この記事の結論
ハムスターはプランター埋葬・土葬・火葬が選択できます。また、ペット霊園での供養も可能です。
ハムスターを埋葬してから土に帰るまで1年ほどかかるため注意が必要です。また、土葬では深く穴を掘る必要があります。
ハムスターを埋葬する前の確認
ハムスターは短命で、寒さに弱い生き物であることから主に冬場に命を落としてしまう事が多々あります。
ハムスターが亡くなってしまったと、慌てて埋葬を考える前に、最初に何点か確認しておきたい点を見てみましょう。
冬眠ではないこと
ハムスターは、本来野生の生物で、穴を掘り土が持つ保温性によって冬を越すものです。
気温が10度くらいまで下がると冬眠状態に入り、ハムスターの体温が下がり冷たくなります。
こういった生態を知っておくと実は、生きていたという悲劇を防ぐためにもハムスターを 埋葬前に、生存確認 をしておきたいところです。
暖房が効いた部屋にハムスターを連れて行き掌で優しく暖めます。暫くすると意識を取り戻す可能性もあるので冬眠ではないか確認することをお勧めします。
遺体の安置する場所
それでもハムスターが息を引き取ったことが確定である場合は、埋葬の準備をするために一度 遺体を安置 しておくことをお勧めします。
ハムスターも息を引き取ると遺体に傷みが生じるため、埋葬までの時間を、ゆっくり家族とお別れの時間に充てるために、小箱を用意し 保冷剤を入れてハムスターを安置 しましょう。
箱を置く場所は、風通しが良くて気温の低い場所を選びたいものです。
動物が亡くなった際の安置方法についての詳しい記事は以下を参考にしてください。
お別れの方法
ハムスターに「これまで過ごした楽しい時間をありがとう」と伝えてお別れをします。
埋葬前に特別に供養したい気持ちがある場合は、ペット専用のお線香を手向けても良いかもしれませんね。
ハムスターの埋葬方法①プランター葬
鉢
ハムスターのお墓の1つにプランター葬という埋葬方法があります。
読んで字のごとくハムスターの遺体を家庭で利用している プランターに埋めて供養する という非常にポピュラーな埋葬手段です。
マンションなど庭が無い家庭でも、植木鉢などを利用し自宅でハムスターを身近に感じながら埋葬できる安心感があります。
その他に墓地を作る必要もないことから、 安価に埋葬できる というメリットが特徴です。
プランターを選ぶ
まずは、埋葬するためのプランターの選定から始めましょう。
ハムスターは、体が小さいのでさほど大きなプランターである必要がありません。
プランター葬のポイントとしては、 どのような素材で作られた製品 であるのかが注意点になります。
よく家庭で見かける プラスチック製品は、おすすめできません。
理由としては、堅牢であるとは言い難くハムスターを埋葬してもしばらくして劣化から破損してしまう恐れがあるからです。
陶磁器で作られたプランターや鉢 であれば強固で、風通しも良く安心して供養を行うことができます。
プランター専用のネット
プランターの底に穴がある場合は、虫が入ってしまうことや、土が外へ流出してしまう可能性が考えられます。
こういった問題を回避するためにプランターの底に 内側から、鉢底ネットを穴のサイズに合わせてカットして敷きます。
余力があれば鉢底石と言われる、プランターや植木鉢の底に敷く石を用意して、 なるべく通気性を保ちましょう。
腐葉土
プランターを選んだら、いよいよハムスターを埋葬することができるのですが、 腐葉土を用意することをお勧めします。
埋葬に利用する土の土壌が悪いと、中々土に還りづらいという問題が発生してしまうことから本来あるべき供養として、 確実にハムスターを自然へ帰化 してあげることを優先しましょう。
腐葉土も底鉢ネットもホームセンターだけではなく、100円均一ショップで入手することが可能です。
埋葬する
プランターに腐葉土を約10㎝程敷いてから 、ハムスターの遺体を置き、ふんわりと土を被せて埋葬が完了します。
お好みで花を植える・お墓を作る
ハムスターの埋葬として、お好みで植物や花を植えてお墓としても良いでしょう。
花を植える場合は、 園芸用の土をミックスすることで、育てやすくなります。
できれば花は、 一年草と呼ばれる花の種を蒔いてから枯れるまでに一年以内で完結する種類 を選びたいところです。
理由としては、多年草や生命力の強い根を張る植物を選ぶと、 埋葬したハムスターの遺体を不必要に傷つけてしまう 可能性があるからです。
