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葬儀

2024.04.24

【図解】香典袋の書き方を徹底解説!表書きや中袋、金額の数字やマナーも

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突然の通夜や葬儀、法要でも必要になる「香典袋」。
故人の宗教や宗派によって、表書きが変わったり、使える香典袋が異なります。

この記事では、香典袋の表書きの書き方や中袋の書き方を解説するとともに、香典袋への金額の書き方や香典にまつわるマナーも紹介していきます。
ぜひ参考にしてください。

香典とは
香典とは、 故人に対する供養の気持ちを表わし、故人の冥福を祈るために捧げるものです。
香典は、花や線香の代わりとして通夜や葬儀、法要の際に持参します。

香典の他に、香料とも言われます。

【図解】宗教別の表書きの書き方
香典 宗教別 表書き
香典袋の中で最も大切なのが表書きです。
表書きには香典を持参した目的が示され、香典袋の中で一番目立つ場所といえます。

葬儀を行う宗教や宗派によって香典袋の表書きの書き方が異なりますので、きちんと知っておくことが大切です。
ではまず、表書きの書き方です。

表書きは香典袋の水引の上の部分に書きます。
読みやすく丁寧に楷書で書くのが基本です。

香典を霊前に供えるには、その故人の宗教に即したマナーを守る必要があります。
そのため、まずは故人の宗教・宗派を確認しましょう。

仏教
神道
キリスト教
無宗教
仏教
香典 御霊前
日本で行われる葬儀や法事では、仏式のものが比較的参列する機会が多いでしょう。
そのため、仏式の表書きの書き方は特に覚えておくと良いでしょう。

仏教のほとんどの宗派で使える表書きの書き方は、「御霊前」です。
仏教の教えでは、亡くなった人は死後49日目までは霊の状態でいるという考え方からこの書き方をします。

なお、 四十九日以降は成仏すると考えられているため、そこからは「御仏前」という書き方をします。
宗派がわからない場合は「御香典」・「御香料」・「御供料」を使うと、間違いを防ぐことができて無難でしょう。

また、仏式でも浄土真宗の場合は、少し異なります。
浄土真宗の場合、亡くなった方はすぐに成仏すると考えられており、他の宗派のように霊の状態になるという考え方をしません。

そのため、葬儀や法事に関係なく「御仏(佛)前」という書き方を使います。
故人の宗派がよくわからないという方は、「御香典」などであれば、浄土真宗の場合でもを使うことができますので、そのほうが安心できるかもしれません。

神道
香典 御神前
神式葬儀の場合の表書きの書き方でも、「御霊前」が使われるのが一般的です。
神道では亡くなった方は、死後50日間は霊の状態でいると考えられているからです。

なお、仏式の四十九日法要に当たる五十日祭以後になると、故人は守護神になるという考え方のため、「御神前」を使うのが一般的です。
ほかにも「御神饌料」・「玉串料」・「御榊料」といった神式独特の表書きもあります。

キリスト教
キリスト 香典
キリスト教式の場合の香典袋では、宗派に関係なく使える表書きの書き方として「御花料」・「御白花料」が一般的です。
他宗教でも広く使える「御霊前」はカトリックでは使うことができます。

カトリックの場合は、「御ミサ料」という書き方でも可。
プロテスタントの場合は、「忌慰料」という書き方でも可です。

無宗教
無宗教、または宗教が不明の場合の香典袋の書き方は、「御霊前」と書くのが一般的です。
しかし、上記の通り、浄土真宗やキリスト教のプロテスタントの場合は、「御霊前」を使用することは失礼にあたります。

最低限、その辺りだけは確認しておくべきでしょう。
無宗教の場合「御花料」などと書くことができます。

会費制の場合は、白い封筒に「志」と書く書き方で良いでしょう。

【図解】香典袋の名前の書き方(個人・連名・夫婦別)
つづいて、香典袋への氏名の書き方を紹介します。
氏名は、水引の下の部分に書きます。

香典を個人で書く場合の書き方
香典を連名で書く場合の書き方
香典を会社で書く場合の書き方
香典を個人で書く場合の書き方
香典 表書き
個人で書く場合の書き方は、表書きと同じ位置で水引の下の部分に氏名を書きます。
表書きと同じく、氏名も薄墨で書きます。

香典を連名で書く場合の書き方
つづいて香典を連名で書く書き方を紹介します。

夫婦連名の場合
3名までの連名の場合
4名以上の連名の場合
夫婦連名の場合
香典 夫婦
夫婦連名での書き方は、香典を一家で1つ用意するため通常は夫の名前と妻の下の名前だけを記載します。
しかし、 夫婦揃ってお葬式に参列する場合や、夫婦とも故人と親しかった場合などは、夫婦連名で書くこともできます。

