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葬儀

2024.04.30

墳墓の意味とは?歴史や種類、有名な墳墓や古墳との違いも解説

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「墳墓」という言葉自体を耳にしたことのある人は多いと思います。

ですが墳墓とは何か、説明することができる人は少ないのではないでしょうか。

ここでは墳墓の意味や歴史、種類など、様々な知識を紹介しています。

墳墓の意味
墳墓とは、死者を地中に埋葬しているお墓などの建造物、またはその場所のことをさします。

元の意味は 土を高く盛り上げて作るお墓 で、古代の古墳などにはその形状が見られます。

現代の日本での一般的な墳墓は、暮石を据えた形のお墓ですが、暮石以外にも、木製の墓標の他、樹木葬などの自然葬、墓標自体を置かない形のものまで多様になってきています。

今挙げたのは、霊園などにあるお墓のことですが、それ以外にも日本の古墳やエジプトのピラミッド、エルサレムの聖墳墓教会なども墳墓となります。

墳墓の歴史
死者を埋葬する習慣は古くからありますが、墳墓が建てられようになった理由には、いくつかの説があります。

縄文時代には、 屈葬 と呼ばれる石を抱かせた形の埋葬が一般的で、悪霊が取り憑かないようにしたという説があります。

弥生時代には、 木棺 や 石棺 を用いるようになり、部族長が埋葬されている 墳丘墓 が作られています。

古墳時代になると、 死者の弔い よりも 権力者の業績 を讃える目的で 巨大古墳 が作られ始めました。

このように、墳墓を建てるという行為には、死者の弔いのためであったり、死を忌み嫌う感情に起因していたり、権力を象徴するためであったりと様々な目的があります。

墳墓の種類
墓誌
墳墓には大きく分けて、 和型の墳墓 ・ 洋型の墳墓 ・ デザイン墳墓 の3つのタイプが存在します。

これらに優劣はなく、故人の意思や遺族の好みによって決定されることがほとんどです。

和型の墳墓
日本においては昔ながらの伝統的なタイプです。

見た目の特徴としては、縦長である点が挙げられ、お墓の正面に縦書きで文字を入れるのに適しています。

この和型の墳墓の特徴である、高くそびえた棹石は、仏塔、すなわちお釈迦様のお墓を模していると言われています。

和型の墳墓には、土台の上に乗る球体が傘を被ったような形の五輪塔型や、地蔵をそのままかたどったような石仏型などが存在し、室町時代までは五輪塔型が、江戸時代中期からは現在の和型の一般である角柱のものが普及しました。

背の高い棹石は、仏教のモチーフとなっているので、仏教徒の方からの人気は高いようです。

背が高いゆえ、地震の際などの転倒には注意が必要なようです。

洋型の墳墓
洋型の墳墓の特徴は、和型に比べて背が低く、それゆえの安定性の高さが挙げられるでしょう。

高さが低いため、暮石の上の方の掃除が楽であることも洋型の墳墓の長所と言えます。

また、洋型の墳墓は、洋風に縛られず自由度が高いことも人気を集める一つの理由です。

キリスト教の墓地や、無宗教の墓地に馴染むのは当然のことながら、和型の墳墓によく用いられる灰色や黒色などの暗めの色合いの暮石を用い、線香や花立てを用意することで、仏教の墓地にも違和感なく馴染むようになります。

デザイン次第で、好きに和風や洋風の雰囲気に寄せられるという点や、モダンに見えることから、近年、洋型の墳墓を選択する方が増えてきています。

デザイン型の墳墓
こちらは、故人の生前の趣味や好みに合わせて作られた墳墓です。

将棋好きであった故人のための将棋盤の形の墳墓、お酒好きであった故人のための徳利の形の墳墓、愛煙家であった故人のためのタバコの形の墳墓など、故人の生前を表現できるとして人気を集めています。

CADや3Dシュミレーターを用いて、要望に沿って設計をしてくれるため、事前に完成品に近いデザインの墳墓を確認できるのも安心です。

材質は石だけでなく、ガラスを使用したものまで可能です。

有名な墳墓
ピラミッド
有名な墳墓としては、 世界三大墳墓 としてひとまとめにされる3つの墳墓が挙げられます。

大仙陵古墳
大仙陵古墳とは 大阪府堺市堺区大仙町 に所在する、5世紀中ごろに建築された日本最大の前方後円墳です。

百舌鳥耳原三稜の1つで、墳丘は3段に築成され三重の濠がめぐり、10基以上の陪塚があります。

前方後円墳とは、上空から見ると円と四角を合体させた日本独自の形で、5世紀中ごろに約20年の年月をかけて建造されたと言われています。

北側の反正天皇陵古墳、南側の履中天皇陵古墳とともに百舌鳥耳原三陵と呼ばれ、現在は宮内庁が管理しています。

左右のくびれ部に造出しがあり、三重の濠がめぐっていますが、現在の外濠は明治時代に掘り直されたものです。

葺石と埴輪があり埴輪には人物(女子頭部)や水鳥、馬、鹿、家などが出土しています。

大仙陵古墳の基本情報は以下の通りです。

全長    高さ    体積
486m    35.8m    140万㎥
クフ王のピラミッド
クフ王のピラミッドとは エジプトのカイロ に所在する、ピラミッドの中でも最も大きく、最も有名なピラミドです。

ピラミッドとは、今から5000年程前に栄えた古代エジプトの、大小の石材のブロックを積み上げて作られた建造物のことをさします。

これだけの石材を、トラックやクレーン、鉄器の存在しない時代に、これほどまで正確に積み上げていたというのは圧巻です。

現在、多くの専門家の間で意見が一致しているのは、ピラミッドがエジプト王の葬送儀礼が執り行われた墓である、ということです。

それは、ピラミッドという建造物が、それを命じた王の生きている間に完了させなければならないプロジェクトであったということを意味します。

今だに謎な部分の多いピラミッドの基本情報は以下の通りです。

全長    高さ    体積
230m    146m    260万㎥
始皇帝陵
始皇帝陵とは、 中国陝西省 に所在する、秦の皇帝眠る墳墓です。

始皇帝陵の近くの地下からは、「兵馬俑」と呼ばれる、さも生きているかのような兵士の像が数千体も見つかり、それは20世紀最大の考古学的発見とされています。

その兵馬俑は、始皇帝の墳墓を守るように「品」字型に並んでおり、戦馬・戦車・武器全てが写実性に優れた傑作で、とても高い歴史的価値を持っています。

兵馬俑が作られた理由や、埋められた理由などは長年の大きな謎とされ、今でもその秘密を解き明かすべく研究が行われています。

貴重な歴史的墳墓、始皇帝陵の基本情報は以下の通りです。

全長    高さ    体積
350m    76m    300万㎥
墳墓と古墳の違い
古墳 とは土を高く盛り上げた墳丘をもつお墓のことをさし、 墳墓 の一種です。

東アジアに多くみられ、地位の高い人間などの権力の誇示のために盛んに築造されました。

日本史においては、3世紀半ばから7世紀にかけて造られたものを呼ぶことが多くなっています。

また、古墳と同列として挙げられるのが 墳丘墓 で、これは、上に土もしくは石を積み重ねてできた墳丘のような形をした 墳墓 のことをさします。

「墳墓」という歴史ある言葉
墳墓という言葉を耳にしたことがある人は少なくないと思いますが、言葉の裏にある歴史や、実際の墳墓にまつわる知識について知らない人は多かったのではないでしょうか。

この記事を参考に、ぜひ墳墓に関する知識を深めてみてはいかがでしょうか。

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