アサガオやパンジー、マリーゴールド、コスモス、ビオラなどの育てやすい花をお好みで選んでみましょう。
ハムスターの埋葬方法②土葬
墓
プランターを使ったハムスターの埋葬は手軽である反面、 環境に気を配る必要がありました が、土葬の場合は、気を付けるべき点が少ないというメリットがあります。
必要なもの
土葬という手段を選ぶ際に必要なものは、 土を掘り返すためのスコップ と、ハムスターの遺体を包む自然素材で作られた タオル 、生前好んでいた餌やお花などの 埋葬品 です。
自宅の庭に埋葬する
自宅に庭がある場合、土葬を選択する人もかなり多くいるようです。
亡くなったペットと、 離れることなく供養を続けられる ことがメリットになります。
深めの穴を掘る
ハムスターは、体が小さいため 浅く穴を掘ってしまうとカラスなどの野生の動物が掘り返してしまう 可能性があります。
可愛がったハムスターの無残な姿を見るのは、もう一度悲しい思いを味わいことになりますので、 なるべく深く穴を掘る ことを意識したいところです。
遺体を包む
自然素材で作られたタオルで遺体を包みます。 もし一緒に餌を入れる場合は、紙製の箱へ遺体と一緒に入れて埋葬しても良いでしょう。
土を高めに積む
掘った土をハムスターの遺体の上にかけて盛り土にします。
年月が経過すると土がへこむことから、 なるべく高く盛ることが大事なポイントです。
石灰の利用
埋葬したハムスターが自然に還るまでのプロセスにおいて、遺体の損傷や腐敗が進むと有害物質を発生する懸念があるのですが、 石灰を使うことで殺菌作用により有害物質の発生を抑える ことが可能です。
ハムスターの埋葬方法③火葬
ペット 遺骨
近年では、ハムスターを埋葬する前に火葬の経験をすることで、葬儀に対する理解を深めたり、 土葬の際のリスクである臭い などのトラブルを回避できるというメリットがあります。
火葬の種類と費用
火葬の種類によって値段が変動するため、ハムスターを火葬した際の種類と相場をご紹介します。
合同火葬
個別火葬
立会火葬
訪問火葬
合同火葬
合同葬は、自身が飼っていたハムスターと、他の家族が飼っていたペット一緒に火葬されます。
火葬後にハムスターの遺骨を貰い受けることはできません。
予算は、5千円~1万2千円が相場となります。
個別火葬
その名前の通り、飼っていたハムスターを単体で火葬する方法です。
予算は、 1万7千円が相場で合同火葬よりも高い金額になります。
立会火葬
人間の火葬と同じように火入れから骨上げまでの一連の流れを飼い主が立ち会う方法です。
予算は、2万円が相場で一番値段が高くなります。
訪問火葬
近くに火葬場が存在しないなどの理由で現地に赴けない場合に利用されのが訪問火葬です。
火葬機能を搭載した特殊な車両でハムスターの飼い主の自宅へ訪問して、火葬を請け負います。
予算は、移動距離にも依存しますが一般的には1万5千円が相場です。
ハムスターの遺骨は専用のものに
火葬したハムスターの遺骨を飼い主と一緒に埋葬したいと考える方や、自宅に設置した仏壇に置いて供養したいと思い立たれる方もいるようです。
法律的に問題はありませんが、 仏教の考え方として人間とペットを一緒に埋葬しても同じ道を歩むことができない という考え方があるのです。
霊園やお寺によっては、 人間とペットが一つの墓地に入ることを禁じている 所もあります。
ハムスターの埋葬方法④ペット霊園
霊園
ハムスターの埋葬方法の1つとして ペット専用の霊園 があることをご存知である方もおられることでしょう。
ペットを家族の一員と考え、人間と同様の埋葬や供養を行いたいという考え方が受け入れられて、そういったサービスを展開する事業者も増えています。
専用の火葬場がある
ペットを火葬する場合には、人間と同じ環境で行うと温度が高すぎて骨が残らなくなってしまうというリスクがあるため、専用の火葬場が設けられていることが特徴です。
共同墓地に埋葬する
ペット専用霊園では、ハムスターを火葬した後に、 共同墓地と呼ばれる複数のペットの骨と一緒に埋葬 するお墓で眠りにつき、以後、お盆に 住職や神主による供養 が行われるという墓地が存在します。
共同墓地のメリットとしては、飼っていたハムスターの他にも様々なペットが埋葬されるということは、寂しい思いをすることなく定期的な供養が行われるため、 多忙でなかなかお参りできないという方 に向いています。
礼拝堂がある
人間と同様にハムスターのお葬式や、供養を行うための礼拝堂も存在しています。