また、妻の親戚の葬儀の場合も、夫婦連名としても構いません。
表書きを夫婦連名で書いた場合、中袋も連名で書きましょう。

書き方は外袋と同じく、まずは夫の氏名を書き、その左側に妻の名のみを併記します。

夫婦連名に関して、詳しくはこちらを参考にしてください。

香典を夫婦連名で出す場合の書き方や渡し方!別々で出す場合も解説

3名までの連名の場合
香典 連名
3名までの連名の場合、香典は次のような書き方をします。
表書きには全員の氏名を書きます。

中袋の表面には金額の合計を書き、裏面には代表者の住所・氏名を書きます。

4名以上の連名の場合
香典 会社 外一同
4名以上の連名の場合は、香典は次のような書き方をします。
表書きには「〇〇一同」のように、全体を表す名称だけを書きます。

または、代表者の名前を書き、左下に小さく「外一同」と書きます。
そして、別紙に全員の名前を書き、中袋に入れます。

名前は、目上の人から順に右側から書いていきます。
このとき、個別の金額を書いてもいいでしょう。

なお、連名の香典には香典返しをしないのが慣例ですが、それぞれにお返しを考えるご遺族もいます。
喪家側の負担が多くなるので、香典返しを遠慮する旨を香典袋や中袋に記載するのも一案といえます。

【香典返しを遠慮する場合の添え書きの例】

香典のお返しなどはご無用に願います
お返しなどのご配慮は、遠慮させていただくようお願い申し上げます
香典を会社で書く場合の書き方
香典を会社で書く場合は、次のような書き方をします。
会社から香典を出す場合は、「会社名・役職名・氏名」を記入することが一般的です。

会社名のみを書くことは基本的にありません。
1番右に会社名、真ん中の上に役職名、その下に氏名を書きます。

役職名が長い場合には行を分けて書くことになります。
この場合は、名前が真ん中に来るように、会社名・役職名を右に寄せて書きましょう。

【図解】香典袋の中袋の書き方(名前・住所・金額)
通常、市販の香典袋には、表書きする上包みの内部に、白い封筒の形をした中袋がセットされています。
現金は、この中袋にいれるとともに、外側に香典の金額や住所、氏名を記載します。

これらの情報は、遺族が香典返しや挨拶状などを送る際に必要となります。
楷書で分かりやすく、都道府県名を省略しないように記入します。

中袋を書き終え、現金を入れた後、封筒の糊付けは不要です。
これは、香典を整理する方の手を煩わせないための配慮です。

ただし、封のかぶせ部分には、「〆」「封」と書き入れる場合もあります。
この中袋には、金額・住所・氏名の記載欄が印刷されている場合も多くあります。

この場合は、その指示に従いましょう。
記載欄のない場合の書き方は以下を参考にしてください。

中袋の金額の書き方
中袋の住所の書き方
中袋の名前の書き方
中袋の金額の書き方
香典 中袋 表書き 裏表
金額は、中袋の表面に書くか、裏面の右側に書くかどちらでも構いません。
金額の書き方は、大字(だいじ)で書くのが正式なマナーです。

金額の後に「也」を付ける書き方もありますが、これは、銭の単位を使っていた時に円の後に金額を書き足されないようにした書き方の名残です。
そのため、現在では「也」は付けなくて構いません。

また、金額も大字でなく略式で書いても良いという流もあります。
以下は略式とそれに対応する大字での書き方です。

書き方の参考にしてください。

略式    大字
金五千円    金伍阡円
金一万円    金壱萬円
金二万円    金弐萬円
金三万円    金参萬円
金五万円    金伍萬円
金十万円    金拾萬円
中袋の住所の書き方
まずは住所の書き方です。
住所は左下に書きます。

氏名と並べて書くので、氏名のスペースは開けておきましょう。
四十九日までは表面と同じように裏面も薄墨で書きます。

四十九日からは濃い墨で書くことになります。
また、表側を縦書きで書いた場合には、裏面も縦書きで書きます。

縦書きの場合、郵便番号や番地は漢数字を使って書きましょう。
住所を書くのは香典返しやお礼状を書く時に配慮するものですので、間違えないように丁寧に書いてください。

中袋の名前の書き方
つづいて名前の書き方です。
名前は左下に住所に続いて書いていきます。

名前の書き方の注意点は、分かりやすく丁寧に書くということです。
こちらも、四十九日までは表面と同じように裏面も薄墨で書き、四十九日からは濃い墨で書きます。

【図解】中袋がない場合の香典袋の書き方
香典 中袋なし 金額
封筒タイプの香典袋の場合、中袋や中包みが付いていないものも多いです。
中袋がない理由というのは、外袋と中袋で袋が二重に使われることで、「不幸が重なる」ということが連想されるため、縁起が悪いと考えられるからです。

