【例文紹介】終活年賀状で来年からの年賀状を辞退する!受け取った時の対応も解説
電子メールやSNSのにより、年賀状を出す人が年々少なくなっているのは若者だけではありません。
高齢者も、年齢を考慮したり終活の一環で、年賀状の辞退を考える人が徐々に増加しています。
年賀状を控えるといっても、どう伝えれば良いのかいまいちピンと来ないという方も多いでしょう。
この記事では、終活年賀状の書き方や文例、また逆に受け取った時の対応について解説します。
年賀状辞退・終活年賀状の理由
辞退する理由は主に二つあります。
高齢
まずは 高齢が理由で、年賀状を書く・管理する等の作業をこなす体力の低下が挙げられます。
年賀状は日本の新年の風物詩で、挨拶として慣習化しています。
慣習を大切にされる高齢の方ほど、年賀状を 1枚ずつ丁寧に書かれるケースが多く見られます。
こだわりをもって書くのは素敵なことですが、量が増えるほど体に負担がかかり体力的にきつくなってしまいます。
ですので、毎年かかさず年賀状のやり取りがあった方に、 礼儀としてあらかじめ辞退の旨を伝える人が増えているのです。
煩わしい
年賀状は日本の年始の挨拶に欠かせないと考える方もいます。
そのため高齢の方ほどその挨拶を大切にされる傾向があります。
年賀状を貰ったのに送り返さないのは失礼に当たると考えて、お返しするのが一般的な礼儀となっています。
しかし、中には 年賀状だけのやり取りになっている方もいるかと思いますし、処分のタイミングも難しいです。
年賀状は一年に一回しか出さないものですし、そのために 管理するのが煩わしい と感じる方もいるかと思います。
年賀状を毎年欠かさず出すことが負担になり、年賀状を出さないという選択を取るというパターンもあります。
年賀状を辞退するタイミング
毎年届いていたのに、前もって連絡もなく突然来なくなると相手方も心配されるので礼儀として一言添えると良いです。
年賀状の辞退を考えている方は、以下のようなタイミングで気持ちを伝えるとスムーズで失礼にもあたりません。
どのタイミングで伝えるにしても、 相手と縁を切りたいといった解釈をされないような文言を選びましょう。
あくまでもこちら側の都合であることを意識して伝えれば、相手の気分を害したり誤解を生むことありません。
引っ越し
引っ越しの予定がある方は、住所が変わることをお知らせするのと一緒に年賀状についても触れると良いです。
引っ越しであれば年賀状を控えることを自然に伝えられますし、相手にも気を遣わせる心配がありません。
相手が年賀状を準備する前
年賀ハガキは年末の11月1日から発売が始まります。
そのため辞退の意思が固まっているなら、 相手が年賀状を準備し始めるタイミングより前に伝えておくと親切です。
その場合は主に手紙を使うかと思いますが、明るい文面になるよう心がけましょう。
来年から辞退する場合は年賀状で
一般的には その年の年賀状を送るのと一緒 に、来年から年賀状を控えることをお伝えするパターンが多いようです。
この場合でも、「どなた様へも」などの文言を入れて誰にも送らないということを伝えると良いです。
終活年賀状・年賀状辞退する際の構成
実際に年賀状を辞退する旨を書く時、文面はどのような流れで伝えると良いか構成について解説します。
基本的には、 手紙を書くようなイメージ を持っておけば問題ありません。
構成の全体を通して注意するべき点は、相手が「縁を切りたい」といった解釈ができる表現を控えることです。
文章の注意点
1. 辞退の理由
辞退を伝えるタイミングにもよりますが、年賀状に追記する場合は 年始の挨拶の後 に理由を書きます。
理由は、高齢や体力が落ちてきているなど正直に書くと相手から理解されやすいです。
2. 辞退するという言葉
相手が気分を害さないよう、伝えにくいことをオブラートに包んで表現するのは日本の素敵な習慣です。
しかし来年から年賀状を辞退する予定であることは、 はっきりと文面で伝えましょう。
その後でお詫びの言葉を加えると丁寧な印象を持たれます。
3.感謝や今後のお付き合いに関して
年賀状を辞退する意思を伝えたら、 これまでお世話になった感謝の気持ちを伝えましょう。
それと一緒に、今後もお付き合いを続けたい気持ちを追記すると心配や誤解されることもありません。
また、こちらからは送らないけど相手方からは引き続き届くケースもあると思います。
そのような場合は、 無礼を許していただきたい旨 の言葉を加えておくと丁寧です。
4. 結びの言葉
最後は、手紙を書く場合と同じように 結びの言葉で締めます。
相手の健康や幸せを願う言葉で終わらせましょう。
5. 文章の注意点
もし年賀状で送るのなら、句読点は用いないのがマナーです。
終活年賀状・年賀状辞退の一般的な文例
年賀状を辞退する文例のを紹介します。
まずはご本人が書く場合です。
文例1
明けましておめでとうございます
昨年は 何かとお世話になりありがとうございました
さて私も今年で〇〇歳を迎えます
年齢のこともあり 今年限りで年賀状をお送りすることを控えさせていただこうかと思います
勝手ではございますが 皆様のご健康をお祈り申し上げます
新年明けましておめでとうございます
〇〇様にはご健勝のこととお喜び申し上げます
さて、勝手ながら本年を最後に皆様へ新年のご挨拶をお送りすることを辞退させていただきたく思念しております
今後も末永くお導きのほどよろしくお願いいたします
謹賀新年
健やかに新年をお迎えのことと お喜び申し上げます
〇〇様には昨年もお世話になりありがとうございました
体力のこともあり 新年のご挨拶は今年を最後に失礼させていただきたく思念しております
勝手ではございますが 本年も皆様のご多幸・ご健康をお祈り申し上げます
終活年賀状・年賀状辞退の文例【代筆】
次に家族が代筆して辞退のハガキを出す時の文例です。
