを引くようにしましょう。
喪中の初詣【厄払い】
神棚
初詣に行った際に、新年が厄年に当たる方の生年の表が書かれているものを目にしたことはありませんか?
また、厄年には神社に行って厄払いをして貰ったことのある方もいると思います。
厄年には、悪いことが起こったり、災難に遭遇したりする恐れがあると言われています。
そのため、厄払いをしてもらい、気持ち的にも安心したいところです。
しかし、 忌中には神社で厄払いをすることは避けるべき と言われています。
理由は、上記でも説明しているように、神社では穢れを持っている人が立ち入ることを禁じているからです。
神社で厄払いをしてもらいたい方は、忌中が終了した後でしてもらいましょう。
しかし、早めに厄を取りたいという方もいます。
そのような方は、 お寺で厄除けをしてもらう ことをお勧めします。
お寺であれば、忌中の期間でも立ち入ることが可能になってきます。
厄払いと厄除けは違うのか?
厄払いと厄除けは、どちらも今後悪いことができるだけ起こらないようにするために行う儀式ですので大まかには違いはありません。
ですが、細かいところには違いが出ていきます。
まずは、お祓いを行う場所が違ってきます。
厄除けはお寺、厄払いは神社で行います。
しかし、一部例外がある場合がありますので実際に行う際にはWebで調べるか、実際に聞いてみると良いです。
次の違いとしては、2つの意味合いが変化してきます。
厄除けの場合は、「悪いものが近づかないように守る」といった予防の意味合いが大きいのに対して、厄払いの場合は「悪いものが近づかないように追い払う」といった排除の意味合いが大きいという違いがあります。
そのため、どちらが自分に適しているかで選択するのも良いです。
また、昔から行っている神社やお寺があるならば、そこで行うことも検討してみてください。
喪中の初詣【お守り】
お供え物
初詣に出向いた際は、健康や安全、受験の成功を願うためにお守りを購入して行く方もいます。
毎年、初詣で何かしら購入するという方もいらっしゃいます。
しかし、もちろんのこと神社には出向けません。
そのような場合には、どうすればいいのでしょうか?
2つ方法があるため、みていきます。
友人に購入を頼む
つ目は、友人に購入して来てもらうということです。
友人とは、よっぽどのことがない限り忌中が被るということはないです。
そのため、お願いして購入して来てもらうと良いです。
また、家族でも忌中ではない場合があります。
そのような際には、家族に頼むのも1つの手です。
Webで購入する
忌中では、神社へ出向くことができません。
しかし、お守りは早めに購入しないとなくなるかもしれません。
そのような際は、 Webで購入し、郵送で送ってもらう ことも検討しましょう。
最近では、お守りを郵送可能な神社も増えています。
そのため、一度Webで神社を検索してみてください。
手元にあるお守りのその後については、こちらの記事も参考にしてください。
お焚き上げとは?いつまでに行う?料金相場・注意点、マナーも解説!
第三人生編集部
喪中の期間
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喪中の期間には、正式な決まりはありません。
故人との関係や地域の風習などによって変化してきます。
ここでは、大まかな期間をみていきます。
続柄・関係 日数
父母 13カ月
養父母 150日
夫 13カ月
妻 90日
息子 90日
娘 90日
養子 30日
兄弟姉妹 90日
祖父母(父方) 150日
祖父母(母方) 90日
おじ・おば 90日
夫の父母 150日
妻の父母 なし
というようになります。
しかし、これはあくまでも昔あった喪中に関する法律の目安にすぎません。
最近は、1人1人生活スタイルが異なるため、期間にも変化が出てきています。
また、血縁関係がなくても故人がなくなる前に一緒に住んでいたりした場合には喪に服すケースもあります。
喪中の期間は、本人が決めることですので常識の範囲内で決めるようにしてください。
喪中の期間に控えること
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では、喪中の間に控えた方が良いことを4つ紹介します。
年賀状を送らない
年賀状が届く前に、喪中ハガキを送るようにしましょう。
しかし、仕事関係の方には年賀状を送る場合もあるということを頭に入れておいてください。
また、最近では年賀状を送らないという傾向も出てきました。
最低でも、毎年送ってもらう方には喪中の連絡をすることが大事です。
お祝い事へ参加しない
忌中の際には結婚式などのお祝い事への参加を極力避けましょう。
また、忌中の場合は駄目だが、喪中の場合は良いとしている地域もあります。
そのため、分からない場合は地域の方や家族に相談しましょう。
お年玉をあげない
お年玉をあげることも避けた方がいいとされています。
しかし、お年玉は新年の楽しみの1つです。
そのため、地味な袋にお金を入れて渡す場合も多いです。
神棚に触れない
自宅などにある神棚に触れる事は忌中の間のみ禁止です。
忌中の際は、「神棚封じ」を行うようにしましょう。
「神棚封じ」とは、神棚に半紙などを貼り正面を封じることを言います。
神棚封じや喪中の神棚については、こちらの記事も参考にしてください。
神棚封じとは?期間・手順・使う紙!正月と重なった場合や解き方も
第三人生編集部
【コラム】喪中となるのは何親等までか
家族
では、喪中は何親等までが基準なのでしょうか?
基本的には、2親等までとされています。
そのため、3親等より上の親族は喪中をしません。
0親等→妻や夫
1親等→故人の父母や配偶者の父母、子供
2親等→故人と配偶者の兄弟姉妹とその配偶者や故人と配偶者の祖父母、故人の孫
3親等→故人と配偶者の曾祖父母や故人と配偶者の伯叔父母とその配偶者、故人の甥と姪
故人との関係による親族の親等は以上のようになります。
しかし、この場合にも正式な決まりはなくあくまでも目安です。
故人との親交が深い方でしたら喪中する場合もあります。
喪中の初詣はお寺に行こう
この記事では、以下のことについてみていきました。
喪中に初詣は可能
宗派による喪中の初詣
喪中の初詣【おみくじ】
喪中の初詣【厄払い】
喪中の初詣【お守り】
喪中の期間
喪中の期間に控えること
【コラム】喪中となるのは何親等までか
喪中に初詣に行く際には、お寺に行くと間違いありません。
また、宗派によっても喪中の初詣が変化してくるため、注意しましょう。
地域の慣習や家庭の方針により、喪中の期間や喪中の対象が変わってくる場合があるため、事前に確認しておくと安心です。
喪中の場合には控えることもあるため、覚えておいてください。