地域によっては、中袋を使用しないというところもあるのです。
このように、中袋のない場合は香典袋そのものの裏側に住所や金額を書くことになります。

住所の書き方
香典袋の中袋がないときの住所の書き方は、裏面の下段に縦書きで書きます。
市販のものでは、住所記入欄が印字されている場合がありますので、その際はそれに従いましょう。

もし記入欄が横書きであれば、それに従って横書きにします。
住所の番地などは、縦書きであれば漢数字を用い、横書きであればアラビア数字で書きましょう。

金額の書き方
金額の書き方は、住所と同じく裏面の水引より下部に縦書きで書きます。
住所の左側に「金○○円」と書きましょう。

市販のものでは、金額記入欄が印字されている場合はそれに従います。
記入欄が横書きであれば、それに従って横書きにします。

縦書きであれば漢数字、横書きであればアラビア数字で書きましょう。

中袋がない場合中包みを作る
本来、中袋はなく、奉書紙や厚手の半紙を用いて現金を包む中包みを作っていました。
奉書紙や厚手の半紙がない場合でも、コピー用紙で中包みを作ることもできます。

以下に中包みの折り方を載せます。
中袋を書き損じた時にも使えますので、覚えておくと便利です。

中包みの折り方
①奉書紙を斜めに置き紙幣の表面を上にして、中央より右に寄せて縦にしておく。
②左側の角を右側の辺にそろえるように折る。そのあと、上側の角を下に折り下げ、下側の角を折り上げる。
③紙幣をおらないように気を付けながら、紙幣の幅より少し広めに右から折る。
④余った角を裏に折り込む。
(ポイント)弔事では、左上を閉じて、左下だけが三角になるように包むため、①のときに位置を調節する。
なお、中袋なしの場合でも、受付の方などが金額をチェックする際に煩雑になってしまうため、糊付けする必要はありません。

香典袋の書く時の筆・ペン
香典 金額 書き方
香典袋の表書きの書き方は、筆と墨を使って書くのが基本です。
もしくは筆ペンで書きます。

とくに、四十九日法要までは薄墨を使って書くように心がけましょう。
このように香典に薄墨を使う理由は、故人を追悼する気持ちを表すためといわれています。

薄墨は普通の墨に比べて水分が多く、それが故人を想い涙で墨が薄くなったように見えるためです。
さらに別の説では、故人のご不幸を聞きつけ墨を十分にする間もなく駆け付けたという意味を込めているというものもあります。

いずれにしても、故人が亡くなったことに対し、悲しい気持ちで急いで故人のもとへ来たことへの意思表示となります。
突然の訃報で、普通の筆ペンしかない場合は、普通の筆ペンに水をつけて使うと薄墨のように使えます。

筆も筆ペンもないときでも、万年筆やサインペン、ボールペンは表書きにはNGです。
これは、冠婚葬祭においては、ボールペンやサインペンが略式とみなされるためです。

最近では、コンビニなどでも筆ペンを調達することができます。
筆ペンを使うことを考慮して、一本くらい常備しておけば慌てずに済むでしょう。

表書きの書体は楷書で丁寧に読みやすく、贈る側の真心を込めて書きます。
一方、中袋を書くときは、その読みやすさに注意します。

慣れない筆での書き方がうまくいかないのであれば、中袋であればボールペンで書いても構いません。
香典を受け取られた方が、香典に包まれた金額や送り主の住所・氏名が読み取れるように丁寧に書きましょう。

知っておきたい!宗教別の香典袋の種類と選び方
香典袋 種類 表書きなし
香典袋は、基本的に白無地の袋に水引を掛けたものを使います。
しかし、香典袋には様々な種類があり、どれを選んだらよいか分からないときもあります。

香典袋を選ぶときは、中に包む金額によって選べるものが変わります。

水引が印刷されたものは3千円~。
印刷されたタイプでも高級感のあるものは5千円~。

黒白の結び切りであれば3千~5千円、あわじ結びであれば1万円~が目安です。
双銀の結び切りなら1万円以上、あわじ結びであれば5万円~となります。

包み自体が大きいものは、10万円以上の場合に用います。
相手に余計な期待を持たせることにもなりますので、袋に見合わない金額を包まないようにします。

また、香典袋は故人の宗教により選べるものが異なります。
宗教ごとに確認していきましょう。

仏教
神道
キリスト教
無宗教
仏教
香典袋 仏教 表書きなし
仏式では、水引は黒白、黒銀、双銀の「結び切り」のものか「あわじ結び」のものを選びます。
関西や北陸などの一部地域では、黄白の色の水引を使うのが一般的というところもあります。

