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葬儀

2024.04.23

導師とは?本来の意味や住職との違いは?手配方法やお布施を解説!

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導師とは、葬式や法事において、読経や法話によって法要を執り行うために欠かせない僧侶のことを言います。
あまり聞きなれないですが、非常に位の高い僧侶のことを指します。

そんな導師と住職などとは何が異なり、どういった特徴を持っているかについて解説していきます。

導師とは
木魚
葬儀や法要において、「導師の入場です。」というアナウンスを聞いたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

では、その導師とはどのような意味を持っているのでしょうか。  
 

本来の意味
導師の本来の意味は、 仏教の教えを多くの僧侶や仏門弟子に説教する役割を持つかなり地位の高い僧侶 をこう呼んでいました。
高僧や菩薩、仏などとも呼ばれていたことからも地位の高さが伺えます。

現代での意味
先述した葬式などでアナウンスされる方の意味が現代では当てはまるといえます。
つまり、 葬式や法事において、読経や法話によって法要を執り行うために欠かせない僧侶のことを導師と呼ぶ ようになっています。

また、 「引導を渡す」 という意味から由来しているように、故人に対し引導を渡す役目から、 引導僧と呼ばれる こともあります。

導師の種類
僧侶たち
次に種類についてですが、

大導師
唱導師
時導師
脇導師
という呼称もありますので、以下で解説したいと思います。

唱導師
2つの意味を持っており、1つは 非常に話法に優れた一般の人々にも仏の教えを説くことができる人物 のことを指します。

もう一方は、 仏教の儀式において、先んじて読経を行い、他の僧侶を牽引して中心となって進行を行う僧侶 のことを言います。

大導師
葬式や法要の時に、責任者・監督者として式の進行をコントロールする もっとも位の高い僧侶 のことをこのように呼びます。

時導師
規模の大きい法要などでしか見かけないかとは思いますが、 法要全体のうちの一部を担当する僧侶 のことで、 「一時」「この時」お勤めをするという意 からこう呼ばれています。

脇導師
先述した大導師に次ぐ位の僧侶のことをいい、 法要の時の補助役を担っています。
この役職は、住職になれる資格を持ったものが就くことができ、 位も高い と言えます。

一般的には、読経の一部を補助的に読むことが多いです。

脇導師の役割
近年では、法事・法要の簡略化によって都市部では、規模の小さいものが増えているため導師が一人で執り行うケースも多くあります。
しかし、本来はこうした形の法要を存在しませんでした。

「大衆威神力」という個人の力は微力でも、多く結集すれば何事も成し遂げることができるという意味の曹洞宗の言葉 にあるように、 お寺が1つの法要に総出で出向き、亡くなった方を弔うの伝統的なもの でした。

僧侶それぞれの法力を結集 することによる死者の成仏を願っていました。
こうした多くの僧侶が出仕する法要の場において、脇導師など様々な導師の形が存在したのです。

導師と住職の違い
違い
住職という言い方もあり、何が違うのかわからない方も多いかと思いますので、両者の違いについて詳述していきます。

先ほども述べたように、導師の意味合いが変化し、かなり幅広い定義が可能になったため、一概には言えません。
そのため、導師全般を僧侶と定義して解説します。

結論から言いますと、 僧侶は職業にならず、住職は職業として存在している ということです。

僧侶とは、 仏門に入って俗世間から離れ、出家したものは全てと言えます。
彼らは、日頃から葬儀や法要に参加し、日常生活をも修行として送っています。

一方で、住職とは、「住持職」を略した呼び方で、 お寺に住み込み、維持管理に加え、運営も行っていく僧侶 のことを指します。
つまり、誰でもできる訳ではなく、お寺の代表となれる位の高い僧だと言えます。

葬儀での導師について
葬儀
葬儀を行うに当たって、導師に関わることについて詳しく解説していきます。

手配方法
導師はどのようにして手配するのでしょうか?
手配の手段としては、

菩提寺に依頼
葬儀社に依頼
ウェブサイトから手配
の3つが基本的な手配方法となります。

菩提寺とは、 先祖代々のお墓が安置されていたり、法要をいつも依頼していたりするお寺 のことを言います。

手配だけでの金額提示の場合もありますし、お布施なども含まれていることもありますので、 前もってしっかり確認しておくようにしましょう。

導師は何人
基本的には、 依頼する側が導師の人数を指定することはほとんどない と考えていいでしょう。

お寺にお願いする場合などは、 何人くらいを招待し、会場の規模、お布施を含めた予算などをできるだけ詳細に伝える ことができれば、それに合わせた人数を用意をしてくれます。

もし、故人の希望などにより、規模に関わらず、多くの僧侶の方を呼ぶ場合は、その意向を伝え、しっかりと相談するようにしましょう。

お布施の用意と費用相場
お布施
導師を依頼するにあたり、お布施を用意しなくてはいけません。
お布施とは、 お寺への寄付金や感謝の気持ちとして渡すお金 のことを言います。
明確な金額が決まっているわけではありませんので、いくらかかるかと直接的に聞くことはやめましょう。