文例1
新年明けましておめでとうございます
昨年は母(父)が大変お世話になりありがとうございました
さて 母(父)も高齢になりましたため 新年のご挨拶は今年を最後にご遠慮させていただきたく思念しております
母(父)は元気に過ごしておりますのでご休心下さい
勝手ではございますが 今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます
謹賀新年
皆様健やかに新年を迎えられたことと存じます
昨年は母(父)が大変お世話になりありがとうございました
さて長年渡り 母(父)がいただいておりました年賀状につきまして 誠に勝手ながら今年を最後にご挨拶を控えさせていただこうと思念しております
母(父)は健やかに過ごしております
皆様のご健康をお祈り申し上げます
終活年賀状・年賀状辞退の文例【高齢を理由に】
年賀状の辞退を申し出る時に使われるのが、年齢を理由にするパターンです。
実際にどういった文例で使われるのか紹介します。
よく使われる言葉
辞退の理由で代表的なものが、高齢・手元がおぼつかない・体力の低下などです。
文例1 体力の衰え
新年明けましておめでとうございます
〇〇様には 健やかに新年を迎えられたこととお喜び申し上げます
さて 長年の間〇〇様には新年のご挨拶をお送りさせていただきましたが 私も寄る年波には勝てず 体力の衰えを感じてまいりました
今年を最後にご挨拶状を控えさせていただきたく思念しております
勝手ながらご了承いただけますと幸いです
〇〇様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます
謹賀新年
昨年は何かとお世話になり、ありがとうございました
さて私も今年で〇〇歳を迎えることとなります
高齢になり 手元もおぼつかなくなってきてしまったため 今年を最後に新年のご挨拶をご遠慮させていただきたく思念しております
勝手ではございますが 今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます
失礼にならない終活年賀状・年賀状辞退のポイント
年賀状を辞退する挨拶で避けたいのが、相手にこちらが付き合いを辞めたいと思っていると誤解されることです。
相手を思いやる気持ちを持って失礼のない文章を心がけましょう。
今後も付き合いを大切にしたい
年賀状は辞退するものの、今後も引き続き連絡を取りたいのであれば、 一文追加すると伝わります。
例えば、「今後とも変わらぬお付き合いのほどよろしくお願いいたします」といった文章です。
今後という単語は 目上の人にも使って失礼のない 単語なので、覚えておくと便利です。
また、お付き合いを続けたいことを強く願っている気持ちを伝えたい場合は何卒という単語を使うと良いです。
何卒という言葉は、ビジネスの謝罪やお願いをするシーンでもよく使われます。
こちらが 望んでいるという気持ちを強調する意味がある のでこの言葉も覚えておくと良いです。
年賀状辞退の旨をしっかり伝える
辞退の気持ちは、 誤解がないようはっきり伝えるべきですが、角の立たない言い回しを意識しましょう。
文章の中に 「皆様方に」といった文言 を入れると、相手はどの人にも辞退すると解釈できます。
また、 年齢や体力などこちらの都合で遠慮する といった旨の文章を入れれば、辞退を失礼だと感じる人はいないでしょう。
終活年賀状・年賀状辞退の通知には返信する?
ここまで自分や身内が年賀状を今後送らないのことを伝える挨拶の書き方や心得を解説してきました。
それとは逆に、もし年賀状の辞退が送られてきた時の対処はどうすべきなのか紹介します。
年賀状辞退の挨拶をいただいた時は、 返信をしなくても失礼にはあたらないようです。
ご本人が自ら辞退のお手紙・お知らせを書かれる場合もありますが、ご家族が代筆される場合もあります。
ですので、返信を送ると 相手方へさらに負担がかかってしまう可能性があります。
もしいただいたままで挨拶しないのは礼儀として気になるというのであれば、 返書は不要の旨を一言添えて お返事しましょう。
年賀状辞退はマナーを押さえて失礼のないように
年賀状は新年の大切なご挨拶で、毎年欠かさず送っているという方も多いでしょう。
ですので、長年お付き合いのあった人から突然年賀状が届かなくなると相手に心配させてしまう可能性があります。
そのため年齢や体力の問題で年賀状を送れなくなる前に、辞退のお断りを入れておくのは 大人のマナーです。
せっかく前もって辞退をお伝えするのですから、 誤解のないようにはっきりと、かつ丁寧な文章でお伝えしましょう。
辞退の挨拶は、控える・遠慮するといった内容なので言葉は慎重に選んで下さいね。
相手との付き合いを辞めたいといったニュアンスに取られないよう、補足する文章もしっかり考えましょう。
終活年賀状に関しては、こちらも参考にしてください。
❓ 終活年賀状とは?
年賀状を辞退し、高齢による負担の軽減やわずらわしさを解消することです。
あらかじめ連絡することで、毎年やり取りしていた相手にも丁寧な印象となります。
❓ 終活年賀状の文例は?
始めに新年の挨拶を書き、本年を最後に辞退させていただく旨を述べます。
体力・年齢のこともあり、というように理由を述べることもできます。
❓ 終活年賀状の文例選びで気を付けることは?
今後も変わらぬお付き合いを、というように付き合いをやめたいと思っているわけではないことを伝えることが大切です。
また、皆様方に、と特定の人物だけが対象でないことも伝える文例を参考にしましょう。
❓ 終活年賀状に対する返事の文例は?
毎年年賀状を送って下さりありがとうございました、と述べ、返信は不要ですと書き添えます。
また、相手の負担を考え返事をしない選択肢もあります。