蓮の花が描いてあるものを使用することができます。

神道
香典 玉串料 神道
神式では、水引は黒白、双白、双銀の結び切りを用います。
絵柄の入ったものは使用しません。

キリスト教
香典 表書きなし キリスト 花 十字架
キリスト教式の場合は、水引は不要です。
百合の花や十字架が描かれたものを使用することができます。

無宗教
香典 双銀 表書きなし
無宗教の場合は、白無地で水引は黒白、双銀の結び切りを選びましょう。
無宗教葬を行う場合や、故人の宗教や宗派が分からない場合は、白無地の袋に黒白の水引がかかっているものを選びます。

そして表書きは「御霊前」と書きましょう。
香典袋は、喪家の宗教・宗派にあわせて用意すると丁寧です。

できる限り喪家の宗教・宗派を確認してそれに合わせましょう。
どうしてもわからないときは「御霊前」と書くと良いでしょう。

【コラム】あわせて知りたい!香典のマナー
香典の金額の相場
香典袋のお金の入れ方
香典の渡し方
香典の金額の相場
香典の金額の相場は、会葬返礼品、通夜ぶるまいの膳、香典返しを遺族が負担することを考えると、ひとりあたり最低5,000円を目安として考えましょう。
また、故人が近親者や親友の場合は多めに、故人が一家の中心的存在だった場合は多めに。

自身が肩書ある立場なら多めに、など故人との関係や立場で判断します。
下に香典の金額相場を載せますが、こちらはあくまでも一般論です。

地域による慣例を考慮したり、自分と同じような立場の人と相談して決めても良いでしょう。

故人との関係    金額の目安
祖父母    10,000~30,000円
両親    50,000~100,000円
きょうだい    30,000~50,000円
おじ・おば    10,000~30,000円
その他の親戚    10,000~20,000円
勤務先の関係者    5,000~10,000円
仕事上の関係者    5,000~10,000円
知人・友人、またはその家族    3,000~5,000円
隣近所の人    2,000円~
香典の金額相場について詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。

【アンケート&監修】香典の金額相場は?間柄・年齢で変わる?避ける金額も
【アンケート&監修】香典の金額相場は?間柄・年齢で変わる?避ける金額も
お墓・霊園比較ナビ編集部
香典袋のお金の入れ方
お札は、肖像がある方が表面になります。
お札を入れる場合、顔のある方が見えないように入れる、裏が見えるように入れる、といった説がありますが、特に気にすることもないという考え方あります。

お札の向きは気にしない場合でも、2枚以上のお札を入れるときには、お金の向きを揃えることは心がけましょう。
香典に真新しいお札を使用することは、前々から用意していたようで失礼に当たると考えられています。

古い紙幣や、真新しいお札にわざと折り目を付ける慣習もあります。
かつては、「奇数は吉、偶数は凶」といわれ、香典に入れる金額を偶数にしたり、「4(死)」「9(苦)」の数字を避ける慣習もあります。

現在はあまり気にされない方も増えましたが、気にする方もいますので注意しましょう。

香典の金額の入れ方についてはこちらの記事を参考にしてください。

【図解解説】香典のお札の向き・入れ方!中袋のありなしでの違いとマナー
【図解解説】香典のお札の向き・入れ方!中袋のありなしでの違いとマナー
お墓・霊園比較ナビ編集部
香典の渡し方
香典は、通夜か葬式・告別式に持参しますが、両方に参列するときは、通夜で渡すのが良いでしょう。
香典は袱紗に包んで持参するのが慣例です。

弔事では紫や紺、灰色や深い緑色などの袱紗を用いましょう。
弔事では左包みをしますので、慶事の右包みと異なっているので注意します。

受付で渡す際は、まず一礼してお悔やみの言葉を述べ、袱紗から香典を取り出し、畳んだ袱紗を代替わりにして香典を載せ、相手に向けなおし両手で差し出します。
袱紗に包んだまま渡すことは、相手から袱紗が帰ってくることを「不幸が返ってくる」として嫌います。

通夜や葬式・告別式に参加できないときは、香典を郵送します。
その場合は、お悔みと参列できない理由を手紙にしたため、現金書留に同封します。

このとき、弔事の手紙は毛筆か薄墨色・納紺色のインクで書きましょう。

もう香典の書き方に戸惑わない!
香典の書き方は、故人の宗教・宗派によって異なる。
このことを覚えておくだけで、突然香典を準備することになったとしても、香典袋を準備するときに役立つでしょう。

故人への敬意や遺族への弔慰を示すためにも、正しいマナーで香典を用意したいものです。
香典の表書きの書き方をはじめ、金額の書き方など。
正しく覚えて使えるように身に着けてください。

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