お布施の費用相場は、菩提寺に申し込むときと、葬儀社に申し込むときでかなり異なりますので、注意しておきましょう。

菩提寺
式    費用
葬儀(2日間)    30万〜40万
葬儀(1日のみ)    約20万
火葬式    約10万
特に菩提寺は、かなり高額になってしまうケースも少なくありません。
かなり昔からのお付き合いなどですと、100万前後になる例もあります ので、あくまでも以上の表は目安だということを忘れないようにしてください。

葬儀社
式    費用
葬儀(2日間)    20万〜30万
葬儀(1日のみ)    約15万
火葬式    5万〜10万
ウェブサイト
式    費用
葬儀(2日間)    約15万
葬儀(1日のみ)    約10万
火葬式    約5万
ここに記載したのは、比較的お布施が高額になってしまう法要のみですが、初七日(しょなぬか)を葬式でまとめて行う場合や49日法要などで、納骨式や開眼法要(かいげんほうよう)を行う場合には、また費用も変わってきます。

遺族の方はかなりバタバタしますし、経済的にもかなり出費が重なりますので、事前に準備をしておくようにしましょう。

お布施に関しては、こちらの記事を参考にしてください。

お布施の金額相場まとめ!葬式や年回忌法要では?金額の書き方も解説
第三人生編集部

お布施の渡し方
方法
お布施の渡し方ですが、注意すべきなのは、 手渡しで渡してはいけないということ です。
お布施を封筒に入れたにも関わらず、そのまま名刺交換のようにして渡してしまわないようにしましょう。

渡す際には、 切手盆と袱紗、もしくは、そのどちらかは使います。
切手盆(きってぼん)とは、冠婚葬祭に用いるハガキサイズのお盆のことをいい、袱紗(ふくさ)とは縮緬(ちりめん)や絹で作られた風呂敷のような布のことをいいます。

正式には、以下のようにして渡します。

手順    方法
(1)    お布施を袱紗に包んで、切手盆に載せる。
(2)    袱紗からお布施を取り出し、袱紗の上に載せ、切手盆に載せる。
(3)    お布施の文字が導師に向くようにして差し出す。
切手盆も袱紗も比較的安価に手に入りますので、購入しておくといいでしょう。

切手盆
切手盆
切手盆とは?使い方、色・柄・サイズ!販売場所や費用相場も
第三人生編集部

袱紗
袱紗
ふくさとは?弔事用の色や不祝儀袋の包み方!購入場所や代用品も
第三人生編集部

渡すタイミング
渡すタイミングですが、絶対的に決まっている訳ではありませんが、 基本的には、法要の後 に渡すのがいいとされています。

法要の前ですと、準備等がありますので、余計な手間を取らせてしまうことがあるためです。

導師の方が帰りの支度をされている時などにスムーズに渡せるといいでしょう。

かける言葉
渡す際は、「ありがとうございました。」だけでも問題はありませんが、 「心ばかりではありますが、お納めください。」という一言も添えることができれば非常に丁寧な印象を与える ことができるはずです。

また、菩提寺の住職などであれば、日頃のお礼やこれ以降での付き合いに関しての挨拶をするようにしましょう。

お布施はいくつ用意するか
まず、事前にお布施にいくら支払えるかを伝えることが重要で、その額が合計なのか大導師に支払うべき金額なのかを確認しておきます。

僧侶の方が一人増えるたびに金額が倍になったりということはありません。

もし、大導師のみの値段であるなら、脇導師には、その2分の1ほどの額を包むといいでしょう。
例えば、お布施の金額が総額で40万円で、大導師1人と脇導師2人の時は、前者に20万円、後者に10万円ずつの傾斜をつけるようにします。

人数が4人以上など多い場合は、大導師の方にまとめて渡してしまって構いません。

もし、大導師と脇導師で分ける場合は、封筒も分け、個別に渡すようにします。
また、この際、「御車代」や「御膳料」もまとめずに別々で渡すのがマナーです。

御車代とは、自宅やお寺の外で法要を行う際に僧侶の方が向かうまでにかかる交通費のことです。
御膳料とは、会食の席などを設けたものの、僧侶の方々が参加を辞退された時に渡すお食事代のことです。

それぞれ必ずかかるお金ではありませんので、こちらも事前に確認しておくことをおすすめします。

お布施の渡し方や包み方は?金額相場や渡すタイミングを解説!
第三人生編集部

しっかりとした知識で失礼の無いように
導師とは、非常に位の高い僧侶の方であるとともに、多くの呼び方や特徴があることがわかっていただけたのではないでしょうか。

あまり聞きなれませんが、何も知らずに法要を迎えてしまうことは、当日に不快な思いをさせてしまうかもしれません。
この記事を参考にマナーを守って失礼がないように心がけましょう。

また、当日になって金銭のトラブルや準備不足によって相手に迷惑をかけてしまわないようにしましょう。
葬儀社の方と連絡を取りつつも、疑問に思ったことや、気になることは、直接お寺問い合わせるか親戚に聞いておくなどして解消しておくとよいです。

それが法要を円滑に執り行うことに繋がるはずです。

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