サイズこそミニチュアですが中には、天井がプラネタリウムになる仕掛けを持つ礼拝堂があり、 厳かな雰囲気で葬儀を行う ことが可能です。
葬儀の例
ペット霊園においてハムスターが埋葬されるまでの流れを1つの事例として見てみましょう。
まずは、霊園に電話連絡を入れて 火葬の予約受付 をしてもらう必要があります。
受付の際にハムスターの体重を測ってもらうのですが、 葬儀料金を算出 するために必要なプロセスなのです。
ハムスターを納棺し、好きな餌などを飾り、最後のお別れの時間を設けられるので、これまでの感謝の気持ちを伝えましょう。
その後オプションで読経サービスを付けてから火葬されます。
火葬時間は、30~1時間程度 かかりますが待っている間に家族が待つためのスペースも設けられていますので、 ペットを偲び家族で思い出を語り合ってみてはいかがでしょうか。
火葬が終わるとハムスターの遺骨は、墓地に埋葬されて一通りの葬儀が終了となります。
ペットの霊園に関する詳しい記事は以下を参考にしてください。
【専門家監修】ペットの供養方法は?寺・霊園、納骨堂、手元供養、散骨別に解説
第三人生編集部
ハムスターを埋葬するときの注意点
法律
ここからは、ハムスターを埋葬するにあたり気を付けたいポイントをご紹介します。
法律
ペットの遺体は、大小サイズを問わず 法律上において一般廃棄物 という考え方がされているので、仮にごみとして捨てられても法律違反にはなりませんが、悲しいことなので避けたいところですね。
ハムスターの遺体を土葬を検討する場合、自宅の庭など 土地の所有者 であることが前提です。
他人が所有する土地や、公共施設を選び埋葬することは、 不法投棄 にあたり、廃棄物処理法により罰せられることになります。
すぐに土に還るわけではない
ハムスターを土葬の形で埋葬すると、体が小さいことからすぐに自然に還ると考える方が多いようですが、 少なくとも毛皮は完全に土に還るまでに1年以上 かかります。
骨まで完全に土に還るまでの期間は、 おおよそ10年 と言われていますが、埋葬した方法によって変わってくるのです。
埋める時に浅く掘ってしまうと、上手く還らずに後でミイラ化した状態で発見されることがあります。
匂い
土葬やプランター葬を選ぶ場合に気を付けたいのは、ハムスターの埋葬後に 臭いを発生させるケースがある という点です。
原因として 土の量が少ない ことや、お墓に植物を植えた際に水の量が多いと カビの発生 に繋がることを念頭に入れましょう。水やりは、最低限土が湿る程度で問題ありません。
ペットを土葬する際の法律についての詳しい記事は以下を参考にしてください。
ペットを土葬して良いの?埋葬の注意点と方法、関連する法律も紹介
第三人生編集部
ハムスターの埋葬は心をこめた見送りを
ハムスターが亡くなってしまった場合に、埋葬手段を考えるより先に 冬眠状態 になっていないかを確認する必要があります。
なぜなら、ハムスターは、 気温が低くなると冬眠 する性質を持っているため、温かい部屋で掌で温め続けると意識を回復することがあるのです。
それでも亡くなっていたら、お別れをするために遺体をなるべく 涼しい場所で安置 して埋葬の準備に入ります。
埋葬方法は、プランター葬、自宅の庭を利用した土葬、火葬、ペット霊園が主な選択肢です。
自宅で埋葬から供養まで行う場合、 埋める場所が法律上問題ないか、臭いを発しないか といった点に気を付ける必要があります。
ご家族のライフスタイルや考え方に合わせて選択すると良いでしょう。
❓ ハムスターの埋葬方法は?
プランターに埋葬する方法や、火葬などがあります。また、ペット霊園を利用することもできます。詳しくはこちらをご覧ください。
❓ ハムスターのプランターでの埋葬はどうする?
プランターは陶器などの頑丈な素材を選びます。腐葉土に埋葬し、花やお墓のプレートを配置しましょう。詳しくはこちらをご覧ください。
❓ ハムスターの埋葬で火葬する場合相場は?
相場は5000円から2万円です。合同で行うか立ち会うかなどによって増減します。詳しくはこちらをご覧ください。
❓ ハムスターの埋葬で供養する方法はどんなものがある?
ペット用の霊園・納骨堂・手元供養といった方法があります。また、ペット供養用のグッズがあるのもポイントです。詳しくはこちらをご覧ください。
【専門家監修】ペットの供養方法は?寺・霊園、納骨堂、手元供養、散骨別に解説