葬儀の事前相談とは
近年、自分の最期を迎えるときに必要な情報をまとめられるエンディングノートが販売されるようになりました。
しかし、エンディングノートがそもそも何か、どのようなことを書けばいいのかがよくわからない方もいるでしょう。
エンディングノートとは別に、葬儀の事前相談をおすすめします。
まずは、葬儀の事前相談について詳しくみていきましょう。
葬儀の事前相談でできること
葬儀の事前相談では、予算や形式などの相談が可能です。
相場観や葬儀の形式などがわからない場合でも担当者と相談できるため問題ありません。
また、日中に時間がなくて相談に行く暇がない場合や体調・身体の問題から外出できない場合も大丈夫です。
メール相談や電話相談に対応しているため、旨を伝えれば臨機応変に対応してもらえます。
必要に応じて葬儀のパンフレットなどを取り寄せておくとよいでしょう。
葬儀の事前相談を行うタイミング
事前相談は「この時にしなければならない」というものではありません。
亡くなる数カ月前に相談される方もいれば、亡くなる直前の方もいらっしゃるでしょう。
また、亡くなった後で葬儀社を決めるケースも多く見受けられますが、事前に決めておくことで自分が希望する葬儀を実現したり葬儀の手続きをスムーズに進めたりできるでしょう。
葬儀の事前相談をしておく5つのメリット
葬儀の事前相談をしておくメリットは、主に以下の5つです。
・事前に葬儀のプラン・形式を決められる
・遺族の負担を減らせる
・葬儀関連でのトラブルを防止できる
・葬儀を任せる会社選びでの失敗を減らせる
・事前に準備しておくことで安心できる
メリット1. 事前に葬儀のプラン・形式を決められる
葬儀社が用意している葬儀のプランは複数あります。
事前相談することで、自分が希望しているプランで実施できるようになるのがメリットです。
例えば、準備もなく葬儀を迎えた場合、一般葬になることは珍しくありません。
自分が希望する内容で葬儀を実施したい場合、事前に伝えておく必要があります。
相談した上で決定したプランと自然に決まったプランで実施するのでは納得感なども異なるため、自分の望む形式を家族・親族などと相談しながら決めておくとよいでしょう。
メリット2. 遺族の負担を減らせる
事前に葬儀の相談をしておくことで、遺族の負担を軽くできます。
大切な人の死に直面し、悲しみに暮れている中で葬儀を相談・決定するのは精神的な辛さを伴うためです。
事前に相談し、理想的な葬儀を決めておけば自分が望む形で実施できるだけでなく、残される側の負担を抑えられます。
事前相談しておくことは、自分と家族の両方にメリットがあるといえるでしょう。
メリット3. 葬儀の費用関連でのトラブルを防止できる
葬儀の費用は、プランごとによって異なります。
事前相談することで、どのくらいの費用がかかるのか把握できるので金銭面でのトラブル発生を防止できるのがメリットです。
自然の流れに沿ってプランを決めた場合、思った以上に金額がかかって遺族の負担になる可能性があります。
事前相談によって、どのくらいの費用がかかるのか、どこまでならオプションを付けられるのかわかります。
メリット4. 葬儀を任せる会社選びでの失敗を減らせる
事前相談によって葬儀社選びの失敗も減らせます。
事前相談を通して対応などを見ることで、信頼できる葬儀社かどうか判断しやすくなるためです。
葬儀を依頼するのであれば、安心して任せられる会社にお願いしたいですよね。
事前相談を通して葬儀社のことを知り、任せられるかどうか判断してみましょう。
メリット5. 事前に準備しておくことで安心できる
葬儀の事前相談をしておけば、安心が手に入ります。
これまでご紹介した内容を通して、葬儀関連での負担を最小限に抑えられるためです。
残された遺族側は、事前相談に沿った内容を準備するだけでよくなりますし、自分自身も望む形での葬儀を実施できます。
遺族と自分の両方の負担を最小限にできるため、安心して葬儀の準備を済ませられるでしょう。
葬儀の事前相談で確認したいポイント
では、葬儀の事前相談ではどのようなことを確認すればよいのでしょうか。
確認したいポイントは、以下の通りです。
・葬儀場所
・葬儀の形式
・葬儀の規模や予算・費用
・葬儀でこだわりたい箇所
・遺体を安置しておく場所
・緊急の連絡先
ポイントを踏まえて事前相談することで、スムーズに準備を進められます。
ここからは、それぞれの内容についてみていきましょう。
ポイント1. 葬儀場所
まずは、どこで葬儀を行うのか場所を相談しましょう。
・自宅から近い場所
・交通の便がよく行きやすい場所
候補としては、上記のような場所が挙げられます。
参列者の人数や実際の状況などによっても異なるため、いくつか候補を挙げておくとよいでしょう。
ポイント2. 葬儀の形式
葬儀には、一般葬・家族葬・直葬などの種類があります。
事前相談では、どのような葬儀の形式を望むのかを伝えておきましょう。
参列者の数や自分が希望する葬儀の形式、準備できる予算(費用)などを踏まえて、できる限り臨む形式に近いもので対応してもらうことが大切です。
ポイント3. 葬儀の規模や予算・費用
葬儀がどのくらいの規模になるのか、費用はどのくらいかかるのかも確認しておきましょう。
予算に合わせて、適したプランを選んで実施してもらうことが大切です。
事前に相場を確認しておくことで、どのような規模になるのか、人数は何人くらい呼べるのかまでわかります。
予算を踏まえて適したプランを選んでみてください。
ポイント4. 葬儀でこだわりたい箇所
葬儀でこだわりたい箇所も事前に相談しておきましょう。
・好きな花に囲まれた葬儀にしたい
・棺桶の中には自分の好きなものを入れてもらいたい
・好きな曲を流してもらいたい
上記のように葬儀にも個性を出すことは十分に可能です。事前に相談しておけば、対応してもらえるかどうかを確認できます。
ポイント5. 遺体を安置しておく場所
遺体を安置しておく場所は、葬儀場の安置室や自宅が一般的です。
自宅にスペースがあるのか、住んでいる物件はマンションかなど、建物の状況を踏まえて安置してもらう場所を決めておくことが大切です。
ポイント6. 緊急の連絡先
亡くなった後に連絡してほしい親族・友人のリストを相談して作っておくことも大切です。
リストは、手書きで残したり印刷してファイルにとじたりしておきましょう。
スマホやパソコンに保存するとロックがかかって見られなくなる可能性があります。
可能な限り、紙に残しておくことが大切です。
葬儀の事前相談の進め方
・葬儀社に連絡する
・相談する日程・場所を決める
・事前相談を行う
まずは、気になる葬儀社に連絡して事前相談したい旨を伝えましょう。
ホームページやチラシなどに電話番号・問い合わせ先が記載されているため、内容に沿って連絡してください。
連絡したら、誰について相談したいのか・相談したい人がどんな状況なのか伝えた上で相談の依頼を行い、日程と相談する場所を決めましょう。
その後、葬儀社と事前相談を行い、プランや葬儀社の対応なども踏まえて自分にあった葬儀社・葬儀の形式を決めるとよいでしょう。
事前相談で準備を整えましょう
葬儀の内容を事前に決めておくことは珍しくなくなってきました。
葬儀の事前相談を行うことで、可能な限り自分の希望に沿った形式での葬儀を実施してもらえます。
残された遺族側としても、葬儀に関する準備・精神的な負担を最小限に抑えられるため、事前相談は自分と遺族の両方にメリットがあります。
事前相談を通じて葬儀社の質なども確認できるため、ぜひ気になる葬儀社に問い合わせてみてください。